愛を知らない少年と愛を教えたいホロメン   作:主義

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コラボ

インターホンの音が鳴って…白上は少し駆け足でドアを開けた。

 

するとそこには――――

 

 

「こんばんわっしょ~い」

 

 

「まつりちゃんは相変わらず元気だね」

 

 

「うん!!」

 

 

「それじゃあ入って!」

 

今日はオフコラボなのだ。前々からまつりちゃんとはいつかオフコラボをしたいという話が持ち上がっていた。いつもならオフコラボなんて…ユキくんに構ってあげられなかったり、変にユキくんがストレスを感じてしまうからしない。

でも、今回はまつりちゃんに熱意に押されてOKをしてしまった。まつりちゃんはユキくんとも面識があって何度かあっている。そしてまつりちゃんはユキくんのことが…大好きならしく、ことあるごとに「ユキくんをまつりにくれない?」って聞いてくる。普通に考えてあげる訳ないでしょ!

 

 

「ユキくんは?」

 

 

「今はお昼寝中。だから静かにね。まつりちゃんが遊びたいからって起こしたりしたらダメだからね」

 

 

「わ、わかってるよ。まつりって信頼なくね」

 

 

「だってユキくんと遊ぶために来たようなものでしょ」

 

 

「まぁ…それはそうだけど」

 

 

「…今日はお昼寝をしちゃってたから後1時間もすれば起きると思うよ。それに夕食をまだ食べてないからね」

 

それにあんまり寝すぎると夜に寝れなくなっちゃうし。

 

 

「じゃあ起きるよりも前に今日のやるゲームの確認だけしちゃおっか」

 

 

「そうだね」

 

それから今日のオフコラボでやる予定のゲームの確認をして軽い雑談をしていると…隣の部屋の扉が開いた。

 

 

「ユキくん、起きたんだね」

 

 

「う…うん」

 

急に明るい部屋に来たから眩しかったのか、目を細めている。そして少し寝ぼけているのでたどたどしい足取りでこちらに歩いて来る。

 

そして白上のところまで来てくれた、ユキくんの頭を優しく撫でた。

 

「…よく寝たね。もう夕ご飯を食べる?」

 

 

「ううん…」

 

 

「じゃあ、ここに座って」

 

白上は自分のお膝に来るように促す。まだ目覚めて時間も経っていない事もあって目をこすりながら白上のお膝に座った。

 

本当に実感するけど、ユキくんはとっても細い。ご飯だって三食食べているし、それなりの量を食べているはずなのに。

 

 

「まつりだよ~~覚えてる?」

 

 

「うん…。まつりお姉ちゃん」

 

まつりちゃんは言われたのと同時に…勢いよくユキくんに抱き着こうとする。

 

 

「まつりちゃん、落ち着いてよ。ユキくんも困惑するから」

 

 

「まつりはユキくんとあんまり会えないんだもん。こういう時ぐらいは抱き着かせてよ。ユキくんからしか接種できないものがあるんだよ」

 

まつりちゃんのユキくんに対する愛が強いのは分かってるけど…ここまでまつりちゃんを夢中にさせるなんてユキくんはすごいな。まあ、ユキくんはすっごく可愛いけどね。

 

 

「分かるけど…もうあと5分だけ待って。白上もユキくんと一緒に居たいもん」

 

 

「フブキはいつでもユキくんと遊べるし、会えるでしょ。同じ屋根の下で生活しているんだもん。まつりだってユキくんと一緒に生活したいよぉ~」

 

 

「だ~め」

 

そんなやり取りを…首を傾げながら聞いている、ユキくんがとっても可愛かった。まあ、最終的にまつりちゃんはユキくんに抱き着いてとっても満足していた。まつりちゃんのあんないい笑顔は初めて見たかもしれない。

 

 

 

 

 

オフコラボの配信が終わる頃には日付を回っていた。さすがにユキくんは眠りに付いている。そんなユキくんの寝顔を白上とまつりちゃんは見ている。ユキくんの両隣に腰を下ろしていて、触れようと思えばユキくんに頬にも触れられるような距離。

 

「本当に可愛いね」

 

 

「うん。ユキくんは本当に天使みたい。誰もを夢中にさせちゃうんだから」

 

 

「ねぇ、今度はフブキとまつりとユキくんでさ、どこか遊園地でもいかない?」

 

 

「そうだね。あんまり遠い所とか行けてないし、いいかもね」

 

たまには外で遊んだりしないとストレスを感じてしまうかもしれない。

 

 

「それじゃあ…まつりはそろそろ帰るよ」

 

 

「え、もう帰るの?」

 

てっきりまだまだいるつもりなのかと思った。

 

 

「うん。ユキくんとも遊べたし、フブキも元気そうだし、コラボも出来たしね」

 

そして立ち上がろうとすると…ユキくんの手がまつりちゃんの服を引っ張っていた。でも、ユキくんの目は閉じたままでまだ可愛い寝息も聞こえて来る。

 

 

「ユキくんもまだまつりちゃんに帰って欲しくないんじゃない」

 

多分、無意識にユキくんは掴んだんでしょうね。

 

 

「そ、そうかな…。まあ、ユキくんがそうして欲しいならまつりはずっと側にいるよ。何ならここに住み始めてもいいしね」

 

 

「いや、それはやめて」

 

そして最終的にはユキくんが目覚める朝までまつりちゃんと白上はずっと他愛もないような話をしていた。

 

 

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