成り代わり赤き覇王は透き通る世界に来たようです 作:かきのたねyo
ホシノ「先生、おはようございます」
「おぉ、ホシノか。おはよう」
俺はアビドス高校に来たホシノに挨拶をする。今のホシノを見ると随分俺を受け入れてくれてるっぽい。いいぞーコレ
「む?そういや、今日はユメと一緒じゃないのか?ホシノ」
ホシノ「それが…今日はユメ先輩とは会わなかったので……学校にはまだ来てないのですか?」
「あぁ、学校にはまだ来てないが…」
ユメは基本的にホシノと一緒に学校へ来るが、今日はホシノだけで学校へ来たようだ。
「まぁ、そのうちすればユメも学校に来るだろう」
ホシノ「だといいんですけど…」
まぁ俺も学校時代では時間ギリギリに来るような人間だったからな…。社会人になってはそれはアカンと思ってできる限り早く来るように意識したが…、ホシノを見ると本当に優等生だなって薄々感じる…。
そして俺達はユメが来るのを待っていたが…
◇◇◇
ホシノ「ユメ先輩はいつ来るんですかッ!」
「…おかしいな、ここまで待って来ないのは初めてだ」
俺達は一時間ぐらいユメが来るのを待っていたが、ユメは学校には来ていないのだ。体調不良なら連絡はして来るはずが、今日は連絡も来ていないのだ。
ホシノ「連絡も繋がらない…!ユメ先輩…何処で何を…!」
ホシノもユメが来ないことや連絡も繋がらないことに不安になり始め、イライラと混ざり合っていた。
かくいう俺も少し不安になっている、俺はシャンクスの力を手に入れてホシノやユメを守れるようになったが、それでも守れるのには限度がある。そして、ユメ1人の時にもし襲われているか、もしくは砂漠で遭難したか…という最悪の状況が脳内に浮かべてしまう。
いっそのこと…俺が探しに、とそう思っていた所に
ガチャッ
ユメ「ごめんなさいッ!遅くなってしまいました!」
「──ッ!?ユメッ…!」
ホシノ「ユメ先輩…!」
もしかしたら行方不明になっているかもしれなかったユメが、少し息を切らしながら学校へやって来た。
「どうしたんだ今日は一体…心配したぞ」
ユメ「えへへ…ごめんなさい、あるものが手に入ったのでそれで…」
「あるもの?」
俺が聞くとユメは学生鞄を漁り、鞄から大きな紙のような物が2枚出てきた。
ユメ「じゃーん!」
「ん…?『アビドス砂祭り』…?」
ユメ「はい!昔アビドスでやっていたお祭りでして、そのポスターを前から探してたんです!」
「へぇー、このポスターのオアシス中々に綺麗だな、しかもかなりデカそうだ」
ポスターでもこの映ってるオアシス普通に綺麗だし、規模も大きそうだから実際に見てみたいな。
ユメ「この時はまだ、オアシスが湖みたいに広がっていたんです。あ、もし良かったら先生。このポスター記念にあげます!ホシノちゃんにも記念に!」
「おぉ、ありがとう。…それにしてもよく見ると本当に綺麗だな」
ユメ「えへへ、やっぱりそう思いますよね!もし何か奇跡が起きたら、またこの頃みたいに人がいっぱい集まって──」
ユメが言い切ろうとした時に
ホシノ「奇跡なんて起きっこないですよ、先輩」
とホシノが言った。怒りを込めつつ
ホシノ「そんなもの、あるわけないじゃないですか。それよりも現実を見てください!」
ユメ「は…はぅ…」
「ホ…ホシノ?何もそこまで怒る程では…」
ホシノ「先生は黙っててくださいッ!」
「っ…!」
ホシノの怒りに俺は思わず口を開けなくなっていた。ホシノはまるで、今まで溜まってた物が爆発したみたいになっていた。
ホシノ「こんな砂漠のド真ん中に、もう大勢の人なんて来るはずがないでしょう!?夢物語もいい加減してくださいッ!」
ユメ「うえぇ、だってホシノちゃーん……ご、ごめんね?」
ユメはホシノに謝るものの
ホシノ「っ…」
その謝罪が、余計にホシノの怒りを爆発させるのだった。
ホシノ「そうやってふわふわと、奇跡だの幸せだの何だの……」
その怒りは当然止まるはずもなく
ホシノ「もっとしっかりしてくださいッ!あなたはアビドスの生徒会長なんですよ!?もう少しその肩に乗った責任を自覚したらどうなんですかッ!!」
ビリビリッ──!!
ユメ「あ…」
「──っ!」
ホシノは怒りのままに、ユメから貰ったポスターを破ってしまった。
ホシノ「っ………。」
ホシノの表情は怒りや後悔等の感情が混ざったような顔になっており、ホシノはその場が気まずくなったのか、立ち去ろうとしたが
「…流石にこれは先生として見過ごせないぞ、ホシノ」
と俺はホシノを止めた。
「さて…まずユメ、お前がポスターを探していたのが原因で遅くなってしまったが、何故ポスターを探していたんだ?」
ユメ「…最近、ホシノちゃんが元気なく見えて…、それで少しでも元気付ける為に、ポスターを探していたんです…」
なるほど…ユメはホシノが元気が無いように見えたから、遅くなってでもポスターを見つけて元気付けたかったわけか…
「そうか…、よし。次はホシノ、何故、ポスターを破ってしまったんだ?」
ホシノは冷静になり、不安ながらに話した。
ホシノ「…不安だったんです。ユメ先輩はいつも、どこか抜けてるところはあります…。けど、連絡は一度もしないことはなかったんです。ですが今日、連絡も付かない状態で……もしかしたら、ユメ先輩に何かあったんじゃ…!っと、そう思ってしまったんです…」
「…なるほど、ホシノはユメが心配だったわけか」
そして俺は2人に
ペチッ
ユメ「あぅ…」
ホシノ「ぅ…」
「罰として、俺からのデコピンだ」
少し弱めのデコピンをした。
「まったく…ヒヤヒヤしたよ」
ホシノ「うっ…すみません」
ユメ「私も…ごめんなさい」
「まぁでも、俺は凄いと思うな」
ホシノ・ユメ「「え…?」」
2人は突然何が凄いのか分からない状態になった。
「だってよ、お前ら2人は互いに心配していたんだ。だけど俺はその考えとしては、その心配は絆が固いっていう証拠だと思うんだ」
ホシノ「絆…」
「あぁ、そのくらいお前達の絆は固い証拠だ。そう簡単に壊れるものではないと俺は感じたよ」
ユメ「先生…」
「だから、また更に絆を固める為に謝ろう。な?」
俺は2人に笑顔で言い、ホシノとユメは互いに顔を合わせ、抱き合い涙を流しながら
ユメ「…ごめんねっ、ホシノちゃん…!私が、不甲斐ないばかりにホシノちゃんに心配かけちゃったぁ…!」
ホシノ「私も……ごめんなさい…!私の為に思って居てくれていたのに…ポスターを破ってしまって…取り返しのつかない状態にしてしまって…」
ユメ「うえぇぇぇええん!」
ホシノ「ひぐっ…えぐっ……ユメせぇんぱぃ…!」
2人は互いに泣きながら謝り、俺はそれを見てこう思った
護らねば
と、そう思ったのだった。
もう書き始めて1年経つってマ?まだ原作開始までいけてないんだけど?