改造屋がいたらのISB-2262 開発惑星ルビコン3   作:赤白味噌

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(C4−621の神経接続を確認)

何もない暗闇から格納庫へと視界が切り替わる。

私は621またの名をレイヴン

きっと元々は名前があったのだろうけれどもう忘れてしまって思い出せない。手も足もなく五感もほとんどが死んでいる。在るのは生きるために必要な臓器とそれらを機械と繋ぐ管だけ。

ACに乗っている間だけが景色を見て音を聞ける時間 私に意義が生まれる時間

 

今日もまた仕事が始まる

 

 

 

(依頼音声がが1件届いています。 差出人 マーゴット 再生しますか?)

MTの修理をしていると天井のスピーカーからCOMの音声が流れる。  

 

こないだの依頼からそう時間は経っていないんだけどな

気に入ったが故の短いスパンでの依頼か…故障はたまた別の何かか

COMにそのまま再生させると

 

「改造屋、マーゴットだ。 依頼はこないだの品のメンテナンスだ。 そっちまで出向くほうが早いんだろうが、あいにく俺は今解放戦線に雇われていて離れられない。場所はベリウス地方中央解放戦線の所有する要塞、通称 『壁』 だ。 付属の資料に指定するルートと時間が載っている。」

 

「えっ ヤダ」

あくまで僕は改造屋であって傭兵じゃない。 わざわざ戦場にまで出張って何をするというのか

そもそも自衛だってままならないというのに

 

「追伸 この依頼の報酬として金とは別でジャガーノートのブループリントをやろう」

 

「ノイズィ!! 依頼の受付はしばらく中止で ちょと野暮用で出かけてくる。」

手元の受話器から内線でノイズィに連絡をかける。

 

武装砲台ジャガーノート

解放戦線の虎の子 しかもその設計図欲しくないわけがない。

あれが手に入れば念願の重武装かつ高機動のMTも夢じゃない、それに仕事はメンテだけサイコー

 

そうと決まればさっさと荷物をまとめねば

 

壁は丘の中腹あたりに建てられた物流の要の1つ そこを越えると海やBAWS第2工廠がみられる。 ルビコン解放戦線上層部はここを重要拠点と位置付けており、籠城メインの要塞運用を行っている。その為に基本的には固定砲台、ジャガーノートなどの遠距離からの狙撃をメインとし、内部に入らせないだけのMTで固めているのである。

 

 

「ヴォルタ隊長! 部隊の半数近くが撃破されています。 このままでは!」

ベイラムの作戦によって壁攻略に挑むG4ヴォルタの隊であったが、解放戦線の敷いた策によって得意の物量差で押しつぶす前に各個撃破されている状況だ。

 

「これ以上はいくらやっても埒が明かねぇ!損害の少ない機体を後方に固めて撤退だ。総員列組みながら退けぇ!」

 

MT部隊が命令に従って移動を始めたと同時にヴォルタはキャノンヘッドを前進させた。

 

勢いそのままに部隊に狙いをつけている解放戦線MTに肩部のキャノンを発射 ブーストで別の遮蔽物に隠れ再度飛び出て砲撃

ビル群の間に潜むMTを轢き潰しながらの撹乱を始めた。

 

キャノンヘッドなら多少のダメージじゃびくともしねぇ

時間を稼いだ上で離脱できる!

 

このときのヴォルタの判断は概ね正しかった。

重量級のキャノンヘッドといえどもブーストであれば狙撃はそうそう当たらないはずだ。 ミサイルも愛機ならば耐えられると。

 

 

 

 

ガダンッ

 

 

 

 

このときの感触は今までで何度か味わったことがある。

しかし今この状況において到底あり得ない

車体が跳ね上がるなんてことは!

 

それが意味することすなわち履帯の切断

 

止まるな

まだ走れる早く遮蔽に

 

再度機体が跳ねる

 

キャノンヘッドは左側面の履帯2つを完全に切断された。

 

「うぉぉぉ!!」

 

 

前後の履帯が切断されたことによりキャノンヘッドは、駆動輪と履帯の速度差によって右に旋回しビルに激突後に停車した。

 

 

やはり頼んで正解だった。メンテナンスがなければ当たったかどうか

 

「依頼のベイラムの撃退は達成だ。報酬は指定の口座に」

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