僕のけがが治ってから数日後
「ベル、そこ甘い…右ががら空きになってる…」
「はい!!」
アイズさんと訓練をしていた
「ベル強くなった…確かLv上がったんだよね…」
「はい、Lv.4になりました」
「私よりも早い…」
「あ、あはは…」
アイズさんがムッとした表情をする
…かわいいなぁ…
「そうだ!アイズさん深層ってどんなところなんですか?」
アイズさんは少し悩んだように
「私も…一人で深層には行きたくない…」
「アイズさんで!?」
「深層は下層よりも地獄って言われてる…」
「そんなに…」
「うん…でも師匠の…しごきよりは…マシ…」
「あはは…お義母さんのは怖いですから…」
「無理矢理…27階層あたりの…水に突っ込まれた時が…一番怖かった…」
「ひえ…」
アイズさんって確か水すっごく苦手だったような…
「遠征ってどの階層まで潜るんですか?」
「多分だけど…59階層までは潜ると思う…」
「59階層…」
未知の階層…そもそも深層にすら行ったことのない僕が深層域のさらに奥深くなんて…
いや気負うな、みんながいるんだなら僕だって負けないくらい頑張らないと
「ベル…そういえば…」
「なんですか?アイズさん」
「ズレは…大丈夫…?」
「ズレ…?」
「うん…ベルは急激なランクアップ…してるから…身体が追いついてないかもって…思って」
「特にそのズレ?みたいなのはないですけど…」
「動きに違和感とかない…?」
「はい、普段通り動けてるって感じますし」
「良かった…」
朝の鐘が鳴る
「あ…朝食食べないと…」
「僕は朝食は取らずにヴェルフの工房の方に用があるので行ってきます!」
「うん…いってらっしゃい…」
「はい!」
僕は足早やにその場を離れた
というか…あそこにずっといたら僕が持たない…アイズさんが可愛すぎて…
ヴェルフの工房
案の定ヴェルフの工房には人だかりができていた
その中の一人が声を上げる
「【紅槌】!!頼むよ!俺にも武器を作ってくれ!」
「俺にもだ!クロッゾの魔剣を作ってくれ!」
「金ならある!!」
色んな人たちがヴェルフに縋り付くように必死に交渉していた
「お前らどっかいけ!!俺はこれからダチとの大事な話があるんだ!!」
ヴェルフが怒り大剣を振るう
当たりはしていなかったが周りの人たちは風圧で吹き飛ばされていた
「ちっどいつもこいつも…ってベルじゃねぇかどうした?」
「もうヴェルフ忘れたの?治療院にいる時に元気になったら来いって言ってたじゃん」
「うぐ…確かにな…鍛冶に夢中になって忘れてた…ベル【白光】持ってるか?」
「うん持ってきてるよ」
「ちょっと見せてみろ」
「うん」
ヴェルフに【白光】を渡す
「少しそこで座って待ってろちょっと時間かかるからな」
「ここで見ててもいい?」
「見ててもつまらねぇと思うが…まぁお前はそういうやつか」
僕は近くの椅子に座りヴェルフの作業を見る
「ねえヴェルフ」
「どうした?」
「魔力の通りがいい金属ってわかる?」
「魔力の通りのいい金属…あーミスリルとかはいい一例だな後は精霊の武器とかだな」
「ミスリルの武器ってやっぱり高い?」
「まあな、けどお前は必要ないだろその黒いナイフも俺が作った【白光】もミスリルが使われてるしな」
「…ねえヴェルフやりたいことがあるんだ聞いてくれる?」
「なんだ?俺で良ければいくらでも聞いてやるよ」
「実は━━」
数時間後
「ひとまず武器の整備はこんなとこだな後はさっきの話だが…」
「うん…試すなら本番で…だよね」
「ああ、ありゃ下手するとダンジョンごと壊しかねないからな使うなら深層域か階層主相手だな」
「ひとまず遠征で使えそうなら使ってみるよ」
「おうだけどまずは遠征では生き残る事を頭に入れとけ」
「うん」
ヴェルフとの話が終わり本拠へと戻る
本拠
「ただいま…?」
「ああ、帰ってきたかベル」
ベートさんが食堂にいた…それと…
「あの…これは?」
「遠征に行けないLv.2以下の団員が納得いかないそうでな」
「えっと…もしかして僕のことでですか?」
ベートさんは心底呆れた顔で
「ああ、なんでもベルがLv.3なのにしかも五年のブランクがあるやつを遠征に連れて行くことが納得いかないらしい」
「なるほど…」
みんなを止めていたフィンさんがこちらへやって来る
「帰ってきたねベル、帰ってきて早々に悪いが運動の時間だ」
「運動…?」
フィンさんが僕の不思議そうな顔を見てすぐに
「君たち!今からベルと君たちで模擬戦をしてもらう!もちろんベルには一人で戦ってもらう」
「え!?」
とんでもない提案をされた…
「フィンさん!?流石に冗談ですよね…?」
「いや?大マジさ」
「無理無理無理ですよ!?いくら僕がLv.3だからって流石に全員を相手には…」
「これくらいしてもらわないと59階層についていくのは認められないなあ~」
「そ、それなら…やります…」
訓練所にて
「さて第二軍メンバー(Lv.3以下)対ベルで戦ってもらう流石にベルのタイミングで初めてもらって構わないよベルが動き出したら開始だ」
その言葉と同時に二人の団員を気絶させる
「まず二人…」
二人が倒されたのを見てほかの人たちが即座に離れて回避できる距離に引く
状況がしっかりと見えてる…でもそれはLVが同じ人にしか通用しないってことを僕は散々教えられた
「【ファイヤボルト】」
炎雷が前衛を吹き飛ばす
「後衛打て!!」
「【
「魔法が消えた!?」
「すいません…勝たせてもらいます」
残りの後衛を全て気絶させる
「勝者!ベル!!」
「ほっ…」
ひとまずは勝てた…
ベルは今ならLv.5の下位くらいなら戦えるくらいにはちゃんと強いです
幼いころから叩き込まれた技術と経験が結果的にベルの武器になっています