強欲少女のヒーローアカデミア   作:pastel

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19話『強欲攻略戦開幕』

 とある空き地────仰向けに倒れているレグルスと一切の疲労なく平然とした様子で腕を組んでいるミルコ、そしていくつも出来上がっているクレーター

 ───ここ何日か体術訓練という名目でレグルスを蹴りまくっていたミルコは一切成長する気のない彼女に呆れていた

 

 ただボコッている訳ではなく、動きの指南もこなしている。だが彼女の運動神経は絶望的で、体力も無い。強個性があろうがなかろうがここは変わらない。それにレグルス自身の向上心も無い為ただ毎夜蹴り蹴られの日々が続いていた

 

「お前ほんっと弱っちいんだな! 珍しく女が雄英体育祭優勝したって聞いたからスカウトしてみたのに。せめて私に一発入れるくらいしてみろよ」

 

「だ、黙れ……私をこんな目に遭わせやがってふざけるなよ!! 地面に這いつくばらせるなんてお前人としてどうかしてんじゃないの!? 普通出来ないよ普通は! 人として当たり前の感性もって、当たり前の良心もって、当たり前の配慮が出来るならこんな事出来るはずない。つまりおかしいのはお前だ! 私がこうやって足蹴にされていい理由なんてないんだよ! そんな権利ないんだよ! 狩られる立場の兎風情が身の程を弁えろよ……私は慈悲深いけどお人好しじゃない、私の権利を侵害されれば相応の怒りを抱くわけだよ! 分かる!? No.5だとか知らないけどさぁ、どれだけ地位が高かろうが私の権利を侵害していい理由にはならないんだよ!!」

 

 そんなレグルスもここ数日で学んだ事はある。この女に遠慮する必要は一切ないと。そもそも何故自分より他人を優先しなければいけない? それは私の権利の侵害だろどう考えたっておかしい────

 

 端的に言えば我慢の限界だった。そもそも彼女の精神性でここまで耐える事が出来たのは一重に剣聖への対抗心あってのもの。だがそれも薄っぺらいもので、彼女の器自体は極小なのだから早い内に溢れてしまうのは当然だった

 

 空気の刃や砂の弾丸、上から流星群のように石を振りまいたりもした。そのどれもが当たれば一瞬で人をミンチにする事が出来る威力を秘めていたがその全てをいなされ蹴られる。彼女にとっての天敵は心操人使や相澤消太のような特異な個性を持ったものでは無い、真の天敵は純粋な身体能力でゴリ押してくる脳筋だ

 

 怒りに任せて打った真空波も当然のようにかわされ地面だけが抉られる

 

「だからそんなん当たらねえって! せっかく良い威力してんのに予備動作が大きすぎるんだよ。もっとシュッ! って出来ねえのか? シュッ! って。つーかお前に限った話じゃないけど、強個性だからって大雑把な攻め方してっと足元すくわれるぞ〜」

 

 レグルスは殺意マシマシで攻撃を行っているがミルコからすれば児戯にも等しい。それ程までに実力差が開いている。ミルコ自身もこれくらいじゃなきゃ張り合いが無い為何も思わない。馬鹿では無いが脳筋なのだ

 

 レグルスは皮肉にも権能の使い方に制限をかけた状態の方が頭が回っていた。殺傷力という点において唯一無二である獅子の心臓に絶対的な自信を持っている彼女はいつも以上に慢心してしまう。結局今日も敗北で終わり屈辱に唇を噛むレグルス。不完全な権能と目の前の兎に憎しみを抱き今日も眠りにつく。

 

「悔しいのか? 可愛い奴だなお前!」

 

「辞めろ!!!」

 

 ***

 

 次の日ネットにある動画が投稿された。

 その内容は1人の少女が人を殺し悦に浸っている様子を影から撮影したもの

 

 動画後半、その少女の顔がハッキリと画面に映る───雄英高校の編入生にして雄英体育祭優勝者

 レグルス・コルニアス──────

 

 投稿されたそれは過激な内容故即削除されたが既にあらゆる所に拡散されていた。この内容が真実かどうかなど大衆にとっては些細な事で、つい先日雄英体育祭優勝の名声を手に入れたヒーロー志望の少女が殺人をしているという内容自体のインパクトが大きかった

 

 合成とは思えない程リアルな動画にSNSは大いに盛り上がる。これは真実だと主張する者、個性や編集によって作られたフェイクだという者。そして真実だと思い込んだ者のレグルスと雄英への誹謗中傷で溢れかえっていた

 

 この事を知った警察やヒーローが彼女を一旦保護する為動き出そうとしていたがそれよりも早く、敵連合がレグルス達に迫っていた

 

 彼女の罪は隠蔽された───そう死柄木も思っていたが、巨悪の象徴が宿敵への嫌がらせになる物を易々と捨てたりはしない。

 黒霧とレグルスが邂逅したその瞬間から彼女は

 オール・フォー・ワンの掌の上で転がされていた

 

 ***

 

 同時刻───渋谷にあるビルの屋上から街を見下ろすミルコとレグルス。実りのない体術訓練を辞め夜もパトロールに勤しむ事にしたらしい

 

「よっし準備いいか? 都会も田舎も夜の方がヴィランってのは活発になるもんだ。気合い入れろよ? レグルス……レオニスか」

 

「おい、もしかしてこの期に及んでまたアレをする気じゃないだろうな? 小脇に抱えられるのはもう勘弁だ。いや今のは言葉の綾だね。小脇に抱えられるのは嫌だから二度とするな、こう言った方が正しい。あと命令するな、君はNo.5の立場に価値を覚えて、私より自分の方が上だとでも勘違いしちゃってんじゃないの? 滑稽な事この上ないよ。私からすれば、国民投票によって決められた順位に価値を感じる事自体が滑稽なんだ。満ち足りてないから他者からの評価を貰って喜んでるんだろ? 哀れな事だよね。満ち足りた私には到底理解できないよ」

 

「この生意気娘が! このこの〜!」

 

「それを辞めろって言ってるんだよ!!」

 

 ガシガシと雑に頭を撫でるミルコ。レグルスは割と本気でミルコの事を嫌っているがミルコはレグルスの事を結構気に入っていた。こういった生意気で気の強い人間が彼女は遊びがいがあって好きなのだ。

 

 そんな2人に這い寄る黒い霧──────

 

「────ッ!! レオニス下がれ!!!」

 

「よォミルコ!!! お前と遊びに来たぜぇ!! ──────血ィ見してくれよおぉ!!」

 

 ────突如として現れたワープゲートから飛び出てきたのは凶悪ヴィラン”血狂い”マスキュラー

 

 自慢の危機察知能力でいち早く敵意を察知したミルコだがレグルスを庇う事を優先してしまった為マスキュラーのタックルに吹き飛ばされてしまう。容赦なく猛追するマスキュラーと交戦を開始するミルコだが気が散って仕方ない。レグルスをあの場に置いてきてしまったのだから──────

 

 ***

 

 遅れてワープゲートから現れたのは死柄木弔と黒霧の2名。出てきて早々笑みを浮かべて上機嫌に語り出す死柄木

 

「……レオニスね、ヒーロー名か? カッコイイねえヒーローさんよ。今さっきやったばっかだから流石に気づいてないか。もうお前終わったんだぜ? お前が人を殺した所! バッチリ撮っといたからさあ! 体育祭優勝して得意気な顔したお前見たらうっかりネットにアップしちゃったよ。因果応報ってやつだなぁ? お前も雄英も、もう終わりだよ。殺人を犯したヒーロー志望と殺人犯を匿った学校! どっちもぶっ壊してやった! なぁなぁ今どんな気持ちだ? レグルス・コルニアスさんよぉ?」

 

「──────は?」

 

「おいおいあんだけペラペラぺちゃくちゃ喋ってたのに随分な間抜け面だなぁ! 驚いて言葉も出ないか。だっせえなあお前。その顔が──────見たかったんだよなぁ?」

 

 急に現れた死柄木達、そしてその口から語られる事実。そんなの嘘だ───と指摘する余裕すら彼女にはない。人をよく見てる彼女の目には死柄木が嘘を言っているようには見えなかったから

 

 そんな彼女が頭の中を整理出来る程──────

 彼らは待ってはくれない

 

「我慢できねえ! 血ィ見せろ!!!」

 

「ふごあぁああ!?」

 

 またもやワープゲートから飛び出てきた2体目のマスキュラーに吹き飛ばされるレグルス。急に死柄木が現れ、とんでもない事を言ってきたと思ったらさっき出てきたやつがまた出てきた。混乱所ではないがそれでも、今までミルコとの体術訓練で唯一鍛えられた反射神経だけが獅子の心臓を無意識に発動させダメージを防いでいた

 

「……良いね、二倍……汎用性が高すぎる。まぁすぐ壊されるだろうけど精々被害をデカくして体力削ってくれ。黒霧、周りに脳無出しとけ。ありったけだ、市民とかどうでもいいから出せるだけ出せ。渋谷ってなると流石にプロが多い」

 

 渋谷の至る所に出現する脳無──────街全体を巻き込んだ強欲攻略戦が幕を開けた

 

 ***

 

「もうすぐ渋谷に着く、準備を……って座りスマホ! 全く近頃の若者は! そんな熱心に何を見てる?」

 

「これ────レグルスさんだ。な、何で? こんなの」

 

《渋谷にて大規模な事件が発生した為次の駅で停車いたします。ご迷惑おかけする事を誠に──────》

 

「───渋谷? 待て、レグルスさんの職場体験先は……!!」

 

《渋谷でミルコと雄英体育祭優勝者がヴィラン退治!》

 

「……まずい!! グラントリノ! 早く渋谷へ!」

 

 ***

 

「焦凍、もうじき保須に着く。準備を済ませておけ、俺の活躍を見る準備……あぁ済まない、今のは忘れてくれ。お前のなりたいヒーローになる為に勉強していってくれ……おい、スマホじゃなく俺を見ろ! ……じゃなくて、スマホは見てもいい、だが現場では俺を見ていろ」

 

「これ……レグルスか? いや……偽物だよな……?」

 

「なッ……何故今ここで彼女の名が出てくる!? 言ったはずだ、彼女の名前はあまり俺達の前で言うなと! 前にそれで夏雄がどうなったか覚えているだろう!」

 

《渋谷にて大規模な事件発生! 至急応援求む! 繰り返す! 渋谷にて──────》

 

「渋谷……? クソっヒーロー殺しを捕まえに来たというのに……ここから近いな……予定変更だ焦凍。今から渋谷へ向かう。そこで俺の活躍を存分に目に焼き付け──────」

 

「やべぇ……渋谷はあいつが今日ミルコといた所!! これ全部クソ共の仕業か……!!!」

 

 ***

 

「……ふむ。爆豪君、彼女は君の知り合いかね?」

 

「あぁん!? てめぇそんな質問する前にこの髪型どうにか──────こいつッ!?」

 

「レグルス・コルニアス……彼女も矯正対象だったがスカウトを断られてしまってね。……まさかこのような形で再び目にするとは」

 

「ちょっと待てやァ! まさかお前……それが本物だと思って見てんじゃねえだろうな?」

 

「これは本物だ。今まで人が死ぬ場面など……何度も見てきた。合成やCGで、私の目は誤魔化せるようなものじゃない」

 

「ベストジーニスト! 渋谷でヴィランによる大規模な襲撃事件発生です! 向かいますか!?」

 

「良し、爆豪君。職場体験も終盤、そろそろ実戦に入るとしよう」

 

 ──────希望が渋谷に集い始めていた

 

 ***

 

 ミルコとはまた違う方向へ殴り飛ばされたレグルスは目の前の存在を殺そうと不可視の刃を振るう。殺人への忌避感などない、彼女にとって自分の権利を侵害してくる屑など殺されて当然、殺して当然なのだ。その事を罪と言われるなら、それは権利の侵害だ

 

 雄英内での戦闘は殺した時点で敗北になる。それを理解していたからしなかった。洗脳なんてクソみたいな事されても我慢できた、だがこうなれば違う

 

「うお!? マジかよ! 筋繊維で固めてた右腕が一瞬で取れちまった! 良いねえ! だが……もっとだ!!!!」

 

「────ッ!! 図に乗るな三下が!!!!」

 

 もう一度、今度は体ごと真っ二つにする為腕を振り上げる。だが

 

 ──────『せっかく良い威力してんのに予備動作が大きすぎるんだよ』

 

 少しでも優位に立てば自分の立場を相手に見せつける為わざと腕を大きく振り上げるその慢心が自分の首を絞めていた。

 

「二度目は食らわねえ!!」

 

「ふざ───ッけ……ぐふぉええぇえ!?」

 

 自身の時間を止めている彼女は吹き飛ばされた先にある障害物をすり抜けるように飛んでいく。ビルの柱にぶち当たればそこが抜け、崩壊。彼女の体は無傷でも周囲への被害は既に庇いきれないものになっていた

 

「なんなんだよお前は!? 急に現れて当然のように人を殴って頭おかしいんじゃないの!? お前に何の権利があるって言うんだよ!? お前如きが……お前のような屑が……他者の……私の!! 権利を侵害するな!! 私の慈悲は君みたいな頭のおかしい奴に分け与える為にはないんだよ!!」

 

「チッ……この程度で終わりなのか? 俺はもう少し……遊びてえぞぉ!!!!」

 

「ふざけるのもいい加減にッ───ふぐうぅうぅ!?」

 

 ダメージの許容上限を超え泥となっていくマスキュラーは最後の一撃とばかりにレグルスを殴る。また同じように吹き飛ばされる彼女は屈辱と心臓の痛みに顔を激しく歪めていた。何で私がこんな目に……と思わずにはいられない

 

 全ては彼女が起こした事がきっかけ。因果応報、自業自得。それを自覚せず自分は悪くない、と思い込むことしか彼女には出来なかった

 

 ***

 

 ──────なんで私がこんな目に遭わなくちゃならない!? おかしいだろ!! 私を誰だと思ってるんだよ!! お前らなんかいつでも殺してやれるんだ、あぁそうさ殺す、殺してやるよ。死ね! クズが死ね! 人の権利を侵害する事に躊躇いもないクズ共が全員死ね! 殺してやるよクズ共が! 別に殺したい訳じゃない、でも私の権利を侵害してくる以上殺さないと割に合わない。私の権利を侵害されたのだから私がそいつに何しようがそれは私の権利なんだ、それすら侵害するというなら生かす価値なんてないだろ! 死ね! 

 

「おいあれ……レグルス・コルニアスじゃないか?」

 

 はぁ? 誰だよ? 

 

「おいマジかよ! 殺人犯だ!」

 

 何でそんな目で私を見るんだよ

 

「ヒーロー助けてくれ! ヴィランがいるぞ!」

 

 ふざけるな……ふざけるな!!!! 

 

「あのさぁ!! 私をヴィラン扱いってどういう事? もしかして私を悪人だと思ってる訳じゃないよね? そもそも初対面の人間を指差して殺人犯だのヴィランだのって失礼すぎると思わないの? まず自己紹介から始めるでしょ、普通そうだよね? 人間関係を構築したいならまず自分を知ってもらい、相手を知る。そこからだろ? 君達は私の名前を知ってるみたいだから配慮して自己紹介を割愛してやったのに君達はその配慮を、私の思いやりを! 足蹴にしたんだよ自分達がどれだけ罪深い事したか理解してるのかな? 本来君達みたいな満たされていない矮小な存在が私と対等に会話できる訳ないのをまず理解してくれ、そしてその上で私は君達のようなどうしようもない人間にも配慮と思いやりを忘れない慈悲深い人間だという事を理解してくれ、それから自分達の罪を認識して、深く反省してくれ。でも反省したからって許されると思うなよ? 過去は消えない、過去に私の思いやりが踏みにじられたという事実は残り続ける! だから君達は一生をかけて私に償わなくちゃならないわけだよ! それが罪を犯した人間ができる唯一の贖罪だ。それくらい君達は私に失礼な事をした!! 失礼っていうのは礼を失するって意味だ。礼を失するって事はつまり、相手にその価値を見出してないって事になるだろ? それってさぁ!! 

 

 

 

 ──────私という個人の権利の侵害だよね!?」

 

 腕を横に振るい一般市民の足を消し飛ばすレグルス。度重なるストレスに彼女のリミッターはとっくのとうに消えていた。痛みに泣き叫ぶ市民達にレグルスは少しだけ気分が良くなった

 

「──────そう、そうやって与えられた慈悲に泣いて喜んでくれ。それこそが与えられた者がすべき行為だ。与えられた物を当然のように自分のものとするんじゃなく、相手からの慈悲に深く感謝するんだ。それでこそ、慈悲を分け与えた私も救われるってものだよ。与えられて当然、なんて強欲な思考をしてはいけないよ? 無欲でいいんだ、人は無欲でいい。無欲だから満たされる。私は本当に優しい人間だよ? ここで私に出会えた奇跡に感謝して一生を過ごすといい。あとさ、私に失礼な行いをしといて私から慈悲と教えをもらっておいて、このまま有耶無耶に……なんて許されるわけないよね? だから、これで君達の罪を帳消しにしてやろう」

 

 狂気に満ちた表情で腕をゆっくり振り上げるレグルスの元に飛んでくる一本のナイフ。時間を止めていたレグルスにそれが刺さることはないが、的確に顔を狙って飛んできたナイフは彼女の視界を遮った

 

 一瞬の間に一般市民は消え代わりにそこに立っていたのは全身に刃物を携帯し赤いマフラーを巻いた──────ヒーロー殺しステインだった

 

「はぁ!? 何だよ次から次へと!! 今私がこいつらに救いを与えてやろうとした所を見てなかったわけ!?」

 

「英雄気取りの偽物……悪戯に力を振りまく犯罪者……お前はそのどちらもだ。俺の最も嫌悪する人種──────粛清対象だ」

 

「ステ様カッコいい……! あっ私トガです! トガヒミコ! レグルスちゃん、その白髪赤く染めてもいいかなぁ? 血で染めてもいいかなぁ? だってそっちの方が可愛いもん!」

 

「出しゃばるなイカレJK……イカレJKはこっちか。レグルスの方が何倍もお前よりイカれてる」

 

 心臓への負担が重なる中彼女の前に現れたのは3人のヴィラン。ヒーロー殺し、トガヒミコと名乗る女、ツギハギの男

 

 四面楚歌。このような状況になっても彼女は自らの権利を侵害された事にただ怒り顔を歪ませる。周りの事など、社会の事などどうでもいい。今この場で自分の権利がクズ共に侵害された。それが何よりも重要な事実

 

「さっきから……どいつもっ!!! こいつもっ!!! 今、そいつらの首はねてやるとこだったんだよ私は! 何の権利があって、誰の許しがあって、私の……私の私の私の私の私の私の私の私の私の!!!! 邪魔を!! するんだよ!!」

 

 もはや彼女はヒーローとしてこの場に立っていない。ただ自分のしたい事を邪魔され癇癪を起こす子供。もしくは──────ヴィラン




次回『レグルス・コルニアス─────』
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