今日も静かに誰か来る   作:通りすがりのカードゲーマー

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雪華

「…はぁ、今日も今日とて一人と…」

 

まわりが楽しんで話してる中、彼岸は一人でボーっとしていた。

理由は簡単…

彼岸は人見知りでもあるため、話ができない

 

雪華『……あれ?彼岸さん?…やっぱり、彼岸さんだ!やっほ〜!』

 

と目の前に座った。

 

「あ!?雪華じゃん!昨日は回復してくれてありがとうな…!」

 

昨日、天空闘技場で相討ちになって、回復もしてくれた雪華だ…

というか…なんでここに?

 

「…なんでそんな回復早いんや…?」

 

昨日あんだけ戦ってなんで元気なんだ…?

俺はまだ腕や足が痛いってのに

 

雪華『ん〜…わかんない!これも奴の力のおかげか……くくく……』

 

ま〜たふざけてるよ…

あれ?雪華の後ろに何か…

 

イアン『ギュゥイッ!!』

 

しっぽで雪華の頭をスパーン!と叩く。

 

雪華『いった!?何するのさイアン!!酷い!!』

 

「…イアン、すこしは手加減してやれ?」

 

雪華の方を見ながら言う…尻尾で叩かれた部分から煙出てるぞ…どんな威力だ

 

と、この子は雪華のペットのイアン

よく、雪華の尻尾に潜り込んでいて…俺と雪華が話してる時によく顔を見せる、宝石?を持っている不思議な奴である

 

雪華『くぅぅぅ……こういう時に限ってクリティカルだし…手加減くらいしてよぉ…』

 

イアン『グルル。』

 

とそっぽを向いた。

いつもこんな感じだし、見慣れてるが…イアン、こんなに力強かったか?

 

 

「…なんだろう叩かれた部分から煙がでてた理由がわかったわ」

 

クリティカルなら納得だわ

一人で納得しながらジュースを飲む

 

雪華『私もジュースくださーい!』

 

イアン『キュイキュルルイ!』

 

雪華『イアンの言葉は人に通じないでしょ、おじいちゃん。』

 

イアン『グゥ…』

 

…ちなみに、イアンは食のことになるとまわりが見えなくなるのか、こういうかわいい姿を見れるぞ

 

とジュースが運ばれてきた。

 

「というか…なんでここに?」

 

単純な疑問だ、雪華はあんまりここには顔を出さず一人でダンジョンに潜ったりしてる人がなぜこの酒場に?

 

雪華『ちょっと気が向いてね…最近は気がついたら回りが酷いことに、ってなることも減ったし。たまにはいいかなーって…それに、顔を見せすぎなかったら死んだと勘違いされそうでしょ?』

 

と笑う。

 

「…嫌な事件だったな…」

 

…昔、雪華と一緒にダンジョンに行ったときの物を思い出す。

 

雪華『そうだね…今でもずっと怖いな』

 

俺等が話している、嫌な事件…それはある獣神、神に近い力を持つ獣人の事だ

一緒にダンジョンに行ったとき

俺はその獣人と長ーい戦いをしたおかげか、相手が戦闘放棄した…その努力もあってか最近はその獣人がでてこないのである。

 

雪華『……いつ出てくるか分からないからこそ、怖いんだよね…こんなんだから人ともまともに関われやしないし…いや、それは元々人見知りが激しいからか。えへへ』

 

イアン『…キュイ』

 

さっきまで怒っていたイアンも、申し訳なさそうに肩に乗ってしょぼんとしている。

 

「ま、俺の場合また出ても対処してやるよ」

 

雪華『いや、対処しないで逃げてよね?次は本気で殺しにかかってくるかもなんだから…』

 

イアン『キューイ!キューイ!』

 

なぜだろう、言葉は分からないはずなのにはっきりとそーだそーだと聞こえた気がする。

 

彼岸「ははは…そうだな…そうするわ」

 

二度と思い出したくもない、全力のライトニングボルトすら効かず

無理やり自分の体に封印しようとしていたことも

 

雪華『………私は、もう友達が死ぬとこは見たくないよ……だから!絶対に逃げて生き残ってね?』

 

いつもと変わらない笑顔で接する。

友達を失いたくない、自分の手で消したくない。生きてくれればそれでいい。雪華にとってはただそれだけなんだろう。

 

『わかったよ、』

 

思い出すわ、戦った後…こういう風な顔をしながら色々言われてた

 

『…後、無理に笑うなよ?』

 

俺にはわかった、無理やり笑顔を書いた紙を貼っつけたような笑顔、他の人はわかりづらいが、結構話してる俺にはわかる。

 

雪華『!』

 

驚いた顔をして、それから…

 

雪華『えへ…バレてたか…』

 

イアン『クルル』

 

既に知ってますけどと言わんばかりにドヤ顔のイアンは放っておくとして。

 

「そりゃな…あ、そうだお使い頼んでも良いか?」

 

財布を懐から探す

 

雪華『ん?うん、いいよ?』

イアン『キュッ!』

 

「…っと、このマーでアイテムでも買ってな悪いことを思い出させた。付けだここのお代は払っておく」

 

20マーを財布から取り出し雪華に渡す

 

イアンが反応してどうする…まあいいか

 

雪華『気にしてないよ〜、気にしたってどうにもなんない事だしさ!あと…私、こういう借り…だっけ…は3倍にして返すタイプだから。覚悟しなよ〜?』

 

イアン『キュルルキュイー!』

 

「ふはは…そん時はマーで返すよ、ほら頼む」

 

頼もしくもあり、返されたくはないと願った

 

「ほら、たのむよ」

 

雪華『…このマーは遠慮なく使わせてもらうね〜』

 

イアン『キュイッ』

 

「おうよ…っといったか…すみませんお会計」

 

雪華と別れ会計を済ませた。

 

『もうちょい渡せたな…失敗失敗』

 

雪華『…貯金しとこっと』

イアン『クルキュイッ』

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