【完結!!】Good Luck‼︎ EDGERUNNERS !! 作:持麻呂
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誤字脱字、いつもありがとうございますm(_ _)m
コミケスタッフ故、激務でお昼に更新できませんでした…
今年もヤバいですね〜
早速、クネクネと折り曲がった下水道をスキャンして、ハイライトされた足跡の痕跡を辿っていく。
どうやら、一度に5人6人くらいで纏まって人攫いしているらしく、残っている足跡もかなり多い。
一応、角を曲がる時にはコンパクトのミラーで誰もいない事をクリアリングしながら進んでいくが、この下水道が思ったよりも結構長い。
400mくらいで地上に出るものだと思ったのだが、何度も曲がっている事を加味しても2kmほど歩いている気がする。
一旦、UI上にマップを広げて現在地を確認すると、どうやら運河に掛かる橋のど真ん中にいるらしい。
その先はコーポプラザとビスタ・デル・レイの間である。
つまり頭上は橋で、足の下は橋脚があってその下が運河なわけだ。
とんでもないところを堰き止めて、秘密の通路を作っているな。
集合下水道は他にも幾つかあるけど、これ一本止めているだけで他にかなりの皺寄せが行っているはずだ。
いずれ何処かが疲労を起こして、下水管が爆裂するんじゃないか?
爆裂して広範囲に撒き散らされる糞尿と汚水…
阿鼻叫喚のジャパン・タウン…
なんて恐ろしい攻撃なんだ。
考えたくないし、絶対にその場には居合わせたくないな。
早く解決してここの下水管を復帰させなければと心に固く誓う。
30分を過ぎてしまったが、一度分岐点にあるマンホールを押し上げて電波を確保してからワカコさんに現状を報告した。
下水管の先がビスタ・デル・レイにつながっていて、今は更に先のヘイウッドまで来てしまっていること。
そこからまた更に先があって、多分ドッグタウンかパシフィカまで続いているであろうと推測も述べておく。
それと一緒に、後続の班が迷子にならないように、位置情報と連動している下水管の地図も送っておいた。
これで、一度帰るにしても迷子にはならないだろう。
私はそのまま追跡を続ける旨をメールに認めて、先を急ぐことにする。
そう言うことで、押し上げていたマンホールの蓋を閉め直し、少し駆け足気味に真っ暗な下水管を突き進んだ。
どんどん進んでいくと、下水管の終端が見えてきた。
これ以上は行くなと言う意味なのか、ガラクタが下水管の下半分を塞ぐような形で積まれており、その手前には上のマンホールに続く梯子が壁面から突き出ている。
マップで自分の位置を確認すると、パシフィカのグランド・インペリアル・モール通称GIMの真下にいる事がわかった。
ここは、ゲーム本編の『I WALK THE LINE/まっすぐ突き進め』と言うメインジョブで訪れることになる場所である。
まぁ、アニマルズの根拠地のようなところだ。
GIMというよりはGYMといった感じになっているけど。
うーん、あの堅実脳筋集団が児童誘拐なんて事をするのだろうか…
とりあえず、梯子を登ってマンホールの蓋をそっと持ち上げる。
隙間から辺りを見渡すが、どこかの店舗のバックヤードらしく周辺はガラクタがいくつか転がっている程度で誰の姿も見えない。
音を立てないようにスルリと部屋の中に入り込んで、マンホールを元あったように戻した。
ドアに耳を当てて、外に誰かいないかを確認してから店舗側にゆっくりと出て行く。
少し遠くの方で誰かの話し声が聞こえるので、そっちの方にはアニマルズの構成員がいるのだろう。
そこには近寄らないようにしながら、証拠品だかを漁り始める。
幾つか複数の店舗跡地を見て回るのだが、プロテインの空袋やらダンベルやらが転がっているくらいで、誘拐された子供達の痕跡といったものは特に見つからなかった。
そうやって色々と探しながら進んでいくと、元々はバーだったらしい店舗跡地から、独り言の様な声が聞こえてくるので、近くまで寄って行って聞き耳を立てる。
「……ってのによ。冗談じゃねぇ。なんでコングはあんな訳のわからねぇ連中とつるんでんだ。アタイはあんなシノギの手伝いなんて、死んでもゴメンだね」
そっと覗いてみると、デカい女が一人でデッドリフトをしていた。
こちらに背を向けているので、顔は分からないがなんとなく声は聞いた事がある気がする。
左右にとんでもない重さのプレートを付けて持ち上げては下ろしていた。
バレないように光学迷彩を使って姿を消しながら、もう少し近づいてみることにする。
「ブードゥー・ボーイズだかプー太郎だか知らないけどね、あんな奴らとスカベンジャーだって?はん、アタイはそんな軟弱な連中とつるむなんて大っ嫌いだね。それに、あんなガキども攫って売っぱらうだって?バカにするのも大概にしやがれ」
小声だけど、ずっとコングとやらに文句を垂れているようだ。
それに、どうやら子供の誘拐のことについても知っているらしい。
デカい女は、デッドリフトをやめてベンチプレスをし始めたので、せっかくだから少し手伝ってやることにした。
「重さが足りないんじゃ無いかい?」
「あん?誰だか知らないが、あっちに行ってな!」
「まぁ、そう言わずにさ」
持ち上げているバーベルの真ん中を掴んで、下方向に力をかけて行く。
急に重たくなったバーベルを必死に持ち上げようと、顔を真っ赤にしながら女が力を込めているのが分かる。
私は、そのまま体重と腕力を使ってバーベルを胸元まで押し込んで固定した。
光学迷彩を使ったまま、よくよく顔を覗き込んでみると、なんか見たことあると思ったこの女はどうやらサスカッチのようだ。
まだ顔にはそこまで大きい傷もなく、ぱっと見だと誰か分からないかもしれない。
一番最初にゲームをプレイした時は、背中の回復ジェネレータの存在を知らずにボコボコにされたのをよく覚えている。
なんなら、アダム・スマッシャーよりも強かったような気がする程だ。
まだ原作よりも前なので、アニマルズのボスの地位には付いていない様子で、身体もまだゲーム本編の時よりは若干細い気がする。
スキャンすると、サンデヴィスタンも装備していないようだ。
「だ、誰なんだ!姿を見せな!」
「良いだろう」
行動インプリント連動フェイスプレートを起動しているので、素顔を見せた所で大した影響はないと判断する。
光学迷彩を解いて、目の前に現れながら顔を覗き込んでやった。
額から冷や汗が滲み出しているようだ。
「さてさて、このまま圧死するかい?」
「ハッ、なめんじゃ、無いよ!」
「その割には、今にも死にそうじゃ無いか。…君、マチルダって言うんだろう?私と契約して、アニマルズのボスにならないか?」
「クソッ!何言って…グァァッ…!?」
大きい声を出すもんだから、思わず腕を押し込んでしまった。
ベンチ台とバーベルに挟まれて、必死に持ち上げようと踏ん張って顔が真っ赤になっているが、全く持ち上がらずジタバタし始めた。
限界そうな所で少し緩めてやると、ゼェゼェと荒く息を吐き出す。
「どうやら、君は児童誘拐には反対の立場みたいだからね?私としても都合がいいんだよ。……それに、タイガークロウズとしてもケジメを付けるために、君たちのボスの首を槍玉にあげないといけない」
先ほど、サスカッチの独り言で出たコングとやらが、当代のアニマルズのボスらしい。
まぁ、原作だと名前すら出てこないからサスカッチにぶっ殺されたか、どうせ大したことないだろう。
適当にここで殺しておいて、私の息を存分に吹き掛けたサスカッチをボスに据えた方が得になる。
メイルストロームは、そうしたダム・ダムがとてもうまくやっているようだし。
「で、どうする?いやなら、そのままここで死んでもらうだけなんだけどさ。私は少し君を気に入ったらしい…で、どうしたい?」
サスカッチの瞳が揺らぐ。
視覚機器の瞳に、私の江戸紫に光る瞳が反射しているのが見えた。
ゴクリとサスカッチが唾を飲み込む。
「…わ、分かった……アンタに付く」
一つ自分を落ち着かせるように深呼吸してから、サスカッチがまるで自分に言い聞かせるかのようにそう呟いた。
よし、これでまた一つのギャングに影響力を及ぼせそうだ。
思わず笑みが溢れる。
元々はロイスの側近でしかなかったダム・ダムとは違い、2077時点では最初からボスだったサスカッチでは地力が違う。
それを今から唾つけておけるのはデカいぞ。
片手でバーベルを持ち上げて、ベンチ台の脇にポイ捨てするとサスカッチが目を剥いた。
蹴りでアダム・スマッシャーの特殊装甲板を叩き割れるんだから、全身の人工筋肉を上手に使えば500〜600kgくらいは片手で持ち上げられる。
ゴリラアームならもっと行けるけど、背骨と下半身も同時に強化してないと逆に潰れてしまう。
ちなみに、今の状態の私なら両手で2tまでは持ち上げられるだろう。
うーん、端的に言って化け物。
「とんでもねぇな…」
「まぁ、君もそのうち出来るようになるよ。きっとね」
片手を差し出して、ベンチ台から起こしてあげる。
身長はこの時からかなり高いようで、190cmある私よりも頭ひとつ分大きい。
「さてと、そうと決まればまずは子供達のところへ案内してくれないかな?」
「……それが、アタイは最後まで反対してたからこの計画からは外されている。ただ、誘拐してきたらすぐにスカベンジャーとブードゥー・ボーイズの連中に連れて行かれちまうのは知っている」
「ふむ、つまりここには一時的にせよ置いておかないってことか」
「ああ、その認識で合ってる」
「それなら、先にコングってやつを殺しに行こうかな。案内してくれる?」
たとえ快く思っていなくとも、仲間を売ることに関して抵抗があるのだろう。
苦虫を噛み潰したような顔で、一瞬逡巡したが頷きを返してきた。
どう足掻いても私には勝てなさそうなのを本能的に理解したのか、逆らうつもりはないようだ。
サスカッチことまだマチルダの後ろをついて行き、コングとやらがいる部屋に案内してもらった。
マチルダの後ろで大人しく案内されているので、それを見た他のアニマルズの構成員たちはチラ見する程度で、特にアクションは起こしてこなかったので大変助かる。
皆殺しにするのも手間だし、せっかくマチルダをこれからサスカッチにするのに、勢力を減らしてしまうのは勿体無い。
「ここの中に居る。アイツは常に取り巻きが3人くらい居るから気をつけろよ」
「ああ、そうするよ。君も一緒に来るかい?」
「……そうさせてもらう」
両開きのスイングドアを押して中に入ると、ブラックライトで部屋全体が紫色に光っている。
その部屋の真ん中には、玉座のような悪趣味な装飾を施された椅子があり、部屋の彼方此方には筋肉を鍛えるための筋トレ器具が置かれている。
また、壁はさまざまな塗料で色んなペイントがされていて、それがブラックライトを反射して発光して意外にも綺麗に見える。
その真ん中の玉座には、マチルダよりも少しだけ筋肉の小さい金髪ドレッドヘアの黒人の男が座っていた。
両隣には、おっぱい丸出しでパンツしか履いてない女の子(マッチョ)たちが侍っている。
うーん、それはおっぱいなのか大胸筋なのか…
「お?誰かと思ったらマチルダとはな。ついに俺に抱かれにきたのか?」
「ハッ、馬鹿にするんじゃねぇよ。アタイよりも筋肉で負けてる癖に、調子に乗るな」
「じゃあ、一体何しに来たんだ。それに、その隣の綿棒みたいな女は誰だ?お前がつるむにしては、細過ぎる」
うーむ、まぁ二人からしたら綿棒って言われても仕方がない気がする。
まぁ、私の場合はチタンで出来てるけどね。
「やぁどうもどうも。君がコングだね。私はジャパン・タウンの方から来た者でね」
ジャパン・タウンの単語で、どうやら私がその件で来た殺し屋だか何かだと理解したらしい。
玉座から立ち上がって、腕を組みながらこちらを睥睨してくる。
部屋の隅の方から、側近なのだろうマッチョ達が3人ほど前に進み出てきた。
みな、腕には銃器やらスレッジハンマーを持っている。
「で、そのジャパン・タウンから来たお前は、ここに何をしに来たって?」
「誘拐された子供達を返しにもらいに来た。素直に全員五体満足で返してくれたら、命だけは助けてあげるよ」
ああ、なんて慈悲深いんでしょう。
命を助けてあげるなんて!
まぁ、そのあとは知らないけど。
不穏な雰囲気を感じ始めたのか、侍っていたマッチョな女の子達が、そわそわとバックヤードの方に逃げていく。
まぁ、関係無さそうだからそのまま見送った。
「マチルダテメェ!俺を裏切ったな。こんなチンケなヒットマンをここまで案内しやがって!コイツをぶっ殺したら、次はテメェだぞ」
「やってみろ。アンタなんかにアタイが殺されるかよ。冗談は顔だけにしな」
「で、みんなを返してくれるのかな?」
マチルダとコングが言い合いをするので、横から私が笑顔で割り込む。
頭に血管を浮かべながら、コングがこちらを見て鼻で笑う。
「良いことを教えてやるぜ。ガキどもはすぐにハラワタ抜かれて、そのあとは魚の餌になってるに決まってるだろうが!!」
「そっか、じゃあ少し痛い目に遭ってから死んで貰おうかな」
エラッタやブーリャだと威力があり過ぎてすぐに殺してしまうから、街で店売りしていたチタン製のメリケンサックを拳で握り込む。
隣で指をボキンボキンさせているマチルダには、とっておきのサスカッチのハンマーを渡してあげる。
「随分と手に馴染むじゃないか」
「良いだろう?君にあげるよ」
「…貰っておく」
得物を手にしてコングを見ると、怒りからかプルプルと小刻みに震えている。
側近達が前に出てきた。
「ソイツらをぶっ殺してハラワタを引き摺り出してやれ!!!」
コングの檄に、側近達が雄叫びを上げて踊り掛かってくる。
銃火器が一番面倒なので、カーネイジを構えている側近を真っ先に始末することにした。
サンデヴィスタンを即座に起動して、全力でカーネイジの機関部を叩き粉砕してから、拳を連続で叩き込む。
殴り込んだところが、ゆっくり動く時間の中で次々に陥没していくのが面白い。
あえて稼働時間を半分残してサンデヴィスタンを稼働停止させると、遅れてドンッ!と大きい音が響かせながら側近の大男が奥の壁に向かってぶっ飛んで行った。
打撃を入れた数が多かったのか、空中で身体がバラバラに引き裂かれて白い人工血液を撒き散らしながら壁にぶち当たって、そのままズルズルと地面に落下した。
あまりの惨劇に、敵味方の両方が固まる。
「おや、止まっていて良いのかな?」
私の言葉に、真っ先に我に返ったマチルダが雄叫びを上げながらサスカッチのハンマーをぶん回して、スレッジハンマーを持った側近の一人を叩き潰す。
猛烈な腕力で振り下ろされたサスカッチのハンマーは、側近の頭を胴体にめり込ませても止まらずにそのまま胴体もペシャンコにしてしまった。
汚いシミの出来上がりだ。
サスカッチのハンマーを全力で振り下ろして隙だらけのマチルダに対して、トマホークを持って最後の側近がもう突進してきたので、間に私が割り込んで強烈なローキックをお見舞いする。
ボキンッ!と左大腿骨ごと足を圧し折って、そのままの勢いで反対側の右足関節も圧し折ってやった。
勢いが強過ぎて、その場で勢いよく時計回りに回転して頭から地面に叩き付けられる。
ゴキっと小気味のいい音がして、回転した側近の首が曲がってはいけない方向に曲がってしまい、そのままビクビクと痙攣し始めた。
まぁ、そのまま死ぬだろう。
「マチルダ、トドメを刺さないと」
「…おう」
マチルダがサスカッチのハンマーを振り上げて、そのまま最後の側近の頭をカチ割って介錯させる。
玉座を見ると、コングが涎を撒き散らしながら歯軋りをして地団駄を踏んでいる。
なんて見苦しい。
一応は7大ギャングの一角、アニマルズの〝キング〟コングの癖にどっしりと構えて居られないなんて、どこかの小物界の大物みたいでみっともない。
「さぁ、じゃあケジメを付けようかな。もう言い残すことも無いよね」
「ま、待て!俺が死ねば、ガキどもの居場所は分からなくなるぞ!!」
「ん?あぁ、心配しなくていいよ。君を殺してから、脳みそをほじくり出して会話ログやら通話ログを確認すればいいからね。安心して死んでくれ」
まぁ、散々に痛めつけて、もう殺してくれと懇願しても更に痛めつけてから殺すつもりだけど。
まずは両足を砕くかな。
そう思って、もう一度メリケンサックを握り込んで拳を固めると、マチルダから片手で制されてしまう。
「待ちな。アタイにボスをやれと言うなら、アイツはアタイが殺らなきゃならねぇ」
なるほど、つまり代替わりには必要な儀式ってことか。
次のボスになる者の手で、今のボスを退治しないとダメなのは野生動物と一緒だな。
流石アニマルズと言ったところか。
「ふむ……まぁ良いでしょう。存分に殺し合うと良い」
サスカッチのハンマーを放り捨てたマチルダが、拳を固めてコングに相対し構える。
コングも良い加減覚悟を決めたのか、電気バトンを放り捨てて構えを取った。
お互いに相対しながら、ジリジリと距離を詰めていく。
サスカッチになってないマチルダは、チタン骨や強化腱は持っているが、サンデヴィスタンと回復ジェネレータを持っていないので、はたしてどこまで戦えるのか私には予測が付けられない。
対して、コングの方はサンデヴィスタンやチタン骨、シナプス加速器などを搭載しているようだ。
あとは、腕にも何か針のようなものを隠しているので、もしそういったものを使うようなら私も少しマチルダを援護しよう。
「散々デカい口叩いてたんだ。ビビってないで掛かってきな」
「ふざけんじゃねぇぞ!!誰がテメェなんかにビビるかよ!!テメェをさっさとぶちのめして、そこのマッチ棒女をぶち殺してやるからな!!!」
綿棒の次はマッチ棒か…
お次はそうめんか冷麦女かな?
ということで、サスカッチことマチルダ・K・ローズさんが出てきました。
私の調べ方が悪いだけか分かりませんが、サスカッチの一つ前のアニマルズのボスをオリキャラで登場させてみました。
幼女はこの小説に
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