改造屋がいたらのISB-2262 開発惑星ルビコン3   作:赤白味噌

1 / 5
改造屋を営むドーザーの話

ジ〜〜〜〜〜〜〜

左右のランプが赤く点灯し錆びた扉がゆっくりと左右へと収納されていく。鉄くずを背負ったMTが四脚MTが数台入ればいっぱいになってしまうであろう狭い空間へと入っていく。中には搬入用のベルトコンベアーがありそこに先ほど砂漠で拾ってきたもう機能することはないであろうほど破壊されたパーツや、かつて何かの兵器の装甲であったのであろうものを流していく。流したものはベルトコンベアー上部に取り付けられたスキャナーに判別されて奥へと消えていく。すべて流し終えたことを確認し外へと出ると、軽快な音と共に今のガラクタが市場価格よりも高い3万COMで買い取られたことを示す通知鳴った。

 

ここはISB-2262 開発惑星ルビコン3 50年ほど前の大災害アイビスの火によって惑星封鎖機構から立ち入り禁止とされた捨てられた星その西ベリウス地方に存在するグリッド039の中層の一区画

 

人呼んで 掃き溜め

 

コーラルそれはルビコンにおける特殊な新資源である。アイビスの火によって失われたとされていたはずであったが、ここ数年の間何者かによって未だルビコンには、コーラルが眠っているという情報が惑星外にリークされた。

この結果、新資源の利益にあやかろうとする企業が無理やりに惑星封鎖を突破し新たに根を生やしている。

利権を巡る企業同士の闘いは苛烈であり、また資源を守らんとし企業に立ち向かう原住民、金によって雇われる独立傭兵達

今この惑星はかつてないほどの大きな火種を抱えている。

 

この争いに用いられているのがMTとACだ。

MTもACも元は工業目的で作られた機械であり、争いにはそれらを武装したものや完全に軍事目的で開発されたものが使われている。

武装しているという面では同じだが、両者の異なる点は汎用性にあるといえるだろう。

 

元の工業作業を行うという目的が色濃く残る形をしているMT

コア、頭部、脚部などコア理論を元に全企業が一律した共通規格を用いて製造した様々なパーツそして武装をアセンブリすることで状況対応能力が向上した人型兵器のAC

 

 

 

これはそんなルビコンで改造屋を営む一人の青年から見た話

 

 

 

ガッシャーン

下層階にデリバー*1が到着した音がする。しばらくすれば壊れた精密部品とそれ以外に分けられてこの上階へと運ばれてくるだろう。

「オイ!レンチ!今回の船は衛星砲にブチ抜かれたってのに映像データが生きてやがるゼ!」

身長が170センチほどの4本腕の華奢な人型ロボットが興奮した様子でコンソールを操作しながらその何も生えていない銀色の頭を少し離れた高台で作業する人影に向かって首を伸ばして叫ぶ。

「これでマタ発射データが1つ増えたわけだ。このチョーシで行けば5年もすればタイミングとダンドウが予測できるようになるな」

「そうね、僕が5年後もこうやって生きてて、かつお前がスクラップにされてなければねー」

レンチと呼ばれた20代ほどの短髪の男はロボットの方も見ずに答える。

「あんまりネガティブなこと言うジャネーヨ!! シヌ暇あったらオレの発音機能ナオしてくれ。こないだバラバラにされてからおかしくてショーがねエ」

「調律機が手に入ればね。でもそもそもお前僕としか喋んないんだから発音とかどーでもいいじゃんかよッ」

男は力を込めてレンチを回し何かのボルトを締めると台から飛び降りる。

「はぁ~ 一段落したから休憩にしよう、お茶を頼むよ」

「アイヨー!!」

そう言ってロボットはコンソールから離れ中の部屋へと引っ込んでいく。

 

 

引っ込んでったロボットの名前はノイズィ レンチが仕事の効率化を図り開発した名も無いAIであったが、ある時何の偶然か自我のようなものを獲得しそれ以来やたらめったらうるさく騒ぐようになったため、ノイズィの名を付けられる。

うるさいので何度か初期化を試みられているが何故か毎回同じ自我を獲得するとともに記録も引き継ぐため諦められ自我に関しては放置されることとなった。

 

 

 

作業場の片隅にこしらえてある休憩スペースでノイズィがお茶を持ってくるのを待つ間にパソコンで依頼の確認と作業の進捗状況を確認する。

「工事はあと1日あれば終わりそう…こっちにおいてある品は一足先に運ばせようかな」

「オマチドゥ」

ノイズィがアーキバス製のインスタントコーヒーを淹れてきてくれた。

「独立傭兵が余ってるからってくれたけど正直あんまり美味しくないよねーこれ」

「プロの料理スキルプログラムがインプットされてるオレサマでもインスタントじゃここらが限界だナ! ウマいのが飲みたきゃ豆持ってこいヨ!マメ!」

「責めてるわけじゃなくてさ… 君を作ったのは僕なんだから、君が一級品てことは僕が一番よくわかってるとも」

「フンそうならいいけどナ!」

拗ねると長い、早く話題を変えなければ…

「あっそうだ。あと2日、3日たったら別のグリッドへ移動するからノイズィはデータの収集作業を一旦中止して荷造りを始めておいて」

「マタ引っ越しか、住居はあらかた出来てんのカ?」

引っ越しそれが指すこととは、拠点移しである。彼らはドーザーによる襲撃やその他いざこざに巻き込まれないためにも定期的に拠点を移しているのだ。引っ越しが終われば残った拠点ら爆破するか依頼品の引き取り場として活用するようにしている。

「うん、あと1日あればワーカー*2が作業を終わらせるから、そうしたらデリバーで品の輸送。僕らはいつもので」

いい終える前にノイズィはソッコーで拠点の中にこもりバカでかい音で荷造りを始めながら。

「テメェはいっつも直前になってからこんな大変な作業をイッテクルんじゃねぇ!!!!」

「ごめんよー、でも直前に言わないとどこからともなくドーザー共が湧いてでてくるからさー」

コーヒーを飲み干して自分達が移動する用の機体の準備を始めるために移動する。

 

グリッドの端の方に存在するAC用のドッグに目当ての機体はあった。胴体と頭部パーツはベイラム製のMELANDERとMELANDER C3で脚部はBASHOUであるが腕部が異常だった 右腕には一般的な腕部だが左手は人の手のような形をしていなかった。その手の形はまるで4本の爪で構成された掴む事に特化したような手だ。

 

レンチは企業のパーツやMTを改造し売却することを生業とする改造屋で、このACも自分自身で改造したパーツを使った機体だ。

 

ルビコンに改造屋は大勢いるがその中でもレンチは企業従来パーツに武装やアクションを組み込んだ改造を売りにする拡張改造を行っている。ここ数年かけて組み上げてきた技術力と発想力により安定した依頼が舞い込むまでになったがそれと同時に改造をよく思わない企業や同業者からは賞金首扱いを受けるまでになった。

 

 

引っ越し当日

 

「しかも全て運び終わって引っ越しの準備はOK。 20分後に出発したいから輸送ヘリの準備をお願い」

ノイズィに拠点の内線を用いて呼びかけ引っ越しの最終段階の爆薬の確認に移る。

ヘリの起動に5分 ACを乗せるのに10分ほどかかるためその間に重要施設に仕掛けられた爆薬が電波によって完全に管理されまた安定していることを確認し、レンチはドックへと向かった。

 

「ジュンビはできたか?」

「うん そんじゃグリッド8の375に向かって」

「オッケーイ!」

 

ノイズィの掛け声とともにヘリがドックから飛び立った。

しばらくはグリッドの高層の方へと向かうために高度を上げていたとき。

 

「オット やっこさんいらっしゃったぜ!」

 

ノイズィは操縦桿を握る手とは別の手で操作し、先ほどまでいた拠点にMTが群がる様子を映し出す。

これらのMTは敵対するドーザーの物であり、これらに付いた武装はまだ高度が上がりきっていないヘリの方を向いている。

 

「あーあ…それじゃあ 今回は残念だけど爆破ってことで」

レンチは手元の端末で先ほど仕掛けていた爆弾を起爆すべく操作する

「……あら? なんか起爆しないや」

「エエェェ バクダン仕掛けんのはお前の役割だろ!?」

相手が攻撃する前に爆弾で殲滅する流れだったために二人に動揺が走る。

MTの集団を見れば群れの中に一気大型のアンテナを回すものがいる。

「毎回爆破してたもんだから、対策でジャミングMT用意してたみたい…  回避お願い!  ACで直接起爆する」

そう言うなりレンチはノイズィの返事もまたずに後ろの格納室へと消える。

 

「どんだけコイツデカいと思ってんだ ムリダロォォォォォ!!!」

そう叫びながらも巧みな操縦技術と演算でMTの砲撃やミサイルを回避していく

後日聞いた話だがこのときノイズィはすんごい頑張ったらしい、それこそ回路の寿命が縮む程に

 

ACに乗り込むとともにコックピットを中心にエネルギーが走り身体が動くための準備をを始める。

 

(各部位との連結クリア)

(武装駆動システム問題なし)

(FCS正常に起動)

(神経接続クリア)

(エネルギー炉の安定化に成功)

(間接固定ロック解除)

(確認終了)

 

様々な機体の状態を知らせる音声が流れた後

 

((メインシステム戦闘モード起動))

 

視界がクリアになりヘリのハッチが開く

「ノイズィ 大きく揺れるからなるべく姿勢維持!」

「アイヨォ やっちまえレンチ!」

 

短い距離だが助走をつけて外へ飛び出すと共に左腕をヘリの下部のジョイント部へと射出する

3本の指で構成された腕は補正もありジョイントをしっかりと掴み腕のワイヤーを巻き取ると振り子の要領で機体が大きく振れながらもそのままの落下を免れる。

そのまま右腕を拠点の方へと向ければ右手の前腕部から上下左右に1つずつの小さなグレネードランチャーが展開し、上から時計回りに小気味良い音ととも1回ずつに射出されていく

 

そのうちの1つが爆弾の仕掛けてある施設に着弾し瞬間起爆

拠点はMTもろとも木っ端微塵になった。

 

「イェーーーイ!! ナーイスだレンチ!」

二本の腕でガッツポーズも決めながら残った腕でそのままグリッドへと向かうのであった。

*1
資材運搬用MT 4脚で平べったい

改造によってブースターが増設されているため短時間の飛行、上昇ができる

*2
人形のMT それなりの量の運搬もできるが、主に溶接や建築など大規模だが細かい作業を行う




ゲームやってて身体にも別途武装が積めたらいいのにとか、きっとルビコンてこんな感じなのかなとか自分の妄想がぐちゃぐちゃ混ざって出来た作品です。

解釈違いだとかこんなのできるかなど意見もあると思いますが(;_;)アーマードコアに脳を焼かれたおかしな人の戯言と思って楽しんでいただければ幸いです。

どうぞよろしくお願いしますm(_ _)m
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。