異世界ダンジョン配信~回帰した俺だけが配信のやり方を知っているので今度は上手く配信を活用して世界のことを救ってみせます~   作:犬型大

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ウイ2

 料理配信や馬鹿なことをしたりする配信、果てはただ一人で話しているだけなんてものまで現れた。

 中でも料理配信は常に一定の視聴者と一定の配信者がいた人気のコンテンツだった。

 

 実はイースラも料理動画をよく見ていた。

 まだ世界に余裕がある時はマネしていたし、世界に余裕がなくなった時にはなんとなく食べた気分にもなれたからだ。

 

 だから意外とイースラは料理ができるのだった。

 いろいろな料理のことは頭に残っているしサシャが料理の腕前をレベルアップしていくという形を取りながら料理配信すれば一定の視聴者は見込めると思っていた。

 

 愛の使者というそういった配信が好きそうな人に上手く目をつけてもらうことができたのでかなり上々の出だしである。

 

「しばらくはこれで稼げるな」

 

 上手くいけばもっと視聴者を増やすことができる。

 視聴者から直接もらえるパトロンだけでなく視聴数が増えていけば視聴数に応じてポイントも貰えるのでそちらにも期待ができそうだと思った。

 

「にしても愛の使者ってのは何者なんだ?」

 

 イースラの予想ではお金を持て余した暇人だと思っている。

 パトロンするためのポイントも安くはない。

 

 ブルーネームになる条件をイースラは知らない。

 ただブルーネームの人は大体大きなポイントをパトロンしてくれるしレビューなどの影響力も強い。

 

 そんなにパトロンできて他の人に影響を与えるほど配信見ているのはやはり金持ちの暇人ぐらいしかいない。

 

「まあいいか」

 

 見ている配信の種類としてはやや特殊な部類になるがイースラにとってはありがたいだけなのであまり愛の使者の正体については深く考えないことにした。

 

「編集もいい感じのようだな」

 

 配信が見やすいというコメント見られる。

 基本的に撮影したものを編集するのではなくその場で撮影しているものを垂れ流しで配信するのが一般的であり、撮影したものも同じようにそのまま出してしまう人が多い。

 

 なんの説明もされないのだから仕方ない側面はあるものの編集して見やすくするなんて一手間をほとんどの人は知らないし、やらないのである。

 一方でイースラは撮影したものを丁寧に編集した。

 

 まだできることとしては多くないが不要なところを削るだけでも他の配信と比べて格段に見やすくなる。

 こうしたところも一定の評価を得ていた。

 

「まあウイがわかんねぇ以上このまま続けるしかないか」

 

「さっきからウイウイウイウイなんなの?」

 

「俺にも分かんないんだ」

 

 食事中なことをすっかり忘れていた。

 食事が冷める前にとイースラは慌てて口に運ぶ。

 

 大口の視聴者に向けて配信の方向性を振り切ってしまうことも一つの方法ではある。

 しかしそうすると他の視聴者が離れていく可能性もあるし、ちゃんと狙いすまして配信を作らねばならないから結構大変である。

 

 ウイというやつが正確にどんなものか分からないので演出することができない。

 ならばウイに振り切るのではなく計画通りやっていこうとイースラは思った。

 

「まあおおむね良い感じだからこのままやっていくぞ」

 

「ウイ」

 

「それ、返事じゃないからな」

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