ダンジョンが異世界と繋がりそうなんだけどどないしましょ? 作:caose
「よく話してくれたなユフィリア。」
「・・・はい・・・私はもっとお父様に頼るべきだったのでしょうか・・・親の七光りと言われては次期王妃として・・・ふすぁしくないと思いそれで。」
まるでいじめに遭っていたが言えずに悪化していくのに相談しない子供の様な
感じであるがこれは仕方ないであろう、生まれは貴族で然も父親は宰相なれば
普通の親のように話す事さえ憚れるのだから。
そして何よりも一人で解決すると言う気概と父親に迷惑を掛けたくないと言う
子心でこうなったのだ。
するとグランツはユフィに向けてこう言った。
「その心がけは確かに大事だが覚えておきなさいユフィリア、時と場合においては
人を上手く使う事もまた良き貴族としての大事な務めなのだから。」
「・・・はい。」
ユフィリアのはその言葉に小さく頷くとグランツは安心したかのようにユフィリアの頭を撫でてこう言った。
「ユフィリア、ここからはお前が決めるのだ。アニスフィア王女の下に行くかどうかだが私的には個人的に言えば彼女は信用できる・・・まあ問題児であり尚且つ色々と方々に
迷惑をかけるところは間違いないが。」
「ちょっと待ってくださいませんかグランツ公?私の事をどう思っておられるのか詳しくお聞きしたいですが?」
あはははと空笑いするアニスに対してグランツは・・・聞かなかったかのように
こう続けた。
「この状況下において最もアニスフィア王女のいる離宮が安全な場所なのだ、
今はいらぬ詮索を受けてお前の立場が悪化する可能性が高い。」
「確かにな、今のユフィリア嬢の立場はどう考えても不味い。何せ国に関わる重大事項にあのバカ息子が引っ掻き回してんだ、良くても質問攻めで最悪は・・・。」
「酷い事言われる事確定だろうねえ噂好きな奴らからしたら楽しみの的だし
グランツ公の事を嫌ってる貴族だって相当数いるからこれを機に陥れる奴らが
いそうだもんねえ。」
オルファンスとアニスが互いにそう言うがそれが最も最悪で最も国内において
荒れる要因になりそうだからだ。
グランツは公私をきっちりと分けており何処にも靡かない確固たる強い意志と何よりも魔法におけるユフィリアに次いだ才能を持っている事から面白くない人間だって
相当数いるはず、だが次期王妃として名が上がったユフィリアとの婚約破棄が
公になってしまった以上多くの貴族がグランツを陥れて次期宰相に
名乗り上げようとするだろう。
いかに国王であるオルファンスであったとしても他の貴族から・・・恐らくは相当数の貴族が連合を作って迄仕掛けるであろう事柄に対処するためには仕方のない状況と
なってしまうかもしれない。
「だがアニスフィア王女のいる離宮ならば離れているとはいえ王宮の敷地内、
何かあれば私も駆けつけやすく更に言えば身を隠すにも適した立地だ。この提案を飲めばお前の名誉回復に加えお前の身の安全を考慮すればこれ程迄都合の良い話はないと
思っている。」
「お父様・・・。」
「お前は今日に至るまで頑張った・・・いや頑張り過ぎたのだ、私や家の事、
次期王女の色々な事で休まる日もなかった。だからこそお前には必要なのだ、一旦は肩書全てを放り出して只一人のユフィリアとしての時間を大切にして欲しいのだ。」
グランツの言葉を聞いてユフィリアはこう答えた。
「ありがとう・・・ございますお父様・・・ですが家に迷惑が」
「この程度で揺らぐような侯爵家ではない、まあ国王にも幾分か
苦労させてしまうかもしれぬがそれでも私はお前を守りたいのだ。」
「それに事の真偽を詳らかにしなければいかぬ、だが余計な横やりが
入ってこられるのも癪であるし・・・仕方ないこうなれば代替え案が出るまでの間
致し方なく・・・致し方なくだが!・・・アニスに頼らざる追えまい。」
「ええワタシハ滅茶苦茶喜んでだけどねえ!」
「・・・アニス頼むから余計な事はするでないぞ?アホナことしおったら
今度という今度は只では済まないからな!」
「今日の父上は本当に本当に失礼ですよね!」
「・・・これ迄の事を思い出せればそう言いたくなる。」
オルファンスはアニスに向けて疲れ切ったかのような表情でそう言うが
それは仕方のないことである、今迄どれだけアニス関連で胃薬を飲むことになったのか
考えたくないからだ。
すると外からノックする音が聞こえて何だとオルファンスがそう言うと
イリアが入ってきたのだ。
「ああイリアーー!?当面の間ユフィが家に泊まるから部屋のセッティング
お願いねえ!」
「畏まりましたアニス様、それとですが国王陛下、宰相閣下に至急お目に入れて
欲しい事があります。アニス様もでございます。」
「「「「?」」」」
それを聞いてアニス達は何だろうと思っていた。
「な・・・何だこの入れ墨は!」
オルファンスは今寝ている・・・ベルの背中を見てそう言った。
何せベルの背中にあるのは入れ墨であるがそれが何やら・・・奇妙なのだ。
入れ墨は大体が犯罪者が何をしたかの証として刻まれておりそれで
どんな罪状でなったのか分かるのだがこれは異常だからだ。
「これは炎か?その炎を皿か??皿の中に炎があってこの文字は・・・見たことないがグランツお前分かるか?」
オルファンスがそう聞くとグランツはこう答えた。
「いえ私も見たことが無い入れ墨です、其れにこんな子供が一体どのような罪でこれを刻まれたのか先ずは知らないといけませぬ。私はこれより刑務局に向かいまして
これと同じ入れ墨が無いかを探します、其れまでの間は何処かの地下牢に」
「ああそれだったら家で良いよ?」
「アニスお前自分が何を言っているのか分かっておるのか!?」
オルファンスが大声でそう言うがアニスはこう返した。
「ええ分かってますよ父上、ですが・・・この子はそう言うことしたら
いけない気がしますしどうしてこれほどの怪我をしたのか気になりますので・・・
まあ大丈夫でしょう何かあったとしても私とユフィリア嬢でしたら片手間で
倒しますから。」
「嫌だがなあ・・・。」
オルファンスはアニスの言葉を聞いて頭を抱えていた、何せここ迄の
入れ墨付きともなれば犯罪歴が高いかまたは強いかである。
そんな危険性大な人間を幾ら離宮とはいえ娘たちをと思うがアニスの目を見て・・・
はあと溜息付いていた。
一度言った事は絶対に曲げない母親譲りのその目つきがこれは駄目だなと思って
オルファンスはアニスに向けて・・・こう言った。
「分かったお前の言うとおりにするが・・・条件があるそれを絶対に守るのならば
了承しよう。」
それを聞いて何ですかと聞くとオルファンスはアニスに向けてこう言った。
①少年が目覚めた際には彼との聞き取りを早急に行う為目覚めたら必ず報告する事。
②少年の私物の調査を早急に行う事。
③武器一切は隠し魔法を使うような兆候がある時に備えてアンチマジックを
身に着けさせること
「これを絶対のものとすることだ、良いかくれぐれも無茶と無理はするなよなアニス?ユフィリア嬢の1件もある為事は慎重にかつ速やかに行う。嘘などつかさないために彼が目を覚ましたら食事の中にこれを入れろ。」
そう言って出してきたのはクスリの入った瓶であった。
「これを飲めば確実に本音を言うであろう、彼の食事に混ぜさせた後に
聞き取れ良いな。」
オルファンスの言葉を聞いてアニスはこう答えた。
「分かりました父上、ですが・・・その際には私の調査報告も纏めますので
それも含めてかれの処遇をお考えいただきたく思いますが!」
それを聞いてオルファンスはこう答えた。
「分かった、だが身元を確認する事が出来たらな。」
そう言った後にベルを連れてアニスはユフィリアと共に離宮に向かって行ったのだ。
そして戻って現在。