Re.ありふれない錬成師で最高最善の魔王、世界最強を超越する 作:天元突破クローズエボルハザード
出来ればこれからも毎日投稿したい、されども時は有限なり……。
ユエ「……叔父、さま?」
映し出されたのは、初老位の金髪紅眼の美丈夫だった。それにしても叔父様って……ユエを封印した人だよな?
そんな人が何故?そう考えていると、映像の人物はゆっくりと話し始めた。
『…アレーティア。久しい、というのは少し違うかな。君は、きっと私を恨んでいるだろうから。
いや、恨むなんて言葉では足りないだろう。私のしたことは……あぁ、違う。
こんなことを言いたかったわけじゃない。
色々考えてきたというのに、いざ遺言を残すとなると上手く話せない。』
男性は自嘲するように苦笑いを浮かべていた。……アレーティア、それがユエの過去の名前か。
それにしても、妙だな?目の前の人物は、ユエの話と人物像が一致していない。これは……いや、まさか!
と、そんな俺の思考をよそに、彼は大きく深呼吸をした。そして心をもう一度整理するように瞑目し、一拍。
穏やかさと感謝の念を虚飾なく込めた眼差しをこちらに向けて、続けた。
『……そうだ。まずは礼を言おう。アレーティア。
きっと今、君の傍には君が心から信頼する誰かがいるはずだ。
少なくとも、変成魔法を会得し、真のオルクス大迷宮に挑める強者であって、私の用意したガーディアンから君を見捨てず救い出した者が。』
やはりあの魔物たちはこの人が用意したガーディアンだったのか……
真のオルクスや変成魔法という気になるワードが出てきたが、今は彼の話に集中することにした。
『……君。私の愛しい姪に寄りそう君よ。君は男性かな?それとも女性だろうか?
アレーティアにとって、どんな存在なのだろう?恋人だろうか?親友だろうか?
あるいは家族だったり、何かの仲間だったりするのだろうか?』
楽し気に弾む声音。それはまるで、ただただ姪の幸せな未来を夢想する叔父の姿だった。
そんな人が野心から女王を裏切った愚か者となった理由とは……やはり、そうなのか?
『直接会って礼を言えないことは申し訳ないが、どうか言わせて欲しい。……ありがとう。
その子を救ってくれて、寄り添ってくれて、ありがとう。私の生涯で最大の感謝を、君に捧げよう。』
感謝の言葉と共に、頭を下げる男性。……やっぱり、私情ではなく別の原因があったのか。
それを裏付けるように、先程の俺の疑問の答えを、男性は語り始めた。
『アレーティア。君の胸中は疑問であふれているのだろう。それとも、もう真実を知っているのだろうか。
私が何故、あの日、君を傷つけ、あの暗闇の底へ沈めたのか。君がどういう存在で、真の敵が誰なのか。』
そこから語られたのは、衝撃的な真実だった。
『アレーティア、君の天職"神子"というのは……神の器に相応しい者に与えられる天職だ。』
……は?神の、器?
『つまり神――エヒトがこのトータスに君臨し、自分の欲を満たすための人柱であることを示す職業なんだ。』
……何だよ、それ!?じゃあ、吸血鬼族が滅ぼされた理由って……!
『エヒトは、常に天界というこちらが手を出せない場所にいる。
だがそれは向こうも同じで、奴がこちらに干渉するには適性を持った者がトータスにいることが必要になる。
その神の器――人柱にアレーティア、君は選ばれてしまったんだ。
自動再生と無詠唱魔法を扱える君の力を、エヒトは自分が扱うべき完璧な器だと考えたんだ……!』
成程な……要は自分よりも強いユエに嫉妬して、その肉体を乗っ取ろうという算段だったって訳か。
全く、反吐が出るぜ……!
『ここまで言えば分かると思うが、真の敵とは神――エヒトの事を指す。
私は、エヒトにアレーティアが利用されないようにと、君をこの部屋に封印し、その存在を隠蔽することを決意した。』
……それが、あの日の真実ってことか。
『あの日のクーデターの時、絶望した君のあの時の表情は、今でも脳裏に焼き付いている。
権力欲に目が眩んだふりとはいえ、娘のように想っていた君を傷つけてしまったことは、今でも悔やんでいる。
それでも、君が死んだと見せかける為にはこれしかなかった。そうでなければ、神に疑われるからだ。
もし君が生きていたと知られれば、奴等はどんな犠牲を払ってでも君を乗っ取るつもりだっただろう。』
……あぁ、そうだな。それに加えて、この世界自体が、そのクソ野郎の玩具にされてしまう。
だからそれを防ぐためにああするしかなかった。そうでなければ、この世界の滅びは加速していただろうからな。
だからこそ、大切なユエをそんな小さな野望如きに利用されたくはなかったのだろう。
『ここに封印したのも、奴等の目を欺き、君を守る為の苦渋の決断だった。
いくら奴でも、この奈落の底に封印されているとは考えもしないだろうとは思っていた。
でもそれ以上に、君の心が心配だった。もしかしたら絶望と孤独のあまり、君が壊れてしまうのではないか、と。
たった一人で、こんな暗闇の中に君を残すことは、私にとっては胸が張り裂けそうな思いだったよ。』
映像越しでも分かるほどに、男性は強い力で手を握りこんでおり、血が流れ落ちる。
彼がどれほどの想いで決断をしたのか、その一端が垣間見える。
そして男性は気持ちを落ち着かせるためか、1度深呼吸をする。
『だから、君に真実を話すべきか否か……あの日の直前まで迷ったよ。
だが、奴らを確実に欺くためにも話すべきではないと判断した。
ただの裏切り者として私を憎めば、それが生きる活力にもなるのではとも思ったんだ。』
封印の部屋にも長居するべきではなかったのだろう。
だから、王城でユエを弑逆したと見せかけた後、話す時間もなかったに違いない。
その選択が、どれほど苦渋に満ちたものだったのか、映像の向こうで握り締められる拳の強さが、それを表していた。
『だがそれでも……どんな理由があったとしても、君を封印をして傷つけてしまったことに変わりない。
今更許してもらおう等と都合のいい事は言わないよ。ただ……ただ、どうかこれだけは信じてほしい。
たとえ君にとって無価値な真実だったとしても、知っておいてほしい。』
彼の表情が苦しげなものから、泣き笑いのような表情になった。
それは、ひどく優しげで、慈愛に満ちていて、同時に、どうしようもないほど悲しみに満ちた表情だった。
『愛している。アレーティア。君を心から愛している。ただの一度とて、煩わしく思ったことなどない。
――娘のように思っていたんだ。』
ユエ「……おじ、さま。ディン叔父様っ。私はっ、私も……!」
貴方を父のように思っていた――
その想いは優しい思い出と共に溢れ出て、ホロホロと頬を伝う涙と共に流れ落ちて言葉にならなかった。
それでも、その小さな手を強く握り締めながら、一生懸命に伝えようとするその姿が、何より雄弁に伝えている。
『守ってやれなくて、未来の誰かに託すことしか出来なくて……済まなかった。情けない父親役だった……。』
ユエ「そんなことっ……!」
目の前にあるのは過去の映像で、ユエの叔父殿の遺言に過ぎない。でも、そんなの関係ない。
心から叫ばずにはいられない。彼の目尻に光るモノが溢れる。だが、彼は決して、それを流そうとはしなかった。
ぐっと目元に力を入れて堪えながら、愛娘へ一心に言葉を紡ぐ。
『傍にいて、いつか君が自分の幸せを掴む姿を見たかった。
君の隣に立つ男を一発殴ってやるのが密かな夢だったんだ。そして、その後、酒でも飲み交わして頼むんだ。
「どうか娘をお願いします。」と。アレーティアが選んだ相手だ。
きっと、真剣な顔をして確約してくれるに違いない。』
夢見るように映像の向こう側で、彼は遠くに眼差しを向ける。
それは確かに、娘の素敵な将来を思い描く父親の顔だった。
『……そろそろ時間だ。まだ話したいことも伝えたいこともあるのだが……
私の生成魔法では、これくらいのアーティファクトしか創れない。』
ユエ「!やっ、嫌ですっ!叔父さ――お父様!」
記録できる限界が迫っているようで苦笑いする彼に、ユエが泣きながら手を伸ばす。
叔父の、否、父親の深い愛情と、その悲しい程に強靭な覚悟が激しく心を揺さぶる。
言葉にならない想いが溢れ出す。それを見ていた俺は、ただ彼女を優しく抱きしめることしか出来なかった。
『もう、私は君の傍にいられない。いる資格も、もうない。けれど、たとえこの命が尽きようとも祈り続けよう。
アレーティア。私の最愛の娘よ。君の頭上に、無限の幸福が降り注がんことを。
陽の光よりも温かく、月の光よりも優しい、そんな道を歩めますように。』
ユエ「…お父様っ。」
彼の視線が彷徨う。
それはきっと、この映像を見ているであろう誰か――ユエに寄り添う者を想像しているからだろう。
俺はその視線に向き合い、彼の願いを聞き届けようと決意した。
『私の最愛に寄り添う君。どんな形でもいい。その子を、世界で一番幸せな女の子にしてやってくれ。
どうか、お願いだ。』
ハジメ「……えぇ、必ず成しえます。相手が神であろうとも、その障害となるもの一切を駆逐します。
貴方の娘への愛と覚悟に敬意を表して、最高最善の魔王の名に懸けて、誓います。
彼女を、奴の呪縛から解き放つことを。」
身体を震わせながら、力強く宣言した。耐え切れずに零れ出した涙で、視界が滲むのも構わずに。
たとえ届かなくとも、叔父殿はその答えを確信していたのか、満足そうに微笑んだ。
そしてとうとう、映像が薄れていき、叔父殿の姿が虚空に溶けていく。
それはまるで、彼の魂が召されていくかのようで……
『……さようなら、アレーティア。君を取り巻く世界の全てが、幸せでありますように。』
最後の言葉が響き渡る。その表情は最後まで、ユエを安心させるような、優しさと慈愛に満ちた笑顔であった。
封印部屋に泣き声が木霊する。悲しくはある。
けれど、決してそれだけではない、温かさの宿った感涙にむせぶ音だ。
俺はそんな彼女を優しく抱きしめ、ただただ彼女の感情を受け止めていた。
大切な人を失ったことへの悲しみ、慕っていた人から告げられた愛情への喜び、
当時何も知らず、何もできなかった自分や、自分の大切な人を奪った者に対する怒り……
いろんな感情が流れ込んできた。そうしてどれくらい経っただろうか。
やがて、涙で濡れた顔をそっと上げたユエ。その頬を優しく拭い、俺は問うた。
ハジメ「ユエ、君はこれからどうしたい?どんな決定でも、俺は受け入れる。」
ユエ「……たい。」
ハジメ「!」
ユエは涙を拭い、力強く叫んだ。
ユエ「叔父様の、仇をッ……取りたいッ!!」
その決意は、神への反逆なんて陳腐なものじゃない。ただ奪われたから報復する、それだけの理由だ。
それでも彼女にはその権利がある。そしてそれを邪魔する者はここにはいない。
ハジメ「……そうだな。それじゃあ先ずは、叔父殿が言っていた『真のオルクス』を踏破しないとな。」
ユエ「……んっ!」
俺はユエの手を取り、大事そうに抱きしめて立ち上がる。そして、
ハジメ(見ててください、叔父殿。貴方の愛娘の笑顔は、俺が守ります。)
改めて叔父殿に誓った、ユエの幸せを守り抜くことを。神殺しはどうするのかって?……決まってんだろ。
神?世界?宇宙?敵の規模なんざどうだっていい!俺の気に入らねぇ奴は、全員纏めてぶっ潰す!
エヒト、特に貴様は地獄すら生ぬるい。勝手に俺らを召喚した挙句、こんな少女を悲しませたんだ。
死んで楽になれるなんて希望もない、苦痛と恐怖の無限ループに落としてくれる……!
……ただ、それだけさ。
ハジメ(……あれ?そういえば吸血鬼族が滅んだのって300年位前だよな?……吸血鬼って寿命結構長めなのか?)
ユエ「ハジメ?」
ハジメ「ん?」
ユエ「……失礼なこと、考えていなかった?」
ハジメ「……ソンナコトナイヨー。」
この後、判明したことだが、寿命は以下の通りだったらしい。
●吸血鬼族:血を吸う事で他の種族より長く生きるらしいが、それでも200年位が限度。
●人間族:70歳
●魔人族:120歳
●亜人族:種族によるらしい。エルフの中には何百年生きている者がいるとか。
今作では、出来れば生身での戦闘シーンを増やしたいなぁと思っております。
前作ではオーマジオウを出し過ぎてしまった感がありますし……
偶にしか出さないからこそ、そのすごさの重みが伝わるのでは、と思った次第です。
出来ればオーマフォームも最終決戦辺りまでは残しておきたい……!
さぁ、次回から奈落攻略再会です!
アンケートその1の結果以外で、追加で登場させてほしいキャラは?
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ボボボーボ・ボーボボ
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五条悟
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ディアボロ(黄金の風)
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銀さん
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ブロリー
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ユウキ(SAO)
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カービィ
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ヨシヒコ
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鬼灯様
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アインズ・ウール・ゴウン
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シャドウ(影の実力者)
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エボルト
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篠ノ之束
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ルフィ(風船で飛んできた)
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エスデス(アカメが斬る)
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フリーレン
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リムル
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サーヴァントの誰か(活動報告で入力)
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東方キャラ(リクは活動報告へ)
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その他(活動報告でリクエスト受付)