Re.ありふれない錬成師で最高最善の魔王、世界最強を超越する 作:天元突破クローズエボルハザード
前作とは違って、1話1話ごとが短く感じられることでしょうが、これも今作のウリと言う形で押し出していきますので、ご了承ください。
追記:風音鈴鹿さん、誤植報告ありがとうございます!
ハジメ「これは……。」
50層にて、明らかに異質な場所を発見した。
脇道の突き当りにある空けた場所には、高さ3mの装飾された荘厳な両開きの扉と、その脇には4mはありそうな大剣を持つ一つ目巨人――サイクロプスのような彫刻が、左右の壁に半分埋め込まれる様に鎮座していた。
ハジメ「まぁ、行けるか。」
だが、虎穴に入らずんば虎子を得ずともいう。なので破壊力抜群のドッガハンマーを遠慮なくぶん投げてやった。
ドッガァーン!
結果、あっという間に右の彫刻が粉々になった。
すると、壁との同化が解けたのか、灰色の肌は暗緑色に変色し、石の破片は肉片となっていた。
先ずは一体か、そう思っていると。
「オォォオオオオオオ!!」
ハジメ「五月蠅い。」ズパァンッ!
あまりにも野太い雄叫びが煩かったので、キングエクスカリバーでぶった切ってやった。
まぁ、風情が無いと言われればそれまでだが、こういうのは扉を開いた瞬間に罠が発動するタイプだしな。
そもそも、こんな奈落の底の底まで来るようなもの好き、俺くらいしかいないだろう。
俺がここに来た時点で、サイクロプス達はこの扉の何かを守るべく配置されたガーディアンとして、役目を果たせると息巻いていたのだろう。
尤も、ここにやって来たのは理不尽の塊である大魔王なので、そんなの知ったこっちゃないが。
ハジメ「これで後は、扉を開けるだけだな。さっさと魔石をはめ込むか。」
そんな訳で、サイクロプスの肉と魔石を回収しつつ、扉の前までやって来た。
近くで見れば益々、見事な装飾が施されている。そして、中央に二つの窪みのある魔法陣が描かれている。
その拳大の窪みに、丁度さっきのサイクロプスから採った魔石2つをはめ込む。勿論、ピッタリはまった。直後、
キィィィ……パキャンッ!パァァァ……
ハジメ「うわっ、まぶしっ!」
魔石から赤黒い魔力光が迸り、魔法陣に魔力が注ぎ込まれていくと、何かが割れる様な音が響き、光が収まった。
同時に部屋全体にも魔力が走ったのか周囲の壁が発光し、久しぶりの明るさに満たされ、思わず目を覆う。
少し置いて目が慣れてきたので、俺は扉を開いた。
ハジメ「……え、暗っ。」
扉の奥は先程とは違って、光一つない真っ暗闇の大きな空間だった。まぁ、直ぐに"夜目"で慣れたけど。
それに手前の部屋の明るさもあり、少しずつ全容が見えてきた。
部屋の中は、前に見た教会の神殿の大聖堂よろしく大理石の様に艶やかな石造りで出来ていた。
幾本もの太い柱が規則正しく奥へ向かって二列に並んでおり、部屋の中央には巨大な立方体の石が置かれていた。
部屋に差し込んでいる光を反射するほど、ツルリとした光沢を放っている。もしかして、この鉱石が報酬か?
なんて思っていると、立方体の前面の中央辺りから何かが生えていることに気づく。同時に、その何かが動いた。
???「……誰?」
掠れて弱弱しい、女の子の声が聞こえた。
そして、"生えている何か"がユラユラ動き出し、差し込んだ光がその正体を暴く。
ハジメ「……女の子?」
そう、その正体は女の子だった。
腰から下と両手を立方体の中に埋めたまま顔だけが出ており、長い金髪が某井戸の怨霊の様に垂れ下がっている。
そして、その髪の隙間から、低高度の月を思わせる紅眼の瞳が覗いている。年の頃は12,3歳位か。
随分窶れているし垂れ下がった髪で分かりづらいが、それでも美しい容姿をしている事がよく分かる。
ハジメ「……そうだな、先ずは君のことについて教えてくれる?多分、人間じゃないとは思うが。」
取り敢えず話だけでも聞いて、判断することにした。本当は分かっているんだろって?
俺だって空気くらい読むわボケ。原作ハジメさんみたくスルーとかはしないけど。
ま、こんな場所に封印されているからには、何かしらの理由があるんだろう。それも自力で解けない程の封印の。
???「私、先祖返りの吸血鬼……凄い力持ってる、……だから国の皆の為に頑張った。
でも……ある日……家臣の皆……お前はもう必要ないって。……叔父様、……これからは自分が王だって……。
私……それでもよかった……でも、私、凄い力あるから危険だって……殺せないから……封印するって……
それで、ここに……」
枯れた喉で必死にポツリポツリと語る女の子。ふむふむ、成程……。
ハジメ「王族間の権力争いねぇ……それで、殺せないって?」
???「……勝手に治る。怪我しても直ぐ治る。首落とされてもその内に治る。」
ハジメ「瞬間自動再生か……じゃあ"凄い力"ってそれか?」
???「これもだけど……魔力、直接操れる……陣もいらない。」
……あれ、それ俺も出来るんだけど?いや、手段が手段だし普通じゃ無理だろうけどさ。
まぁ、封印された理由は分かる。
この少女は周りが詠唱やら魔法陣やら準備している間に一瞬で魔法を撃てる上に、不死身というアドバンテージがある。
敵対された場合を考慮して、封印されたのだろう。そりゃあ、光輝よりも強そうだしな。
そんなことを思いつつ、"構造把握"で立方体を調べてみることにした。すると、天井に何か反応があった。
どうやら、封印を解いたら罠が起動する仕組みなのだろう。彼女の叔父は余程、封印を解かれたくないようだな。
床下にも何か反応があるが……こっちは罠にしては小さいな?後で調べてみるか。
???「……、たすけて……。」
すると、全てを話し終えたのか、ポツリと少女が懇願する。それを見て、俺は決めた。
その瞳と先程の言葉を信じよう、と。早速、錬成でいつも通り解体を試みる。が、
ハジメ「……抵抗が思ったよりも強いな。」
どうやらこの立方体、魔力に抵抗があるらしく、"錬成"だけでは少し骨が折れそうだ。なので、
ハジメ「……"錬成・原子変化"。」
クウガのモーフィングパワーを借りて、物質を構成する原子を"錬成"する方向で行くことにした。すると、
ボロッ……ボロボロッ……
だんだん立方体の拘束部分が崩れていき、彼女の枷を解いていく。
それなりに膨らんだ胸部が露わになり、次いで腰、両腕、太腿が露出する。
一糸纏わぬ彼女の裸体は痩せ衰えていたが、それでもどこか神秘性を感じさせる程美しかった。
そのまま体の全てが解き放たれ、少女は地面にペタリと女の子座りで座り込んだ。
どうやら立ち上がる力が無いらしい。少女は呆然とした表情で呟く。
???「そんな……どうやって?……どんな魔法も通らない筈なのに。」
ハジメ「何、ちょっとした裏技さ。」
そう、得意げに言いながら上着を少女にかける。流石にこのままだと風邪ひきそうだしな。
すると少女は視線を下に落とし、今の自分のあられもない姿に気が付くと、一瞬で顔を真っ赤にした。
そして俺がかけた上着をギュッと抱き寄せ、上目遣いでポツリと呟いた。
???「……エッチ。」
ハジメ「……不可抗力だ。」
目を逸らしながら答える。その間に少女もいそいそと外套を羽織る。
まぁ、140cmしかない体で一生懸命裾を折っている姿は微笑ましいものだと思う。
ハジメ「!」
すると、予知に反応を感じた俺は迎撃態勢に入る。予知では、上からデカい魔物がこっちに降り立っていた。
4本の長い腕に8本の足、鋭い針がついた2本の尻尾と巨大な鋏を持った、体長5m程の蠍だ。
落ちてからでも迎え撃つのは容易い、だが……。
???「……?」
この少女を封印した者が作った魔物だとすれば、彼女を守りながら戦わなければならないということだ。
であれば、今ここで迎え撃ってしまえば手間が省けるというわけだ。
ハジメ「……ちょっと伏せてて。」
少女にそう言うと、俺はパンチ力増強手"シュワパンチング"と強化アーム"ゲキトツスマッシャー"を呼び出し、両方とも右手に装着すると、少しばかり強めに力を溜め、降りてくるであろう蠍擬きの脳天に狙いを定める。
そして……。
――キシャァァァァ!!
???「!」
上から威嚇音と共に奴が来た、同時に――
ハジメ「ハァァァッ!!!」
俺は奴目掛けて拳を振り上げる。
その衝撃で"シュワパンチング"と"ゲキトツスマッシャー"が物凄い勢いで飛んでいき、蠍擬きの顔面にぶつかる。
グチャッ!
その結果、衝撃によって脳を破壊された蠍擬きは、断末魔を上げる間もなく死体となって落ちてきた。
ハジメ「あらよっと。」
それをオーロラカーテンで一旦収納、その後でさっきの部屋に置いといた。ふぅ、一先ずこれで安心か……。
???「……。」
あ、しまった。この子がいたこと、すっかり忘れてた……。腰が抜けているのか、座ったままだったようだ。
呆れてる?怯えてる?それともただ唖然としてるだけ?……ダメだ、無表情過ぎて全然わからねぇ。
ハジメ「えっと……怪我とかない?」
安直だが、手を差し伸べながら聞いてみる。
すると少女はハッとなって俺を見つめると、俺の手をギュッと握った。弱々しい、力の無い手だ。
小さくて、ふるふると震えている。そして少女は、震える声で小さく、しかしはっきりと告げた。
???「……ありがとう。」
その顔は、久々に感じた温もりに心が暖かくなったような表情をしていた。
繋がった手はギュッと握られたままだった。それほどまでに心細かったのだろう。
一体どれだけの間、独りぼっちでここにいたのだろうか。
歴史の資料によれば、吸血鬼族は数百年前に滅ぼされたらしいが……
まぁ、どうせあのイカレた自称神(笑)の仕業だろう。彼女を追放して滅ぼされたとあれば、同情はできんが。
それに、話している間も彼女の表情は動かなかった。
声の出し方、表情の出し方すら忘れてしまう程の孤独、それもこんな暗闇でたった一人。
経緯からしても信頼していた相手、それも身内に裏切られたとあれば、発狂してもおかしくなかったはずだ。
まさか、自動再生は心にも働くのか?もしそうなら、狂うことすら許されないという拷問だ。
それはさぞ辛かっただろうな……。そう思った俺は、アギトの治癒能力と魔力譲渡を行い、彼女を回復させる。
少女は驚いた様に目を見開いていた。どうやら彼女も、俺が"魔力操作"を持っていることに気づいたのだろう。
???「……名前、なに?」
少女が囁く様な声で尋ねてきた。……そういえばお互いに名乗っていなかったな。
ハジメ「南雲ハジメ、最高最善の魔王になる男さ。君は?」
俺が訊き返すと、少女は「ハジメ、ハジメ」と、さも大事なものを内に刻み込む様に繰り返し呟いた。
そして問われた名前を答えようとして、思い直した様にお願いをした。
???「……名前、付けて。」
ハジメ「えぇ?もしかして、名前忘れた?」
???「うぅん、もう、前の名前は要らない。……ハジメの付けた名前がいい。」
……簡単に言ってくれるなぁ、まぁ、さっき頭に浮かんだこれにするか。
ハジメ「ユエ、って名前はどう?俺の世界にあった国の言語で、月を表す言葉なんだけどね。」
???「ユエ?……ユエ、ユエ。」
ハジメ「あぁ。最初、君を見た時、その金髪や紅い眼が夜空のお月さまみたいだったからつけてみたけど……
どうかな?」
少女はその理由に驚いていたのか、パチパチと瞬きしていた。
その後、相変わらず無表情ではあるが、どことなく嬉しそうに瞳を輝かせた。
???「……んっ。私、今日からユエ!ありがとう。」
ハジメ「おう、気に入ってもらえたなら何よりだ。」
そう言って頭を撫でる。すると少女――ユエは、嬉しそうに目を細めていた。……なんか、猫みたいだな。
喉とか撫でたらゴロゴロ言ってくれるかな?と、一瞬頭に浮かんだ疑問を、直ぐに消した俺であった。
さてと、蠍擬きの素材回収――の前に一仕事しますか。
ユエ「?ハジメ?」
ハジメ「ユエ、ちょっとそこからどいてくれ。下に気になる反応があってな。」
そういうと俺は、ユエが封印されていた場所を調べた。すると、なにやら紋様が刻まれているのに気づいた。
ハジメ「図書館の文献でも見たことのない文様だな……ユエ、この文様が何か知らないか?」
ユエ「?……知らない。」
ふむ……ユエも知らないとなると、吸血鬼族自体とは関係のない何か、か。
それによく見れば、ペンダントらしき何かをはめ込むような小さな穴が空いている。
ハジメ「ユエ、ここにはまりそうなペンダントとか知らない?」
ユエに聞いてみるが、やはり知らないようで首を横に振る。となれば、ロマンにかけてしまうが仕方ない。
ハジメ「……取り出すか。」
先ずは"錬成"を使ってみる。が、さっきの立方体よりも遥かに強力な魔力抵抗が見られた。
ハジメ「えぇい、面倒くさい!」
迷宮の地面自体魔力抵抗が高いので、拳で窪みのあった場所を砕くと、その先に何やら固い感触があったので引っ掴む。
それを引きずり出してみれば、直径30cm程の円柱形の石柱が見つかった。
扉のようなものがついており、恐らく中にある物を保護しているのだろう。早速扉を開いてみる。すると、
ユエ「……何、これ。」
石柱の中にはダイヤモンドのように透明度の高い、ピンボールくらいの大きさの鉱石が安置されていた。
前に見たスパイ作品で見覚えのあるやつだ。
ハジメ「恐らく、映像記録媒体の類だろう。魔力を流して起動してみよう。」
その白い水晶に魔力を流し込んでみる。
すると、鉱石がふっと輝きだし、暗い封印の部屋を白の混じった黄金の光が満たした。
そして目を細める俺達の前に、映像記録を残した者の姿が映った。それを見たユエは驚愕し、呆然と呟いた。
ユエ「……叔父、さま?」
今作では前作の様に柔軟にいかない場合もありますが、意外とすんなり行けてしまう場合もあります。
それもまた一つの味変ということで、楽しんでいただけると幸いです。
アンケートその1の結果以外で、追加で登場させてほしいキャラは?
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ボボボーボ・ボーボボ
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五条悟
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ディアボロ(黄金の風)
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銀さん
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ブロリー
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ユウキ(SAO)
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カービィ
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ヨシヒコ
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鬼灯様
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アインズ・ウール・ゴウン
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シャドウ(影の実力者)
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エボルト
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篠ノ之束
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ルフィ(風船で飛んできた)
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エスデス(アカメが斬る)
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フリーレン
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リムル
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サーヴァントの誰か(活動報告で入力)
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東方キャラ(リクは活動報告へ)
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その他(活動報告でリクエスト受付)