世界を救う英雄を育てた英雄   作:スカイハーツ・D・キングダム

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第32話 再会する姉弟

 

この日 バイトを終えたホームに帰ったヘスティアはルンルン気分で晩御飯(売れ残ったジャガ丸くん)の用意をしていた

 

ヘスティア「フフッ、最近はこうしてベル君と過ごす日々がたまらなくうれしくて仕方がないなあ」

 

ベルからのプレゼントである髪飾りに手を当てながら愛おしそうに笑みを浮かべるヘスティアの姿は、神というよりも

愛する誰かを待ち焦がれる乙女に見えていた

天界に居た頃は恋愛に対し消極的な姿勢だったのだが、下界に降りて出会った一人の少年の優しさに惹かれ、今やベルとの日々に充実感を覚えながら結ばれたいと思うのだった

 

だからこそ

 

ベル「ただいまヘスティア様」

 

愛しの眷属の帰還の声に顔を上げ出迎えに行き

 

ヘスティア「お帰りベル君!今日もお疲れさ………ま…………」

 

その愛しの眷属が見知らぬ金髪の美少女を連れて帰って来たことにショックのあまりフリーズした

 

 

ヘスティア「ベ、ベル君!き、君ボクと言うものがありながらよそで他の女に現抜かしてたのかい!!」

 

すぐ息を吹き返し突っかかる

 

そんなヘスティアに苦笑しながら説明しようとしていると

 

アイズ「あの…………ベルの主神ですね?」

 

それまで黙っていた金髪美少女────アイズが口を開き

 

アイズ「はじめまして。ロキファミリア所属のアイズ・ヴァレンシュタインです。ベル────弟がいつもお世話になっております」

 

そう言いながら頭をペコリと下げ

 

ヘスティア「お、弟ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」

 

あまりの出来事にヘスティアの絶叫が廃教会に響き渡ったのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アイズとベルが出会ったのは、一夏がベルの下へ三回目の訪問をした時だった

 

お互い存在こそ一夏の口から聞いていたので知ってはいたが、お互い初めて会う姉弟弟子同士

 

一夏に弟と言われながらもどう接すればいいか分からなかったアイズ

 

一夏に姉と言われながらもどう接すればいいか分からなかったベル

 

だが、互いに尊敬する兄同然である一夏の話題を振れば話が発展していき最後にはお互いの存在に心を許したのだった(ベルはアイズを尊敬する姉として、アイズはベルを可愛い弟同然に思う)

 

そこから互いに交流を深め今では本当の兄弟同然に気安く接していたのだが、度重なる遠征やハプニング(グランド・ディ)などによりかれこれ一年顔を合わせずじまいだった

そんな弟とダンジョンで再会したアイズは驚きながらも再会を喜ぶよりも派閥の幹部としてまずベルに対して謝罪と詳しい事情を話した

 

本来駆け出しやレベル1冒険者では勝てないミノタウロスを上層まで逃がしてしまったことについて包み隠すことなく教え、後から来たベートにフィン達への説明を任せればベルと共にベルの担当アドバイザーまで一緒に行き全ての事情を話し、この際レベル1でミノタウロスと戦ったベルに激怒したがベルは『仕方がなかったんです。僕のステイタスじゃ逃げ切れませんし何より逃げた先に他のレベル1冒険者達が居たら二次被害が出てたかもしれないので』と反論

 

ギルドとしては逃がしたロキファミリアに対してペナルティを落としたかった所だが当事者のベルが『あ、僕は別に気にしてませんので』と返し、特例でペナルティを取り下げた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アイズ「この度は、私達ロキファミリアの不手際で大事な眷属に被害を出させかけて、申し訳ございませんでした」

 

そして冒頭へ

 

ギルドを出たふたりはその足でヘスティアのいるホームへ向かい、アイズは事情を話すとともにヘスティアに派閥を支える幹部としての謝罪をした

 

ヘスティア「そ、そうだったんだ…………ちなみにベル君は」

 

ベル「僕は別に気にしてませんよ。ミノタウロスを倒していい経験値稼ぎできたので」

 

ヘスティア「いやサラって言ってるけど、君本来ならかなりギリギリの戦いやってたみたいだけど!?」

 

ベル「まあ僕の耐久力なら一発当たっただけで虫の息か即死でしたね」

 

ヘスティア「なんで平然としてんの!?」

 

そう言いながらベルの両肩を掴みかかりながら揺さぶりベルはどう答えたらいいか分からずつい苦笑いする

 

アイズ「…………つきましては、後日今回の件についての正式な謝罪と埋め合わせがしたいのでいつ頃が空いてますでしょうか?」

 

ベル「いや姉さん。僕は別に気にしてないって」

 

アイズ「ベル…………これはもうベル個人で済ます話じゃない。仮にもここオラリオで最大派閥の私達が犯した失態をなんのお咎め無しは派閥の信頼と沽券に関わるから………例えギルドのペナルティーがあってもなくてもやらなきゃいけないこと…………ですのでヘスティア様」

 

そう言えばアイズはヘスティアに顔を向けながらも申し訳なさそうな表情を浮かべた

 

ヘスティア「う、ううん…………ロキか…………ボクアイツ嫌いだけどさあぁ…………でも。分かったよ、ボクも親として話しなきゃいけないから」

 

ベル「…………そういうことなら」

 

アイズ「ありがとうございます」

 

そこからは派閥の幹部として話を進めながら、後日豊穣の女主人にて謝罪と埋め合わせを受けることになったのだった

 

ヘスティア「そう言えば今思い出したけど君よくジャガ丸くん買いに来る常連さんでしょ?」

 

アイズ「私もさっきヘスティア様を見て気が付きました」

 

ヘスティア「そういえばボク今日売れ残ったジャガ丸くんたくさんもらってきたから、良かったら一緒に食べながらふたりの話聞かせてくれないかな?」

 

ベル「いいですね。せっかく再会したんだから僕も久々に話がしたいや」

 

アイズ「…………いただきます」

 

こうして、三人は教会でジャガ丸くん片手に思い出話をし、その頃にはアイズに対しヘスティアも心を許すのだった

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