さりなちゃんが富永総合病院でオープンMRI手術を受けたことにより助かっています。
空いた星野ルビーの枠にぶちこまれる西城KAZUYA!
時系列はK2ですが、KAZUYAはスーパードクターなのでK2では許されないスーパー系医療技術を使います(重要)
アイが……ナイフで刺された……?
「リョースケ君だよね。よく握手会来てくてれた」
住所がバレた……? 出産も……?
「あれ? 違った? ごめん私人の名前覚えるの苦手なんだ」
……違う! そんなことを考えてる場合じゃない!
「お土産でくれた星の砂嬉しかったな」
出血は? クソっ服に吸われてるのか後ろからじゃ程度がわからない!
「今もリビングに飾ってあるんだよ」
回り込むと大きく出血しているのが見て取れた。腸管を大きく傷つけたか、それとも腹部大動脈……!?
「んだよ…それ…」
犯人に手を差し伸べるアイ。顔色から血色が失われている。この速度の失血はまずい……! 早く救急車を!
「そういうんじゃ…!」
あああああああ、と叫んだソイツは走り去っていった。
救急車を呼んだ。曲がりなりにも子役を演っていた経験か、子供の声でも速やかに手配してもらうところまでいけたと思う。はは……医者としての経験よりこっちのが役に立つとはね。
「アイ! 救急車呼んだから!」
「いやぁ油断したね」
「喋るな!」
アイはすでに立っていられず、リビングと廊下をつなぐドアに寄りかかって座っていた。
俺を心配させまいと軽口を叩いてくれているが、明らかに衰弱している。
今は少しでも消耗をさせたくない! 腹部大動脈だと止血のやりようもない……!
トントン
ドアの向こうにルビーが居る……?
ルビーは裁縫好きの女の子だ。アイの身体がドアを塞ぐ形になったのは幸か不幸か。母親が死ぬ所を直視しなくて済むだろう……いや弱気になるな、日本の救急車は初動が早い、まだ望みもあるはず!
アイが死ぬ――その焦りからかアイの言葉も耳を滑っていく
これが最後の言葉になるかもしれないのに。
ガシャァァァン!
突然アイが背中を預けていたドアのガラスが砕け散った。
何が起きた!?
見やればルビーがドアのガラス部分を破壊し、その小さい体でスキマを廊下側へくぐり抜けてきていた。
「ルビー!?」
「いかん!」
アイの腹部を見たルビーの表情が険を帯びる。ギュッと擬音が聞こえてきそうなほどに。そしてルビーはリビングへ取って返していった。
「あはは、怖がらせちゃったかな…ごめんね、もう駄目っぽいや。アクア、ルビー、愛してる。ほんとはルビーにも直接伝えたかったけど、アクアから伝えてあげて」
「アイ!?」
「ああ、やっと言えた…この言葉は絶対、嘘じゃない」
そう言うとアイはぐったりと動かなくなった。
アイが、死んだ――そう思ったと同時、ルビーが戻ってきた。
間の悪い! こんな時に一体なにを……?
ルビーが色々な物を抱えてきたことで思考が白くなる。
「どけ、そのままでは死ぬぞ」
「ルビー?」
異様な迫力にアイの側を離れ、無意識のうちに一歩下がってしまった。
「腹部大動脈が傷ついている。今すぐ止血する必要があるが…術野を露出させる必要がある。洗面所からタオルを取ってこい」
「そんな…アイはもう」
「失血性のショックによる気絶だ。早くしないと本当に死ぬぞ」
持ってきた料理酒をヘアピンにかけながら、そう言ってルビーが促してきた。
確かに出血多量による気絶は死ではないが、腹部大動脈は設備がなければ腕利きの医者でも対処が難しい。
止血できる状況になければ多臓器不全などを誘発し……と益体もつかぬことを思いながらも、身体はルビーの言う通りタオルを持ってきていた。
「よし…血を吸い取るぞ」
「ルビー、いくらタオルで拭っても血が止まるわけじゃないんだ」
「心配はいらん、今出血は止めている。救急車は呼んだか?」
出血を止めた?
ルビーはタオルで傷口の血を吸い取っていくが、確かに追加の出血はしていないようだ。
いや、それよりも傷口が広がっているような……?
「救急車は呼んだ。早くてもあと5分はかかると思う」
「そうか。では吻合したほうがいいな」
吻合? またしても疑問符を浮かべていると、ルビーは裁縫セットから針と糸を取り出していた。
「待ってルビー! 裁縫針で人は縫えない!」
「落ち着け! 物は使いようだ」
ルビーは恐るべき手際で、傷口に針を通していく。
これは……血管それぞれに糸だけ通しているのか! 血管はヘアピンで止めている! 乱暴だけど確かにこれなら……!
そしてルビーは通した糸を寄せ合わせることで血管を繋げてしまった。
すごい……! 糸を通す位置が少しでもズレたら血管は捩れてしまうだろうにまっすぐ繋がっている。普通に端々吻合を施したようにしか見えない状態だ。
「これでいいだろう」
最後にヘアピンを外したが、大きな出血は見られない。本当に直針で繋いでしまった!
まだ1分も掛かってないぞ!?
「いかん! 心停止か!」
「えっ」
吻合が成功したから出血しなかった訳ではないのか!?
咄嗟に首に手を当てて脈を測るが、確かに脈がないようだ。アイ……!
「心肺蘇生をする」
ルビーは胸に手を当てて心臓マッサージを行う。
が、反応は芳しくない。そうか、いくらルビーが謎の技術を持っていても子どもの腕力では心臓マッサージに必要な腕力が足りないんだ。
「やむを得ん、少し手荒にやるぞ」
ルビーは心臓マッサージを止め、目をつむり左手で右手の前腕部を押さえている。一体何を……?
「ハァッ!」
掌底をアイの胸に叩き込んだ!
「ルビー!?」
「成功だ」
その言葉に再び脈を取ると、確かに脈打っていた。
よかった……
「これは一体?」
「生体パルスを集中して打撃とともに心臓に与えた。かつて生体電流を増幅してヒーリングを行っていた聖人が居てな。その技をオレなりに再現したものだ」
「ヒーリング?」
「ああ、落雷の後遺症で300ボルトもの電流を腕から発することができるようになったヒーラーだ。あいにくとオレはそういった特殊体質ではないが、通常の生体パルス程度なら操作する技術があってな。打撃と併用することでカウンターショックに近い効果を引き起こした」
そんなことが……いや転生なんてものがあるぐらいだ、常識では測れない物が世の中にはあるんだろう。
「ルビーも前世の記憶が?」
「ああ、お前も医療の心得があるな? だがその話は後でしよう。そろそろ救急車も来る。おっと、絹糸を使ってはいるが、現物があったほうがいいだろう」
「そ、そうだね」
現実感のないことが続き思考が追いつかない。
俺は産婦人科で外科を専門としていないが、医師としての俺は「もう助からない」と感じて現実逃避していた。そこから助かる目が出ているのだ。
「救急です!」
「っ! こちらです!」
そうこうしている間に救急車が来た。
救急隊員がアイを運び、オレ達も一緒に救急車へ乗り込む。
しまった、アイの容態をどう説明するか考えてなかったな……
高品総合病院に行くことになったようだ。確か神奈川県……近隣の病院は受け入れの余裕がなかったか。
ゴローせんせの一人称にしたせいでゴローせんせが無能に見えてすまない…
外科専門じゃない&腹部大動脈は普通無理だから許して。
書けそうなら続きます。
しかし続く=怪我人か病人が出るということ。ままならないね。
・お裁縫
無理なく針と絹糸を入手するためにKAZUYAがおねだりした。
宮坂さんの手法で血管を吻合したが、刺繍を理由にするにはKAZUYAの趣味デッキのプールは広くなかった。
・気絶
描写的には意識が落ちたところを死みたいに扱う事が多いけど医学的にはまだ失血による失神だよね。
・生体パルス
スーパー系医療。
聖人ロシャ・ラム(スーパードクターK10巻)の技とKAZUYAの生体パルス操作(スーパードクターK1巻)から融合召喚した奥義人間AED。
生体パルスを操作ってなんだよ…
・医療の心得
術野への視線や首で脈を取る姿などから判断された。
・救急車
KAZUYAの時代より今のほうが救急車が来るまでの時間は長い傾向にある。
むやみに救急車を呼ぶのは…やめようね!
無理して呼ばないのは本末転倒だから悩むぐらいなら7119に相談だ!
※7119に確認しようと思うような人はだいたい119でいいジレンマはある
・高品総合病院
高品が院長を務める大病院。神奈川県にあるらしい。