彗星と悪魔に見出された彫金師はホロにじのメンバーを兼任するようです 作:んな~~~~~
──────さて…ここでいいんだよな
日曜日、俺は撮影用のスタジオに足を運んでいた。
すいちゃんやみこと遊んだ日の夜に、1件の連絡が入った。
| 明日、スタジオでコラボ配信な |
| 明日ですか。急ですね |
| ついでに笹木も呼んでおいたから、逃げんなよ? |
| 喜んでいかせてもらいます |
──────えーっと、ここで合ってるよな
今までに何回かスタッフの人と会ったが、誰一人として俺に気づいてなかった。
──────そんなに影薄いわけじゃないと思うんだけど
気配を消してるわけじゃないしな。
スタジオに入るとすでにさくゆいの二人が到着を待っていた。
「てかなんでウチも呼ばれたん?」
「笹木が槭の配信の後に『ウチ意外とああいう子好みなんよな』って言ってたから」
「んなっ、んなわけないやろ! あれは弾みで言っただけや!」
「ホントにぃ? じゃああてぃしが狙っちゃおうかな」
「ハァ⁉ ほ、本気なん?」
「ちなみにあの後調べてみたんやけど、彫金師、それも彫金術っていうのを使ってアクセサリーをやってる人は年間で1000万くらい儲けてるらしい」
「ふ、ふーん。う、ウチも狙ってみようかな」
──────……お話し中すいません。天星槭、来ました
「わあひゃああああ!!???」
「……い、いつからおったん?」
──────いえ、さっき来たんですけど、お二人が何か熱心にしゃべってるので話しかけるタイミングを見計らってました
「そ、そか。なら始めよ」
そう言って俺を椅子に押し込む。
──────俺真ん中なんですか?
「当たり前やろ」
──────あ、笹木さん。今日はよろしくお願いします
「……ん」
え、なんか二人とも顔赤いし。え、俺なんかやったかな?
なんか気まずい雰囲気の中、配信が始まる。
「おはしいな~椎名唯華と」
「おはやよ~笹木咲やよ~。そして?」
──────おはよろろ~天星槭です
──────チャット──────
始まった
何で笹木おるん?
コラボはえぇなぁ……
「笹木は槭に興味ありそうだから連れてきた」
──────すみません笹木さん。俺のせいで貴重な休日が
「別にええよ~。んで、何するん?」
「今日はね、槭の初配信の時にあてぃしがゲームやってるイメージがないって言われたから先輩としてね、ちょっとボコボコにしようと思って」
──────お手柔らかに…
──────チャット──────
何だろう、槭がゲームやってるとこ見たことないけど結果が分かる。
奇遇だな、俺もだ
──────今日は何をするんですか?
「スマブラ・マリカ・テトリスの3本立てだ。震えろぉ!」
「マリカなら自信あるけど?」
──────一応プレイはしてますね。全部
「なら早速始めるぞぉ!」
スマブラ
──────持ちキャラでいいんですか?
「ええと思うけど」
「あてぃしは普通にゲーム上手いからゴリスナーの皆に決めてもらお」
──────チャット──────
ドンキーで
DK
ドンキー
──────圧倒的ドンキーか。これが
「ウチはどうしようかな」
「チビはピカチュウでも使っとれ」
「「全国のピカチュウ使いに謝れ(った方がいいですよ)」」
「ま、ピカチュウ使うわ」
──────じゃあ俺は持ちキャラのメタナイトを
「始めるで~」
数分後
「ちょまって、えぐいてぇ―! やばいてぇー!」
槭のメタナイトのDAが崖端にいる唯華のピカチュウに刺さりコンボが始まる
「ハッハッハッハッハッ!」
──────………ほい
「ぎゃーす!?」
唯華のピカチュウが吹き飛ぶと同時にGAME SETの文字が浮き上がる
勝者である槭は例の”コロンビア”の画像のように両腕をあげた
──────チャット──────
え、槭うますぎだろ
あれ、即死?
「……ウチ空気なんやけど?」
「ちょ、もう一回! もう一回お願いします!」
──────しょうがないですね…いいですよ?し・い・な・さ・ん?
「くうっ、心底バカにした声で人の名前呼びやがってェ……オイゴリスナー! この化け物を止めろぉ!」
「笹キッズの皆もいけー!」
──────チャット──────
行きます
任せろ、俺のピカチュウが雷吹くぜ
俺の脳筋カズヤで勝ったる。
そして始まったのは手に汗握る二人のリスナーたちとの攻防。
数十分後
──────この人上手いですね
「せやろ」
「対処しながら言ってるからただただムカつく」
──────ああ! そこの即死上手い!
「しゃああ! やっと1スト落ちたぞ」
──────チャット──────
普通にうまくね? え、今までで1ストしか落ちてないの? 社築
次の大会の優勝候補者じゃん 葛葉
やしきずのお墨付き…
──────あ、社さん葛葉さんコメントありがとうございます
「お前ぇ! 今試合中なのにコメント読む余裕あんのか!?」
「あかん…これ勝てない……槭さん、この試合終わったら次のゲーム行きましょう」
マリカ
「ここはうちの独壇じょ――誰や今赤コウラ投げた奴!」
「あてぃしだ」
──────俺はもうとっくに先頭だ
「なにぃ!? キッズども忖度してんじゃねぇよ!」
──────いやーこのままうまくいくとは……あ、赤コウラ被弾
「やーい、スマブラで調子乗ったやーつ!」
──────うわ煽りながら緑コウラのおかわりが! いらねえよ! せめて中身があるやつくれ!
ーーチャットーー
槭本当にゲーム上手いな
ここにマリカ杯の優勝候補がいると聞いて 剣持刀也
顎が来たぞw
え、中身何に使うんだ?
──────食べるに決まってんだろ! カメは思ったより上手いんだよぉ! 2位
「槭カメ食べるん!?」4位
「負けたぁ~!」7位
その後何戦かするが基本俺と笹木さんが上位を取って椎名さんが真ん中あたりに沈む形になり、ついには……
「…もうやだぁ…」
──────笹木さん。どうすればいいですか。椎名さんが泣き始めました
「ウチに聞くな」
ーーチャットーー
うわーやりやがった。
椎名ー! 花畑チャイカ
レジスタンスの攻撃が始まりそう
──────ええ……泣き止んでください椎名さん
「うえええぇ~~ん」
「これはテトリスはお流れやな……槭、慰めといて」
──────え、俺に丸投げ?
どうすればいいのだ……そうだ、俺の数少ない女性経験から導き出せ。
そういえばすいちゃんはいつも機嫌が悪いとき……
──────…えい
「は?」
「…へェっ!?///」
──────チャット──────
ん?
何の声?
何が起きた…
「え、ちょ、なんで椎名の頭を膝の上に?」
──────え? いや、俺の数少ない女性経験から算出するにこうするのが一番落ち着いてくれるから
「いやいやそりゃないやろ!」
──────椎名さん、機嫌治してください
「うぇっ?///……ほわぁ~//////」
俺が椎名さんの頭を撫でると面白いように顔が蕩けていく。
──────フワフワですね、椎名さんの髪
──────チャット──────
は!? 頭撫でてんのか?
うらやま
「もみじぃ、もっと、なでてぇ…」
──────分かりました
「ちょ、ずるい!」
──────笹木さん、このままだとゲーム再開できないので企画を変えましょう
「え、じゃあウチも撫でながら質問してくわ」
──────うん、なんで?
ちょっとこの人何言ってるのかよくわからない。
「じ、じゃあ失礼するで」
頬を赤らめながら笹木さんが寄りかかってくる。
──────恥ずかしいなら、止めればいいのに
「う、うるさい! ほら、質問いくで! 誕生日はいつなん?」
──────11月4日ですね
「へーそうなん? ウチ11月11日やねん」
──────そうなんですか。近いですね
「次、尊敬しているVtuberは?」
──────あー、複数人いるけどいいですか?
「ええよ~」
──────やっぱりホロライブの星街すいせいさんですかね。まずは。にじさんじだと剣持さんとかかな? あのトーク力は見習いたい。同世代なので勝手に親近感もあります
──────チャット──────
今度雑談コラボでもする? 剣持刀也
まじか
カオスな予感しかない
──────剣持さん。機会があればぜひお願いします。あとは……ホロライブの白上フブキさん
──────チャット──────
私⁉ 白上フブキ
なんかにじさんじとホロライブが混在するとこだなココ
──────白上さんもいるの!? えっと、はい。類稀なゲームセンスとか、すごいなんか、余裕ある感じなので、はい、あとすごい、皆からも頼りにされているので、見習いっていきたいなって
「www急にコミュ障になるやんww」
──────あのね? 俺は年上の人と会話するときは緊張するの。しかも相手が憧れの人だったら特にそうだろ
──────チャット──────
今度Apexとかやろーね! 白上フブキ
続々とコラボ案件が溜まってくなぁこの新人
うらやましい、いいぞもっとやれ
「うう……立ち直った。ありがと、槭」
──────おお、戻ってきた
「それじゃ時間的にもう何回か質問するで。んー来てみたい服ある?」
──────最近パーカーを置き引きに遭って失くしたから。新しいパーカーが欲しいですね……おや、ちょうど目の前に可愛いパンダのパーカーが
「いや、やらんよ!?」
──────ふふっ、わかってますよ
「……」
「……」
──────え、なんですか?
──────チャット──────
槭の笑い方たまに大人びてるよな
ふふっがこんなに絵になる男性ライバーいるか?
見ろよ、女子二人が完全に堕ちてる
「し、椎名はなんか質問ある?」
「え、えー何だろ。あ、じゃあこの配信で気づいたんだけど、あてぃしたちは槭のことを呼び捨てで呼んでるけど、槭は年下の私たちのことを苗字さんづけの敬語で呼んでんのはなんで?」
──────それは単純に距離の取り方を図りかねているからですね。でもなんとなく距離間は掴めたので。気兼ねなく接せそうです
「へえ、どんな感じで接するん?」
──────あ、じゃあつかぬことをお聞きしても?
「なんや?」
──────名前で呼んでもいいですか?
「もちろんや。ウチも咲って呼ばれた方が嬉しいしな」
──────それは椎名さんも?
「ぜんぜん構わへんよ」
──────そう、なら…よろしく。咲、唯華
「…よろしくな! 槭!」
そう言って笹木…いや、咲が頬を腕に擦り付けてくる。
「ん、よろしくね。槭」
もう片方の腕に唯華が抱き着いてきた。
──────うん、よろしくなんだけど……その、腕に引っ付くのは止めてもらって……
「む…そか」
「まあしゃーないな」
──────チャット──────
うらやまてぇてぇ
てぇてぇ
まじてぇてぇ
──────じゃあ、終わりましょうか。乙槭!
「おつかれ笹~」
「おつかれ三下~」
配信を終えた翌日。
バイトに行こうとした俺の家に、荷物が届いた。
──────何だろ…?
パンダのパーカーin段ボール
──────おお…おお! いい!
サイズがぴったりのパンダパーカーが届いた。そしてこれが俺の外出時の軽装備のレギュラー装備となった。
主人公の容姿は某kanOriaさんをイメージしてます