赤いスパイダーマンと青い春の物語   作:はふはふサドンデス

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アマプラでスパイダーマンが全部みれるぞ!!(激遅報告)


悉くを握り潰せ

 

 

 

 

「はぁ……」

 

散々な目に遭った。

あの後、何とか出口を見つけて学校の外には出られた。

そこまでは良かったのだが、入館許可証を何処かで落としてしまったらしい。そのせいでまた侵入者の仲間と勘違いされて、学校の人に説明するのに時間がかかった。

蜘蛛に噛まれた跡も腫れが引き、特に症状も出なかったのでそのまま帰ることにした

 

ようやく自分の部屋に帰ってこれた頃には日が暮れていた。

 

「ただいまー………」

 

誰もいないけどそう言う。ソファに全身を預けて倒れた。疲れた。本当に動きたくない

 

「腹減ったな…」

 

とりあえず起き上がって、冷蔵庫を開ける。

 

「これと…これとこれと…あとこれと」

 

手に抱えられるだけ取ってみる。いつの間にか冷蔵庫に料理はなくなっていた

 

「もうないのか……

…あれ、私ってこんな食べるっけ……まぁいいや」

 

電子レンジにいれるのも面倒くさい。冷えたまま食べ物を口に入れていった。

不味い。けど食べるのを止められない。

食い終わると皿を流しに持っていく。大量の皿とタッパーがシンクを埋め尽くす。

 

「これを……洗うのか…」

 

腹が多少は膨れたので、ソファに寝転がった。

起き上がる気力がわかない。やらなければならないことはたくさんあるのに

 

「風呂………だけでもはいんなきゃ………んん…」

 

なんとか起き上がり風呂場に向かう。土やらなんやらで汚れた制服をかごに入れていく。

下着だけになったとき、肉体の違和感に気がついた。

 

(あれ……………なんか腕太い……)

 

私が記憶している私の腕は骨と皮だけの貧弱な腕だ。今、私の腕はたくましい。それに腕だけでない。鏡に私の肉体が映る

 

「…え……腹筋が…割れてる……」

 

鏡に映っている私の肉体は昨日のそれとは大きく異なっている。

もやしのような体はもうない。アスリートのような見事な肉体がそこに映っていた。

 

「えぇ……なにこれ……」

 

何がなんだか分からない。私は筋トレなんかしていない。していたとしてこんな急に肉体が変化するものか。

原因を一つ考えるとしたら、変な蜘蛛に噛まれたことだろう。あいつに噛まれてから私の身体はなんだかおかしい。

他に原因があるとしたら…

 

 

「…………、、、、、めんどくさ」

 

考えることにも疲れた私はさっさと風呂に入って寝た。

疲れも溜まっていてすぐに眠りにつくことができた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

____________________

 

 

 

『僕に授けられた力は僕を呪い続ける』

 

『ここが僕の居場所だ…』

 

『血は人間の絆。愛の証し。愛の為に血を流す男』

 

『みんなが僕のことを忘れたら?』

 

『誰にだってマスクは被れる』

 

 

___________________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…!」

 

目を覚ました。

 

「夢か…………」

 

いろんな人の声がした夢をみた気がする。

 

「………」

 

 

学校の支度をしよう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の学校はなんだか身が入らなかった。

なんだか昨日のことが夢みたいに思える。

ミレニアムが襲撃されたというニュースをクラスで誰かが話していたのを聞いて、ようやくあれは現実だったのだなと思えた

 

 

放課後になって掃除の時間になった。

 

「ベニ〜。お願いなんだけど、掃除代わってくれない?」

 

瞬木トウコが私の肩に手を置いて頼んでくる。お願いだとか言っているが実質命令だ。断ることはできない。

 

「うん、わかった。私がやっておくよ…」

 

「ありがとね〜。ほらみんな行こ」

 

トウコが取り巻きを引き連れて教室から出てった。

 

あ、これ取り巻きたちの掃除もやらされるのか。私一人でここの掃除をしなければいけなくなった。

 

ま、直接何かされるよりマシか

 

 

 

ほうきを用具入れから取り出して、掃除を始める。

すると

 

「ベニちゃん?一人で掃除しているんですか?」

 

ヒフミが教室に入ってきた。

 

「…うん。今日は私が掃除当番だから」

 

説明もめんどくさいので嘘をつく

 

「そんなわけないじゃないですか。今日はトウコさん達が当番だったはずです」

 

壁に貼られた、当番とその日程の書かれた紙をヒフミが指さす

 

「あー………」

 

嘘がバレて決まりが悪い

 

「ホントはトウコに頼まれたからやってる、はは」

 

私は苦笑いするしかなかった。ヒフミはそれにムッとした顔をする

「じゃあ、ベニちゃんがやる必要はないじゃないですか」

 

「でも、掃除は誰かがやらないと…そういう責任がある」

 

「…………じゃあ、私も手伝います!」

 

ヒフミが用具入れからほうきを取り出す。

 

「そんな…申し訳ない」

 

「私はあなたと同じことをするんです。誰かがやらなきゃいけないことをやる。それだけです」

 

「はあ……まぁ、ありがとう」

 

止める理由もない。ヒフミには悪いけど手伝ってもらおう。

 

 

 

 

____________

 

 

 

「ふう…」

 

掃き掃除も雑巾掛けも大体終わった。

 

「手伝ってくれてありがとう。ヒフミさん」

 

「いいんです。

……あと、私にさん付けしなくてもいいんですよ。もう友達なんですから」

 

「え…?と、ともだち……へへ。いいの?私」

 

「もちろん。私たちは友達です」

 

嬉しくて口元が緩んでしょうがない。何かしてないとおかしくなりそうなので仕事を探す

 

「じゃ、私は水を流しに行ってくるよ。えっと……ヒフミ…」

 

なんか照れくさい

 

「はい!」

 

ヒフミが元気よく返事してくれた。

 

バケツを持って水道に向かう。気分はいい。

 

 

 

 

「よいしょ」

 

水道について、水を流すためにバケツを置こうとした。

 

「…?」

 

しかし手からバケツが離れない

 

「……もしかして…また……。…ん?」

 

バケツを抑えながら手を離してみると

糸が伸びていた。

私の手首から糸が出てバケツにくっついている

 

「な、何だこれ……」

 

糸を離そうと後ろに下がるが、糸はどんどん伸び続ける。

 

「どこまで伸びるんだこれ…」

 

埒が明かなそうなので思いっきり引っ張ってみた。しかし糸はバケツにくっついたまま。それどころかバケツを空中まで持ち上げてしまった

 

「うわ!」

 

慌ててそれを避けるが、後ろにいた人に被せてしまった。その人は頭にバケツを被って、びちゃびちゃになっていた

 

「あ!ごめんなさい!」

 

「………………あんた…」

 

被っていたバケツが外される。

 

「あ!」

 

その人は瞬木トウコだった。周りにいた取り巻きたちは青ざめた顔をしたり、笑いをこらえたりしていた。

 

「と、トウコ……。えっと、まだ帰ってなかったんだ…はは、」

 

慌てて糸を引っ張って手首から切り離した。

しかしもう意味はない

 

「あんたのせいで……びちゃびちゃなんだけど……。しかもそれ…掃除で使った水だよね…」

 

トウコが完全にブチギレているのが目に見てわかる。私は正面に向き合ったまま少しずつ距離を取っていく。

 

「ねぇ……どうしてくれんの…?」

 

トウコが静かに銃を構える。すごくまずい

 

「どうするって……えっと…な、なんだってするからさ…ね?だから穏便に…銃を下ろして…。ね?…」

 

「なんだってする……?」

 

「そう!なんだってするよ…」

 

「ふ〜ん……

 

 

 

 

 

じゃあ、死ね!!」

 

「ちょっ___!」

 

バン!

 

トウコが発砲した。

 

 

 

 

(………あれ…?…)

 

弾丸が、見える。私の頭を狙ったであろう弾丸。

それを首を傾けて避ける。

耳の横で空気を切る音がした。

 

「…!?…外した…?」

 

トウコが自分の銃と私を交互に見る。

 

「なにしてんの〜?トウコー」

「外してんじゃーん」

 

取り巻きたちが騒ぎ出す。

 

「うるさい!!あんたらは黙ってて!!」

 

トウコは続けて発砲する。しかし私は難なく回避。

 

(やっぱりだ……弾丸が見えてる…!)

 

「もう!なんなのあんた!」

 

トウコが焦りと怒りを顔ににじませる。

騒動が広まって野次馬もだんだん集まってきた。

トウコが発砲して、私が避けるたびに歓声が上がる。

野次馬の中に目をやると、ヒフミがいた。心配そうな目で顔でこちらを見ている。

 

「ベニちゃん!いったい何が…!」

 

「あ!…ゴメン!……すぐ…!戻るから!」

 

弾丸を避けながら答える。

 

「……よそ見、するな!!!」

 

トウコが私の額を狙って銃口を置く。

 

「…!」

 

ヤバい。このまま避けると野次馬に弾が当たる

 

「トウコ!ストップ!」

 

「今さらうるさい!」

 

トウコは構わずに引き金を引く

 

 

バァン!

 

銃声が耳元で響いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………嘘…」

 

トウコが銃を下ろす

 

「…ベニ…あんた…」

 

 

 

「ベニちゃん……」

 

ヒフミと野次馬は声を失っていた。

 

 

 

 

「…ふぅ………危な…」

 

 

私は弾丸を指でつまんでいた

 

咄嗟にやった。自分でもできるとは思ってなかった。

つまんでいた弾丸を床に落としてトウコと向き合う

 

「私が悪かった。クリーニング代とか色々出すよ。だからもうやめよう、トウコ。

このままだと誰かがケガしちゃう」

 

トウコは拳を握り締めている

 

「ベニ…私は金が欲しいわけじゃない…わかる?」

 

「…?…。じゃあ何が……何をしてほしいの?」

 

「………あんた調子のってる…?」

 

低く唸るような声だ。

 

「…そんな…調子に乗ってるわけじゃない。ただ……」

 

「……………」

 

トウコは血走った目で何も言わずに睨んでくる

 

「……………はぁ」

 

話にならない。私は彼女を尻目にバケツを持ってその場をあとにした。

 

 

 

 

 

 

ヒフミが駆け寄ってくる。

 

「ベニちゃん!大丈夫でしたか?」

 

「あ、うん。ごめん、すぐ戻るつもりだったのに。心配かけちゃって…」

 

「いや…そうではなくて…怪我とか…」

 

「怪我?大丈夫だよ。誰も怪我してないし…………

 

………ん?」

 

 

後ろから何か感じる。

 

「どうしま___」

 

パシッ!

 

「……!」

 

背後から来る何かの気配を手で受け止めた

 

「もうやめようって言ったよね…トウコ…」

 

「うるさい…!」

 

私の手には銃身が握られていた

トウコが懲りずに銃で殴ろうと後ろから忍び寄っていたのだ。

 

「あんたさっきからなんなの?!ベニ!!」

 

トウコは私に抑えられた銃を必死に動かそうとしている。が、ピクリともしない

 

「トウコ………。今のはヒフミにも当たるかもしれなかった……」

 

銃を握る手の力を強める

 

「だからなんなんだよ!クソ陰キャ!大人しく死んどけよ!!!私より上なったつもりかよ!!!」

 

トウコの口調が荒れだした

 

「……………。」

 

もういいや。こいつも少し痛い目を見ればいい

 

私は手の力をさらに強めた

 

「なに…?何すんだよ…?離せよ……!」

 

トウコが銃を引き離そうとするが、私はそれを許さない。そのまま渾身の力を込め

 

 

 

バキ…バキィ……!

 

 

 

「………は…?」

 

 

 

トウコの銃をへし折ってやった。金属部分はひん曲がり、木製部分はひび割れている

 

「……え…。」

 

トウコが銃を手放す。折れた銃身と私を交互に見ながら体を震わせている。

 

「ふふ……」

 

謎の全能感が私の体に走った。

 

「はは………」

 

口角が上がるのが止められない

 

ついにやってやった。私は……こいつに……

 

こいつには…もっと……もっと…

 

 

 

「ベニちゃん……」

 

「…!」

 

ヒフミの声にハッとした。

 

「あ…」

 

手に持っている折れた銃を落とした。

 

「………ベニちゃん…?」

 

ヒフミがひきつった顔で私を見る。

 

「…………。」

 

「…………。」

 

私とヒフミは見つめ合ったまま動かなかった

 

 

「………………ごめん…。私バケツ片付けたら帰るね。……バイバイ」

 

私はそそくさと走り出してその場を後にした

 

「あ、待って…!」

 

ヒフミの呼びかけも無視して走った

 

 

 

 

 

 




モンハンにハマっててめっちゃ時間空いてしまった
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