ダンジョンが異世界と繋がりそうなんだけどどないしましょ? 作:caose
其れから数日後・・・ドラゴン討伐に伴う祝賀会が決まってからと言う物
アニスはドレスの採寸から始まりマナーやダンスの復習の詰め込み教育となり
一度逃亡しようとしてユフィリア二捕まってからは今度は騎士や城のメイド迄加わり監視が強まった事から最早逃亡は叶わずと悟って・・・大人しくしていた。
そしてベルの方は・・・忙しいを超えていた、祝賀会に備えて服の新調に加えて
マナー講習にダンスのやり方まで徹底的に詰め込まれて最終日までにはひいこらひいこら
ある意味ぶっ倒れそうなくらいまでに扱かれたのだ。
そして祝賀会当日、ドレスを身に纏ったアニスであったが何やら動きづらいと
言わんばかりに肩を鳴らしていた。
ふんわりしたピンク色を基調とした色合いに白のフリル
見事な絵柄を描かれた刺繍
身に着けている宝石は華美な装飾
それを鏡越しで見ているアニスはまるで自分じゃないなあと思っていた。
しっかりと施された化粧はマジで自分じゃなかったら美少女だなあと思うだろう。
だがそれが自分だと分かるが為に気が滅入りそうになっていた。
するとオルファンスはアニスに対してこう言った。
「・・・何時までふてくされておるのだお前は?」
「あ、父上。」
鏡の向こうからアニスを睨んでいるオルファンスとイリアが入室してきたのだ、恐らくは化粧が終わった事を伝えたのであろう。
アニスはオルファンスと共に会場入りする事となっているためこうやって
同室になったのだがオルファンスはアニスの格好を見て・・・疲れたかのように
肩を落として溜息付いてまるで残念な存在を見るかのようにこう言った。
「・・・口を閉じていればお前も王女らしいんだがなあ・・・。」
「余計なお世話です!私だって王女らしいだなんて思った事も無いですう!!」
「其れお前が口にするなッというかその口調向こうで言うんじゃないぞ!」
それを聞いてアニスは分かってますとオルファンスに対してそう言った後に意識を
切り替えた。
感情を沈めて俯瞰的に自分を見つめるように感情を切り離した、そして淡く
微笑んでからアニスはオルファンスにお辞儀するのを見てまるで幽霊でも見るかのような表情となった。
そして笑みを浮かべたままアニスはオルファンスの手を取ってこう言った。
「父上こそ、如何かその表情を臣下の皆様方にお見せにならぬように
お気をつけ下さい。」
「・・・ホントウニ何度見ても豹変しているとしか言いようが無いな。お前のその
雰囲気が変わる様は。」
「恐縮でございます。」
それを聞いて女はここまで変われるんだなと思いながらオルファンスと共に
部屋から出ようとするとああそう言えばとアニスはイリアに対してこう聞いた。
「ベル君は今何してんの?もう準備出来てる??」
そう聞くとイリアが・・・笑みを浮かべてこう答えた。
「ええ、ちゃんと徹底的にしておきました。今でしたらアニス様以上に踊れますよ?」
「其れって私のダンスは駄目って事じゃん?!」
「はいそう言う意味でございます。」
それを聞いて不敬だあああと言うのを聞いてやっぱり気のせいだったかと思いながら
祝賀会の会場に向かって行った。
祝賀会は貴族にとっては国王からの言葉と同時に褒美・・・つまりは自らの行いの
良さから生まれる謝礼がもらえる場所だ、そして社交の場でもあり情報を得ることが
出来る場所であるため口々とこういう声が聞こえた。
「いやはやまさかアニス様がドラゴン討伐するとはな。」
「ふん!だが所詮は魔法が使えん小娘よ、どういう絡繰りを使ったのやら。」
「そう言えば聞きましたか?アルガルド様よりも幼い子供がドラゴン討伐に
加わっただけではなくその目を斬ったとか?」
「あらそうなの?うちの娘の見合い相手に良いかしらねエ。」
打算と狸の皮勘定が響き渡るその会場にて・・・兵士が声を上げてこう言った。
「オルファンス国王陛下及びアニスフィア王女殿下の御入場です!」
その言葉と同時に2人が出てくるとオルファンスはその部屋にいる全員に対して
こう言った。
「皆、今宵の祝賀会によく集まってくれた。楽にして構わない、さて今宵は
祝いの席だ。この国に迫った天災とも言うべきドラゴンの襲来に伴いそのドラゴンを
討伐した我が不肖の娘。アニスフィアの健闘を讃えるべく開かれた宴なのだが・・・
独断専行等の咎めを受けなければならぬ過ちを犯した、だがそれを鑑みたとしても・・・この功績はまあ覆しがたい事もあるが皆も知っての通り今回のドラゴン討伐に大きく
貢献したのは娘だけではない・・・先ずは我が中心であるマゼンタ公爵とその娘でもあるユフィリア嬢・・・前へ!」
そう言って姿を見せたのは・・・正装姿の2人であった。
グランツ宰相閣下は何時もよりも華美な装飾が施された立派な例服姿であり
ユフィリアもまた美しい姿であった。
青に近い白銀色の髪を結い上げ深い青色からグラデーションで薄い青へと変わっているドレスが身を飾っていた。
誰もが認めるその美貌にその部屋にいた多くの人々がポワンとしている中
ゴホンごほんと咳をするオルファンスに全員が身構えるとさてと言ってこう続けた。
「そしてドラゴン討伐に伴いその片目を穿ちドラゴンを地に追い落とすことに
一役買った者がいる!未だ14と幼い中果敢に立ち向かう其の強き意思に皆に拍手で
迎えて貰って欲しい・・・紹介しよう・・・我が娘の執事見習いにして・・・
・・・・・アニスフィアの専属騎士となった『ベル・クラネル』である!」
次回は・・・その意味。