世界を救う英雄を育てた英雄 作:スカイハーツ・D・キングダム
さて、今回が今年最後の投稿になります。
今年は卒業やら就職やらで忙しくて例年よりも投稿出来ていなかった感が否めません。
来年はもう少し時間に余裕を持って投稿していきたいです。
今回は一気に時間が飛んで原作開始の1年半前となっています。
時系列としては
暗黒期終焉の二か月後にベルと出会い、アイズとふたりから英雄宣言をし、正式にふたりの師兼義兄となり
↓
約四か月後にはレベル7となり
↓
約二年後にアストレアファミリアの救助とアンタレスから女神アルテミスを救い出し討伐を果たしレベル8となりそれからすぐにベートと出会い弟子兼義兄となる
↓
それから約半年後にラウルとアナキティのダンジョンサバイバル&レベル3への昇格
↓
原作の一年半前、つまり約二年半(暗黒期からは五年半)が経過した
ラウルとアナキティのダンジョンサバイバル事件から更に月日が流れ
新たな団員達も増え、その規模や派閥の力も向上し、オラリオでも最強に近い存在としてその地位を確実にしつつあった
そして今日
一夏「よーし、これよりロキファミリアの三頭領のランクアップの為の遠征を開始する。各自それぞれの装備や持ち物の確認をし終えたなら出発だ!」
一夏の号令とともにロキファミリアの首脳陣を始めとした実力者達が集い、ダンジョンに潜るのだった
さかのぼること数日前
その日、アイズやベート達の指導の為にロキファミリアに訪れた一夏
もはや勝手知ったるとばかりに普通にホームの中に通されつつ、アイズ達を鍛えていた時だ
突如フィンからの呼び出しを受け、ロキファミリアの方針を決める団長室に行けば先に来ていたフィンやリヴェリアにガレス、そして主神のロキが待っており
呼び出された理由を聞けば、フィン達からとある依頼を頼まれた
それは
フィン「僕たちもステイタスが溜まったからね…………君と比べて遅くなったが、そろそろランクアップがしたい…………だから、見繕って欲しい」
今のレベルから上にいく為に 偉業を掴むための相手────即ちこれから戦うモンスターを一夏に選出させ、それを相手にする為の下準備などの御膳立ての依頼
実はこのようなことをするのは今回が初めてではなく、前回はベート、その前はアイズから頼まれ、ランクアップの為の相手を選び、そこにたどり着くまでの道中余計な消耗を避けるために同行を頼まれた
そして今回 既にレベル6として各々の得意分野のステイタスをカンストするくらい溜めたフィン、リヴェリア、ガレスはその上、レベル7になる為、最も確実に上に上がる方法
それに一つ条件を加えてだが受けた一夏は数日掛けて、三頭領の戦うべき相手の選出と必要な物を揃え、選出相手と準備を終えたことを言われた三頭領も遠征の用意と今回の遠征に同行する面々を選出し、当日その面々達を引き連れダンジョンに潜るのだった
ティオナ「ねえティオネ。今回の遠征って、あたし達っている必要あるのかなあ?」
ティオネ「なに言ってるのよティオナ!。団長がランクアップする為に私達の手助けが必要だって言って今回の遠征に選出させたんだから、これに従うべきでしょ!」
ダンジョンに潜って暫く、ラウルとアナキティのダンジョンサバイバル事件後に入団した双子のアマゾネス ティオネ・ヒリュテとその妹ティオナ・ヒリュテは今回の遠征について口論していた
今回の遠征はこれまでの様な未到達階層の攻略やギルドからのクエストや魔石の採取が目的ではなく、フィンとリヴェリア、そしてガレスの三名のランクアップの為の遠征であった
その為これまでのように大多数の団員を引き連れた旅団ではなく一夏を含めた10人のパーティーでの遠征を行う
これが普段なら深層に近づくにつれ慎重に、かつ主戦力達の消耗を抑えるための雑魚狩り要因の団員達もいたが、今いるメンバーはロキファミリアの最高戦力達に加え、オラリオ最強の一夏がいる最強の集団となっている
ティオナ「でもさあ、一夏がいる時点で過剰すぎない?その気になれば一人で深層突破できるくらい強いのに」
ティオネ「う…た、確かに一夏さんいるなら私達のいる意味はないだろうけど」
ティオナの指摘に少し尻込みしながら言うティオネの姿にティオナは内心『あー、まだビビってるなぁ』っと思いながらもその事を口にしないようにする
両者ともにレベル5ではあるのだが、姉のティオネは過去ロキ・ファミリアに入団する過程で下に見ていた小人のフィンに瞬殺されたことで、強い雄に惹かれるアマゾネスの本能に従いフィンに対して熱烈なアプローチをするくらい年中迫っていた
しかし、その過程でフィンに近づく雌、もしくはフィンと親しそうにしていた同族小人に対して過激な制裁を下そうとしたことが何度かあり、そのうちの一つで一夏から怒りを買い、一度ガチの説教と殺意を向けられたことがあり、当時まだ子供だったことやここまでガチ説教されたのが人生初だったこともあり、そのことがトラウマになり以来、フィンを除けば唯一、一夏に対して敬語で話すようになる
ティオナ「ねえー、アイズはどう思う?これあたし達要る意味あるかな?」
アイズ「え?」
前の方を歩く同世代の少女、アイズにも声を掛けたティオナ
アイズは一夏を通して同じ年代の子供たちと遊んだ幼少期を送ることが出来た半面、ファミリア内には自身と同世代の同性異性が存在しなかったことと、後から入った若者たちから見ればアイズはファミリアのアイドルのようなものだった為、割と近寄りがたい扱いを受けることもしばしばあったが、ティオナはそんなアイズと持ち前の明るさで近づき一気に友達になり、そんなティオナを通してティオネとも友達になった
アイズ「…………確かにティオナの言う通り、お兄ちゃんが付いていくなら私達は要らない」
ティオナ「でしょ?でもなんで今回あたし達も遠征に組み込まれてんだろ。サポーター要因ならあの便利バングル持ちのラウルが居れば十分なはずなのに」
ベート「簡単な話だ」
そこで、アイズの隣で歩いていたベートが話に加わる
ティオナ「簡単な話って?」
ベート「この数年、兄貴がこれまで散々お膳立てやらで俺達は道中の無駄な戦闘は極力避けられた。だがそれは、下層から深層の37階層までだ。これから行こうとしてんのは更に難易度の高い階層……兄貴はフィンと『ダンジョン攻略には同行しない』って話で今までお膳立てして来た(フィンも爺も兄貴同様黒龍討伐を視野に入れてやがる。兄貴の方が圧倒的に強ぇ以上、今のままじゃ弾除けにもなれねえ。その為に最低でも兄貴の力を借りずにダンジョンの攻略で強くなろうって腹積もりでいる)。この遠征の目的はあくまでフィン達のランクアップの為であって攻略の為の遠征じゃねえ。ならついでにもう一つの目的も済まそうって決めやがった」
ティオナ「もう一つの目的?」
ティオナの疑問を、そこから先をアイズが続けて話し出す
アイズ「『私達を始めとしたロキファミリアの若い幹部勢に深層50階層以降の経験を積ませる』こと……フィン達を除いたら私達が派閥の主戦力になる。そうなると必然的にダンジョンの未到達領域の攻略には私達は必ず参加しなきゃいけなくなる………だからフィン達は、私達に経験をつけさせようとして参加させた」
ティオネ「そ、そっか………だからこの過剰な遠征メンバーに私達も組み込んでたのね」
ベート「本当にランクアップの為だけなら俺らは要らねえ。まあ、運が良ければテメェらがランクアップする為の偉業を50階層より下のどっかで掴めんじゃねえか?」
後ろの双子に振り向きながら言うベート
ティオナ「いやー、でもあたし達まだレベルアップしてそんなに経ってないし流石に厳しいって」
ベート「いや、わかんねえぞ?兄貴は短期間でレベル6から7に上がった……兄貴に鍛えられてはっきりしたことがある…………人間死の淵乗り越えて限界を三桁乗り切れば対外の無茶は通せるってよ」
ティオネ「いやそれ簡単そうに言うけどそれ要するに、あの人の稽古っていう名の地獄を何度か味わって生死の間を彷徨って無事に帰ってこれたらランクアップできるってことでしょ!?」
ベートの発言に思わずドン引きの様子を見せるティオネ
ティオナ「もう一夏の稽古受けすぎて大分感覚が狂って来てない?いやだったら他のみんなも連れて経験させるべきなんじゃないの?」
アイズ「ううん。それは駄目」
ティオナの疑問に対しアイズは拒否した
ティオナ「駄目ってなんで?」
アイズ「………それだといつもの遠征みたいに時間をかけちゃうから。今回はできるだけ早く目的地に着かなきゃいけないから……だって、今回お兄ちゃんがランクアップの為の偉業達成に選んだ対象は『階層主』だから」
ティオナ「あ…」
アイズ「…………あんまり遅いと討伐されるかもしれない……だから急がないといけない…………」
ティオネ「でも、倒そうとしてる階層主って、一体なににするつもりかしらね。今更ゴライアスにアンフィス・バエナなわけないし………」
ティオナ「あ、それかウダイオスじゃないかな。アイズとベートがレベル6にランクアップしたのって確かウダイオスを倒したからでしょ」
アイズ「うん……でも今思い返せば」
ベート「………ああ。ランクアップの為とはいえ、兄貴。かなり思い切った事してくれやがったな」
ティオナが思い出すように言うと、アイズとベートは少し苦い表情を浮かべながら当時を振り返った発言をした
ロキファミリアに入団して数年
互いに第一級冒険者と呼ばれるレベル5にランクアップしたアイズとベート
その裏では一夏による指導を受けて来たことが深く関わっており、互いに通常のランクアップに必要な時間を大きく塗り替える形で着実に強くなっていき
ついにはランクアップに必要なステイタスの数値まで上げたうえでこれ以上の成長の見込みがないと判断できるまで伸ばしていった
やがて一夏からランクアップの為の偉業達成の為にダンジョンに潜ろうと言われたふたりはその後一夏と共にダンジョンに潜り、深層37階層にたどり着き
そこでふたりは、深層での最初の階層主にして躯の王の異名を持つモンスター
ウダイオスと戦うこととなった
自分よりも格上と戦い勝つという
神々が認めるような大きな偉業を達成して初めて上の領域に昇華することが可能となる
レベル5のふたりがランクアップする為に最適な相手は何なのか考えた一夏はふたりをウダイオスと戦わせようとしたが、ここである問題が生まれた
ウダイオスの推定能力はレベル6
本来ならばレベル6相当の冒険者を始めとした面々が徒党を組んで挑むべき相手である
当然ステイタス上ではふたりはウダイオスには及ばない
しかし一夏の見立てによれば、ふたりならウダイオスに勝てる、なんだったら一対一でも勝てると考えていた
だがここで二人で挑めばウダイオスを倒した際の偉業の質が下がり、一回ではランクアップできないかもしれない
ランクアップの為の偉業を達成するセオリーとしては、格上に複数人で挑み倒し続ける事で、時間はかかる上に質は低いが確実にランクアップの為の偉業のラインに到達させるものだ
ふたりがかりで挑んで勝っても一回でランクアップできる保証はなく
一対一なら確実に可能であるとも想像した一夏
しかし、ウダイオスは一度倒されれば次に生まれるまでのインターバルとして三か月の期間が必要な上、ウダイオスは通常の階層主とは異なる戦法を使ってくる
普段のウダイオスは自身と自身が生み出したレベル4相当のモンスター『スパルトイ』を生み出して冒険者に襲い掛かる
だがそれは 徒党を組んだ相手に対しての戦法であり、一対一で挑もうとする相手には、巨大な剣を生成し、その圧倒的な武力から来る暴力を使い相手を狩り取ろうとする
恐らくこの状態のウダイオスこそが本気を出した姿だと一夏は思っており、この状態のウダイオスをどちらかが倒せば確実にランクアップできるが、この方法では片方しかランクアップができず、戦えなかった方は次に産み落とされるまでの三か月間の間唯々雀の涙程度しか成長しないステイタス上げをせざるをえなくなる
それではあまりにも非効率だと悩んだ末に一夏が取った決断とは
まず始めに一夏がウダイオスに挑むことで一対一の状況を作り本気にさせたウダイオスに剣を生み出したのを見届けるとなんとここで、一夏はとあるものが入った袋をウダイオスの口に放り込み飲み込ませた
そのとあるものとは、ゴライアス、アンフィス・バエナを倒した際に残された魔石それぞれ一個ずつであった
さて モンスターの強さとは通常、生み出された階層や環境、そしてなにより取り込んだ魔石によって左右され、それらの条件を満たすことで到達する上のステージ
俗に言う強化種と呼ばれる個体になることがあり、一夏が行ったことは、その強化種を生み出す行為
階層主と呼ばれるモンスターにもなれば、そこらのモンスターの魔石では大した強化にはならず、それこそ自信と同じ階層主クラスの魔石を食べるくらいでなきゃ強化種になれない
だが この行動
一見すれば簡単に強いモンスターを生み出す行為に見えて実はかなり狂ったやり方である
なぜなら 思いつきこそすれど それをやるのは精々中層下層クラスのモンスターに対してのみで、団体で挑む事前提の階層主をわざわざ強くさせたうえで挑むなどフレイヤファミリアすらもやろうとしないことだ
それを今一夏はウダイオスにやった
結果ウダイオスは強化種となり、推定レベル7の領域に上り詰めてしまった
その光景にアイズもベートも啞然
一つ上どころか更に上のレベルにまで強化させられ、難易度が爆上がりし
そんなふたりに一夏は
────んじゃあ ぶっ潰して行け
結構いい笑顔で言い、ふたりは内心このとんでもない事をなんてことないようにやってのけた義兄に対し、狂ってると思わざるを得なかったが、それでも待ち望んだランクアップの為の相手として不足のない強敵を前にすぐに気持ちを切り替え立ち向かったが、やはり最低でもレベルふたつ分は上の相手な上、タイマンではなく二対一になったことでウダイオスはスパルトイ(ウダイオスが強化されたことで推定レベル5)を呼び出し更に難易度が上がったことでこちらも瀕死に追いやられたが
アイズはこれまで学んだ全てを
ベートは
一時間近くにも及ぶ攻防の末
ついにウダイオスの討伐を実現させた
なおこの際、大剣持ちのウダイオス討伐時に確定でドロップする『ウダイオスの黒剣』を見て、ウダイオスがまさかこんなものを落とすとは知らなかったアイズとベートは驚いていたが話し合いの末、ベートに譲ることにしたアイズ
全てを後ろで黙って見届けていた一夏はふたりに労いの言葉を投げたと思えば、ウダイオスとの死闘でもう立ち上がることが億劫になっていたふたりを肩に担いだかと思えば、魔法を使わずに素のステイタス(レベル9間近のレベル8)だけで都市最速を発揮して一気に地上まで駆け上がったのだった(なおこれによりふたりは余計に瀕死に追い込まれ後日一夏は謝った)
ティオナ「…………改めて聞くと、よくふたりとも生きて帰れたね」
ティオネ「というか帰りの地上までの道中で死にかけてない?」
アイズ/ベート「「もうお兄ちゃん/兄貴の担ぎダッシュは味わいたくない」」
当時のことを語ったふたりに対し何とも言えない表情を浮かべたアマゾネス姉妹
ガレス「後ろで固まってなにやっとるんだ。それよりもそろそろゴライアスの出る階層に着くぞ」
ガレスの一声に固まっていた四人は前の方を向くと、ゴライアスが出現する階層に辿り着き、そこには階層主のゴライアスが鎮座していた
フィン「所で一夏。今回の遠征は確かに僕達のランクアップも目的にしているし経験だって詰ませるつもりだったしあのふたりも次期幹部だから連れて行くのは良いけど、ふたりを指名したのって」
一夏「ああそれはだな」
一夏がフィンの方へ話していると
前にいるふたりの間をふたりの男女が駆け抜けると見事な連携でゴライアスに攻撃を浴びせて行く
一夏「道中ああやって偉業や経験値を稼がせてやりたいのと現状俺達の移動スピードにギリギリついて行けるし、運が良ければ今回の遠征でレベル5に至れるかもしれない。そんでなにより」
そこで一夏はゴライアスと戦うふたり
一夏「俺の推しカップリングだからな」
リヴェリア「え?」
フィン「はは、だよね」
ラウル「『シン・陰流 『抜刀』』!」
アキ「はあああああ!!」
ロキファミリア次期幹部 レベル4
ロキファミリア次期幹部 レベル4
ロキファミリアきってのコンビに目を向けていた
ラウルがシン陰による剣技とバングルから取り出した無数の武器による絶え間なく放たれる連撃は
スキルによるブーストで本来のレベルを上回る動きをするアナキティがゴライアスをかく乱しつつ飛んできたラウルの武器を次々と受け止めればこちらも攻撃を加えて行き、ついにはたった二名によってゴライアスは討伐された
この間誰も手出しせずにふたりの戦いを見ていた
あのダンジョンサバイバルから年月が経ち ふたりの連携に目を向けた一夏はふたりに連携を重視するよう言った結果
ロキファミリアに置いて、ヒリュテ姉妹と同等かそれ以上の連携を見せるタッグと化した
そんなふたりを神々や身内であるロキファミリア団員達からはこう揶揄されていた
ティオナ「もう倒しちゃったよ。流石は『ロキファミリアの夫婦剣』!」
ラウル「まだ夫婦じゃない」
アキ「夫婦じゃないわ!!/// え?」
アイズ「(今『まだ』って言わなかった?)」
ベート「(『まだ』って言ったな)」
ティオネ「(クゥゥゥゥゥゥゥあのふたり羨ましすぎるわよ!!私だって団長とあんな仲になりたいのにィィィ!!)」
ガレス「(『まだ』と言うことは、ラウルはなる気はあるんじゃな)」
リヴェリア「(…………90年以上生きて来たのに私はあんな経験したことがないな)」
フィン「(う~ん若いなあ)」
一夏「────ご馳走様でした」←押しカプでしか得られない栄養を得て高揚感を感じていた
なお オラリオの冒険者では数少ない恋人同士でもある
そんなことが道中で起きながらも一行は順調にダンジョンの深層を潜っていき、37階層に到着すると
フィン達はガレスにウダイオスを倒させようとしていると理解したが
アイズとベート そしてふたりから話を聞いていたティオネとティオナの四名は「「「「あっ」」」」
と、何かを察した顔を浮かべていた
四人の察しの通りに一夏はアイズとベートの偉業達成を行おうとした時同様
本気モードのウダイオスを強化種にしたのち+強化種スパルトイをガレスに単独討伐するよう言い、フィン達は『マジか正気か?』と言いたげな顔をされ、ラウルとアナキティからは正気を疑う顔を浮かべられ、残った四人からは『ですよねえ』とでも言いたげな顔をされたが当のガレスはと言うと物凄くやる気に満ちた顔を浮かべ、武器の大戦斧を強く握りしめ、ウダイオスに向かって駆けだした
ガレスの冒険者になりたいで動機である『熱き戦い』を求めていたこともあり、ウダイオスとの戦う最中、ガレスはとても好戦的で楽しそうにしていた
そんなガレスの姿を見ていたリヴェリアとフィンは『いつもよりも若々しく見える』とぼやくのだった
両者の激闘は一時間にも満たなかったが ついには決着がつく
ガレスの戦斧が、ウダイオスの核である魔石を砕いたことで、ウダイオスと呼び出した眷属であるスパルトイが消滅した
深層の階層主単独討伐 これはゼウス・ヘラファミリア(一夏と六月を除く)がオラリオを去った後を除けば、一夏以外誰も達成しなかった偉業だった
無事ウダイオスの討伐をしたことを見届ければ、フィンとリヴェリアを筆頭にガレスに労いの言葉を送っていたが、こんなのを普通に単独討伐していた一夏を改めておかしいと思った
そうして一行は再び深層を潜り
深層49階層に到着した一行を待ち受けていたのは竜と巨人を合わせたような単眼のモンスター
深層二体目の階層主 バロール
またの名を 単眼の王
その推定レベル7、個体によっては8もあり得る現在ダンジョンで確認されているモンスターの中では間違いなく最強
単独討伐を成したのはかつてのゼウス・ヘラの面々のみ
その階層主を前にして
一夏「よーしフィン。次お前の番な」
本日二度目の『こいつ正気か?』と言いたげな顔をされた
だが実際、このモンスターを単独で倒せばランクアップは間違いはない
しかし、最強の階層主を単独討伐させるのは聊か無茶ぶりが過ぎるとリヴェリアとガレス(推定レベル7の階層主を倒しておいて)は思う
ラウルとアキはなぜかは知らないがバロールの前に一人立つフィンの姿になにか込み上げてくるものが出た
アイズとベート、ティオネとティオナは巨大なモンスターを相手にこの場の誰よりも小柄な我らの団長が対峙している姿に息を呑む
そして そのような無茶ぶりを言われたフィンはと言うと
フィン「…………不思議だ。バロールと直に戦うのはこれが初めてのはずなのに、なぜだか、因縁めいたものを感じるよ」
ガレスが階層主と戦う時同様な好戦的な目に変えており、武器である槍を軽く振り回しながら後ろにいる一夏達に目を向けた
フィン「そう言えばここにいる面々じゃリヴェリアとガレス以外には見せたことなかったね。今から君たちが目撃するのは、ファミリアをまとめる司令塔としてのフィン・ディムナじゃなく、完全に指揮を放棄し 余計なもの全てを投げ打った 冒険者としてのフィン・ディムナの姿を!!」
そう叫びながらフィンは槍を携えながらバロールに立ち向かう
バロールはその単眼から光線を放ち、自身に挑みかかる小さき者を排除しようとした
その光線を避けながらフィンは指を当てながら詠唱する
フィン「【魔槍よ、血を捧げし我が額を穿て】」
それは 皆を導く者であるフィンにとっては全てを解き放つ魔法
この魔法によって得られる恩恵はランクアップと見紛うほどの全能力超高補正化を得る事と引き換えに解き放つは フィンの中に潜む
フィン「【ヘル・フィネガス】」
両目の色が変わり、咆哮を唱えながらフィンは
日頃の姿とは一変し、理性を失った獣同然となりながら目の前の獲物を貪るように奇襲したのだった
一夏「ッ!」
フィンとバロールの激闘を見届ける事暫くしていれば、どこからともなく飛んできた雷の矢の雨が一夏とロキファミリアに降り注ぐが、それを一夏は上に向けた指を横へスワイプすることで斬撃を飛ばして全て防いだ
一夏「これはこれは 招かれざる者達の登場か『フレイヤファミリア』」
そう口にする一夏が目を向けた先には
フレイヤファミリア団長オッタル
副団長アレン
参謀ヘディン
幹部ヘグニ
幹部ガリバー兄弟
そして治療師ヘイズを筆頭としたフレイヤファミリアの下級団員が並んでいた
ヘディン「チッ。私の魔法をただの指一本から出る斬撃一つで薙ぎ払うとは、理外を超えた怪物が」
ドヴァリン「はっ!ざまあないなヘディン」
ベーリング「不意打ちで」
グレール「この始末とは」
ガリバー兄弟「「「「実にお笑いだな!!」」」」
ヘディン「黙れ小人族!!もとより奴にこれが通じるとは思ってなどいない」
ヘグニ「ふ、ふふ、わ、我が好敵手は、じ、自慢の雷鳴をう、上回れたこ、ことにく、屈辱し、ひ、日々あ、あの怪物を強くい、意識することで忘れないようにして、って痛!」
ヘディン「余計なことを言うなヘグニ。あの異常ヒューマンに初手の攻撃に敗れた屈辱を掘り起こさせるな」
アレン「いつからテメェは速さ自慢なんざ気にするようになった羽虫が?またあいつに斬られてぇなら前にでやがれ」
ヘディン「貴様に言われたくない愚猫。たった拳一発で潰された分際が」
アレン「──チッ」
オッタル「…………戦っているのはフィンか。あの姿を見るのは久しいな」
ガレス「そうじゃ。今あやつは己の壁を超える為に、全てを出し切っておる」
リヴェリア「そういうことだ。お前たちもバロールを討伐しに来たようだがこちらが先だ。おかえり願おう」
腐れ縁であるオッタルに対しガレスが返答し、リヴェリアがフレイヤファミリアに向け引き返すように呼び掛けたが
アレン「冗談じゃねえ!あいつを倒すために遥々来たって言うのに、そう易々と引き返せるか!」
リヴェリアの呼びかけを無視したアレンが槍を持ちながら自慢の俊足でロキファミリアを駆け抜けフィンとバロールの戦いに乱入しようとした
アレン「っ!テメェ」
ベート「ダンジョンじゃ獲物の横取りはご法度だってことを忘れたかクソ猫」
割って入ったベートに止められ後退させられたアレンは凄まじい殺気でベートを睨んでいた
ヘディン「リヴェリア様。申し訳ございません。ですが、我らも力をつけられるこの機会を逃したくありません。ですので」
リヴェリア「──私達とやり合おうと言うのか」
オッタル「──ガレス。アレを先に手を出したのはお前たちだ。だが、だからといって、ダンジョン内で敵対する派閥と遭遇すれば」
ガレス「──何もせんわけにもいかんか」
ティオナ「ティオネこれって!」
ティオネ「ええ。これは」
ラウル「アキ、用意はいいな?」
アキ「うん」
アイズ「お兄ちゃん!」
次々と臨戦態勢を取るロキファミリアに
一夏「ああ。てめぇら!せっかくの機会だ。存分にぶつけてこい!そんで証明して来い!最強派閥がどっちかをなあ!!」
一夏のその言葉を皮切りにダンジョン49階層にて最大派閥同士の大戦が勃発したのだった
《キャラクターズファイル》
アイズ・ヴァレンシュタイン
若年14歳にしてレベル6にランクアップを果たした才女
一夏の教育により原作と違い天然な所を残しながら精神的に成長を遂げ、幹部としての自覚を強く持つが、義兄である一夏に褒められると年相応に喜んで見せる
ティオネとティオナとは初めて同じ派閥で出来た同世代同性の友達であり、彼女達とは休日共に過ごすようになるが、時々彼女達と一緒にやらかしてしまうことがあり、そのたびにベートから三人まとめてお叱りを受けることがある
ベート・ローガ
20歳でレベル6に上がった逸材
一夏と関わったことで原作と違い話しやすくなっており、ファミリア入団したばかりのヒリュテ姉妹の教育係をするよう言われた際は悪態ついて拒否したが、結局引き受け当時言うことの聞かない二名に手を焼きながらも任されたことをしっかり果たそうと外来の真面目な部分が出て、ある出来事を機に二人の心を開き、原作と違い時々暴走する二人(+アイズ)を諫め、時には厳しく叱りつける気苦労な保護者の様な立ち位置になる
しかし、内心では彼女達が楽しそうにしている光景を見るたびに自分の妹が生きていたらあの輪の中に入っていたのかなと亡くなった妹と重ねることがあった
ティオネ・ヒリュテ
15歳にしてレベル5のヒリュテ姉妹の姉
団長であるフィンに強い好意を抱いており、これが原因でフィンに近づく女性に対し元々の狂暴な一面を見せるが、これが原因で入団したばかりの頃に一夏から殺気交じりのガチ説教をされ、生まれて初めて味わった絶対怒らせてはならない者の怒りをその身に浴びたことでそれ以来一夏に対してはフィンを除いて唯一敬語で話し、現在もトラウマで一夏に怯えている(なお一夏は悪いことをした子供に叱るつもりでやったがこれが想像以上に怖がられたので、曰く嫌われるよりも、怖がられる方が何倍も辛いらしい)
双子の妹であるティオナを馬鹿と言う時があるがベートから『たまにお前あいつより馬鹿になるときあるけどな』って言われて自分がティオナ以下とショックを受ける姿をティオナに見せたり、貧乳の妹と違い巨乳である自分の胸をあからさまに誇る姿を見せつけることで喧嘩することはあるが基本姉妹仲は良好
入団したての頃は教育係のベートに反発しまくっていたが、ある時、自身のやらかしたことが原因で問題が起こった際に、ベートが監督責任と言い自身が罰を被ろうとしたことでティオネはやらかしたのは自分だと言い責任を取ろうとし、ティオナは一緒にいたのに止めきれなかった自分にも責任があると言いふたりでベートを庇おうとしたが、最終的にベートが連帯責任と言うことで全員が罰を負うこととなった
それ以来ティオネとティオナはベートに反発しなくなり、教育係でなくなった後の現在のベートに対して頭が上がらなくなった
ティオナ・ヒリュテ
15歳にしてレベル5のヒリュテ姉妹の妹
双子の姉であるティオネは冷静な振りした激情家であるのに対し、ティオナは裏表のない明るい性格であり、英雄の物語を好み、読み漁るほどの物語好きであり、もしもアーディが生きていたら同じ英雄物語好き同士で意気投合していた
ティオネに比べると考えることが苦手で貧乳であることを気にしており本人曰く『腹の中に居た時に自分の文の栄養をティオネに奪われたから』だと主張する
同世代かつ同性のアイズとは入団後すぐに打ち解け今では親友と呼べるくらいに仲がよく、ベートとは上記の様に最初は反発していたがベートの人となりを理解してからは現在では原作とは見違えるくらいに良好な関係を築いており、教育係時代からベート対姉妹の構図で鍛えてもらうことがあるが、現在でも二対一でまともに白星が付かないほど力の差がある。またティオネ同様ベートから叱られる際は頭が上がらず、身内やよそからその姿がまるで悪いことをした妹を叱る兄のように見えており、陰でヒリュテ姉妹はベートの妹と揶揄されている(本人からは『俺こんな手のかかる妹持った覚えねえんだが』とぼやかれた)
なおティオナからは自分に兄がいたらこんな感じかなと割と受け入れられている
ラウル・ノールド
19歳にしてレベル5間近の通称【超凡夫】と言う名の詐欺師のレベル4
ダンジョンサバイバルでの経験を通し精神的にも成長を遂げ、口調を変える所から始まり、かつてはさん付けで呼んでいたアイズのことを呼び捨てにするようになり、もっと堂々とするよう心掛け、見る見るうちにその実力を上げておりこのままいけば人類史史上初のスキル魔法無しでレベル5に到達した者として歴史に刻むこととなる何気に凄いことを成そうとしている。目上の人相手であるフィン達や冒険者としても年齢でも先輩であるベートには相変わらず敬語で話すが暇さえ見つければ強くなるため模擬戦をするなど意欲的になっている
同期であり自身にとって最愛として見ていたアナキティとは無事結ばれオラリオでは数少ない冒険者カップルとなり、日常的にイチャコラする場面を目にすることが増えたことと、見事な連携を次々と披露する様から『ロキファミリアの夫婦剣』と揶揄されるようになった
また告白するまでの間にアナキティから色々アプローチされたことや、結ばれた日の夜色々我慢していたアナキティに部屋まで引きずられた後はベットの上で襲われそのまま夜戦(意味深)をすることとなり、無事どちらも大人の階段を登った(なおこの時の夜戦(意味深)やその後の夜戦(意味深)でラウルは全勝した)が、その翌日の朝に部屋から出たふたりとバッタリ遭遇したベートから『あ、ああ……獣人は鼻が利くからテメェら風呂入って念入りに洗い落としてこい』と言われ色々察せられたと理解しふたりまとめて夜戦(意味深)後は風呂に入ると念入りに身体を洗うようになった
本人はアナキティと夫婦になりたいと思っているが今は大事な時であるため妊娠しないようにいつも注意している
なおアッチの方は全くの『超凡夫』ではなかった
アナキティ・オータム
19歳にしてレベル5間近のレベル4
ダンジョンサバイバル後はラウル同様自分も強くなるためにこれまで以上に奮闘しながらも、いつもは何気なしに見ていたラウルに対し異性として強く意識するようになってからは無意識なアプローチを重ね、ある時一夏がふたりの連携を高める為(という名目で距離を縮めさせようとする目論見)にダンジョンだけでなく日常でも一緒にいる時間を作るよう呼びかけた結果、ラウルの部屋にアナキティが住み着く事態が発生したが特に何か大きな問題が起きたわけではないのでそのままにして(ラウルとアナキティは一緒の空間に居られる喜びと恥ずかしさの中私生活を共に過ごした)数か月経つ頃にはすっかり熟年夫婦と呼んで良いほどの互いへの理解力を深め、ロキファミリアでも一、二位を争う連携の取れるタッグとなり、もう同室で過ごす必要はないなと言われた際にはふたりして口にはしないが離れるのが嫌そうな顔になっていたので『まあ今更慣れた環境を急に変えるのは酷だし、お前らのタイミングで離れたらいいよ』と言われた時にはいい表情になったのを見た一夏は内心喚いた
ラウルと結ばれた後は堂々とイチャコラするようになり、夜になればそれまで抑えていた雌猫の本能に従いラウルに襲い掛かり夜戦(意味深)をするが毎回逆転し全敗している
本人はラウルとの子が欲しいと思っているが今は大事な時期な為妊娠しないようにいつも避妊薬(ミアハ印)を飲むのだった
織斑一夏
どんどん強くなっていくロキファミリアに満足気な現代最強
ダンジョンサバイバル後の関係が変わったラウルとアナキティを見てるとこれまで感じたことのない感情が芽生え、これが推しカプを見て喜ぶ気持ちかと理解し、ふたりのイチャコラを楽しそうに流れるのだった
なおこいつらヤッてんなと察している