Re.ありふれない錬成師で最高最善の魔王、世界最強を超越する 作:天元突破クローズエボルハザード
後、気づかれないようにライダーの能力もちょこっと発動します。
それと遠藤君は今回、リメイク前ほどの交友関係ではないものの、活躍度はほぼ変わらないのでご安心を。
ベヒモス「グルァァァァァアアアアアッ!!」
凄まじい方向を上げるベヒモス。その強さは、王国最強の騎士団長であるメルドさんでさえ恐れるほど。
皆にとっては、いつでも頼れる背中の大人だっただけあって、彼が冷や汗を掻きながら焦燥を露わにしていることに、流石の光輝も警戒感を露わにしたようだ。
メルド「アラン!生徒達を率いてトラウムソルジャーを突破しろ!カイル、イヴァン、ベイル!全力で障壁を張れ!
ヤツを食い止めるぞ!光輝、お前達は早く階段へ向かえ!」
光輝「待って下さい、メルドさん!俺達もやります!あの恐竜みたいな奴が一番ヤバイでしょう!
俺達も「はいはい、お前はこっちだ!バカ勇者!」お、おい!」
色々と忙しくなってきたので、光輝を皆の方へと引きずり、メルドさんに少しの間の足止めを任せる。
光輝「放せ!放してくれ、ハジメ!でないとメルドさんたちが「いい加減にしろ!」!?」
ハジメ「状況に酔ってる場合じゃねぇだろうが!お前、目の前のクラスメイトを見殺しにするつもりか!?
アレを見ろや!」
俺は光輝の胸ぐらを掴み、指を差す。
その先には、大量のトラウムソルジャーに恐怖しているクラスメイト達がいた。
ハジメ「皆、緊急事態に混乱して、訓練のことも抜け落ちている!
焦り過ぎてどうすりゃいいかわかってねぇんだよ!いくらチートでも、統率も効率もなきゃただの雑魚だ!
分かるか!?勇者のお前が皆を纏めなきゃいけねぇんだよ!でなきゃみんな死ぬ!
わかったらさっさと先頭に立って、希望の象徴として皆を導け!もたもたしてるとぶっ殺すぞ!」
そう言って光輝を放すと、俺は靴に仕込んでおいた魔法陣を発動させる。
ハジメ「"錬成"!」
瞬間、先頭のトラウムソルジャー100体が串刺しになり、そのすぐ後ろの100体が転倒、それが組み合わさって後続にとっては壁となった。
倒れた個体も何とか立ち上がろうとするが、後ろから転倒してきた個体と骨が絡まって、上手く動けない。
これで少しは時間が稼げるだろう。
ハジメ「さっさといけ、長くは持たんぞ!」
俺がそう告げると、呆然としていた光輝は頭を振り、頷いた。
光輝「ああ、わかった。直ぐに行く!」
その目には迷いはなかった。やれやれ、本当に世話の焼ける奴だ……。
ハジメ「それでいい、俺は向こうのサポートをしてくる。皆を頼んだぞ。」
光輝「!?ハジメ!?」
驚く光輝をよそに、俺はメルドさん達の方へと向かった。
カイル、イヴァン、ベイル「「「全ての敵意と悪意を拒絶する、神の子らに絶対の守りを、ここは聖域なりて、神敵を通さず、"聖絶"」」」メリメリッ!
前線では王国最高戦力が全力の多重障壁を張り、ベヒモスの攻撃を防いでいた。
2m四方の最高級の紙に描かれた魔法陣と4節からなる詠唱、更に3人同時発動によって強度を増している。
1回こっきり1分だけの防御だが、その純白に輝く半球状の障壁は、ベヒモスの突進を何とか防いでいた。
とはいえ、勢いまでは防ぐことが出来ないようだ。
そのせいで衝突の瞬間、凄まじい衝撃波が発生し、ベヒモスの足元が粉砕される。
橋全体が石造りにも拘らず大きく揺れ、後ろのクラスメイト達からも悲鳴が上がった。
中には転倒する者もいた。このままではまずい!
ハジメ「ッ!」
咄嗟に目に入ったトラウムソルジャーを、飛ぶ拳撃で吹っ飛ばし、後続を妨害する。そして、
ハジメ「オォォォラァァァ!!!」ドゴォ!!
デカブツ目掛けて飛び上がり、その眉間を思いっきりぶん殴ってやった。
瞬間的ではあるが、剛腕と音撃打のおまけつきだ。
ベヒモス「グルァァァァァ!?」
流石に不意打ちで喰らえば、向こうもひとたまりもなかったようだ。
ベヒモスは大きく後退し、脳天に強い衝撃を喰らったせいかひるんでいる。
ハジメ「メルドさん、今のうちに皆を!光輝のおかげで持ち直している今が、形勢を立て直すときです!
奴は俺が相手します!」
メルド「待て!そいつは65階層の魔物、ベヒモスなんだぞ!」
ハジメ「知ってます!過去に最強の冒険者を返り討ちにしたことも!それでもやります!」
それだけ言って俺は、漸く体勢を立て直したベヒモスの前に出た。
ハジメ「……こいよ、デカブツ。遊んでやるよ。」
ベヒモス「グルァァァァァアアアアア!!」
怒り心頭のベヒモスは、自身をぶっ飛ばした俺に対して殺意を滾らせていた。
が、俺にとっては子犬の遠吠えでしかない。この程度のレベルの相手なら、シミュレーターで何度も死合った。
ハジメ「"錬成"。」
だが、念には念を入れておく。詠唱と共に俺の背後の地面がせり上がり、壁となった。
ハジメ「――行くぞ。」
そう告げると、俺は最大速度でベヒモスに迫った。
ベヒモス「グガァァァ!!」
それに対し、一直線に迫る俺を返り討ちにしようと、ベヒモスも角を振りかぶった。……だが遅い。
ハジメ「ほいさっとぉっ!」
ベヒモスの角が突き刺さる前に、一早くベヒモスの股下に潜り込み、水魔法で摩擦を軽減しつつ、背後に回る。
ハジメ「"
同時に、角が刺さった部分を泥のようにして引きずり込む。
ベヒモスも異変を察知し慌てて角を抜こうとするが、今度は踏ん張ろうとした足が沈んでいく。
ハジメ「"錬成"!」
更に"錬成"で固まった泥を被せ、砕けた石の破片と一緒に拘束する。
ハジメ「凍てつき、眠れ!"凍柩"!」
ダメ押しに氷系の上級魔法で凍らせる。すると、ベヒモスの動きが少し鈍くなっていた。
一先ずはこれで時間を稼げるな。さて、向こうは……壁で見えねぇな。仕方がない、暫し待つか。
メルド「…お前達!生徒達を率いてトラウムソルジャーを突破するぞ!」
一方、飛び出していったハジメに驚いていたメルドは、数秒迷った後に騎士達に指示を飛ばした。
香織「待って下さい!ハジメくんがっ!」
だが、撤退を促すメルドに香織が猛抗議した。
メルド「馬鹿野郎!ハジメが何故壁を作ったかわからないのか!
あそこに割って入れば、逆に俺達があいつの邪魔になるからだ!
俺達に今出来ることは、一刻も早くソルジャー共を突破ことだ!
それからハジメがベヒモスからある程度離脱したら、魔法の一斉射撃でベヒモスを足止めして、上階に撤退だ!」
メルド自身、自分達より強いとはいえ、子供一人に背負わせることを躊躇ったが、現状ベヒモスに立ち向かえるのはハジメしかいない。
ならば自分たちは、一刻も早く他の生徒たちの安全を確保し、彼の助けに入るべきだと、メルドは決断した。
香織「なら私も!」
メルド「駄目だ!撤退しながら、香織には皆を治癒してもらわにゃならん!」
香織「でも!」
尚も言い募る香織にメルド団長の怒鳴り声が叩きつけられる。
メルド「あいつの思いを無駄にする気か!」
香織「ッ――!」
『俺を信じろ。香織にとって理想の俺を、信じて待っていてくれ。』、昨夜のハジメの言葉が、香織の頭を過る。
その言葉を聞いた自分は誓ったのだ、ハジメを守れるくらいに強くなると。
であれば、自分がハジメの足手纏いになることだけはダメだ。そう思った香織は逸る気持ちを抑えた。
メルドを含めたメンバーの中で、ハジメに次ぐ攻撃力を持っているのは光輝だ。
しかし、それ以外の者も騎士団員達に比べれば遥かに高い。
彼等の協力がなければ、ベヒモスを足止めするには火力不足に陥るかもしれない。
そんな事態を避けるには、香織が移動しながら皆を回復させる必要があるのだ。
香織「……はい!」
メルド「よし、全員行くぞ!」
メルドは香織の顔を見て頷き、改めて生徒達の下へと向かった。
香織も頷き、もう一度ハジメがいる壁の方向を振り返った。
そしてメルドや騎士団員達、光輝達と共に撤退を開始した。
ハジメ「……ん?」
ベヒモスを抑えながら皆を待っていると、何やら気温が上がるような感覚がした。
その方向を見れば、なんとベヒモスの頭の角がキィィィッという甲高い音を立てながら赤熱化していく。
マグマのように燃え盛るそれは、頭部を拘束する地面と氷を溶かし始めている。成程、そう来たか……。
ハジメ「でもまどろっこしいな、減点。」ドゴォッ!
ベヒモス「グゴォォォ!?」ガシャァンッ!
なのでベヒモスの真上に飛び上がり、上がりかけていた頭部を遠慮なく叩き落とす。
ハジメ「"ブリザード"!からの"アイスイリュージョン"!序に"タテガミ氷獣乱舞"!」
そして拘束がてら氷系ライダーの必殺技を放つ。え?制限はどうかしたのかって?
だって壁で遮られているし、誰にも見られていないから遠慮なく使えるし。
立て続けに氷ワザをくらったせいか、熱された角の強度が落ち、ボロボロになっていく。
しかもさっきの一撃で昏倒しているのか、より動きが鈍くなった。もうそろそろ十分か。
取り敢えず壁だけ残して、錬成で人一人が余裕で通れる空間を開けると、俺はそこから脱出するのであった。
恵里「ッ!こいつ等、数だけは多いね!」
幸利「そうだな、っと!数の多さで判断力を鈍らせているんだろ!」
後方のトラウムソルジャーと対峙する生徒達の方は、どうやら幾人かの生徒が冷静さを取り戻した様で、周囲に声を掛け連携を取って対応し始めている様だ。
中心には的確に敵を分析し、彼等のサポートに回る恵里と幸利がいる。
しかし、トラウムソルジャーは依然増加を続けており、200はある軍勢が階段側へと続く橋を埋め尽くしている。
だが、それは生徒達にとっては、僅かに命を繋ぐ時間を作っていた。
橋を埋め尽くしたせいで詰まった魔物たちは進みが遅く、後続が詰まっている。
しかもハジメの錬成によって倒れた個体の壁が前を塞いでおり、溢れた個体は橋から落下しているのだ。
もし、もっと隙間だらけだったなら、突貫した生徒が包囲され惨殺されていただろう。
実際、最初の100体くらいの時に、それで窮地に陥っていた生徒は結構な数いたのだ。
それでも未だ死人が出ていないのは、偏に騎士団員達とハジメの"錬成"のお陰だろう。
彼等のカバーが生徒達を生かしていたといっても過言ではない。代償に、既に騎士団員達は満身創痍だったが。
更に、ハジメがベヒモスに専念しており、騎士団の負傷も激しいので尚更だ。
騎士団員達のサポートが無くなり、続々と増え続ける魔物にパニックを起こし、魔法を使いもせずに剣やら槍やら武器を振り回す生徒が殆どである以上、もう数分もすれば完全に瓦解するだろう。
生徒達もそれを何となく悟っているのか表情には絶望が張り付いている。
恵里たちのように冷静な判断が出来る面々の呼びかけで、少ないながらも連携をとり奮戦していた者達も限界が近いようで泣きそうな表情だ。
誰もが、もうダメかもしれない、そう思った時……
光輝「──“天翔閃”!」
純白の斬撃がトラウムソルジャー達のド真ん中を切り裂き吹き飛ばしながら炸裂した。
橋の両側にいたソルジャー達も押し出されて奈落へと落ちていく。
斬撃の後は、直ぐに雪崩れ込む様に集まったトラウムソルジャー達で埋まってしまったが、生徒達は確かに、一瞬空いた隙間から上階へと続く階段を見た。
今まで渇望し、どれだけ剣を振るっても見えなかった希望が見えたのだ。
光輝「皆!助けに来たぞ!道は俺達が切り開く!だから諦めるな!」
そんなセリフと共に、再び“天翔閃”が敵を切り裂いていく。光輝が発するカリスマに生徒達が活気づく。
メルド「お前達!今まで何をやってきた!訓練を思い出せ!さっさと連携を取らんか!馬鹿者共が!」
皆の頼れる団長が”天翔閃”に勝るとも劣らない一撃を放ち、敵を次々と打ち倒す。
いつも通りの頼もしい声に、沈んでいた気持ちが復活する。手足に力が漲り、頭がクリアになっていく。
実は、香織の魔法の効果も加わっている。精神を鎮める魔法だ。
リラックスできる程度の魔法だが、光輝達の活躍と相まって効果は抜群だ。
治癒魔法に適性のある者が挙って負傷者を癒し、魔法適性の高い者が後衛に下がって強力な魔法の詠唱を開始する。
前衛職はしっかり隊列を組み、倒す事より後衛の守りを重視し堅実な動きを心がける。
治癒が終わり復活した騎士団員達も加わり、反撃の狼煙が上がった。
チート共の強力な魔法と武技の波状攻撃が、怒涛の如く敵目掛けて襲いかかる。
凄まじい速度で殲滅していき、その速度は、遂に魔法陣による魔物の召喚速度を超えた。
そして、魔法陣による召喚速度を超え、階段への道が開ける。
光輝「皆続け!階段前を確保するぞ!」
光輝が掛け声と同時に走り出し、龍太郎と雫がそれに続き、バターを切り取る様にトラウムソルジャーの包囲網を切り裂いていく。
それを合図に全員が突撃し、遂にハジメ以外の全員が包囲網を突破した。
それを確認したメルドはそこで全員を待機させる。生徒達はそのメルドの指示を疑問に思う。
背後で再び橋との通路が肉壁ならぬ骨壁により閉じようとするが、そうはさせじと光輝が魔法を放ち蹴散らす。
クラスメイトが訝しそうな表情をする。それもそうだろう。目の前に階段があるのだ。
さっさと安全地帯に行きたいと思うのは当然である。
香織「皆、待って!ハジメ君を助けなきゃ!ハジメ君がたった一人であの怪物を抑えているの!」
香織のその言葉に困惑するクラスメイト達。
いくら技能が優れていても固定概念というのは変わらないものだ。そう簡単には。
だが、クラスメイト達が数の減ったトラウムソルジャー越しに橋の方を見ると、そこには確かにハジメの姿があった。
たった今、巨大な壁に穴をあけてこちらに悠々と向かってきていた。
「何だよあれ、デカい壁?」
「さっきの魔物、動けなくなっている?」
次々と疑問の声を漏らす生徒達にメルド団長が指示を飛ばす。
メルド「そうだ!ハジメがたった一人であの化け物を抑えているから撤退できたんだ!前衛組!
ソルジャー共を寄せ付けるな!後衛組は遠距離魔法準備!もうすぐハジメがこっちに戻ってくる。
それを合図に、一斉攻撃であの化け物を攻撃するんだ!」
ビリビリと腹の底まで響く様な声に気を引き締めなおした生徒達。
中には階段の方向を未練に満ちた表情で見ている者もいる。
無理もない。ついさっき死にかけたのだ。一秒でも早く安全を確保したいと思うのは当然だろう。
しかし、メルド団長の「早くしろ!」という怒声に未練を断ち切るように戦場に戻った。
その中には檜山大介もいた。
自分の仕出かした事とはいえ、本気で恐怖を感じていた檜山は、直ぐにでもこの場から逃げ出したかった。
しかしふと、脳裏にあの日の情景が浮かび上がる。それは迷宮に入る前日、ホルアドの町で宿泊していた時の事。
緊張のせいか中々寝付けずにいた檜山は、トイレついでに外の風を浴びに行った。
涼やかな風に気持ちが落ち着いたのを感じ部屋に戻ろうとしたのだが、その途中、ネグリジェ姿の香織を見かけたのだ。
初めて見る香織の姿に思わず物陰に隠れて息を詰めていると、香織は檜山に気がつかずに通り過ぎて行った。
気になって後を追うと、香織は、とある部屋の前で立ち止まりノックをした。
その扉から出てきたのは……ハジメだった。檜山は頭が真っ白になった。檜山は香織に好意を持っている。
しかし、自分とでは釣り合わないと思っていた。
それでも、光輝の様な相手なら、所詮住む世界が違うと諦められた。
しかし、ハジメは違う。自分より劣った存在(檜山はそう思っている)が香織の傍にいるのはおかしい。
それなら自分でもいいじゃないか、と端から聞けば頭大丈夫?と言われそうな考えを檜山は本気で思っていた。
なぜ自分はダメなんだ、あんなオタクでもいいなら自分の方がいいのに、と端から聞いたら、一回病院行けとまで言われる始末の考えを、檜山は本気で思っていたのだ。
唯でさえ溜まっていた不満は、既に憎悪にまで膨れ上がっていた。
香織が見蕩れていたグランツ鉱石を手に入れようとしたのも、その気持ちが焦りとなって表れたからだろう。
その時のことを思い出した檜山は、たった一人でベヒモスを抑え、こちらに向かってくるハジメを見て、今も祈るようにハジメを案じる香織を視界に捉え……仄暗い笑みを浮かべた。
ハジメ「お、いよいよか。」
もう大丈夫だと思ったので、トラウムソルジャーを蹴散らすべく階段の方へと進む中、皆が迎撃準備を終えたようだ。
既に詠唱はほぼ終えており、今にも魔法が飛び出しそうだ。
メルド「ハジメ、今だ!」
その声と共に剣を構え、俺は走り出した。目の前のトラウムソルジャーに狙いを定め、斬撃を飛ばす。
斬撃は前方のトラウムソルジャーを次々と真っ二つにし、その肉体を塵へと変える。
ドォォォン!
ハジメ「!少し急ぐか。」
そろそろベヒモスが拘束を振りほどき、壁を崩してこっちに向かってくる頃合いだろう。
予想通り、ベヒモスが咆哮と共に壁を破壊し、憤怒と殺意に満ちた眼でこちらを睨んでいる。
だが次の瞬間、あらゆる属性の攻撃魔法が殺到した。
夜空を流れる流星の如く、色とりどりの魔法がベヒモスを打ち据える。
ダメージはやはり無い様だが、しっかりと足止めになっている。
すぐ頭上を魔法が次々と通っていく光景は、花火のようで綺麗だが、こっちに当たりそうなので少し冷や冷やする。
ハジメ「!」
しかし次の瞬間、無数に飛び交う魔法の中で、一つの火球がクイッと軌道を僅かに曲げた……こちらに向かって。
明らかに悪意を持って俺を狙い、誘導されたものだ。が、この程度造作もないので難なく後方に弾き飛ばす。
それと同時に、下手人の姿をとらえる。
檜山「ッ!?」
一瞬だけ睨みつけ、所詮は小物かと、言外に嘲笑する。そしてクイッと指を曲げて挑発する。
――もっと来いよ、雑魚、と。
檜山「ッ!クソがァ!」
すると、やはり小物らしく真に受けて、無茶苦茶に火球を撃ってくる。だが、当たらない。
トラウムソルジャーを盾にしたり、地面を滑ったりと、だんだん階段へと近づいていた。
そうして余裕で向こうに着くと思ったその時、事件は起こった。
ハジメ「今、そっちに、いぃっ!?」
油断していたのか、段差に躓いてしまい、そのまま倒れてしまう。直ぐに立ち上がろうとするが、
ハジメ「ッ!あぶねぇッ!」
次々と襲い来る火球を避けるべく、後ろに回ることになってしまう。すると背後で咆哮が鳴り響く。
ハジメ(……仕方がないか。)
こちらに迫っていたベヒモスへと振り返り、突き出された赤熱化した頭部を押さえる。
ハジメ「あちぃ……。」
結構熱かった、でも頑張って耐えた。が、それが命運を分けた。
ビキビキビキ……
直後、怒りの全てを集束した様な激烈な衝撃が橋全体を襲った。ベヒモスの攻撃で橋全体が震動する。
角を受け止めている俺の足元を中心に、物凄い勢いで亀裂が走る。メキメキと橋が悲鳴を上げる。
そして遂に……橋が崩壊を始めた。
度重なる強大な攻撃にさらされ続けた石造りの橋は、遂に耐久限度を超えたのだ。
「グウァアアア!?」
悲鳴を上げながら、崩壊し傾く石畳を爪で必死に引っ掻くベヒモス。
しかし引っ掛けた場所すら崩壊し、抵抗も虚しく奈落へと消えていった。ベヒモスの断末魔が木霊する。
ハジメ(まぁ、ここで落ちないと物語始まらないからなぁ……。)
メタいことを思いつつ、対岸へ視線を向ける。
香織が飛び出そうとして雫や光輝に羽交い締めにされているのが見えた。
他の生徒は青褪めたり、目や口元を手で覆ったりしている。メルドさん達も悔しそうな表情でを見ていた。
しゃあない、せめて元気づけるだけでもしとくか。
ハジメ「すまん、必ず戻る!それまで全力で生き延びろ!」ヒュウゥゥゥ……
そう叫んで、不敵な笑みを浮かべたままサムズアップし、奈落へと姿を消していった……。
そうして皆が見えなくなった頃――
ハジメ「さてと、お前を確実に仕留めてやろうか。」
ベヒモス「グルァア!?」ビクゥッ!
重力操作でベヒモス諸共宙に浮き、右手にキングラウザー、左手にサイキョージカンギレードを構える。
これで食料にはしばらく困らなさそうだなぁ……ジュルリ。
あぁ、やっぱり今回もダメだったよ。(今更)
と言うわけで、次回からハジメ君の奈落生活、はっじまーるよー!
後、檜山はもう少し泳がせます。理由?今作ではタイムジャッカーの介入を無くしたからです。
その代わり、原作にはないイレギュラーヴィランを出そうと思いますので、乞うご期待を!
アンケートその1の結果以外で、追加で登場させてほしいキャラは?
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ボボボーボ・ボーボボ
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五条悟
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ディアボロ(黄金の風)
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銀さん
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ブロリー
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ユウキ(SAO)
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カービィ
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ヨシヒコ
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鬼灯様
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アインズ・ウール・ゴウン
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シャドウ(影の実力者)
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エボルト
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篠ノ之束
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ルフィ(風船で飛んできた)
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エスデス(アカメが斬る)
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フリーレン
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リムル
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サーヴァントの誰か(活動報告で入力)
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東方キャラ(リクは活動報告へ)
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その他(活動報告でリクエスト受付)