ラブライブリスタートシリーズ ロザリオ・レコード 作:しゅみタロス
スクフェスから翌日
ディスク・ドール・シンフォニクス スクールアイドル総合教習センター
果林「まさか、私まで呼ばれるとはね。今となっては懐かしいわ」
琴鳴「まさかあの心咲さんがお誘いしてくるとは思わなかった」
侑「いつから関係持ってたの?」
琴鳴「気付く前ならもう今年の春には関わってたな」
歩夢「目をつけられてたんじゃ…………」
果林「あの人のことだからありそう、と言うか絶対計算してたと思う。心咲先生全部わかった上でやる人だから」
琴鳴「王の意思の最初の人だけあって鋭いんだろうな。俺も出会う以上失礼の無いようにしないと」
エレベーターに乗り、候補生の励む部室を通りつつも前に進んでいると…………
翠「お待ちしていました、宮厨琴鳴様。その他ご一行様。心咲先生の命で案内役を承りました。香野翠と申します。どうぞこちらへ」
琴鳴「わかりました」
琴鳴「翠さんはここにはどのくらいいるの?」
翠「アクアの時代からここにお世話になっています。現在は演出科のコーチとして多くの後進の高校生たちを育てる立場にいます。とはいえ心咲先生の抱える案件の仲介役と言う少し面倒な仕事も抱えてるのですが」
果林「急に生々しい話するわね」
翠「仕事なので」
そして応接間にやってきた俺たち、翠が扉を開ける。
翠「お連れしました」
心咲「やあ、待っていたよ」
1人、コーヒーを淹れている心咲さん。淹れ終わるとこちらを振り向く。
心咲「コーヒーは俺の趣味でね、満足してくれたら嬉しいよ。改めて、ようこそ、俺の事務所へ」
4人「よろしくお願いします」
案内され、椅子に座ると心咲さんは目の前にコーヒーを出す。カップを手に口をつけた。
侑「あ、これおいしい」
歩夢「ホントだ」
琴鳴「へ~、いいなこれ」
果林「おいしいわ、流石にこだわってるだけある」
心咲「ありがとう、気に入ってくれて何よりだ。
それじゃあ、話を始めようか。朝香さんの知りたい答えについて」
果林「ええ、教えて欲しいのは………
何故私は、心咲先生を超えられなかったのか?その答えを知りたい」
心咲さんは、静かに告げた。
心咲「俺は誰かの憧れでいることが、どれだけ重いことかを理解している。俺の知りうる限り、誰もが出来ない事が一つある。
自分一人で全てのスクールアイドルの想いに応え、俺の声が全てのスクールアイドルの総意になること。それを為せるモノが今の時代にはいないことだ。
でも、誰かの努力を理解し、小さい力ながらもスクールアイドルを導ける王様はいる。俺が干渉しなくとも、王様が現れるのは求められ、引き合うからだ。
朝香さんはその王様に出会えた。それが答えだよ」
朝香さんは俺に振り向く、こちらも反応を返すと納得したようだ。
その後
海辺の公園
琴鳴「じゃあ、改めて。スクフェスお疲れ様」
歩夢「琴鳴君もお疲れ様」
お互い労いつつ、海を見渡す。
歩夢「少しだけ、短いようで長い夢を見ていた気がする」
琴鳴「わかるよ、未だに熱が覚めない。求めていたモノ、ようやく出会えて、夢中になって、ずっと続けば良いと思う最高の時間だ」
歩夢「そうだね、もっと見ていたい。琴鳴君と2人で」
お互いを顔を赤くしつつ、俺はキーチェーンから鍵を外す。
琴鳴「頑張ったお礼って言うか、ずっと渡したかったモノがある」
歩夢「え…………」
俺は上原さんの手に鍵を乗せた。
歩夢「これって…………」
俺は本心を打ち明ける。
琴鳴「俺の家の合鍵、その、上原さんにはなるべく私生活の中である程度一歩引いていた。お互いに暮らす中でその一歩を踏み出すか。いつの間にか考えてた。家を任せてる以上はこんなんじゃダメだって気付いてようやく、決心した。
上原さんに俺の家の事、好きにしていい。一緒に、前に進んでいこう」
上原さんの返事は…………
歩夢「私で良いなら、今後も、よろしくお願いします」
これは始まりに過ぎない、でも、前に進む覚悟が教えてくれた。
そして、次のステージの予感もすぐそこまできていた。
ディスク・ドール・シンフォニクス 応接間
心咲「編入手続きは完了だ、これから2人には革命派、リバースとして虹ヶ咲の活動に介入してもらう。存分に自分の力を発揮すると良い、頼んだよ。鐘嵐珠、ミア・テイラー」
嵐珠「無問題ラ、手加減無しでやってみせるわ」
ミア「例の王様とやら、どんなヤツか楽しみだね」
2人のスクールアイドル、革命派がついに動き出す。
THENEXT