「おーいアイズ〜ベル〜」
「なに…?ロキ…」
「二人とも神の宴行かへん?」
「ベルが行くなら…」
「神の宴?」
「まぁなんか神々の催しって思っとけばええ二週間後にあるらしいねんけど二人眷属同伴可能やねん」
「そうなんですね」
「それでベル行くんか?行かへんのか?」
「行きます!」
「ならこの二週間の間大きい怪我せんようになー」
「はい!」
「ベル…そういえばヴェルフさんが会いたいって」
「ヴェルフが?すぐに行ってきます」
ベルはヴェルフの鍛冶場に走り出す
「あ…ヴェルフさんの鍛冶場場所変わったよ」
「え!?そうなんですか!?」
ベルは急停止する
「うんヴェルフさん…Lv4になってからいい鍛冶場貰ったって言ってたから」
「そうなんですね!」
「私が案内するね」
「はい!」
ヴェルフの鍛冶場にて
「ヴェルフさん…」
「ん?姫さんどうし…ベル!!」
「ヴェルフ!」
「なんだよ起きてたのか!随分とねぼすけだったな!」
ヴェルフは軽口と同時にベルの頭をわしゃわしゃと撫でる
「寝てたわけじゃないよ!」
「はは!そうだな!!」
「それでヴェルフ僕を呼んだって聞いたんだけど…?」
「あーベルが眠っちまった日から毎日ベルが起きねぇかなって呼び出してたんだよ」
「割とめんどくさかったから二年目から無視したけど…」
「ひどいな姫さん!」
「あはは…それで用件って?」
「ああなあお前武器はどうした?」
「武器?えっと誰のかわかんない黒いナイフだけかな他の武器は27階層の戦いで壊れちゃったから」
「黒いナイフ?ちょっと見せてみろ」
「はいこれ」
ベルが黒いナイフを渡す
「これは…へファイストス様のロゴ入りだ」
「それって…」
「ああ、最高級品だ」
「でもこれ僕が使ってもいいのかな?」
「いいんじゃねぇか?切れ味は第二等級だが耐久性に関しては最上級だ」
「ならそうするよ!」
ヴェルフは鍛冶場の椅子にどっかりと座り話し出す
「それでだベルお前今それ以外の武器ないんだろ?」
「うん、ヴェルフの武器も壊れちゃったから」
「それならよ、お前のために作った俺の最高の武器を使ってくれないか?」
「いいの!?今のヴェルフってすごい鍛冶師なんでしょ!」
「おいおいベル忘れたか?俺とお前の専属契約の内容」
「えっと冒険についてくること?」
「ああ、お前の冒険またついていかせろ」
「うん!!」
「よし!そうとなりゃ俺の最高傑作を持ってきてやる待ってろよ」
数分後
「持ってきたぜ!ベル」
ヴェルフが持ってきたのは純白の刀身をしたナイフだった
「これって…」
「銘は【
「すごい…こんないいものもらっていいの!?」
「当たり前だろ!お前に限ってはメンテナンス代もタダにしてやる絶対に無くすんじゃねぇぞ、それ五億ヴァリスするからな」
「ごっ…!?」
「これ作った時は椿にもへファイスト様からも怒られたからなぁ…あ、後言い忘れてたそれ魔剣にもなる」
「え!?」
「炎と雷の複合魔剣唯一無二の魔剣だ」
「でも魔剣って壊れるんじゃ!」
「そこを補ったのがこの【白光】だ通称【始高】シリーズって俺は呼んでる壊れない代わりにナイフに魔力を込めて放つ魔剣だその代わりLv相応の威力しか出ないけどな」
「それでもすごいよヴェルフ!!」
「これぐらいしてやれなきゃ何がお前の友達だよ」
「そうだヴェルフ!今日からダンジョンに潜るつもりだったんだけどヴェルフも来る?」
「お、なら行くか中層あたりでひとまず肩慣らしか」
「うん!」
「後は…広場にいたらサポーターも雇ってみるか素材欲しいしな」
「あ、アイズさんはどうしますか…?」
「私は…行きたいけど…ちょっと用事が…二人で行ってていいよ」
「なら行くかベル」
「うん!」
広場にて
二人は当たりを見渡していた
「サポーターいねぇなぁ仕方ないこのまま行くか」
「そうだね」
二人が立ち去ろうとした時だった
「そこの二人」
「へ?僕たちですか?」
「ええそうです二人はサポーターを探していたのですよね」
「えっとう、うん」
「なら私を雇いませんか?」
「えっと…ヴェルフ」
「お前どこのファミリアだ」
「失礼しました自己紹介を忘れていましたリリルカ・アーデ、【ヘスティア・ファミリア】所属です」
「ヘスティア・ファミリア!?」
「は、はいそうですがお二人は?」
「え、えっと僕はベル・クラネル、【ロキ・ファミリア】所属だよ」
「俺はヴェルフ・クロッゾ、【ヘファイストス・ファミリア】所属だ」
「お二人とも大手派閥なんですね」
「アーデさんって…ヘスティア様の眷属なんだね」
「はい元々は【ソーマ・ファミリア】所属だったのですがヘスティア様が眷属探しの際にソーマ様と交渉なさって移籍という形で改宗したんです」
「そうなんだその…ヘスティア様のところに灰色の髪をした女性いない?」
「ああアルフィア様ですねすごく強くて驚きましたソーマ様と交渉の際に邪魔をしようとした団長を叩きのめしていましたから」
「あはは…さすがお義母さん…」
「ベル様はアルフィア様の息子なのですか!?」
「う、うん育ての親って感じだけどね」
「はへーすごいですねぇ」
「ねえヴェルフ、アーデさんならサポーターとして雇っていいと思うんだけど」
「俺は構わねぇぜお前が信頼できるって思ったんだろ?」
「うん!」
「それでは私を雇ってくれますか!」
「うん!えっとよろしくアーデさん」
僕はアーデさんに手を差し出す
「はい!それと私のことはリリでいいですよ!ベル様!」
「そう?ならよろしくねリリ」
「ヴェルフ様もよろしくお願いします!」
「おうよろしくなリリ助」
「なんかその呼び方にイラッと来ました」
「ひでぇな!?」
「あはは!」
ダンジョン14階層にて
「そういえばヴェルフ様は【
「ん、ああそうだ」
「ではベル様は?」
「こいつか?【未完の英雄】っていえばわかるか?」
「リトルルーキーですか!?」
「う、うん今はLv3だけどね」
「五年前に活動しなくなったと聞きましたが生きてたんですね」
「ちょっとね」
「あまり詮索はしないでおきます、リリもアルフィア様からは怒られたくないですからね」
「あはは確かに」
リリは思い出したように言う
「そういえば今日は何階層まで?」
「20階層あたりにするつもりだあんまり潜りすぎてもな」
「ああ、確かにですね」
「そういえばリリはLvはどのくらいなの?」
「リリのLvですか?リリはLv2です」
「それなら20階層でもサポーターとしてやっていけるな」
「ダンジョン探索なら人一倍ありますからね!」
「そういやベル【白光】の使い心地はどうだ?」
「まだちょっと力加減が難しいかなモンスターが簡単切れちゃうから」
「そこのあたりは要調整だな」
「お二人がお強いおかげで比較的楽に魔石収集ができてリリは楽ですよ」
「あはは、そうかな?」
「ええ、お二人はやっぱり大手だから色々と経験を?」
「俺はともかくベルは遠征にすらついて行ったことないからな最終到達階層だって27階層だしな」
「うん、でも27階層の時もほどほどにしかモンスターとは戦闘してないから」
「まあ場数だけでいえば俺のほうが上だな」
「リリはアルフィア様のしごきがキツくて音を上げていた記憶しかありませんから場数はないですね」
「あれは確かに…キツイ…」
「ベル様も分かりますか…あの鬼のような勉強量にモンスターとの戦闘訓練…」
「わかるわかるよリリ僕もそうだったから…」
二人は集まりアルフィアの鬼畜なところを言い合っていた
「お前らいつかバレて怒られるぞ」
「流石のお義母さんもそこまではないと思うよ」
「そうですそうですいくら化け物じみているとはいえダンジョンの中までは聞こえるわけありません」
「ま、そうだなところでリリ助お前武器は何使ってるんだ?」
「緊急時用の魔剣とボウガンですね」
「小人族用のか?」
「はい、リリは力のアビリティは育ってないのでそれに戦いの方は本当に弱いですから」
「なあリリ助お前Lv2になったんだろ?槍持ってみないか?」
「槍ですか?昔使ったことありますがその時はあまり肌に合わず…」
「なら今度俺の鍛冶場にある試作品の小人族用の槍貸してやる」
「いいんですか!?」
「なんせ俺達もう仲間だろ?」
「!そうでしたね!なら遠慮なく頼らせてもらいます」
「ああ、ほらベルもあんぐらい図太くなれよ」
「図太いってなんですか!」
「僕はここまではむりかなぁ」
数時間後
「そろそろ帰るかそれなりに金も貯まったろ」
「うん、素材も結構収集できたしね」
「私一人の時よりも稼げててすごく複雑です」
「あはは確かに」
「ベルは金稼がなきゃだもんな五年分」
「そうなんだよね…遠征のための資金集めもしなきゃ行けないしで」
「遠征ですか、ロキ・ファミリアと同盟を結ぶことになったヘスティア・ファミリアも行くことになるのでしたら嫌ですね…」
「遠征は控えめに言っても地獄だぞ…Lv4でサポーターの最低ライン戦うことが許されるのはLv5からってレベルだ」
「ええ…」
「早めに深めの階層に慣れていかねぇとな」
「そうだね!早く追いつかないと」
「お二人は元気ですね…リリは帰ったらアルフィア様のしごきがあると考えると…うっ」
「あはは…」
「そろそろ上に戻って換金に行くか」
「取り分どうしますか?」
「全員で均等に分ければいいだろ」
「リリ少し多めでヴェルフと僕で均等に分ければいいんじゃない?」
「え!?リリが少し多めですか!?」
ベルはキョトンとした顔で
「え?ダメだったかな?ほらサポーターって僕達より買うもの多いしさ」
「た、たしかにそうですが多くは貰わないですよ!サポーターも」
「そうなんだならこれからもパーティー組むしその資金ってことでリリに預けておくよ」
「こう言うやつだから諦めろリリ助、それにパーティーに資金管理できる奴がいると楽だからな」
「そ、そう言うことなら…」
リリが渋々と言った様子で利益の分配に納得したところでベルとヴェルフはニッと笑い合った
換金所にて
ヴェルフを除く二人は目を丸くしていた
「1、187000ヴァリス…」
「た、大金です!!」
「こ、これヴェルフこ、こんな大金稼げていいの!?」
「いやまぁ…大金だとは思うが見慣れてるからな」
「見慣れてるの!?」
「遠征費用は基本億超えるしなぁ姫さんとか貯金分で三億ぐらい持ってんじゃねぇか?それこそ大手派閥はそんなもんだろ」
「た、たしかに…」
「リリ一人の時は精々8000ヴァリスが限界だったのに…」
「ぼ、僕も一人の時は荷物の関係で一万ヴァリスだから…」
驚く二人にヴェルフが声をかける
「ほら!ベルもリリ助も今日は夜中まで外出できるんだろ!飯食いに行くぞ!」
「うん!!」
「はい!!」
一方その頃黄昏の館の一室にて
「アイズさん!あのヒューマンはなんですか!!」
「えっと…ベルのこと…?」
「はい!朝から訓練までして夜も一緒に寝て!はははハレンチです!!」
「ベルは…私の…英雄…」
「アイズさんの…英雄…!?」
「そんな驚くことじゃない…」
「ぐぬぬぬ!ぽっと出のヒューマンにアイズさんを取られるわけには!!」
「なにを…競ってるの…?私…レフィーヤのことも…好きだよ…?」
「本当ですか!?」
「うん…でもベルは…私の英雄だから…」
「好きと言われてるのに負けた気持ちです!!」
「こうなったら…アイズさん!」
「!な、なに…?」
「明日あのヒューマンと訓練するんですよね!」
「う、うん…」
「なら私も行きます!!」
「い、いいよ?」
次の日の朝訓練所にて
「きましたねヒューマン!!私とアイズさんを賭けて決闘しなさい!!」
「え、ええ?ど、どう言う状況ですか…」
「レフィーヤがベルと決闘したいらしい…」
「そ、そう言うことなら受けますけど…」
二人が定位置についたと同時にレフィーヤが
「参ったと言ったほうが負けです!!いいですね!」
「は、はい」
「なら…始めるよ…?」
「はい!!」
「初め…」
レフィーヤは並行詠唱をはじめる
「【解き放つ一条の光、聖木の弓幹】!!」
しかしその詠唱はベルの接近により待機状態にされる」
「【ファイヤボルト】!!」
「速攻魔法!?」
レフィーヤがギリギリで避ける
「(避けられた!!)」
「(このヒューマン速い!!Lv4の私よりも圧倒的に!!)」
「本気で行きます!!」
レフィーヤは走り出す
「【解き放つ一条の光、聖木の弓幹(ゆがら)。汝、弓の名手なり。狙撃せよ、妖精の射手。穿て、必中の矢】」
「魔法!」
「【ウィーシェの名のもとに願う。森の先人よ、誇り高き同胞よ。我が声に応じ草原へと来れ。繋ぐ絆、楽宴(らくえん)の契り】」
「連結詠唱!」
ベルが攻撃を避けられたと同時に詠唱に入る
「【英雄は未だ現れず、世界は英雄を求める】【一族の救済を求める獣人、故郷の奪還を求めるドワーフ】」
「【円環廻し舞い踊れ】!」
「【歌を紡ぐ妖精、絶望に取り憑かれた星読み、運命に縛られた囚われの王女】【道化を見守る妖精、旅をする鍛治師】】
「【至れ妖精の輪。どうか力を貸し与えてほしい】!」
「【さあ神々よ御笑覧あれ、我が名は喜劇の英雄アルゴノゥト、喜劇を紡ぎ雄牛を倒す道化である】」
「【エルフ・リング】!」
「【私が全ての悲劇を、惨劇を、絶望を、運命を、その全て喜劇にして見せよう】!」
「【終末の前触れよ、白き雪よ。黄昏の前に風を巻け、閉ざされる光、凍てつく大地。吹雪け三度の厳冬ー我が名はアールヴ】!!」
「【さあ、喜劇を始めよう】!!」
「【ウィン・フィンブルヴェトル】!」
「【英雄喜劇】!!」
極寒の吹雪が放たれると同時にベルの体を金色の光が包む
しかし三条の極寒の吹雪はベルを凍て付かせようと迫る
「(これじゃ足りない!!なら!!)」
あの人のようにあの人のあの綺麗な風を
「【白風よ】」
「!」
アイズは目を見開くベルが纏うその風はとても綺麗でお母さんのようだと感じる
そして極寒の吹雪はベルを襲うしかしその全てをベルは受け切り攻撃へと転じる
「な!魔法を抜けてきた!?」
動揺するレフィーヤその隙を見逃すことなくレフィーヤの喉元にナイフを突きつける
「!っ…まいりました…」
かくしてレフィーヤの暴走から始まったベルとレフィーヤの決闘はおわった
ベルの武器である【白光】はヴェルフがLv4になって一番最初に打った武器でありヴェルフの最高傑作と言っても過言ではありませんまあこのナイフ、ヴェルフも意図していないとんでもない効果あるんですがそれはまた後ほど