【完結!!】Good Luck‼︎ EDGERUNNERS !!   作:持麻呂

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誤字脱字訂正ありがとうございます!!m(_ _)m

今日で今年最後の更新になります!
今年は色々ありまして、ちょくちょく更新が滞ったりして、楽しみにされている方々にはご迷惑をおかけ致しました…
来年もどうぞよろしくお願いします!



第五十七話

「と言うわけで、サンダユウをこちらに引き込むのは大変難しいです」

 

「サンダユウのアラサカへの忠誠は疑いようも無い。よしんばrelicの存在を知っていたとしても、これが完成した事実を知らなければそのような行動になるのは当然であろうな」

 

シロウさんは、腕を組みながらサンダユウについてそう評した。

やはり、少し前からタケムラおじ様の後継者として見られていただけはあって、サブロウの爺様だった時からしっかりと目を掛けていたようだ。

まぁ、飛鳥井家からの紹介で入っているので、サブロウの爺様としては気に掛けないわけにはいかなかったのかもしれないが。

ともあれ、サンダユウはアラサカファミリーの中ではそれなりに寵愛を受けていそうなのは幸いであるが、今回はそのアラサカから疑いの目を向けられてしまうきっかけを作ってしまったのは、疑いようも無い事実だ。

正直、もう少し裏で工作をしてからにするべきだったのは疑いようもなく、拙速にことを運んでしまったのは失敗だった。

真っ先に起き得るであろう事象を想像して、タケムラおじ様を諌めなければならなかったのに、そのままの流れに身を任せてしまったのが悪いのだが、それにしても何故傍観してしまったのだろうか…

ここ連日の缶詰で、さしもの私も疲れているのかしら。

 

「サンダユウをそこまで評価して下さっているのは、素直に嬉しいですね。ですが、今回は彼に申し訳ない事をしました」

 

「ふむ、それは致し方あるまい。寧ろ、此度の事で彼は簡単に靡かない男と言うのが分かった。アラサカは得難い社員を得たのだから、ネフェル嬢ちゃんは気にしなくて良い」

 

「ありがとうございます。ですが、これからサンダユウが我々の敵として、必ず立ちはだかるでしょう」

 

私がアラサカを抜けてしまった以上、大量の株以外でアラサカと飛鳥井を繋ぐものはサンダユウだけになってしまっているので、たとえ敵対したとしても、事が済んだら存分に彼を引き立ててほしい。

 

「それは致し方なかろう…」

 

「……話は変わるのですが、何故ヨリノブさんはこのタイミングでサブロウお爺様を殺害するに及んだのでしょうかね」

 

「ふむ、それはずっと私も考えておったが…鋼鉄の龍の名前に聞き覚えは?」

 

だいぶ懐かしい名前が出て来た。

原作の知識としては、ヨリノブが所属していた暴走族のようなもので、ガチガチの反アラサカばっかりが所属していたチームだ。

今世の記憶では、だいぶ昔に壊滅させられているようで、組織としては既に存在していない事になっている。

 

「一応名前は知っていますが、もう影も形も無いと聞き及んではいますね」

 

「よく知っておるが、あの組織は壊滅などして居らん。幹部をやり損ねて、より先鋭化しながら地下に潜ってしまったのよ」

 

「…パルチザン化してしまったと」

 

「そういう事じゃな。ほぼテロリストのようなものよ」

 

うーん、まさかいまだに鋼鉄の龍が残っていたなんて…

いや、確かに紺碧プラザのヨリノブの部屋で鋼鉄の龍の服を見つけられるけど、あれって若い時に所属していた大事な品だから持っていたってだけじゃないのか?

もしかして、本人はまだ所属しているってことなら、かなり面倒くさいのだけれども。

 

「待ってください。それではヨリノブさんは、いまだに鋼鉄の龍に所属しているのですか?」

 

「その通りよ。彼奴がどのような策を巡らせたのか分からんが、あの時不自然にゴロウが私の下から外され、アダムも部屋を出て行っておった」

 

「つまり、アラサカの中にも内通者ないし協力者が居ると?」

 

「そうとしか考えられん」

 

鋼鉄の龍が先鋭化したテロリストになっているのには驚いたが、アラサカ内部にそのシンパが潜り込んでいるというのはあり得るのか…?

タケムラおじ様とアダム・スマッシャーをあの場から同時に離れさせるのは容易ではない。

護衛官に護衛対象の側を離れさせる指示が出来るなんて、相当に上級の幹部社員でなければそんなことは無理だ。

今のナイトシティ支社にそんな横紙破りが可能な人物なんて、ヨリノブの他に居ただろうか…。

いや、そもそもナイトシティ支社の人間がやったのか?

疑問が疑問を呼び、違和感が脳裏をぐるぐると駆け巡る。

 

「どうかしたのか?」

 

「いえ……ただ…本当に、鋼鉄の龍の仕業なんでしょうか」

 

「ふむ。ネフェル嬢ちゃんは、なにか引っ掛かるものがあるのか」

 

「ええ、ちょっとした勘…みたいな曖昧なものですが」

 

「いや、案外勘というものも馬鹿には出来ん。どれ、他の線も探ってみるのも良いかもしれん」

 

シロウさんは、ふむふむと言いながら顎を摩って思考の海へと潜って行った。

私達の会話を隣でなんとなく聞いていたのか、後輩ちゃんも腕を組んで「うーん」と唸っている。

そんなことをしそうな社員がいないか、記憶を頼りに考えているのだろうか。

確かに、アラサカには自分の出世欲と出世のためなら他者を平気で蹴落とす魑魅魍魎の巣窟だが、会長のサブロウの爺様を弑て利益のある社員はどれだけいるだろう。

 

「今すぐに答えが出ないのなら、私たちが今考えても仕方がない。なすべき事をしよう」

 

「…あっ、えっと、はい!」

 

私もいまはこれ以上思考を重ねるのをやめて、サンダユウからハナコさんに会わせてもらうという案の代替案を考えることにする。

とは言っても、本人はまだナイトシティには居らず、ギリギリまでクジラに乗艦しているだろうから、やはりパレードを襲撃して誘拐する他ない。

そうなると、必然的にサンダユウと交戦することになるだろう。

私が出るか…?

その方が確実だけど。

 

「先輩、私はこれから何をしたらいいっすか?」

 

「そうだね。このままシロウさんの護衛を続けてもらいたいんだが…」

 

「でも、先輩なにか表情が優れないっすよ?私が行きましょうか?」

 

「…いや、そんなことは」

 

どうやら表情に出ていたらしい。

 

「先輩のことなら、見れば大体わかりますって。ここはドーンと、私に任せてっす!」

 

『おいおいV、コイツがこんな顔してる案件に、自分で突っ込んで行くってバカじゃねぇのかよ。絶対にロクでもねぇぞ』

 

ジョニーが横から現れて、ソファーに座りながらニコーラを飲み始める。

 

『大体な、俺は何が悲しくってアイツが元の地位に返り咲く手伝いをしなきゃなんねぇんだよ。死んじまったんなら、大人しく死んどきゃ良いんだ』

 

『その論理でいくと、君も死んだままだけど良いのかい?』

 

『時と場合によっちゃあな。俺なんかよりは、アラサカが無くなった方が世間の為になるってことだよ』

 

飲み干したニコーラの缶を握り潰して、そこら辺にポイ捨てした後に葉巻に火を付けて咥える。

 

『私はそうは思わないけどね。無くなった方が世間への影響が大き過ぎる』

 

『そりゃ、お前が日本人だからじゃねぇのか?俺みたいな〝ガイジン〟からしてみりゃ、日系企業は他所の国に入り込んで、中身を食い荒らすガンみたいなもんにしか見えねぇけどな』

 

葉巻を指に挟んだまま、大仰な手振りでそう言ってのけるジョニー。

 

『それは立場の違いから見たアラサカの評価だね。しかも、それはあくまでも一側面からしか見てないが』

 

『嘘でもない、だろ?』

 

確かに、ジョニーが言ったようにアラサカは進出した国の経済に食い込み、自社の利益を徹底的に追求する。

営利団体なのだからそれは当然なのだが、アラサカは積極的に使える現地民を雇用することにしているし、アカデミーと言った独自の教育機関を設置して未来の社員を現地で育成もしている。

まぁ、そこは暗黒メガコーポだけあって、アカデミー生の時にある程度篩にかけておいて、卒業時までに使えないと判断された生徒は、アラサカ就職後には使い潰されるような部署に送られてしまったりするし、ルーシーが元いた特殊な養成所の類のようなものも存在するのは確かだ。

 

だが、アラサカは巨大なコングロマリットなので、マイナス面を加味しても現地には莫大な金額が落ちるのは間違いではない。

少なくとも、その土地は発展するのだ。

昔からの風景や郷土を愛する者達からしたら、とんでもない話かもしれないが。

 

『嘘とは言わないね。実際にそう言うところもある。だが、それ以上に還元しているものも多いのが事実だよ。それに、今アラサカが迷走して倒れてしまったら、今の何十倍何百倍の人間が苦しむことになるからね。私からしたら、それは見過ごす訳にはいかないのさ』

 

『ま、まぁまぁ、先輩もジョニーにその辺に…!』

 

ジョニーと私の言い合いに、少し不穏な空気が流れたのを察した後輩ちゃんが、宥めるように割って入って来た。

それに対して、ジョニーは鼻を鳴らしてふんぞり返りながらセンツォンのボトルをラッパ飲みにする。

こちらも舌打ちの一つでもくれてやりたいが、周りにはシロウさんやタケムラおじ様が居るので、心の中で中指を立てておく。

後輩ちゃんと分離させて、ジョニーに身体をくれてやった時には一発ビンタかましてやると心に誓った。

 

 

 

ーーーー

 

 

ジョニーと先輩が少し険悪な雰囲気になってから少しして、私は先輩の代わりにゴロウ・タケムラと共にハナコ・アラサカ誘拐のために、ジャパンタウンに潜んでいた。

前々から先輩がワカコさんに頼み込んで、パレードの詳細な情報を入手していたので、それに合わせて私とタケムラは3人居るとされているスナイパーの位置を特定するべく、人混みに紛れながらキロシの望遠と先輩お得意の監視カメラハックで探しているのだが、潜伏しているところの目星はある程度ついているとは言え、未だに発見には至っていない。

人混みの中、建物の柱に背中を預けて怪しまれない程度に偵察しているタケムラに近づく。

そして、そこら辺の出店屋台で買って来たものを手渡した。

 

「良かったら食べて下さい」

 

「…ん、すまない」

 

ここら辺では見たことのない《YA☆KI☆TO☆RI》なる串料理があったので、珍しさのあまり買ってみた。

 

「なんだこれは…焼き鳥か?」

 

「なんか珍しそうだったんで、買ってみたんですよ。良い匂いだったし」

 

ソイソース系のタレが焼かれる匂いが美味しそうだったので、ついつい買ってしまったのが本音だ。

串に齧り付いて、タレの付いた合成肉と思われる小さい塊を咀嚼する。

なんか、モチャモチャとした食感がして変な舌触りだが、まぁこの程度ならナイトシティに於いては美味しい方なんじゃないだろうか。

 

「な、なんなんだ…!これが焼き鳥?ふざけているな!」

 

一口食べたタケムラが慌てて吐き出して、まるで汚いモノを触ったかのように串を放り捨てた。

勿体無い!

 

『おいV、良くこんな食感のものを平気なツラして食えるな。ヒデェ味だしよ』

 

『そう?私は平気よ。………かつて先輩に連れられて行った東南アジアで食べたものに比べたら、ね』

 

『…やっぱり、アイツとは縁を切った方が良いんじゃねぇか?記憶は読み込まねぇ方が、良さそうだな』

 

ジョニーが珍しく、片手で顔を押さえたまま言い淀んだ。

 

「なんてものを売っているんだこの街は…!これが焼き鳥だと!?ふざけているな!」

 

これだから鳥類をまともに管理できないウンタラカンタラと、タケムラが静かにキレ続けているところに先輩からコールが入る。

 

『V、おじ様、スナイパーの位置を特定…どうしたんです?』

 

先輩が、ブツクサ言っているタケムラに困惑の表情を浮かべて、首を傾げている。

私からしたら、別に言うほど悪くない料理の味でここまで怒るかな?といった具合なので、それを踏まえて先輩に伝えると先輩もあ〜というような顔をして、頭を掻いた。

 

『まぁ、知っている筈だけどアラサカは食にうるさいからね。おじ様、終わったらマツザカギュウ取り寄せますから、頑張りましょう』

 

「む、マツザカギュウだと!…ふむ、悪くないな」

 

途端に機嫌を直したので、マツザカギュウは一体どれほど美味しいんだろうか。

まぁ、先輩は中途半端なモノは買わなそうな気がするから、きっとめちゃくちゃ美味しいに違いない。

そう思いたい。

うっ、忌まわしき記憶が…

 

『ーーーと言うわけで、3箇所を特定しました。この内の1箇所で、サンダユウの襲撃を受ける可能性が高いと私は見ています』

 

先輩が指し示した場所は、どこもビルの建設中のフロアや人目につきにくい角の建物の上層部だった。

 

『それに、アラサカのネットランナーが周囲を監視カメラを通じて監視しているので、こちらも速やかに排除しなければそう時間を置かずに本隊の方へ通報されるでしょう』

 

ネットランナーが居るとされている場所は、スナイパー達とは逆方向の少し離れたところだったので、二手に分かれないと確実に通報されそうだ。

 

『私がスナイパーとサンダユウの対処をしよう。Vはネットランナーを頼む』

 

『分かりました。私がネットランナーの対処ですね』

 

先輩からの指示が出たので、早速二手に分かれることになった。

軽い足取りで人混みに消えていくタケムラの背中を見送り、私もアラサカのネットランナーが居るらしいビルに入ったところで、先輩からコールが飛んでくる。

一体どうしたんだろう。

 

『先輩!どうしたんすか?』

 

『後輩ちゃん、さっきは一つ言わなかった事があってね。実は、サンダユウは君のところに来る可能性が一番高いんだよ』

 

『…えっ!?ヤバいじゃないっすか!!』

 

あのサンダユウ・オダが襲撃してくる可能性が一番高いって、嘘だと言って欲しい…

 

『ま、まさかとは思うんですけど、先輩が悩んでたのって、サンダユウ・オダが出てくるかもしれ無かったからっすか…』

 

ヤッベェー、先輩に良いところを見せようとしちゃったのが、完全に裏目に出てるよ…

 

『それもあるし、おじ様に嘘をついたのには理由があるんだよ。タケムラおじ様は、アラサカの会長護衛隊にいた時に、散々サンダユウと訓練を積んだりしているせいで手の内を殆ど知られているんだよ。それに、向こうもそう来るだろうと思ってメタを張ってくる可能性が高い。そこで、全く知らない相手の後輩ちゃんに相手をしてもらおうと思ってね』

 

『なるほど……いや、無理無理無理無理!!殺されちゃいますっす!!』

 

あの《赤鬼》とやり合って、一体何分保たせられるというのか…

1分かなぁ…

逃げ続けるだけなら、もう少し行けそうな気がするけど…

マジで、私余計な事しちゃったなぁ…

 

『大丈夫大丈夫、サンダユウが現れたら私もすぐに向かうからさ』

 

『…先輩が来るならやるっす!』

 

先輩が来るなら絶対勝てる!

それまで保たせられるかどうかは、ちょっと自信無いけど。

やるだけ頑張ってみようかな。

 

『出たらすぐに連絡してね』

 

それだけ言って、先輩からのコールが切れた。

はぁ、やるって勢いで言っちゃったけど、少し後悔が後からやってくる。

失敗したかなぁ…

 

『あんな安請け合いしちまうからだぜ、V。なんで自分から難易度上げるような事を言っちまうんだよ。オマエは』

 

「そうなのよねぇ…、これで結構失敗してる」

 

『成長して無ぇってことじゃねぇか。俺とお前は一蓮托生なんだぜ?しっかりしてくれよ相棒』

 

けっ、こんな時だけそんなこと言いやがって…

ゲシっとジョニーに蹴りを入れておいた。

私と同居しているせいか、ジョニーに実体はないけれど私の攻撃は効果があるようだ。

つんのめったジョニーがオイ!と声を上げるが、無視してビルに入って行く。

 

試作光学迷彩を起動しながら、素早くクリアリングを済ませて侵入する。

相手はネットランナーなので、仕掛けられている監視カメラをクイックハックすると、異常を感知してバレてしまうだろう。

先輩がアカデミー時代に開発したこの試作光学迷彩は、なんと熱感知システムも欺瞞することができるので、監視カメラのサーマルスキャンにも映り込まないから潜入にはうってつけなのだ。

ただし、起動時間が短いのが欠点なので、その分短いクールタイムを考えながら物陰から物陰へと移動する。

 

途中で巡回しているアラサカの戦闘員を避けて、どうしても光学迷彩の起動時間的に回避出来ない戦闘員は、後ろからグラップルからのテイクダウンして、適当に仕舞えそうなロッカーや冷蔵庫にそっと入れた。

ネットランナーを探して、上へ上へと登っていくと、遂に内装が出来上がっていないコンクリート打ちっぱなしの階でその姿を見つけた。

室内の仕切りも出来上がっておらず、広い部屋の奥側の壁面には、ネット接続用の大型機材とICEやハッキング対策用の支援機材がどっしりと据えられていて、青や赤色のランプがランダムに点滅しながらその性能を発揮している様が見て取れる。

モニターには、会場であるジャパンタウンの彼方此方に仕掛けられている監視カメラの映像が流れており、それを観るようにこちらに背を向けてアラサカのネットランナーが座り込んでいた。

 

『コイツだな。さっさと片付けて、ここからトンズラしようぜ』

 

「そうね。いつサンダユウ・オダが来るか分からないし。でも、その前にこれを仕掛けないとね」

 

部屋に侵入する前に、あちらこちらに小型の粘着式180°カメラを投げて、壁や地面に設置しておく。

何が起きてもいいように、念には念を入れてのことだ。

もちろん、不必要な電波を発しないように、電源はoffにしておく。

幸い、この部屋自体にはスキャンをする限り我々以外の監視カメラは無いようなので、足音を立てないように近付いて後頭部にジャックインされている太い通信ケーブルを引っこ抜く。

ネットに意識を移している時に、強制的に回路切断されたショックでそのままネットランナーは昏倒する。

 

「お疲れ様。そのまま休んでて」

 

気絶したネットランナーが頭を打たないように、そっと床に横たわらせた。

よし、これで完了。

 

『タケムラ、ネットランナーは排除しました』

 

『仕事が早いな。分かった、こちらもスナイパーの排除に入る』

 

私が先にネットランナーを倒すまで、タケムラはスナイパーの排除を待っていたらしい。

殆どスコープを覗いてばっかりのスナイパーなら、彼の腕ならあっという間に排除出来るだろう。

サンダユウ・オダもまだ気付いていなさそうだし、早く逃げた方が良さそうだ。

 

踵を返して、急いでここを後にしようとしたところで、階段側から真っ赤に発光する刄が闇を切り裂き、すごい跳躍力で室内に飛び込んできた。

こちらも急いで試作光学迷彩を起動させて物陰に隠れる。

 

『クソ、あんな丁寧に横になんかしないで、さっさと逃げればよかったんだ!』

 

『そうしたって、階段でアイツと出会すだけでしょ!そっちの方が最悪よ!!』

 

本来なら隠れる必要の無いジョニーも、見つからないように壁に背中を預けてサンダユウの方を窺っている。

明らかに殺気を放っているサンダユウには、ジョニーもヤバいと思っているようだ。

 

「出てこい!!貴様がここに潜んでいるのはわかっているぞ!!」

 

両腕から真っ赤に光るマンティス・ブレードを展開させながら、出口に仁王立ちして周囲を見渡している。

このままではいずれ見つかってしまいそうだ。

 

『先輩!!サンダユウが来たっす!!お助け!!』

 

『今すぐに向かうよ!あと5分は耐えてくれ』

 

あれ?来るって言っても、そもそもシロウさんの護衛はどうするんだろう…?




ナイトシティにおいて、平気な顔をして鶏肉を食べれるV。
東南アジアでナニを喰わされたんですかね…

皆さん良いお年を!!
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