魔法つかいプリキュア2 宝石と帝具使い MIRAIDAYS 作:水甲
みらい達のシェアハウスに泊まることになった僕。部屋に着くなりはーちゃんは辛そうにしていた
「はー…」
「はーちゃん、大丈夫?」
「頑張って身長伸ばしたから、足とか腕が痛くて…」
「筋肉痛? 運動の後みたいだね!」
「ああ、そういえば、5年ぶりに会って、学生の頃に戻してもらった時も、筋肉痛で動けなくなったっけ…」
「そんな事もあったな」
僕も同じように学生の頃に戻されたけど、みらい達ほどじゃなかったな。
「あれ、陽斗くんは何で平気だったの?」
「身体を鍛えていたというのとあの時の身体に合わせて動いていたから…」
多分その差だと思う。
「なんと! なんと狭くてみすぼらしいアジトなのでしょう!」
ヤモーもシェアハウスに泊まることになってるけど、みすぼらしいはないだろ…
「アジトって、人聞き悪いんだけど…」
「狭くてみすぼらしいも余計だわ!」
「まあ、いいでしょう。広さは関係ありません。ここで深謀遠慮な作戦を立ててみせましょう!」
ヤモーはそう言って机の上にいくつもの調味料を並べた。
「魔法界と津成木町。あちこちで刻の魔獣が出没し、人々の時を奪って石像が出現している」
「モフ? お醤油とか胡椒は、なんで置くモフ?」
「分かりやすいように見立てたんです」
「ああ。だったら、魔法界は胡椒の方がいいし、津成木町も塩と、対になる感じで分かりやすいから!」
「だったら、津成木町は、つなぎせんべいの方が分かりやすいよ!」
「街じゃないモフ。おせんべいは、おせんべいモフ」
「だから、これは、分かりやすく例えで…」
「はー! 美味しい!」
「もーやめ! 見立てるのやめ!」
ヤモーは調味料をさっさと片付けて、話を進めた。うん、まぁ例えを出さずに紙とかに絵を描いて説明した方が……
「何を言いたかったかというと、刻の魔獣の活動範囲は、魔法界か津成木町か。ヤツは、このどちらかに潜伏してるのでは? …という事です」
「普通にそう言えばいいのに…」
「みらい、そう言ってやるな…」
「魔法界も津成木町も、お父様や校長先生が調べたはず…でも、何も見つかっていない…」
そんな時、また過去の映像が流れ出した。これは…僕の記憶じゃなく、僕の中に宿った未来陽斗の……
『クロノウスト……確かに私は奴の力を知り、擬似的とは言え、扱えるようにしようとしている』
『その力……どうすれば破れる』
『方法はある…だが無理だろうな』
『何故だ?』
『人間は誰しも過去を望む。それが答えだ』
『……なら過去に対する思いを超える思いなら…』
『出来るのか?お前に?』
『……あんたの計画、初めて聞いたときは納得できないものだった。だけど今なら分かる……僕も未来を変えたい……さよならだ。ハイト』
そこで過去の映像が途切れた。未来の僕はハイトにクロノウストの力を破る方法を聞いていた?
「また過去を…」
「私も…」
「僕は…未来の僕のだった…」
「そんなライトに過去を見ているのですか!?」
「まあ…」
「異常な事だって分かってる…さすがにこれも、何とかしないと…」
とりあえず話し合いが終わり、みんなで寝ることになったけど……
「陽斗はみらいの隣と…」
「ちょっと待て…何で決定事項なんだ?」
「え?」
リコが不思議そうな顔をしていた。いや、分かる。恋人同士なら当然とか言いたいのだろうけど…
「そんな陽斗は私達が起きないようなギリギリとドキドキを……」
「しないからな」
「あ、あはは…でも陽斗くん。ベッドは…」
みらいがベッドを見るとヤモーが遠慮なく寝ていた。こいつ…色々と図々しくないか?
「流石に私の隣だと問題があるわよ」
確かにリコの隣は色々と問題がある。それなら…
「はーちゃんの隣で寝るよ」
「はー///」
あの、はーちゃん、何でそこで顔を赤らめる?
「陽斗くん…はーちゃんに手を出したり…」
「僕はみらいにしか手を出さないからね」
「陽斗くん///」
そんなやり取りをしつつ、僕らは眠りにつくのであった。
目を覚ますとみらい達の姿はなかった。部屋を少し見渡す中、夜空に箒で飛ぶみらい達の姿を見つけた…
「眠れなくって散歩してるのか?」
僕はみらいたちが戻ってくるまで起きてようとすると、誰かから電話がかかってきた。電話に出ると…
『夜分に悪いわね』
「Dr.スタイリッシュ。何か分かったのか?」
『貴方達から貰った情報以上の事は何も……刻の魔獣がいる場所も見当が付かないわ』
「そっか…」
『貴方達が過去に戦ったデウスマストみたいに宇宙空間にいるかと思ったけど、そんな感じがしないわ』
だとしたら本当に何処に……
『もしかしたら異空間とかの可能性があるわね。何か心当たりはない?』
異空間って言われても……ん?異空間?
「あ…」
ある。一つだけ…彼処は探してなかった。
『心当たりがあるみたいね』
「正直思いつきもしなかったけど……一つだけ…」
『そう…一応間に合うか分からないけど、助っ人は呼んでおいたから』
スタイリッシュはそう言って電話を切った。助っ人って……
とりあえずみらいたちに教えないと……
次の日の朝、昨日の夜みらいたちが帰ってきた後にクロノウストの居場所について話そうとしたら、みらいもまた僕と同じ場所を思い浮かべ、僕らはヤモーに転移させて貰い、その場所に来ていた。
「ここにいるというのですか?」
「うん。魔法界と津成木町の間にある、ここなら!」
僕らがいる場所…そこは魔法界とナシマホウ界の狭間の世界。ここは確かラブーと戦った場所でもあるし、それに…クロノウストがカタツムリニアを石化させたのも、自分の居場所を悟られないためと考えると…
「魔法界と津成木町、どちらの犯行現場にも近い。すべてに説明がつく!」
「みらい、陽斗、冴えてる!」
「仮にいたとしてです。ここ狭間の世界は広大ですよ? どう探すのですか?」
「それは…ガッツで!」
「はあ…」
「どうやらあっちは隠れる必要はないみたいだな」
僕がそう言うとモフルンも僕と同じようにあるものを見つけていた
「モフ! 何かあるモフ!」
「何、あれ!?」
「ウソでしょ!? そう簡単に見つかるはずが…」
僕らが見つけた赤い球体。ここからあのサイズだと…
「ねえ、イードウして!」
「ああ、はいはい。イードウ!」
転移魔法で赤い球体の近くに来た僕ら。近くに来ると赤い球体の大きさが凄く分かる。
「な、何、これ…」
「ど、どうなってるの!?」
「まさか! イードウ!」
更に転移し、ヤモーは赤い球体の大きさに驚いていた。
「対象と距離をとってみました。おそらく、月くらいの大きさはあるでしょう」
「月って…」
「ここまで辿り着くとは…力は集まったワン」
赤い球体から声が聞こえると、何体ものクロノウストの分身体が現れ、一つになっていく。
「その力を使って、ここで完全に目覚めるワン。目覚めの邪魔はさせないワン。我がこの手で貴様らをぶっ潰すワン!」
クロノウストは真の姿となり、僕らの前に立ちはだかった。僕らは頷き合い、みらいたちはプリキュアに変身する。
「「キュアップ・ラパパ!ピンクダイヤ!ミラクル・マジカル・ジュエリーレ!」」
「キュアップ・ラパパ!エメラルド!フェリーチェ・ファンファン・フラワーレ!」
「2人の奇跡!キュアミラクル!」
「2人の魔法!キュアマジカル!」
「あまねく生命に祝福を!キュアフェリーチェ!」
「「「魔法つかいプリキュア!」」」
僕はクロックダイヤとエメラルドをリゼルファに填め、大剣を構える
「お前達にふさわしい場所を用意するワン」
クロノウストがそう言うと辺りに大量の石像が現れた。
「何!?」
「閉じ込められた人々の記憶から紡がれたワン」
「みんな!行くよ!」
僕らは一斉にクロノウストに向かっていく。クロノウストの攻撃を避け、ミラクル、マジカルはリンクルストーンで攻撃を繰り出していく。僕はその追撃でクロノウストの身体を切りつけていく
「その力、お前には我の力の一部を持っているな!」
「このクロックダイヤには、想いが詰まっているんだ!!」
僕はクロノウストの腕を切り裂くが、クロノウストの腕は直ぐさま再生する。だけどその隙にミラクルたちが蹴りを喰らわし、クロノウストを吹き飛ばす。クロノウストは吹き飛ばされ、怯んでいた。今なら…
そう思った瞬間、僕らは何処からか放たれた魔法で拘束された。魔法を放ったのは…ヤモー…
「邪魔はさせません!」
「何するモフ!」
「刻の魔獣・クロノウストよ! 私をまた、過去へといざなって下さい!」
ヤモー、こいつ…
「在りし日のドクロクシー様と、また会わせて下さいませ!」
「それが狙いだったの?」
「だから、一緒に来たモフ?」
「私にはドクロクシー様が必要なのです!」
「お前の力は必要ない」
クロノウストがそう告げた瞬間、赤い球体から眩い光が溢れ出した。
「すべては整った」
そして僕らは…狭間の空間から……宇宙空間に……
「あそこにいるんだな」
「そうみたいだな」
「貴方達、宇宙空間でも戦えるように薬は飲んだかしら?」
「飲んだけど、何で宇宙空間に刻の魔獣が出てくるって?」
「そう想定していたんじゃないわ。どんな場所でも戦えるように作っておいたものよ」
「ならさっさと行こうか」
「そうだな……関わらないつもりだったけど…状況が状況だからな」
「任せたわよ。ミナト!クロト!」
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