魔法つかいプリキュア2 宝石と帝具使い MIRAIDAYS 作:水甲
陽斗Side
未来陽斗の語るプリキュアの敗北。その事については僕と二人きりで話したいということで、みらい達は校長の所に行ってもらい、僕と未来陽斗は魔法学校の校庭で話をすることに…
「プリキュアの敗北ってどういう事だ?」
「僕らが経験した戦い。その全てでプリキュアはクロノウストに敗北している」
「それは…今のままじゃ勝てないって事なのか?」
「そう言うわけではない。言うなれば分岐点が多くあり、その分岐を外れればどんな力があっても必ず敗北する」
「分岐点…」
「アイルとの最後の戦い。最初の時はゴズキ師匠がアイルを殺し、ひーちゃんも消えなかったが、フェリーチェ…はーちゃんも復活することもなく、クロノウストの力の前で敗北する」
「…アイルを死なせないことが…」
「僕が干渉し始めたときもアイルを死なせずにはーちゃんを復活させられた事もあったけど、それでもダメだった」
そんな…それじゃ…どうすればいいんだ…
「だけどこの時空では本当に些細な事で変化が訪れ、より良い未来へと向かっていけている。それがミナト…彼が駆けつけたことだ」
「ミナトが…未来を変える切っ掛けに…」
「ミナトの存在がそれだけ大きい。更なる分岐点はフェリーチェだ。彼女がいるのといないのとでは大きく違う」
「それは…フェリーチェ自身の力が関係してるからか?」
「それもあるが…分岐点に関してはその存在がいるだけで変わる。そして……最後の分岐点は…」
未来陽斗は僕の胸ポケットを指差した。
「お前の持つソレが大きいな分岐点だ……それがあるだけで…」
「こ、これは……」
「陽斗…黒い欠片を…」
僕は未来陽斗に黒い欠片…クロック・ダイヤモンドを渡した。未来陽斗はクロック・ダイヤモンドに力を注ぎ込むと未来陽斗の身体が透け始めた
「お前…その身体……」
「全ての力を注いだ。エメラルドとの同時使用する分には大丈夫だけど、もしクロックダイヤモンドの力そのものの力が必要なときは…僕が力を貸す……だから……」
「良いのか…もしこの世界が良い未来になっても…他の時空の僕は……」
「大丈夫だ。クロノウストを必ず……僕なら…いや、僕らなら大丈夫…」
そう言い残して未来陽斗が姿を消した。そして何かの爆発音が聞こえ、僕は直ぐさま走り出した。
そう離れてない場所でみらい達はトパーズスタイルに変身していた。そしてその目の前にはクロノウストの分身体がいた。
「状況は?」
「陽斗くん…あの陽斗くんは?」
「……力を貸すために消えた…」
「そう…なんだ…」
ミラクルが俯く。仕方ないことだけど…今は…
「クロノウストが分身体を大量に出して、マホウ界の人達を石像に変えようとしているの」
「クロノウストは突然現れることで人々を怯えさせて、過去に閉じ込めやすくしています」
「要するに一気にマホウ界を攻め落とそうとしているのか…」
だとしたらかなり厄介だ。僕もリゼルファを起動し、トパーズの欠片をはめ込んだ。すると…
「あなたですか! 気高き闇の魔法を悪用し、復活した輩は! 真の闇の魔法をご覧に入れましょう!」
バッティとヤモーの2人が駆けつけてきたけど、えっと、味方で良いよな?
ヤモーは闇の魔方陣を展開させ、蜘蛛と亀に魔法を注ぎ込むとスパルダとガメツに姿を変えた。
「この姿にするなんて、やるね」
「研究の成果です。ただし、効果は3分だけですが」
「3分あれば十分。海の藻屑にしてやるわ!」
「我らで貴様を止めてみせる!」
並び立つ闇の魔法使い達だけど…
「あの! 盛り上がってるとこ悪いけど!」
「私達もいるって事を、お忘れなく!」
「分かっていますよ、リコ先生」
「今はマジカル! 先生はやめて! 私も君付けはやめるから、バッティ!」
そんな話をしていると分身体がヤモーに力を発動させる。
「うっ…な、何だ…」
「気張るな。身を委ねるワン」
ヤモーが石像に変えられると、そこからドクロクシーが現れた。
「ドクロクシー様?」
「ではない! ヤモーの過去から抽出された偽りのもの!こういうの、ナシマホウ界では何と言いましたっけ?」
「『ミイラ取りがミイラになる』ね」
「今、みらいって言い…」
「ミイラだ!」
「打ち取ってくれる!」
ドクロクシーに向かっていくスパルダとガメツ。僕らも戦いを始めるが……
「なっ!?」
「きゃぁ!?」
いつの間にかポニィとツクシの前にクロノウストの分身体が現れ、2人を石像に変えようとしていた。
「2人とも!?」
僕が駆け寄ろうとするが、ポニィが止めた
「陽斗!後は任せたから…」
「多分…他のみんなも……陽斗くん、頼んだよ…」
2人は笑顔でそう言い残して、石像へと変わった。
「ポニィ、ツクシ…」
「陽斗くん…」
今はあのドクロクシーを……でももしかしたら…
「陽斗!貴方はゴズキたちの所に行って!」
「マジカル…」
「ここは私達が何とかします…貴方は…」
「……分かった」
戦いをみんなに任せて、僕は師匠たちの所に向かった。
師匠たちを探す中、ガイ、グリーン、スピアさんらしき石像を見つけた。間に合わなかった……
そんな中、分身体の姿を見つけ、追い掛けていくとブドー師匠とゴズキ師匠が分身体の攻撃を受けていた。僕はそれを見た瞬間、エメラルドとクロックダイヤモンドの欠片をはめ込み、分身体を切り裂いた
「師匠!」
「よぉ…陽斗か…」
「すまぬな…」
「クロノウストの分身体は倒したから、大丈夫です…」
「いや、分身体を倒しても…」
「奴の力を受けた以上は…もう……」
「そんな…」
「陽斗…俺にも幸せな過去なんてあったんだな…」
「我々は過去に囚われるが…陽斗…後は頼んだ……未来を切り開いてくれ…」
2人はそう言い残して、石像に変わった。ゴズキ師匠の石像はポニィたち選抜組のもの、ブドー師匠は元の世界で忠誠を誓っていた幼い皇帝のもの……
「これが…より良い未来なのか……」
僕はそう呟くのだった。
みらい達の所に戻ると戦いは終わっていたが、バッティたちは石像に変えられ、ヤモーだけは石像から解放されていた。
「陽斗くん、みんなは?」
「……間に合わなかった」
「そんな…」
マホウ界の住人はもう既に………
感想待ってます!