魔法つかいプリキュア2 宝石と帝具使い MIRAIDAYS   作:水甲

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25 最善の未来

陽斗Side

 

目を覚ますとそこは誰もいない家……自分の身体を確認すると幼い頃の……

 

「あの頃か…」

 

両親が死んで、誰もいない家に佇む幼い頃の僕……この時は本当に辛かったな……だけど…

 

チャイムが鳴るとそこにはみらいが手を差し伸べていた。

流れ込んでくる過去の思い出……みらいと過ごした思い出…リコやはーちゃんと出会ってからの思い出……思い出の流れに逆らいながらたどり着いた場所には…みらいたち3人がいた

 

「あ!陽斗くん!」

 

「もしかして助けに来てくれた感じかしら?」

 

「はー…助けに来てくれたのは嬉しいけど…」

 

「難しいのか?」

 

「難しいかもそれないけど、ここにいちゃダメ…」

 

「でも、ここから出られるの?」

 

「前に出た事ある…あの時…」

 

「出られるって事だね! じゃあ、出るとしますか!」

 

「ええ!」

 

みらいらしい考えだな。だけどその通りかもしれない。

 

「だな。入れたんだし、それに出られるなら…」

 

どうにかしようと思ったとき、クロノウストの声と共に別の過去が流れ込んできた。

 

『命も混沌も消えた世界。たゆたえ、甘き過去に…』

 

「あれ? また別の過去が?」

 

『ん? 何だ?』

 

「これ、はーちゃんの過去ね!」

 

「ああ! お風呂上がりに楽しみにしていたイチゴメロンパン!」

 

「はーちゃんが食べたモフ?」

 

「はー! バレちゃった!」

 

「っていうか、お風呂上がりに食べるの?」

 

「美味しいから! お試しあれ!」

 

『同じ過去を共に見ている? あの時と同様に繋がりが見せるのか…否!隔てよ…とどめよ…』

 

僕らを離れ離れにするつもりなのか空間が歪み始めた。

 

「クロノウスト! みんな!」

 

みらいたちは離れ離れにならないように手を繋ぎ続ける。はーちゃんは集中してどうにかこの場所から抜け出そうとするが……

 

「はーちゃん、どう?」

 

「ダメみたいモフ…」

 

「おかしいな…」

 

「前とやり方違うんじゃない?」

 

「はー、前のやり方って言われても…」

 

「早く思い出して! もたないよ!」

 

「はー、思い出してって言われても…思い出す…はっ…」

 

「思い出したの?」

 

「忘れた…」

 

「やっぱり忘れちゃったの?」

 

「そうじゃなくて、前は、過去を忘れたんだ…ひーちゃんの時みたく、全部忘れないと、ここから出られないのかも…」

 

「記憶をなくすって事?」

 

「うん…」

 

「そんな…」

 

「忘れるもんか! はーちゃん、思い出してくれたじゃん! 全部、憶えてるじゃん!マザー・ラパーパから、はーちゃんになってからも…ひーちゃんからの、はーちゃん!思い出したでしょ! 私達も、忘れるはずない!」

 

「ええ! ここから抜け出しましょう!」

 

「みらい…リコ…モフルン…うん!」

 

3人はこの世界から抜け出すために記憶をなくそうとしている……きっと3人なら思い出せるはずだよな……それなら…僕は…

 

「……みらい、リコ、はーちゃん、モフルン、待ってるから……」

 

「陽斗くんは…」

 

「僕はクロックダイヤモンドの力を使ってるから……」

 

僕一人なら何とか抜け出せる。だけどみらいたちをとなると無理みたいだ。

 

「待ってるって……下手すると陽斗…未来の陽斗達みたいに…」

 

「大丈夫かもしれない。多分…」

 

不安要素が強い……本当にみらいたちが抜け出せるか…

 

「陽斗、大丈夫…陽斗が外で私達を…未来への思いを強くしていけば、きっと私達も思い出せる」

 

はーちゃんの言うとおりなら出来るかもしれないけど、その未来への思いは……

どうにか…どうにか考えないと…あるはずだ…未来の思いを寄り強くするための方法が……

みらいの顔を見た瞬間、僕はある事を思いだした。アレキサンドライト…奇跡の力を使えば……

 

「……みらい、頼みたいことがある」

 

「陽斗くん?」

 

僕はリゼルファでアレキサンドライトの力を解放し、持っていた剣をみらいに渡した

 

「アレキサンドライトの奇跡の力…これを使って僕の中の…みんなと未来への想いを強くすれば……」

 

「それって…もしかして…」

 

みらいも気が付いたみたいだな。『みらいが見たみらいが僕を剣で貫く未来』のことを……

みらいは迷いながら考え抜き、アレキサンドライトの剣を構える

 

「陽斗くん……」

 

「ごめんな。変えようとしたけど……結局変えられなかった」

 

「ううん、変えられたよ。最高の未来に!」

 

「そっか…それじゃリコ、はーちゃん、待ってるからな!」

 

「分かってるわよ!」

 

「陽斗もしっかり待っててね!」

 

「そしてみらい…愛してる」

 

「うん…私も愛してる…」

 

僕とみらいはキスをする。キスが終わり、みらいはアレキサンドライトの剣を僕の胸に突き刺した。

 

 

 

 

 

 

 

みらいSide

 

『愚かな…記憶が蘇る? 生まれ変わるなど、不可能…命の権化・ラパーパだからこそ成せる所業…貴様らには不可能…』

 

クロノウストの声が響く。

 

「リコ…大丈夫…だよね?」

 

「何よ、今更…また会える、忘れないって言ったの、みらいでしょ?」

 

「まあ、そうだけどさ!」

 

「魔法界とナシマホウ界が離れても、バラバラになっても、会えたんだし…」

 

「うん! だよね! 私達、また繋がれたんだもんね…」

 

「モフ! 心配ないモフ!みらいとリコが言ってたモフ!」

 

「ねえ、リコ? もし世界が初めから1つのものだったら、私達、どうなってたかな?」

 

「そうね…そんな世界でも、きっと、みらいはみらいね。いつも明るくて、危なっかしくて」

 

「リコは、魔法が苦手で?」

 

「む…フフッ、それで無茶して飛び出して…そして、やっぱり、みらい…あなたと出会うの…モフルンと、はーちゃんともね!」

 

「うん…」

 

「それに…大丈夫よ。だって未来への想いを強く願っている陽斗がいるから」

 

「うん…うん…」

 

 

 

 

 

 

 

陽斗Side

 

「無駄なあがきだったな」

 

クロノウストの前に傷だらけのミナトとクロトの二人がいた

 

「無駄?」

 

「プリキュアは既に過去に留まった。お前たちの行動は無駄だ」

 

「そう思うか?」

 

「それに…無駄なあがきは嫌いじゃない!」

 

二人は立ち上がり、構えた瞬間、眩い光の中から僕は飛び出した。僕の姿は黒い衣装を纏い、両手には黒いリゼルファの剣。周りにもリゼルファの剣が浮かび上がった姿に変わっていた。

 

「陽斗…その姿は…」

 

「未来への想いを強くした姿…」

 

「そうか…なら!オーガデーモン!鬼神!」

 

「俺達も未来への想いを強くした姿で!愛龍騎!」

 

二人は奥の手を使い、姿を変える。

 

「貴様!その姿は…何故!我の力をより強く感じる!?」

 

「これはあらゆる世界の僕が集まった姿。未来への想いがより強く感じる姿!リゼルファ!クロックダイヤモンド!」

 

みらい…みんな…必ず!戻ってこい!




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