強面男が幻想入り   作:疾風迅雷の如く

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小説家になろうにてこの小説の元ネタ…つまり勇姿達の世界観…完全オリジナル黒歴史厨二病小説を書いてみようと決意しました!作者名は同じ疾風迅雷の如く、小説の名前は「大和が師範」ですので見る機会があればよろしくお願いします。


第30話

####

 

〜太陽の花畑〜

 

そこは極悪非道のドS妖怪、風見幽香が向日葵を育てている場所だ。もっともその本性は無害な妖怪なのだが…勇姿同様に勘違いされていた。

「ここって風見幽香のところじゃない…勇姿さん、なんでこんなところに用があるのよ。」

勇姿と霊夢は様々な敵を撃退し、順調に進んでいた。

「西行寺幽々子が起こした異変の際に礼になってから付き合いがあってな…意気投合した訳だ。」

勇姿も幽香も近親憎悪するタイプではなく逆のタイプである。特に性格や環境が似ていると謎の意気投合をして仲が良くなる。名前も同じ『ゆう』の字が使われている。

「あのUSCと!?」

勇姿を美化している霊夢は思わず叫び声を上げてしまった。何故悪名高い幽香と仲良くなったのかがわからない。

「誰がUSCですって?」

そして幽香が背後から現れ、霊夢はビクッと反応してしまった。

 

「幽香、久しぶりだな。」

「ええ。ところでこないだ試食したパン結構美味かったわ。カレーパンだったけ?パンを焼かずに油で揚げて調理するなんて思いつかないわ。」

「まあ歴史上カレーパンは当初はあんぱんと同様に普通に焼いていたんだがそれだと上手くなかったから揚げて試したら成功したって話だ。意外にも日本で作られたパンがここにない時は驚いたぜ…」

勇姿と幽香が話をしていると霊夢がブルブルと震えだした。

「勇姿さん…ちょっといい?」

「ん?」

「上司である私になんでそのパンを渡さないのかしら…?!」

霊夢は嫉妬していた。何故幽香にはパンを食べさせているのに自分には食べさせないのか…その思いが霊夢の怒りのボルテージを上げた。

「おいおい、馬鹿いうんじゃねえよ。幽香の家には神社とは違ってオーブンがあるから出来立てのものが食べられるし、ここから博麗神社に帰るまで結構時間がかかって不味いパンを食うことになるぞ。お前にそんな不味いパンを食わせるわけにはいかねえよ。」

「そ、そういうことなら良いけど…勇姿さんの作ったものなら何でも食べるわよ!だから今度から出来立てじゃなくても私に渡しなさい!」

「…幽香。オーブンと小麦粉を使わせて貰うぞ。霊夢に度肝を抜かせるようなものを焼く。」

「良いけど私にも食べさせなさいよ。」

「承知した。」

 

〜勇姿料理中〜

 

「そういえば霊夢、勇姿の得意料理って何なの?」

「ん?どうしたのよ?いきなり…」

勇姿が料理している最中、霊夢と幽香は雑談していた。霊夢は嫉妬を抑えながら、幽香は本を読みながら…という風なカオスな状況だった。

「貴女の所にいるとなると和食も出来るし、洋食も紅魔館のメイドに師事させているって噂も聞いたし…中華料理も出来るって話じゃない?だから気になったのよ…」

「確かに…勇姿さんはどんな料理が得意なの?」

「強いていうなら洋だな。だがどれも似たようなものだ。アメリカ…メリケンと言った方がいいか?俺はそこで様々な料理を食べていくうちに自分で作っていった。その結果、和洋中の三つが出来るようになった。」

「へえ〜…勇姿さんにそんな過去があったんですね。」

勇姿が解説していると第三者の声が聞こえ、幽香と霊夢の2人はそちらを向くと紅魔館の門番、紅美鈴がいた。

 

「あんたは…紅魔館の門番じゃない。」

霊夢がさらに不機嫌になり、ブスっとしていると幽香はそれを見て多少母性が芽生えたが某フリーダムなドSの神の如く美鈴に挨拶した。

「あら中国。久しぶりね。」

「紅美鈴です!名前くらい覚えてくださいよ!それに幽香さんとは花壇のことで2日に一回のペースで会ってますよ!?」

美鈴と幽香の繋がりは意外にも趣味だ。2人は花を育てるという趣味があり、その腕前はどちらも優れたものだ。それゆえに2人が話し合うのは当たり前のことだった。

「そうかしら?中国。」

「うう…やっぱり幽香さんは幽香だ。」

 

「ところで今日は矢鱈早いじゃない?仕事はお休み?」

「いや〜幽香さんの家からいい匂いがするから飛んで来ちゃいましたよ。」

「ふぅん…つまり私の料理をつまみに来たってことね?」

瞬間、ドス黒い何かが幽香の周りに纏わりつき、目も逝っていた。

「違います!違いますよ!どんな料理を作っているのか気になっただけですよ!」

「そう…ならいいけど。ところで貴女…勇姿と戦ったことあるんでしょ?どうだった?」

そして2人の共通点…どちらも格闘戦を得意としており戦闘狂だった。

「…強いですよ。かつての師匠の技をようやく習得した私でも勝てるかどうか怪しいですね。」

そして料理が運ばれた。それは普通のピザではなく、照り焼き、麻婆、ハムの三種類に分けられたピザだった。

「なら試してみるか?美鈴。」

勇姿がピザカッターで種類ごとに三等分し、更にそれを四等分しながら美鈴に挑戦状を叩きつけた。

「勇姿さん…いいんですか?」

「手洗ってくるから少し外で待ってろ。」

「わかりました。」

そんなやり取りをしている間、霊夢はというと…

「ハムハム…」

1人ピザを食べていた。

 

〜外〜

 

「さてと…どんな技なのか見せてもらおうか。」

勇姿は構え、美鈴の攻撃に耐えられるように全身に力を込める。

「行きます…」

そして美鈴は拳を前に出し、ゆっくりと弓を引くように腕を引いた。

「…!」

「大和空掌砲!」

ドスンっ!大砲のような一撃が響きわたり、偶々周りにいたリグルやルーミアなどの小妖怪は太陽の花畑から森奥まで吹っ飛ばされ、チルノに至っては一回休みの状態になっていた。幽香はなんとか大妖怪の意地で耐えていたが傘を突き立て、ようやく無事だった…

ルーミア達がいくら幼い格好とはいえ人間の数倍は少なくとも生きている妖怪であり力もある。大妖怪同士の攻撃の余波で森奥まで吹っ飛ばされたりはしない。しかし現に吹っ飛ばされた。それだけ美鈴の攻撃力が高かったということだ。

 

「まさか空掌の使い手が雄山や婆さん以外で現れるとは思わなかったぜ。」

しかし勇姿は無事だった。あの余波だけでも幽香が姿勢を崩すのに一歩たりとも動いていない。

「全く冗談じゃないですよ…あの技を直撃したのに傷一つどころか一歩も動かないなんて…前よりも強くなってませんか?」

「そうかもな…あの時の俺は弱かった。呂布を相手に挑み続けて力も技も全てパワーアップして今の俺がいる。」

「…呂布ってあの呂布ですか?」

「そうだ。あいつ程理不尽な存在はいない…この空掌も奴の前ではそよ風みたいなものだ。だが今のでようやく習得できそうだ。」

「え…?」

「お前の師匠とやらに感謝する。俺はようやく銃を使わずに弾幕を放つことが出来る。」

勇姿は美鈴と同様に弓を引くように腕前を引いた。

「まさか…今の技を?」

「お前は空掌を誤解しているようだが本来空掌は空気を圧縮し、圧力で攻撃するものだ。気や妖力なんかの力は不要だ。」

「その言葉は!?」

「行くぞ!」

そして美鈴は慌てて防御を固めようとするが…遅すぎた。

「大和空掌砲!!」

勇姿の放った正拳突きはまっすぐ空気を圧縮し、空掌が放たれ…美鈴の腹に直撃し、勇姿のコマンドに『紅美鈴を倒しました』と表示された。

 

「流石は博麗の魔人ってところかしらね。美鈴を一撃で倒すなんて。」

「魔人は止めろ。せめて代行にしてくれ。俺は気や魔力を持たない人間だからな。」

「そう?でもその実力にふさわしい二つ名じゃない。」

「お前はフラワーマスターよりもUSCと呼ばれたいのか?」

「ええ。妖怪は恐れられてなんぼだからね。」

「女としては?」

「もちろんフラワーマスター!」

「「………」」

そして幽香と勇姿に長い沈黙が続き、2人とも口元が緩み始めた。

「「ふっ…はははは!!」」

「やはりお前らしい答えだ…」

「そういう貴方もね…」

「だからこそ俺達は恋愛感情にこそ達しないが相性が良いのかもしれない…」

「そうね…これで恋愛感情があったら大変なことになっていたわ。」

「確かにな。」

その後勇姿達は雑談してしばらく経ち美鈴を背負って紅魔館へと向かった。

 

〜紅魔館〜

 

「う…?ここは?」

美鈴が起きるとそこは知っている天井だった。そう、美鈴が所属している紅魔館だ。

「イダだだ!?」

美鈴が身体を起こそうとすると肋骨が折れ、まともに起きることが出来なかった。

「起きたか?美鈴。」

勇姿がやってくると美鈴は首だけ動かし、頷いて口を開いた。

「勇姿さん…貴方天才ですか?私の技を呆気なくコピーした上、威力を上げてしまうなんて。」

美鈴はそれが気になって仕方なかった。何故勇姿が自分の師匠の技を真似出来たのか、そして威力も自分よりも段違いに上だということに…

「元から下地は出来ていたんだよ。今回は美鈴の技を見て天啓を得ただけだ。」

「下地があった…?」

「多分だが俺の師匠であり、父方の祖母が美鈴の師匠だ。途中咲夜に会って美鈴の師匠がどんなのかってのを聞かせて貰ったからな。」

ちなみに咲夜から事情を聴く際、美鈴に罰を受けさせるかどうかで弾幕ごっこをしており勇姿が勝って美鈴の罰は今回に限りなくなった。

「それじゃ勇姿さんは弟弟子ってことになるじゃないですか!?」

「そうなるな…それよりもこれ飲んでおけ。寝ている間は飲ませられなかったからな。」

「…はい。」

「明日には復帰しろよ…じゃあな。」

勇姿はそのまま立ち去った。

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