赤いスパイダーマンと青い春の物語   作:はふはふサドンデス

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ビヨンド・ザ・ウェイ

 

 

私は今ミレニアムサイエンススクールに向かうため電車に乗っている。

なぜかって?それはミレニアムへ転校希望者向けの見学説明に参加するためだ。

 

私はこのトリニティ学園に入ってから1年とちょっとが経った。そして現状を真剣に考えてみた。そこから得た結論は、私は確実にトリニティに向いていないということだ。

このままでは私は腐ってしまう。たとえ青春までとはいかなくとも、終わったあとに少しでもよかったと思える学校生活を送りたい。そう思った私は別の学園への転校を考えたのだ。

候補として挙がったのがミレニアム。ここはトリニティと同じ三大学園の一つだし、偏見だが生徒の気質も私に近いところがあると思う。

友達が一人も作れなかった私が転校したところで上手くやれる確率は絶望的だが、なにもしないよりかはマシなはずだ。

ヒフミとの出会いを無下にするのは惜しいが、進まなければならない。

 

電車にしばらく揺られているとミレニアムの校舎が見えてきた。高層ビルのような校舎。トリニティの校舎も壮大であったが、ここの校舎は違うベクトルで壮大だ。

 

学園の目の前に着いた。電車を降りて校舎に入っていく。そこには一人の生徒が立っていた。彼女は私を見たあと、手に持っていた紙に目を落とした。そしてもう一度私を見たあと私に声をかけてきた。

 

「え〜っと、君が見学希望者かな?」

 

「あ、ハイそうです。山城ベニと申します」

私はぎこちなくお辞儀をした

 

「はは、そんなに固くならないでくれ。

私は白石ウタハ、君の案内を担当することになった。よろしく」

 

ウタハさんが手を差し出した。それに応じて私も彼女の手を握った。きれいな手だったが、作業慣れしているのか見た目の割にがっしりしている。

 

「よろしくお願いします。……あの、私以外には見学者はいないんですか?」

 

「そうだね、この時期に転校を希望する人は少ないからね。今日は君1人。

人数が多ければセミナーの人とかが案内するらしいんだけど、この時期のセミナーは忙しいのもあってね。ちょうど暇な私が君の案内を任されたってわけさ」

 

「へえー…」

 

「あ、そうだ。」

 

ウタハさんがポケットから何かを取り出して私に渡した

 

「これを首にかけておいてくれ」

 

「これは…」

 

紐のついたカードであった

 

「これは入館許可証。最近セキュリティが厳しいくなってね。他校の人間が校内にいるときは首にぶら下げておくのが決まりなんだ。」

 

「あ、わかりました」

入館証を首からかける

 

「よし、じゃ改めて、ミレニアムへようこそ。見学を始めようか」

 

 

 

 

 

__________________

 

 

「………それでほら、ここで平行宇宙に関する研究をしてて…」

 

「これって最近解明されたあの法則を使った…」

 

「そうそう、よく知ってるね。ベニちゃん」

 

ウタハさんと会話しながら校内をしばらく回っていた。この学校、悪くない。というか最高だ。今すぐにでも転校したい。何で最初からこの学校に来なかったのか後悔している。設備、生徒の性格、あらゆる点で私に合致している。

 

 

「………お、ここは…」

 

ウタハさんが扉の前で立ち止まった。

扉を開けて私を手招く。

 

「おいで」

 

「…?」

 

私が恐る恐るその部屋に入っていくと

 

「ようこそ!エンジニア部の部室へ!」

 

ウタハさんが案内した先は、作業場のような広い場所であった。巨大な機械、かっこいい形をした機械、なんか焦げてる機械、なんか暴走している機械、なんか爆発しそうな機械。色々とあった。

 

「…すごい」

 

感嘆のため息が出た。

 

「私はここで部長を務めさせてもらっている。今は他の部員が出払ってるけど…制作物を見ていくかい?」

 

「いいんですか?!」

 

「どうぞ、どれも渾身の出来だよ」

 

制作物が置かれている机を見て仕組みやらを考えていた。使用用途が不明なものもいくつかあったが、どれも素晴らしい仕組みをしていた。

ふと奥に目をやると、何やら巨大な恐竜のようなロボットが見えた。

 

「あれは何ですか?」

 

そのロボットを指さしてウタハさんに質問する

 

「ん?あれかい?あれはね____」

 

しかしウタハさんの言葉を遮って

 

 

 

ビーーーーー!ビーーーーー!ビーーーー!

 

 

 

「えう!?」

 

大きなブザーのような音が放送で鳴り響きだした。私はビビって変な声を出してしまった。

 

「今のは……」

 

ウタハさんが急いで部室の外に出ていく。私もそれに続く。

廊下では生徒たちが慌ただしく動いていた。

 

『警報!警報!警報!』

 

機械音声が放送で警告を伝えている。

 

「…これは…。非常事態時の警報……。」

 

ウタハさんが辺りをキョロキョロ見ながら言う

 

「…ど、どうしましょう…」

 

「そうだな、君は避難して。

私はセミナーの人らにこの事態について聞かなきゃ。」

 

「ひ、避難って、どこに行けば…」

 

真剣な声色をしたウタハさんに更にビビってしまった

 

「とりあえず校舎の外に出るんだ。生徒が集められているはず。そこなら安全だろう。周りの生徒についていけば分かるはずだ。

あとそれと、エレベーターは使わないで階段で行くんだ。いいね?」

 

「は、はい…」

 

「それじゃ私はそろそろ行かせてもらうよ。せっかくの学校見学なのに申し訳ないね。また会おう」

 

ウタハさんが走り出していった

私も生徒の流れに沿って走っていった。

 

 

 

 

 

 

_____________________

 

 

 

 

 

 

 

「くそ!道に迷った!!」

 

 

どうしてだ!?途中までは周りに人がいたのに!

いつの間にか周りに誰もいない。一階まで来たのはいいがどこが出口か分からない。どんなに走り回っても出口が見当たらない。

警報はまだ鳴っている。緊急事態はまだ続いているということだ。急いでここから出ないといけない

 

 

ビュン!ビュン!

 

「へ?」

 

突然、弾丸が私の目の前をかすめた。横の壁をみると弾痕がついていた

 

「まだ生徒が残っている。始末しろ」

 

声がする方を見てみると、そこには人型ロボットの兵士が何人かいた。

一斉に私に銃口を向けてくる。

私は射撃が不得意中の不得意だ。戦闘なんてもってのほか。逃げるしかない

 

ドダダダダダダダダダダ!

 

銃をめちゃくちゃに撃たれる。

 

(痛い痛い痛い!)

 

何発も命中したが、何とか廊下のくぼみに逃げ込む。

そのくぼみの先でドアを見つけた

 

「……よし…」

 

しかし、開けようとしても鍵がかかっていた。よく見ると『関係者以外の立ち入り禁止』と書いてあった。

 

「クソ……!

…どうすれば……」

 

振り向いた次の瞬間、

私の目の前に手榴弾が落ちてきた。

 

「……は?!」

 

 

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