世界を救う英雄を育てた英雄 作:スカイハーツ・D・キングダム
最近楽しみにしていたキングダムハーツのソシャゲ開発の中止宣言の発表を聞いたり最新作のⅣの開発中のスクショ公開されたり、中学生の頃から見ていたゆっくり実況者のマリカーシリーズが終わったりなど身近で終わりと始まりが湧いて出て時の流れをふしふしと感じております。
自ら構築して見せた領域の半分を己の領域で上書きして見せたアルフィア
先ほどまで追い込まれていたはずが、今では互角となっている
一夏「──お前も使えたのか。いや、使えてもおかしくはないとは思っていたが………何時から使えた?俺たちを鍛えていた時にはもう使えていたのか?」
アルフィア「──お前たちが私の下から離れた後に覚えた。これが使えていたら、リヴァイアサンとの戦いも、もっと楽に終わせられたのだがな。どうだ、この領域を見て気づかないか?いかにお前の領域が未熟であることに」
一夏「──クッ」
しかし、アルフィアの領域の精度は一夏をも上回り、後から出したというのに一夏の領域を少しずつ浸食し、自らの領域を増やしていく
だがまだ猶予はある
まだ逆転できるチャンスはある
一夏「(これが、領域の押し合い。このまま、まともに押し合えばいずれこちらが負ける。なら)」
対するアルフィアも 自身の身体の状態を考えた上で己の勝ち筋を模索する
アルフィア「(領域の押し合いなど初めてやるが、大体感覚でわかる。私の領域が一夏の領域を飲み込むまでの時間が。だがこのまま悠長に押し合えば、持久戦で私が負ける。なら)」
一夏は予感した 己の領域が飲み込まれるまでの時間が
アルフィアは理解した 己がこの全てを飲み込むまでの時間を
3分
一夏「(3分以内にアルフィアに領域を維持できないレベルのダメージを叩き込む)」
アルフィア「(3分を待たずに一夏の領域を飲み込み勝つ)」
それぞれの勝利条件を理解し、互いに攻め合う
一夏「『解』」
互いに領域を展開した今 必中効果は相殺し合い
主動で攻撃することとなるが 領域を展開する前とはその戦闘の流れは変わった
一夏の斬撃を避けるアルフィア
一夏「(こいつ)………なぜ不可侵を使わない」
領域はあらゆる術式を貫通する為、アルフィアの不可侵の守りも意味をなさない
だが、アルフィアも領域を使った今、互いの領域の必中効果を中和したことで、再びアルフィアの不可侵は機能するはずだった
アルフィア「(攻撃と守りに使っていたリソースを敢えて領域にまわす。それが今、こいつに勝つための最善)」
未熟と呼んでいたアルフィアだったが、一夏の成長性と脅威性を加味し、攻撃と守りを捨てることにした
一夏「………なに企んでるかあらかた見当はついてるが、それを逃すほど俺は間抜けじゃねえよ」
続けざまに斬撃を飛ばしアルフィアにダメージを喰らわせようと攻撃の手をやめない
その不可視の斬撃を
アルフィアはなんと受けた
と思えば何かを身体に纏わせ斬撃を防いで見せた
一夏「────
アルフィア「ほう……知っているか」
一夏「名前はな。どうやるのかわからんが」
領域展延
領域展開の派生技にしてより高度に運用した技術
領域展開は相手を閉じ込める結界術であるのに対し、領域展延は、自身の体に領域を纏わせるようなもの
この技術の使い方としては、領域の持つ『術式の中和』を利用するもので、例えばアルフィアのように自身を魔法で防御している者に対し自身の攻撃を届かせることや、魔法を用いた攻撃を防いだりといった事ができる
これは必中必殺を付与出来る程の大きな容量を持つ領域にあえて、術式を付与しない事で空きを作り、そこに相手の術式を流し込ませて中和する。
この技のデメリットとして挙げられるのは、『領域に空きを作る為に術式を付与しない』というものであり
このせいで、展延中は術式を使用できないというデメリットがある
しかしより詳しく言うなら、使えないのは領域に付与した魔法以外の魔法だけである。そのため領域展開と展延の併用は可能だがかなりの難易度を誇る技量であるため、アルフィアクラスの魔法運用能力を持つ者にしかできない
一夏「(しかも見た感じ、不可侵と違って消耗はない)。だが、それで防げんのはお前の不可侵と一緒だ、六月!」
六月「ああ!」
一夏の横をすり抜け飛び出す六月の手には、赤の三節混が握られていた
アルフィア「ッ、
それを忌々しそうに見ながら迎え撃とうと身構える
この三節混、游雲は純粋な力の塊ともいえる代物であり、その破壊力は使用者の純粋な膂力に左右されるというものであるため、今この世で最大限に発揮できるのは六月しかおらず、その一撃はまともに喰らえばアルフィアやザルドすらも沈めかねないものとなっている
振り下ろされた游雲の一撃は、前方に余波を流し
それに巻き込まれかけながらもアルフィアは回避しつつ、領域に集中する
少しずつ一夏の領域がアルフィアに飲まれつつあるのを感じながら一夏も阻止しようと斬撃を飛ばす
一夏と六月という
本来のレベル以上の実力と能力を発揮する才を持っていながら
それでもなお揺らぐことのないヘラ・ファミリアが誇る怪物アルフィア
このままアルフィアの領域に飲み込まれ、一夏と六月の敗北が決まると思われていた
アルフィア「────っ!!」
一夏の領域がアルフィアの領域にのみこまれるまで残り1分を差し掛かった時だった
アルフィアが口を抑えながら血を吐きだしたのは
これまでの戦いで、とっくに肉体への負担を無視した戦いを繰り広げ
いつ倒れてもおかしくないほど苦しんでいた
一夏「───(遂に身体に限界が来たか!?)」
六月「義姉さん!!」
そんなアルフィアに駆け寄ろうとした六月に口を抑えていた手を向け
アルフィア「ゴフッ──『ゴス ペル』!」
六月「──ッッ!」
そのまま音の魔法を放ち六月を吹き飛ばした
一夏「」
アルフィア「はぁ──はぁ──」
呼吸を荒くしながらも、なおも強い眼差しを一夏に向ける
──情けを掛けるな 私を倒して見せろ
一夏「──今更情けなんかかけるわけねえだろ──クソアマァ!」
アルフィアが弱まったことで、それまで押していたアルフィアの領域の勢いが弱体化し、今度は一夏の領域が押し始めるのだった
このまま行けば、一分後にはアルフィアの領域を一夏の領域が飲み込み価値が確定してしまう
アルフィア「──ッ」
アルフィアもアルフィアでただやられるつもりはないようで、領域の維持に集中するが、それでも先ほどよりも領域の勢いが弱まりつつある
もはや領域の押し合いでアルフィアが一夏に敵うことはないだろう
ならば、今のアルフィアが領域の押し合いで勝つには、一夏に領域を維持できないレベルのダメージを叩き込む必要がある
だが、吐血する前からアルフィアの攻撃に対応できていた一夏に攻撃を当てるのは至難だった
だからこそ アルフィアは手段を択ばない
アルフィア「【祝福の禍根、生誕の呪い、半身喰らいし我が身の原罪】」
一夏「──!」
ここに来て、これまでとは違う詠唱
だが一夏は確信した
その詠唱によって放たれる魔法の正体を
一夏「(リヴァイアサンを倒したっていう超長文詠唱魔法!)」
アルフィアの領域 『終焉の果ての彼方』の必中効果は 領域内にいる全てに、致命傷となる必中の一撃を叩き込むというもの
しかし、今のままではそれを一夏達にくらわせることは叶わないと判断したアルフィアは、直に第三の魔法を発動し放とうと決めた
それこそが 領域に付与した魔法の正体
アルフィア「【禊はなく。浄化はなく。救いはなく。鳴り響く天の音色こそ私の罪】」
もはや領域の押し合いに勝つのではなく、この魔法を発動するまでに維持さえできればという思惑を胸に、意識と力の配分を領域の維持2、詠唱の完遂8としている
一夏「──させねえ!」
再び飛天と神武解を握りトリプルエンチャント込みの斬撃を飛ばすが全て回避していく
アルフィア「【神々の喇叭、精霊の竪琴、光の旋律、すなわち罪禍の烙印】」
順調に詠唱を続けるアルフィア
不味いと焦る一夏
今の一夏には、あれを防ぎきれるだけの装備や魔法
体力は持ち合わせていない
なおのこと止めようと接近し斬りかかる
アルフィア「──ッ」
自身を斬ろうとした刀の面の部分をピンポイントで蹴り、
体勢崩した一夏の胴体に拳を叩き込み距離を作る
一夏「──グッ(領域の維持に並行詠唱と反撃全てに隙がねえ!てかなんであいつあの状態でここまで動けるんだ!?)」
アルフィア「【箱庭に愛されし我が運命よ砕け散れ。私は貴様を憎んでいる!】」
詠唱を止めさせるか、アルフィアの領域を飲み込むしかこの現状を避けきれないと理解し、領域に意識を向けながらも斬撃を飛ばすことをやめない
アルフィア「【代償はここに。罪の証をもって万物を滅す】」
一夏がアルフィアの領域を飲み込むまで残り20秒間際にて、アルフィアの詠唱完了間際に差し掛かる
それでも手を止めず近距離戦をしつつ斬撃を飛ばす だがこのままでは、一夏の領域がアルフィアの領域を飲み込むよりも先に詠唱が完遂される
アルフィア「【哭け、聖鐘楼】」
最後の詠唱を完了させた時だった
アルフィアの領域の頭上に存在する巨大な鐘が揺れ動きそれが激しさを増し領域全体を飲み込んでいく
最後にワンワードとなるそれを口にすれば アルフィアの勝ち
アルフィアがソレを口にしようとした
一夏「『
次の瞬間 アルフィアの周囲から不可視の斬撃が発生しそれがアルフィアを含めた周囲を切り裂く斬撃の嵐が発生した
アルフィア「──!」
斬撃を放った後、スペルキーである『散』を唱えることで、その場に残る斬撃の魔力を起爆させることができ、威力は解と比べ劣ってはいるものの
周囲に簡易版伏魔御廚子とでも言えよう斬撃の嵐を引き起こさせる
当然この程度の出力ではアルフィアに領域を維持させられないレベルのダメージを負わせられない
しかし、突如発生した斬撃の嵐に予期せぬダメージを負ったことで、魔法発動の意識が一瞬遠のく
その隙を一夏が逃すはずがなかった
斬撃に気を取られたことで、一夏の接近を許してしまうアルフィア
そんなアルフィアに容赦なく放たれるは、
一夏「『イグナイト』」
炎を纏い、まるでジェットエンジンのように掌で炎を溜めた一撃を胴体へ
アルフィア『ゴッ──』
それだけで終わらず
一夏「『
胴体に叩き込んだ拳に纏い溜めた炎の魔法を爆発させ、アルフィアの領域のシンボルとも言える廃教会へ吹き飛ばす
一夏「──俺の勝ちだ」
今の一撃は 間違いなくアルフィアの魔法発動を止めただけでなく、領域の維持をも不可能にするレベルのダメージを叩きこんだと確信が持てるものだった
柄にもなく勝利を確信した
もはや領域でなくともアルフィアに勝てると慢心した
違和感 勝ったはずなのに なぜか言いようのない違和感を抱いた
なにかを見落としている
取り返しのつかないものを見落としている
そして気が付いた
アルフィアの領域は崩壊せず未だに粘っており、あの鐘も残り 大きく揺れ鐘を鳴らしていた
一夏「────まさか!」
すぐにアルフィアが吹き飛んだ教会の方を見るとそこには
ボロボロになり、吐血しながらも立ち上がる
その胴体を見るとそこには
一夏「──展延!?」
一夏が叩き込んだ一撃
それを胴体に発動させた領域展延でしっかりとピンポイントでガードし、魔法発動の阻止と領域を維持できないレベルのダメージを負うことを回避して見せた
だが真に一夏を驚かせたのはそこではなかった
一夏「(こいつ、展延使ったのに魔法の発動を無効にするどころか中断させやがったのか!?)」
領域展延を使う間は、自身の持つ魔法は使用不可となる上、魔法を発動する際の詠唱中に展延をやればどうなるか
答えはそれまでの過程全てが振り出しになり、魔法発動が無効となる
だがアルフィアは、領域展開した状態で展延を発動しダメージを軽減させたばかりか 魔法発動を無効ではなく中断にすることでそれまでの過程をそのまま残している
一夏「──(ざけんなよ!!それがどんだけの難易度だって思ってんだ!?)」
領域展開
領域展延との同時併用
魔法発動の過程を無効ではなく中断にするレベルの結界術と魔法の運用能力
どれもアルフィアがいないオラリオにて都市最強の魔導士と呼ばれているリヴェリアすらできず
最初のを除けば、一夏でもできない神業と呼んで差し支えないものばかり
それも 疲弊した身体でそれら一切の運用を一切のミスなく精神を一切乱すことなくやってのけた
アルフィア「惜しかったな。今のはさすがの私も冷や汗をかいた。わずかでも発動が遅れていれば詰んでいただろう。誇れ、この私が格下相手にここまで追い込まれたのはこれが初めてだ。だがここまでだ」
神時代以降、神から恩恵を授けられし数多の眷族の中で最も『才能』に愛され、『才能の権化』にして『才禍の怪物』と称された逸材
病さえなければ黒竜にすら勝ってみせたと豪語しても信じられた圧倒的なまでの実力
それこそが
アルフィア「さらばだ愚弟共。私達が君臨していた時代に居なかったことを惜しまれる才を持つ だが私には及ぶことのなかった凡夫共」
ヘラ・ファミリアの異端児
静寂のアルフィア
ジェノス・アンジェラス
その瞬間
頭上の巨大な鐘はまるで、咆哮に似た轟音と共に、領域内でなければ階層一つを破壊しかねない焦土と化す一撃を、一切の指向性を持たない、領域内にいる一夏や六月はおろか、発動者のアルフィアをも巻き込むそれは
領域内全土一帯を滅するのだった
Q
なぜ六月は釈魂刀でまともに接近戦をしなかったのか?
A
六月自身がアルフィアに取り返しのつかない致命傷を負わせることに躊躇していたのと、そもそも接近戦ではアルフィアに勝てない為体術での接近戦と武器を使った中遠距離戦をメインにしていた