ラブライブリスタートシリーズ ロザリオ・レコード   作:しゅみタロス

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第10話 約束の時が迫っているとしたら?/俺は自分が決めた約束に怯えているのかもしれない。

夏休み とあるカレー屋にて。

 

琴鳴「スクールアイドルフェスティバルか、裏でそんなことやってたんだな。高咲さんも人が悪い」

侑「でも、きっと歩夢や琴鳴君のトキメク良いサプライズになると思ったから。それに琴鳴君も虹ヶ咲のスクールアイドル同好会の立役者だしね」

 

2人でカレーを食べながら夏に行われるスクールアイドルフェスティバルについて話し合っていた。そんな中、俺は高咲さんにあることを聞く。

 

琴鳴「高咲さん、俺の事、大分買いかぶりすぎてないか?」

侑「どうして?琴鳴君の存在無かったら今の状況こんなんじゃないはずだよ?」

琴鳴「俺はあくまでファンとして皆の事を見てる。もちろん上原さんも俺からすれば距離も近いしそれがもしかしたらファンのタブーに触れるかもしれない。なるべく俺の存在は伏せるべきだと思うぞ

 

もし、何かあったら守れるのは高咲さんだけだ。俺はこれ以上踏み込めない」

 

その言葉を聞いた高咲さんは呟く。

 

侑「こんなの、ときめかないよ!!琴鳴君は私にとっても同じ気持ちなはずなのに…………」

琴鳴「ごめん、俺は…………

 

一線を越えるわけにはいかないんだ」

 

悲しいことに俺は高咲さんの分までの飲食代をテーブルに置き、去って行った。

 

家に帰ると…………

 

歩夢「お帰り、侑ちゃんと話は終わった?」

 

にこやかに俺を待つ、上原さんの姿。俺は眩しく見える、さて、どう話したモノか。

 

琴鳴「ごめん、ちょっと深刻なんだ。部屋で話そう」

 

カラン

 

目の前に出された特製のレモネードを手に俺は話を始めた。

 

歩夢「それで、何があったの?」

琴鳴「俺は今自分のしたことに怯えてるんだ。天王寺さんの一件以来、俺はファンとアイドルの距離感がわからなくなっている。情けないけど、俺、これ以上皆に関わって良いのかなって」

 

すると上原さんは呟く。

 

歩夢「意味ないよ」

琴鳴「上原さん、今なんて……」

歩夢「琴鳴君が応援してくれなきゃ……、アイドル、やる意味ないよ……

 

だから、 私から、離れないで……」

 

優しく俺の腕を顔を埋めて抱く上原さんに、俺は呟く。

 

琴鳴「ごめん、少し、考えさせてくれ」

 

 

 

俺は今の自分についてもう一度考えることにした。

 

 

 

翌日、フードコートにて。

 

涼助「夏の推し活、皆進んでるか?」

観友「俺はこの前のライブで虹ヶ咲に鞘替えしたんスよ。愛先輩を今後追いかけるっス。」

孝道「へー、あれほど東雲に傾倒していたのによく替えたね~」

観友「いや、どっちも追いかけるっスよ。やっぱり古巣は捨てられないんで」

 

琴鳴「ズゥウウウウ」

 

3人「……」

 

皆、そりゃあ驚くよな。1人モモのスムージを啜っている俺なんておかしいだろうし、あれから考えたがどうこれから虹ヶ咲と向き合うか。高咲さんや上原さんにあんな弱音を言ってしまった手前、俺の今後の関係危うくなってそうだな。

 

涼助「琴鳴、あのさ…………」

琴鳴「悪い、甘いの飲んだら辛さが欲しくなった。レッドホットチーズバーガー買ってくる」

涼助「???」

 

倉阪電気高校 広場

 

琴鳴「…………」

 

1人でベンチに座りながら空を見上げる、自分の愚かさ半分で関わってしまった虹ヶ咲の今後にただただ不安を覚えるばかりだ。

 

すると…………

 

涼助「大分深刻な顔してんな」

琴鳴「位里?」

 

ドン!!

 

近付くな否や、胸におでん缶を叩きつける。

 

涼助「ちょっと、付き合え」

 

 

おでん缶を頬張りながら話を始めた。

 

琴鳴「やっぱり、放っておいてはくれないか?」

涼助「当たり前だろ、今のお前、なんか変わり過ぎてんだよ」

琴鳴「どんな風に?」

涼助「最近のお前は、服がキレイだし、自分で弁当持ってきてるし、自分で全部やってるとかほざいてるけどそれ全部お前じゃないだろ?」

琴鳴「仮にそうだとして、何が言いたい?」

涼助「お前は何かに関わってる。人に言えない何かと戦ってる気がするんだ」

 

ある意味当たってはいる、だが話せばその時点で涼助は俺を見限るだろう。

 

俺が虹ヶ咲のスクールアイドル同好会を事実上支配している事に。

 

望んでそうしたわけじゃ無い、俺の私情でただ助けるつもりが関わりすぎた。

 

言えるはずも無い、俺だけの秘密。

 

琴鳴「残念だけど、俺は何も知らないよ。ただ、下手に知れば怖いものを抱えてるだけだ。

 

巻き込まれる前に手を引け。忠告はしたぞ」

涼助「それは、お前にしか出来ないことなのか?」

琴鳴「だから自分の手で終わらせる義務がある。俺が始めたことだから。

 

またな」

 

 

 

夜の7時、暗い闇の中で俺は逃げるように街を歩いていた。この時間だったらいつも上原さんの手料理を食べているはずだ。だが、今はそう言う状況じゃ無い。

 

曲がり角を曲がり、牛丼屋に向かおうとしたその時だった。

 

愛「あれ?誰かと思えば」

琴鳴「宮下さん?」

愛「どうかしたの?」

琴鳴「いや、その…………」

 

口ごもった時だった。

 

愛「ちょっと、寄っていきなよ」

琴鳴「…………」

 

宮下さんの誘いで、俺は店に入ることになった。




次回、お悩みもんじゃと黒服の再登場。どうもありがとうございました。
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