【完結!!】Good Luck‼︎ EDGERUNNERS !! 作:持麻呂
ある種後日談のような間話です。
バイオテクニカ決戦の時に、後輩ちゃんが何をしていたのかと言う話になります。
ーーーー後輩ちゃん視点
クッソがぁぁ…
あの無能上司のせいで、野菜の試食会に行けなかったじゃないか…!
先日にあった、先輩が起業したコーポで作った野菜の試食会に私は呼ばれていたのだが、またやらかした無能上司の尻拭いに駆り出され、急いで帰ってきた時には野菜はほとんど食べ尽くされてしまっていたのだ。
近くにいた別の部署の同僚に聞いたら、私が先輩の直接的な後輩だった事を知って呼んでくれたタナカ重役が、高笑いをしながら全て貪り食ってしまったらしい。
いや、確かにこの会社って野菜好きな人多いけど、普段のタナカ重役の顔を知っていると全然想像もつかないんだけど…
いつも顰めっ面して、眉間に皺を寄せているから笑っている姿なんて見たことがない。
渾名も『黄金仮面』なんて言われてるくらいだからなぁ。
そんな人が高笑いするくらいなんだから、絶対に美味しかったに決まってるじゃないか!!
クソッタレがよぉぉぉ…
マジで許さねぇからなぁ…
同僚が続けて言うには、どうやら近いうちに牛肉の試食会もやるらしいではないか。
その一言のせいで、この会場で暴動のようなものが起きて、ニンジャ部隊まで出動して鎮圧する事になったらしい。
一部ニンジャ部隊からも造反者が出て、クレクレ暴動に加わった者もいたとか。
どういうこと…?
ちょっと何言ってるかわからない。
牛肉…?
ホンモノ?
ワタシモタベタイナ。
同僚に突然ビンタされて、現実に引き戻された。
口元を拭うと、ヨダレがビッチョリと付いていた。
ついつい、私も同類と化していたらしい。
その場で同僚に礼を言って、まだ社内に先輩が居るのではないかと探してみる事にした。
1階や2階付近をあっちこっち探していたら、ちょうどエントランスから外に出て行こうとしている先輩の姿が見えたので、追っ掛けて行って横合いから声を掛けてみた。
「せーんぱい!せんぱーい!私っすよ!……あれ、先輩?」
「……」
眉間に縦皺が出来るくらいに眉根を寄せて、顎を摩りながら何か考え事をしている様子で、先輩はそのまま歩いて出て行ってしまった。
なにやら様子がおかしくて、再び声を掛けるのも躊躇われてしまったので足が止まってしまう。
一体どうしたんだろうか。
昔なら、私が声を掛けたらすぐに振り向いてくれたのに。
少し不思議な感じと、若干の違和感を覚えながら、自分の部署に戻って行った。
まぁ、あとで先輩に野菜を融通してもらおうかな。
牛肉も、先輩なら可愛い後輩の私にくれる筈。
くれるよね?
それからしばらく、先輩に連絡をする機会も用事にも恵まれなかったので、相変わらずあっちに行ってはヘコヘコ頭を下げて、こっちに行っては土下座をするような日々を送っていた。
大半が、エロオヤジのような顔をした無能上司のやらかした、諸々の後始末である。
発注ミスは当たり前、資料は間違えまくり、必ず一度は私に見せて欲しいのに見栄を張ってそのまま提出するので、別の部署から怒鳴り込んでくるのが日常茶飯事。
なんでこんな奴が、アラサカの管理職の末席に居続けられるのかいまだに理解不能なのだが、どうやらこの上司の父親が本社の部長の1人らしい。
会社の力関係の影響で、一応本社からの出向という形になっているので、ヨリノブ支社長くらいしか直接クビを宣告できない。
憎まれっ子世に憚るなんてことわざがジャパンにはあるらしいが、まさに無能上司のためにあるような言葉だ。
毎度無能上司本人が、各部署の管理職から呼び出されているのにも関わらず、怒られるのが嫌なのか面倒なのか、何かと理由をつけて私を行かせるものなので、近頃は先方も私の顔を見るとため息一つで許してくれるようになった。
まぁ、私が悪いわけでは無いので、向こうも怒ったって仕方がないと諦めているのもあるかもしれない。
あのめっちゃ怖いタナカ重役すら、ここだけ直してこいと修正箇所を教えてくれるようになったので、その時点でお察しである。
少し前までは、私の他にも2人ほど先輩同僚が居たのだが、みんな精神をやられてしまって私1人になってしまったので、仕事を回すためにも私を潰さないように気を遣ってくれているのかもしれない。
マジでヤバいぞこの会社。
無能上司は厄介ごとを増やすばっかりで仕事は全然出来ないから、実質私1人でこの部署を回している状態だ。
これ、私が居なくなったらどうなっちゃうんだろう?
一度異動を願い出たことがあったけど、〝あの〟タナカ重役に直接『ヤツを制御出来るのは君しかいない』なんて言われたけど、実際はテイのいい厄介払いだったんじゃなかろうか。
まぁ、アカデミー時代では先輩にくっついて、色々とやらかしたのは事実だから仕方ないかもしれないけど、それにしては大事なんだか大事じゃ無いんだか分からない扱いをされている。
どちらにせよ、私がこんな扱いをされているのはさっさと辞めてしまった先輩のせいなので、とりあえず牛肉を送ってくださいお願いします何でもしますから。
そんな念を先輩に送りつつ、何故かギリギリまで私が存在を知らされていなかった、明日までに提出しなければならない資料を作成していると、いつもの通り空気を読まずに呼び出しが掛かった。
こんな事を続けてたら、いつかぶっ殺してやるからなぁ…
無視し続ける訳にもいかず、仕方ないので無能上司のところに向かう事にする。
忙しいのに行かなきゃならないのが、会社勤めの悲しいところである。
ドアをノックして入室すると、デスクの奥にでっぷりとした腹を揺らし、無理にスーツを着込んでいるのでピチピチしているチョンマゲ頭のキモオヤジが座っていた。
「ヴァレリー、随分と遅かったぇ。呼んだらすぐに来るぇ」
「…あのですね。明日が期限の資料作成が、何故か今日になって私のところに運ばれて来たんですよ。それのせいで、それはそれは忙しいんですけど、な に か ありましたか?」
「そ、そんなのは知らないぇ。ちゃんと仕事をしていないオマエがいけないぇ!それよりも、こっちの案件に行ってくるんだぇ!!」
バンッとデスクに叩きつけられたデータチップを摘みあげて、中に入っているデータを読み取ってみると、頭がクラクラしてきて目眩がしてきた。
内容としては、美人局にあってデータチップを奪われたから奪還しろとあり、ついでに腹いせに美人局の女とケツモチの男数人を殺せと書いてあった。
コイツ、本当にどこまで馬鹿なんだろうか。
普通なら上に報告して、即防諜部案件にするような問題だぞ。
それを叱責されたく無いから、秘密裏に自分で片付けるつもりのようだ。
しかも、そっくりそのまま私に押し付ける気でいる。
「……私は忙しいと言いましたよね。ご自分でどうかされては?」
「だから、オマエに解決するように言ってるんだぇ!これは上司からの業務命令だぇ!!」
バンバンとチンパンジーのように、狂ったようにデスクの天板を叩いている。
今すぐにここで、先輩からのお下がりであるマンティス・ブレードをでっぷり膨れ上がった腹に突き刺して、泣き叫ぶコイツを見ながら臓物をゆっくりと引き摺り出してやったらどんなに楽しいだろうか。
想像したら、コイツの悲鳴が聞きたくなってきた。
「……それで、行動するにあたっての資金はあるのですか?」
「そんなものは無いぇ!いつもの通りに解決するんだぇ!」
マジでコイツぶち殺してぇ…
御丁寧に場所と犯人の顔写真がしっかりと記載されているのが、こういう時だけきっちり仕事を熟す感があってマジで頭にくる。
いつもこうしろよ。
「分かりました。ですが、次やったら土手っ腹引き裂いて殺しますよ」
「こ、殺すって言ったぇ!?」
「まさか、そんな事言う訳ないじゃ無いですか。殺しますよ」
「また言った!絶対に言ったぇ!!もう怖いから早く行って来るぇ!!」
ギャンギャン騒ぐし、語尾がムカつきすぎるので、アホらしいしもう一切合切面倒くさくなって来た。
そのまま踵を返して、タナカ重役の部屋に向かう。
流石に我慢の限界だし、内部告発してやろう。
データチップの紛失及び隠蔽工作なんて、さしものお父上と言えども叱責せざるをえないだろう。
颯爽と肩で風を切って、もう怖いものなどない私はタナカ重役の部屋に向かう。
いつもなら居るはずの、タナカ重役付きの秘書官が座席に居ない。
本当はよくない事なのだが、部屋の扉をノックしてみるが返事が無かった。
はて、秘書は最低でも3人居るはずなので、全員がここを離れるなんて事は通常あり得ない。
何かあったのだろうか?
そう言えば、社内に居る人もだいぶ少ないように思える。
しかし、これでは直訴する相手が居ない。
私なんかの木端社員では、支社長に近付けすらしないので完全にお手上げである。
もうこうなったら仕方ないので、言われた通りにデータチップの回収に赴く事にした。
場所は、ジャパン・タウンのジグジグ・ストリート近くにあるバーらしい。
完全にタイガー・クロウズのシマであるし、タイガー・クロウズ自体が美人局をしている可能性が高い。
私1人で行くのは流石に荷が重すぎるので、アフター・ライフに寄ってみて、手隙のサイバーパンクを雇う事にした。
入り口に立っているセキュリティにアラサカの社員証を見せて、中に通してもらう。
私はサイバーパンクではないので、依頼人として来る分には通してもらえる。
ここにはいつも、一流のサイバーパンク達が仕事を求めて屯しているはずなのだが、今日に限って伽藍堂のように誰も居ない。
カウンターで女性が1人で、グラスを磨いているだけだ。
私の姿に気付いたのか、申し訳なさそうに女性が話しかけて来る。
「あー、ごめんね。ちょっと前までみんな居たんだけどさ、ドデカい案件が入ってみんな一斉に出払っちゃったところなんだよ」
「そ、そんなぁ」
思わず膝を突きそうになる。
「あたしが一杯奢るからさ、元気出しなよ。何にする?」
「うぅ…じゃあ、テキーラオールドファッションにビールを少々、唐辛子入りをちょうだい」
「ジョニー・シルヴァーハンドね。よく知ってるわね」
「ちょっと勉強したのよ…舐められないようにって」
「良いことじゃない」
「…うぅ、思ったより辛口なのね」
「それがジョニー・シルヴァーハンドの醍醐味なのよ」
バーテンダーの女性が、笑いながら肩をすくめる。
今の私には、もう少し甘口であって欲しいな。
まぁ、これを頼んだのは自分なんだけど。
「ご馳走様、美味しかったわ。ありがとう」
「またいらっしゃい」
これ以上、ここに居てもサイバーパンクは雇えないので、その後クレアと名乗った女性に別れを告げて自分で解決する事にした。
早速ジグジグ・ストリートに向かい、偵察がてらにバーへ入って行く。
途中、シティセンターのほうでデカい爆破音やら銃声が轟き続けているけど、今の私には関係ない。
みんな爆発音やひっきりなしに轟いている銃声が気になって、シティセンターの方に向かって行っているが好都合だろう。
人が少なくなっている店内に入る。
カウンターの前に座って、ニコーラを注文した。
よく先輩が好んで飲んでいたので、一緒になって飲んでいたら私もいつの間にか好きになっていた。
懐かしい思い出だ。
先輩がアカデミーを支配していたから、私が取って代わってやろうと挑んだら一瞬でボコボコにされてしまったんだ。
左腕のマンティス・ブレードで顔面をピタピタされた時は、身体中の汗腺が開いた気がするくらい恐ろしかったのを覚えている。
世の中には、逆らってはいけない人が居るということをあの日に学んだのだ。
店内を眼だけで見渡すと、人目につきにくい奥の座席に目標の男女が固まって座っているのが見えた。
なにやら、金銭のやり取りもしているので、もしかしたら奪われたデータチップはどこかに売られて現金化されてしまったかもしれない。
それについても聞き出さなくてはならないので、その座席の誰かが立ち上がるまで待った。
しばらくして、女の方が立ち上がって外へ出ていったので、20秒ほど時間を空けてから追って外へ出た。
ジグジグ・ストリートから少し外れて、チャーターヒルの方に向かって歩いているのが見える。
少し早足で追いかけて、雑居ビルと雑居ビルの間にある路地に差し掛かったところで引っ張り込んだ。
そのまま髪の毛を掴んで引きずって行く。
人気のない折れ曲がった裏路地に連れて行き、壁に押し付けた。
顎の下にヌエを押し付ける。
「昨日奪ったものはどこ?」
「や、やめて…撃たないで!」
「アンタが近頃美人局をして、アラサカの社員からデータチップを取ったでしょう。それを返してって言ってるの。お分かり?」
親指で撃鉄を起こす。
カチャリと音が鳴るので、次はないという脅しになる。
掴んでいる頭越しに震えが伝わって来るので、ちゃんと効いているようだ。
先輩直伝の殺意を持った笑顔で聞いてやると、更に効果的である。
「3、2、1」
「分かった!言うわ!私のチップソケットに入ってるから!」
頭を掴む手を離して、ヌエはしっかりと顎裏に付けたままチップソケットからデータチップを抜き取る。
背面を確認するとアラサカの社紋が入っているので、これで間違いないだろう。
一応自分のソケットに差し込んで内容を確認すると、私の部署のファイルが幾つか確認できた。
「アンタ、これの内容読んでしまったでしょう?」
「よ、読んでないわ!」
「でも、持ち続けてたってことは、これを使ってアラサカなりあのバカ男なりを強請ろうとしてたってことよね。残念だけど、アンタには抹殺命令が出てるのよ」
「や、やめて!本当に見てないわ!子供がいるの…だから殺さないで!」
ふーん、ホントかなぁ。
先輩なら、子供って聞いたら殺さなそうだけど…
私は先輩じゃないからね。
まぁ、一度くらいは信じても良いでしょう。
「もうこの街から出た方が良いよ。次に見つかったら、もう殺さなきゃならなくなる」
スッと首からヌエを離して、一歩下がると女が尻もちをついた。
ガタガタ震えて足腰が立たなくなっているので、無害だと判断してヌエをホルスターに仕舞いその場を立ち去る。
その後、男の方は先輩から貰った試作の光学迷彩を使って始末した。
この光学迷彩は、アカデミーで軍事工学を専攻していた先輩が、どうやってか入手してきたミリテクの最新技術を模倣して作った試作品で、稼働時間は5秒と短いものの完全に足音も体温も消し去って欺瞞するという優れものだ。
どういった技術でそうなっているのかは不明だけど、すごいお世話になっている。
稼働時間が短い分、クールタイムも15秒と短いので使い勝手もいい。
無能上司からの任務を遂行し終えて、死ぬ勢いで資料を作成していたら廊下の方が騒がしくなって来たので、一度手を止めてそちらを見にいった。
すると先ほどまでがらんとしていた廊下には、出血していたりスーツがボロボロになっていたり、全身から硝煙の匂いをさせていたりする社員達で溢れかえっており、各々が手当てをしたり談笑をしたりしていた。
全員が部署の違うのにも関わらず、みんなが同じような状態になっていたと言う事は、間違いなく一大イベントがあって駆り出されていた証左なのだ。
まただ、またしてもあの無能上司のせいで乗り遅れてしまったのだ。
激しく頭を掻きむしりたくなる衝動に駆られる。
談笑をしている集団に近付いて、何があったのか話を聞いてみると、デラマンのコーポと一緒になってバイオテクニカを潰しに行ったらしい。
それはもうすごい規模の戦闘だったらしく、ケンタウロスは出るわロボットR MK2は延々と出て来るわ、極め付けはキメラが3機も投入されたらしく、2人のサイバーパンクが大型の熱光線兵器か何かで壊して、最後はカタナで滅多切りにしたとか…
あれ?それもしかしなくても先輩なのでは?
サンデヴィスタンも連続使用していたとか、1人で大暴れしていたとか絶対に先輩じゃん!
うわ、また私取り残されちゃった。
クソがよぉぉぉ!
絶対に許さん!!
その日のうちに、無能上司の飲み物と食べ物全てに強力お便秘薬を仕込んでやった。
丸3日はトイレの住民にしてやるから、覚悟しろよ…
その日の終わりに、再びアフターライフに赴いて酒を痛飲する事にした。
クレアに、今日の日中お世話になったとお礼をして2杯くらい飲んだのだが、如何せん大規模戦闘のあった後で気持ちの昂っているサイバーパンク達が多く、どんちゃん騒ぎに参加出来なかった疎外感を感じてお暇する事にした。
そのまま家に帰るのも芸が無いので、そのままフラフラと歩いていたらいつの間にかヘイウッドに入っていたらしく、グレンに辿り着いていた。
しかも、だいぶダラダラと歩いてしまっていたので、日も跨いでしまっていた。
キョロキョロと辺りを見回すと、ちょうど良いところにダイナーのようなバーがあって、まだ営業しているようなので、そこに入ってみる事にする。
店内はそれなりに繁盛しているらしく、サイバーパンク達や、ヴァレンティーノズやメイルストロームと言ったギャング、ヘイウッドの住民と思しき一般人に私と同じアラサカ社員も居て、みんなが一同にタコスを食べたり酒を飲んでいた。
カウンターの端の方の席が空いていたので、そこに座って棚に置いてあったセンツォン・トトチティンをボトルで頼む。
それと、さっきからすごい美味しそうにみんながタコスを食べていたので、少し高い気がするけどそれも注文した。
タコスが出来上がるまで、ボトルのセンツォンをテキーラショットに入れて手酌で一杯飲み干す。
上品な香りとガツンと来るアルコールを流し込み、鼻から息を吐き出して一息ついた。
しばらくそうしていると、皿に盛られたタコスが出て来たのだが、トルティーヤの端から見える中身がどう見ても本物の野菜にしか見えない。
タレかドレッシングと絡めているのか、テカテカと照明を反射して輝いている。
思わず生唾を飲み込んだ。
私は日本組ほどじゃ無いけど、それなりに野菜は好きだ。
刻んだ野菜がこぼれ落ちないように慎重に持ち上げて、大きく口を開けて齧り付いた。
「んん!?すごい美味しいじゃない!!」
瑞々しいトマトとオニオンが抜群に合う。
センツォンとタコスを交互に口に運ぶと、最高に良い具合だ。
食べる事に一生懸命になっていたら、隣に座っていた大男が笑いながら話しかけて来た。
「よっぽど気に入ってくれたんだな。美味いだろ、ウチのタコスは」
「これは倍の値段を払っても良いくらいよ」
「ハッハッ、そこまで言ってくれるならお袋も喜ぶぜ。ここらじゃあ見ない顔だが、あまりヘイウッドには来ないのか?」
「そうね。いつもはシティセンターとジャパン・タウンで完結しちゃうから、こっちの方には仕事以外では来ないかもね」
気の良い大男が、私のテキーラショットにセンツォンを注いでくれる。
笑顔がチャーミングだ。
「ここはオレのお袋がやってるんだが、活気があって良い店だろう」
「お母さんが切り盛りしてるのね。ええ、良いお店だと思う。タコスも美味しいしね」
「だろう?ハハッ、そういえば自己紹介が遅れたな。オレはジャッキー、ジャッキー・ウェルズってんだ」
「ジャッキーね!私はヴァレリー、長かったらVって呼んでね」
「おう、よろしくな。V」
と言うわけで、Vちゃんとジャッキーの出会い&過酷な社畜生活でした。
せっかくのコーポVで、原作ではジャッキーとは昔からの知り合いだけど、いつどうやって知り合ったかと言うバックストーリーが無かった為、このような話にしました。
間話はもう1話書きそうです。
ご感想のお返事も、ゆっくりですがお返ししようと思っております。
よろしくお願いします。
TIPS
無能上司
本名 チャロ・ヒジリ
日本語名 聖・茶呂
年齢 30歳 男
太り過ぎな故か、30歳にして40後半に見える老け顔。
性格は傲慢だが臆病で、Vには尊大な態度を取るが内心では結構怖がっている。
仕事は基本的に出来ないが、トラブルを作るのは天才的で、その後始末をさせる為の仕事振りは完璧。
父親が本社の重役なので、出向扱いのコイツをクビにできるのは極少数。
悪運がかなり強いので、毎度奇跡的に致命傷を免れている。
鼻水は垂れてない。
Vは
-
くん
-
ちゃん