【エッジランナーズ2編開始】Good Luck‼︎ EDGERUNNERS !! 作:持麻呂
アニメ観ながら書いてたら、7000字くらい書いてました。
原作のセリフ入れたりすると、筆が進みますねぇ。
エッジランナーズ2観てた思ったのが、ウィークの時だけタリアやDがロマンと出会った日から50日後なんですよねぇ。
頭混乱しますよ…
「カチコミじゃオラァ!!お金に変わって死に晒せ!!」
「うわぁぁ!?!死んじゃう!!ホントに死んじゃうぅぅ!!」
クイックハックによる乗っ取り対策で、一切の通信機能を持たない有線でのみ遠隔操作可能に改造を施してあるAPCの上に立ち、MA70 HBを二丁持ちしてぶっ放しながらシックス・ストリートの屯している空き地に突っ込ませる。
2、3人を特殊合金のボディで弾き飛ばし、突然の暴力に唖然として呆けている連中に向かって鉛玉の雨を浴びせかけた。
ロマン少年には、特別にAPCの運転席に座らせて防弾ガラス越しに動画のネタを提供している。
きっと今頃はスペシャル映像に感激して、咽び泣いて私に感謝しているに違いない。
BDもエロの次に暴力ゴア系は人気なので、自分達から暴力で金を巻き上げたりしてくるギャングが酷い目にあっているようなヤツは、絶対に需要があるはずだ。
そんな事を思いながら、こっちに反撃してくる訓練されたクズを優先的に爆砕していく。
うーん、大変気持ちが良い。
視界の端に、NCPDからチャリンチャリンと指名手配犯の討伐報酬が次々に振り込まれていくので、敵対企業に敵対的買収を仕掛けている時とはまた違った脳汁が出るのだ。
レベッカがトリガーハッピーになるのも分かる気がする。
「ほらほら、また尻尾巻いて逃げ出すのか?そんなんだからアラサカ程度に良いようにされるんだ。一緒逃げ続ける人生を送ると良いさ」
「へ、ヘイトスピーチ…」
APCの中で何かロマン少年が呟いているが聞こえない。
「く、クソッタレぇぇ!!死ねェェェ!!」
「ざけんじゃねぇェェ!!」
「野郎ブッ殺してヤァァァァル!!」
煽り耐性ゼロ集団が、逃げから180度反転して向かってきた。
もちろんそのまま逃げ出すような奴もいるが、向かってくるヤツを先に相手するので放置する。
そのままAPCを操作して、遮蔽物に使っている車ごと撥ね飛ばしたり、右往左往しているヤツを粉微塵になるまで蜂の巣にしたりとやりたい放題を楽しむ。
折角のパーティタイムなので、撮影していないと勿体無いと思い車内のカメラを見ると、ロマン少年がしっかりとその光景をビデオカメラに収めている姿が確認できた。
流石、車が目の前に突っ込んできていてもカメラを離さなかったガキンチョだ。面構えが違う。
10人くらい居たのをミチミチのミンチやでぇこれ!に変えた後、ド派手な銃撃戦を聞きつけて慌ててやってきたNCPDに事情を説明して無事に無罪放免。
まぁ、私を捕まえることなんか出来るわけないのだが…
手荒い運転で動画はブレブレかもしれないが、そこそこのスナッフ映像が撮れたのか少しニヤついているロマン少年を連れて、臨時収入をパーっと使うためにエル・コヨーテ・コホへと向かった。
1500エディなんて正直端金なので、落とすならジャッキーとママ・ウェルズの店で落として行った方が良い。
「どうだい?中々楽しめただろう?」
「んや…楽しめた…のかちょっと分からないです」
「まぁ、後で贔屓のところに持って行ってみると良い」
「はい、多分買ってもらえると思います。…店長が幾ら出すか分かりませんけど」
エル・コヨーテ・コホへ向かうAPCの中では、ロマン少年が動画を確認しながらこっちをみて、眉根を上げながらそう言った。
店に着いて中に入ると、カウンターの向こうでジャッキーがエプロンを着て野菜を切っている。
その隣では、赤子を抱いたミスティとママ・ウェルズが話し込んでいた。
店へ入ってきた私を見つけて、ママ・ウェルズが嬉しそうな声を上げる。
「ネイト!まあ、やっと顔を見せてくれたのね。心配してたのよ」
「ママ・ウェルズも元気そうで。顔を出せなくて申し訳ない…」
「なんだって?チーカだぁ?おお、マジでチーカじゃねぇか!!久しぶりだなぁ!!すっかり顔を見せねえから、顔を忘れちまうところだったぜ!」
「ごめんよジャッキー。最近アラサカ関係で忙しくてね…」
エプロンで手を拭いたジャッキーが、両手を広げながらカウンターから出てくるので、こちらもしっかりと受け止めてハグをする。
隣にミスティも来たので、彼女とも優しくハグを返す。
「ミスティとココ*1も元気そうで何より」
「前に来たのは、ココが産まれた時以来だったかしらね。ほら、パパとママの親友のネイトお姉さんよ」
ココはニコっとしながら、ミスティの胸元に顔を埋めた。多分恥ずかしかったのかもしれない。
いや、そうに違いない。
私たちのやり取りに置いてけぼりにされているロマン少年には、カウンター席を薦めて先に座っておいてもらい、ペペにメニューからオススメがどれかを聞いている。
最近ではかなりの有名店になっているのだが、まだ子供だからかこの店には来たことがないようだ。
店内の様子などもカメラで撮影しており、ペペは自慢の上腕二頭筋を膨らませてポーズを取ったりして、ロマン少年にその姿を映してもらっていた。
私はジャッキー達をしばらく歓談したあと、ジャッキーがロマン少年を後ろ手に親指で指して聞いてくる。
まぁ、そりゃ私がショタボーイと一緒に並んで店に入ってきたら、誰だって気になるだろう。
「そんでよ、あのちっこいボウズはどうしたんだ?」
「あー、まぁ色々あってね。早い話が命を救ってやったのさ。それで、そのお礼として憂さ晴らしのデートに付き合ってもらったってわけ」
「なるほどなぁ。はっはぁ〜、そりゃ御愁傷様ってやつだ!」
いつものジャッキーらしさに、思わず苦笑してしまう。
そのまま、私も促されるままにロマン少年の隣に腰掛け、いつものお気に入りタコスを幾つか注文する。
「ロマン君はタコスは初めてかな?」
「えっと、ここのは食べたことないですけど、他の店のやつなら何度か。本物の野菜使ってるって有名ですよね。僕、そんなにお金持ってないんですけど…」
「子供にたかる大人だと思われているのかな?全部私の奢りだから、気にしないで好きなものを頼むと良いよ。1500エディなんてあぶく銭はパーっと使うに限るからね」
「ハハ…1500エディがあぶく銭って…」
勝手にどんどんジャッキーに注文して、カウンターの目の前に野菜ビルで採れた新鮮な野菜を使ったメキシコ料理がずらりと並ぶ。
早速大好物のジャッキー特製タコスを口に頬張ると、刻んだ玉ねぎとトマトの旨みが下の上で弾けて、その後に牛肉のコクと絞ったライム果汁が全てを爽やかに押し流していく。
「ンン〜」
やはりエル・コヨーテ・コホのタコスは銀河一上手い!!
隣を見ると、小さい口に次々と生野菜が使われているメキシコ料理を詰め込んでいた。
指を鳴らしてぺぺを呼び出し、いつものを二つ頼む。
直ぐにカウンター下の冷蔵庫から、キンキンに冷えたニコーラ・クラシックの缶が出てきて、私たちの目の前に置かれる。
早速フルタブを開けてロマン少年に近付けた。
向こうも察したのか、カシュっと缶を開けて缶を合わせる。
「はい乾杯」
「か、乾杯」
過冷却寸前に冷やされているニコーラを喉に流し込むと、最高の喉越しが駆け抜けて後から甘味料の甘さと香料の爽やかさがメキシコ料理の後味を洗い流してくれる。
これこれ、これだよ。
ロマン少年も同じように、くぅ〜と言ったような顔をしているので、多分同じことを考えているに違いない。
私たち、似た者同士だね!!
あれこれ頼んで、途中で夕飯を食べにきたパドレも巻き込んで来店した客達全員で乾杯したり飯代を私持ちでどんちゃん騒ぎをしたので、少々足が出たが取り敢えず1万エディをエル・コヨーテ・コホに支払って中座することにした。
後から来た人たちにも、余っていたらその1万エディから払ってもらうことにして、ここまで付き合わせたロマン少年を家の前まで送っていく。
自宅は、ゲーム内でワトソン地区カブキのアレン通りのファストトラベルポイントがあった場所の目の前だった。
ヘイウッドからはすこし遠いので、夕方から夜になると子供の独り歩きは危ない。
デラマンを彼の自宅前に横付けすると、こんなところにデラマンタクシーが来ること自体が珍しいのか、ジロジロと不躾な視線が集まった。
さっと視線を感じる方を見やると、一斉に目線を逸らされるのは一体なぜなのか。解せぬ。
ロマン少年の父親は近くで床屋をやっているらしく、自宅に送った時に丁度帰宅してきたので、軽く挨拶だけして家を辞してきた。
ナイトシティに住んでいるにしては、随分と穏やかで荒事には弱そうな感じの父親だったが、この生き馬の目を抜いた上で全身をバラバラに解体して金儲けのために全て再利用するようなナイトシティで、よくぞ今まで生きてこられたなと言う印象を受けた。
いや、私が気付かなかっただけで、実は凄腕だったりするのか…?
意外にあり得そうだから笑えない…
別れ際に、一方的にロマン少年に連絡先を押し付け、何か困った時は気軽に連絡を寄越すように伝えた。
普通なら、ここで関係も終わりそうな気がするのだが、どうにも私のゴーストはこれで終わりではないことを告げているのだ。
私に最高の気晴らしをプレゼントしてくれるのを期待して、カブキを後にした。
ーーーロマン・カラックス視点
ベッドに横になりながら、今日1日で起きた濃い体験を思い出していた。
まさか自分の方に車が突っ込んでくるとは思わなかったし、どんな改造を人体に施せば人間が片足の蹴りで車を破壊出来て、余裕綽々そうにマシンガンの二丁持ちをしてギャングを血祭りにあげられるのだろうか。
人間を鉛玉でミンチにした後には、平気な顔をして本物の肉と野菜を使ったタコスを食べていたし…
いや、タコスやメキシコ料理は今まで食べたどんな食べ物よりも美味しかったけど…なんかこう、調子が狂うというか…
勝手に動画を編集され始めた時は、せっかく撮った動画を全部消されてしまうと思った。
ナイトシティの日常や風景、ちょっとした光景を切り取った映像だが、映画を作る時はこういった素材があれば色々な編集で使える。
だから、普段から意識して撮り貯めているのだ。
それにアラサカ工業団地で起こった爆発事件とサイバーサイコになった人の事件映像を撮れたんだから、これはきっとスクープになると思っていたので、それを丸ごと消されでもしたら結構痛かっただろう。
明日になったら、早速サル・ビゲロウズ ブレインダンス・パラダイスのサルのところに持ち込んでみよう。
でもケチだからなぁ、あのオヤジ。
そんなことを考えていたらいつの間に寝ていて、気付いたら次の日になっていた。
「ひでえな」
モニターの中では、あのサイバーサイコになったオッサンが大暴れしている映像が映し出されていた。
サルはテーブルに足をほっぽりながら、その映像を見てそう言う。
ネイトに勝手にカットされたせいで冒頭こそ映ってないものの、自分も撃たれながらアラサカの警備員を次々に殺しているシーンは中々に見応えがあった。
昔の映画や最近のBDだってこんなシーンを観れることは少ないだろう。
「ちーっす。お疲りゃしゃしゃっす〜」
サル・ビゲロウズ ブレインダンス・パラダイスのバックヤードで観せていたので、休憩に来たブレインダンス・エディターのジェシーが入って来た。
「あれ?何見てるんすか?」
「持ち込み動画」
「動画?うちBDショップっすよね?」
自分の隣の椅子に座ってきて早々に、大変失礼なことを言ってくる。
BDばっかりで、動画のことは何も知らないくせに…!
「こういった動画にも、多少ニーズがあるわけ」
画面の中では、相変わらずでかいオッサンが大立ち回りしている。
画角は中々にいい具合だと思う。
ネイトが弾が飛んできにくい場所に移動しつつあったからかもしれない。
「あ〜、これ昨日ニュースでやってたアラサカの?」
「そっ…なんだ、途中で引き上げちまうのかよ?てか、ロマンお前誰かと一緒に居たのか?抱えられてんのか知らねえけど、今のやつ手のひらで弾丸弾いてやがるぞ」
映像では、顔が映ってなかったから消されなかったところで、ちょうどネイトに首の後ろを掴まれて徐々に後退するところだった。
空からはマックス・タックとトラウマチームがほぼ同時に降りて来て、すったもんだの末にマックス・タックがすごすごと帰っていくシーンが映し出されてここで終わっている。
「あ、トラウマ来た」
「おいおい、まさかターゲットはプラチナ持ちかよ。こりゃ哀れなのはアラサカ1人だなぁ〜」
「なんか、最近コーポ同士のドンパチ多いっすよね。良くカン・タオとかミリテクの部隊がアラサカ襲って逆にボコされて撃退されてるって聞いてますけど」
ジェシーが言う通り、確かに最近ナイトシティではドンパチが多い。
シティセンターの方でもアラサカのニンジャ部隊とミリテクのパラミリがぶつかったとか、アカオニがどうとかって同級生が話していたのを思い出す。
「アラサカが落ち目とか言ったやつ誰だよ。ま、ここに映ってるやつも歳の割に頑張ってる方だと思うが、さすがにもうおしまいか」
「有名なんすか?」
「キングっていってな」
「キング??へへっ、ダッサー!」
「笑えるだろ〜?もっと笑えんのが本名…」
話がドンドン脱線しているので、ここで本題に戻すことにした。
いい加減、ここに来た理由に戻ってくれないと困る。
「で、いくらでも買う?」
「あ?う〜ん…150ってところだな」
「ひゃ、ひゃくごじゅ…ボッタクリだろ!」
「やーっす。バカ安〜」
例の映像を見たサルが言った金額が、たったの150エディ。
流石にふざけている。
後ろでジェシーが、茶化しながら便乗してくる。
もっとこのケチに行ってやれ!
「もっとドンポチが映ってたら良かったんだが、途中で編集しただろこれ。映像が途中で繋がれてやがるし、そのせいで撃ち合いの冒頭が丸っと抜けてやがる。それに今のご時世映像に金を出す奴は少ないんだ。お前も分かってんだろ」
「やめた!テレビならもっと出すさ!N54とかならそれよりも高く買ってくれるはずだし!」
「まぁ、N54なら100くらいは出すかもな〜」
値段がもっと下がっている…
「どうする?ウチなら150で買うが」
「うぅ〜ん…グヌヌヌ…んなぁ分かった!150で…ケチ!」
「なんか大人気な〜い」
ネイトが勝手に編集してなかったら、もっと高く売れたってことか…
でもお金が今必要なのは間違いじゃ無い。
これも仕方がないんだ。
僕はこのオヤジに屈したんじゃなくて、今日は時代に屈したのだ。そう思わないと挫けそうになる。
もっと高く買い取ってもらえると思ったのに…
150エディが送金されたのを確認して、その後は聞きたくもないお説教というかお節介というか…
BDはあくまで追体験に過ぎないし、編集もクソもないから面白くもなんともない。
それなのに、もう映画は終わっているとか…そんなのはこっちだって分かってるのに…
追体験ではこっちとあっちを隔てる垣根が無いし、そもそも本人のように体験するだけだ。
でも本当にすごい映画はその垣根を越えてこっちにやって来る。
あるのに越えてくる。
あるのになくなる。
ブレインダンスには物語がない。最初から〝ない〟ものは最初から越えようがない。
でも映画には物語がある。だから垣根を越えて来れる。逆に、越えてくるには物語が絶対に必要なんだ。
「BDが嫌ならメイルストロームだ」
帰り際、サルに呼び止められて振り返るとそんなことを言われる。
何言ってんだこのオヤジはと思う。
「メイルストローム?あいつらヤバいでしょ」
サルはドアから頭だけ出してこちらを見ていた。
「カネは要るんだろ?あいつらがクロームをインストールする動画は人気があるんだが、なかなか出回らねえ」
「ほとんどスナッフじゃんか。美学に反する」
ただのグロゴア動画なんて撮ってカネにするなんて、物語もクソも無いじゃないか!
冗談じゃない!
「それにどうやって撮れって?」
「それを考えるんだろ!簡単には撮れねえから価値があるんじゃねえか。その動画なら、高級カメラが買えるくらいは出してやる」
こ、高級カメラ…
いや、美学に反するけど、高級カメラは欲しい…
いやいや、でもちょっと待て。
「そもそも普通には売ってないから困るってのもあるんだけど?」
「ケッ…35ミリ俺は35ミリを持ってる」
「えっ!!」
な、なんて言ったこのオッサン!!
とんでもない衝撃が前面から襲ってくる。
「さ、35ミリぃぃぃぃ!?!?」
35ミリと言えば、人間の自然な視野に近く、映像で空間の広がりやストーリーをより人に伝えやすくなるという伝説の…!!
このオヤジはなんてものを持ってたんだ!!
「無論、フィルムもある。まぁ、まともに動くかは分からんが。それをお前にやってもいい。もしくはBDだ」
フィルムもある、35ミリ、お前にやってもいい、高級カメラ、フィルムもある…
そんな言葉が脳内でリフレインしながらぐるぐると巡っている。
裏口から出て表通りに達したところでも、中々頭から離れてくれない。
それくらいに衝撃的な言葉だった。
自分の手の中にあるビデオカメラを見つめる。
これだって別に安いものじゃないし、決して悪い物でもない。
「メイルストロームね…」
ちょっと…撮影する方法考えてみようかな。
多分こんな調子で、書けた次の日にポンとあげます。
楽しんでもらえたら嬉しいです。
ご感想お待ちしてます。