ラブライブリスタートシリーズ ロザリオ・レコード 作:しゅみタロス
夏の虹ヶ咲、俺はこの場で開催されているスクールアイドルフェスティバルに参加していた。周りがそれぞれの出し物に興ずる中で俺はフードをかぶり、髪型を変え、赤いカラーコンタクトをつけて姿を変えて風船を手にエリアを歩いていた。
途中ファン交流をしている面々を遠巻きに見ながらエリア内を散策する。
涼助「おーい、琴鳴!!」
振り向くとそこには見慣れた3人、だが…………
琴鳴「ぼ、僕に何か…………琴鳴って誰?」
3人「すみません、人違いでした」
うまくまけたみたいだ、でもこの先でみんな気付くんだろうな。俺が伝えるわけだから。
琴鳴『なるべく、イベント中は俺には関わらないでくれ。騒ぎになるからな』
暗黙の了解故、ここでは俺はただのファンの1人。時間になるまで、変な芽を摘むに限る。
琴鳴「上原さん、頑張ってるな…………」
その時は来た、大舞台に集結したスクールアイドル同好会。俺は裏方に呼び出され、待機する。
侑「曲が終わったら、歩夢の言葉と共に出るからね」
琴鳴「リハーサル通りだ、上手くいく」
光の灯るステージに、声が響いた。
歩夢「ここに来てくれたみんな、この歌には私たちがここまでつないできた大好きの数々が沢山あふれています。大好きな気持ちは怖くない、受け入れて伝えれば、みんなが前に進んでいける。
だから届ける。ありったけの、大好きを!!」
虹ヶ先・歌「La la la... その手を伸ばして La la la... 夢を追いかけて
心のアルバムに 溢れてる思い出 こぼれた涙だって 今 輝き出すよ
広げた未来図 一緒にね 自由に描いて いたいけどね
出会えた大好きなら 迷わずに走りだそう
始まるんだ New Stories あの日芽生えた勇気 時を超えて今 大きく咲いていくよ
遠く響け届け きみの思い ほら 夢で開く新しいページ 踏み出そうよ New Stage
きっと大丈夫だよ 誰より知ってる 願いは叶うよ! 新しい明日へと
さぁ 夢がここから始まるよ」
わああああああ!!
歓声の響くステージに手を振る面々、その様子を見ながら、上原さんは静かに告げた。
歩夢「では、ここからは虹ヶ咲を変えた。2人を紹介します」
涼助「まだ誰かいるのか?」
観友「どんなサプライズが」
孝道「あ、来た」
息を整え、高咲さんとともにステージを踏み出す。ファンが見れば理解できないだろう。
男が1人、現れたのだから。
ざわざわざわざわざわ!!
観友「あ、あれって…………」
孝道「何故、彼が…………」
涼助「琴鳴…………」
舞台裏
ガタッ
スタッフ1「あ、す、済みません、ここは関係者以外は…………」
黒服「理事長から許可は得ている。ステージに上がりたいんだ。花を届けたい人がいる」
ステージ上
マイクを手に、震える感情を堪えながら真っ直ぐに見つめ、伝えるべき事を伝えた。
琴鳴「初めまして、倉阪電気高校の生徒をしています。宮厨琴鳴です。同時に、解散した虹ヶ咲のスクールアイドル同好会をまとめ上げた本人です」
ファン「なんだって」
ファン「虹ヶ咲の活動をまとめ上げたって」
ファン「他校の男子生徒が」
案の定の反応、言葉を続ける。
琴鳴「俺は他校の男子生徒、同時に一介のファンの1人にしか過ぎません。ですが、上原歩夢とここにいる高咲侑との出会いを経て、秘密裏に虹ヶ咲のスクールアイドル同好会再興に関わりました」
侑「彼無くして今の虹ヶ咲のスクールアイドル同好会は語れません。私たちは、彼の信念の名の下、スクールアイドルをもう一度行う、そして新しい伝説となるべく、進んできました。
彼は…………」
バチン!!
琴鳴「!!!!!」
突然の停電、すると数分後に再び点灯する。
すると…………
黒服「失礼、先ほどは演出の一つだ。ファンの前で伝えるべきは俺の言葉だからな」
タッタッタッタ
ステージに現れたのは黒服、俺の前に現れると花を渡した。
黒服「これは君へのプレゼントだ、若き高潔なる後継者にね」
シャラ
全員「!!!!!!」
シルバーハートの耳飾り、これを持っているのは世界でただ1人…………
黒服は帽子を取った。
心咲「始めまして、宮厨琴鳴君。もう1人の俺」
愛「し、心咲護さん!!」
かすみ「えええええ!!」
エマ「ホンモノ!!」
せつ菜「おおおお、生の心咲さんだあああああ!!」
涼助「伝説のラブライブの王様が、何故…………」
心咲護、まさか俺はこんな大物と関わっていたのか…………
すると心咲さんは俺に目配せすると、マイクを持つ。
心咲「突然のことで驚いているだろう?彼は俺含め、多くのディスク・ドール・シンフォニクスのモノが追っていた奇跡の少年だ。
何故なら彼こそ、俺の意思を継ぐ新たな王様、虹ヶ咲の王その人だからだ」
ファン「!!!!」
涼助「虹ヶ咲の、王…………」
心咲「彼は王の意思に選ばれ、虹ヶ咲と惹かれ合い、自らの信じるモノを手にするために彼女たちを夢へと誘った。そして、自らに悩み、答えを得た今の彼こそ、本当の意味で王といえる。
ここに宣言する!!宮厨琴鳴を王として認める。祝福をあげよ!!」
わあああああああ!!!!
ステージに立つ俺を包んだのは多くの歓喜の声、俺は王として認められた。
その日、俺は…………
虹ヶ咲の王として名を刻んだ。
そして少年はロザリオに願う。どうもありがとうございました。