Re.ありふれない錬成師で最高最善の魔王、世界最強を超越する   作:天元突破クローズエボルハザード

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突撃ィ―!というわけで、樹海に入ります。
後、今作は前書きやあとがきが短いのですが、リアルが多忙でお話作りでいっぱいいっぱいなのでご了承ください。


00:18/樹海

七大迷宮の一つにして、深部に亜人族の国【フェアベルゲン】を抱える【ハルツィナ樹海】が遠くに見える。

少しずつ樹海の輪郭が大きくなっているので、近づいているのがよく分かった。

そんな中、俺はイグアナゴーストライカーを操縦しており、前にユエ、後ろにシアを乗せていた。

 

当初、シアには馬車に乗る様に言ったのだが、断固としてストライカーに乗る旨を主張し言う事を聞かなかった。

ユエが何度叩き落としても、ゾンビの様に起き上がりヒシッとしがみつくので、遂にユエの方が根負けしたという事情があったりする。

 

シアとしては、初めて出会った'同類'である二人ともっと色々話がしたい様だった。

俺にしがみつき上機嫌な様子のシア。果たして、シアが気に入ったのは座席の心地よさかそれとも……

ユエがなんか、場合によっては手足をふん縛って引きずってやる!って内心息巻いていそうだなぁ。

そんなことを思いながら、若干不機嫌そうなユエと上機嫌なシアに挟まれ、遠くを見つつイグアナゴーストライカーを走らせていた。

 

ユエ「……ハジメ、どうして一人で戦ったの?」

ハジメ「うん?あぁ、ちょっとした実験も兼ねてね。」

その理由は2つ。1つは蛮族国家の戦力の把握。2つ目は殺人に対する意識の確認。

威力の検証はって?一発で十分だろう。あの程度の火薬量で十分なら、程度が知れる。

とはいえ、流石に無関係の人たちまで巻き込むつもりは毛頭ないしな……やっといてよかったかもしれん。

 

ハジメ「向こうの戦力の把握は大体できた。後はハウリアがどれだけの腕に仕上がるか、に期待だな。

殺人への意識も問題はないみたいだしな。多分、魔物と同じ感覚でやってたと思うから。」

ユエ「……そう……大丈夫?」

ハジメ「あぁ、今の所はな。一部を除く、元の世界の仲間と戦うことにならない限りは。」

まぁ、あいつ等ならなんとかなるだろ、きっと!

と、他愛のない話をしていると……

 

シア「あの、あの!ハジメさん達のこと、教えてくれませんか?」

話に入れず寂しくなったのか、シアが唐突に聞いてきた。

 

ハジメ「?俺達の生い立ちを?」

シア「はい、能力とかは先程聞かせてもらったので……

何故奈落?という場所にいたのかとか、旅の目的って何なのかとか、今まで何をしていたのか、とか。

お二人自身の事が知りたいです。だ、ダメですか?」

ユエ「……それを聞いて、どうするの?」

二人だけの空気が崩されたからか、不機嫌そうにユエが聞くと、シアはちょっぴり恥ずかしそうに答えた。

 

シア「どうするという訳ではなく、ただ知りたいだけです。

……私、この体質のせいで家族には沢山迷惑をかけました。小さい時はそれがすごく嫌で……

もちろん、皆はそんな事ないって言ってくれましたし、今は、自分を嫌ってはいませんが……

それでも、やっぱり、この世界のはみだし者のような気がして……だから、私、嬉しかったのです。

お二人に出会って、私みたいな存在は他にもいるのだと知って、一人じゃない、はみだし者なんかじゃないって思えて……

勝手ながら、そ、その、な、仲間みたいに思えて……

だから、その、もっとお二人のことを知りたいといいますか……何といいますか……。」

 

途中で恥ずかしくなってきたのか、シアは次第に小声になって俺の背に隠れる様に身を縮こまらせた。

言われてみればそれもそうか、出会った当初も随分嬉しそうにしていたし、道中では魔物の撃退とかで簡単な話しかしてなかったしな……。

 

確かに、この世界で、魔物と同じ体質を持った人など受け入れがたい存在だろう。

仲間意識を感じてしまうのも無理はない。ま、暇つぶしがてら話すくらいは良いか。

と言うわけで、これまでの経緯を語り始めた。すると……

 

シア「うぇ、ぐすっ……ひどい、ひどすぎまずぅ~、ユエさんががわいぞうですぅ~。

そ、それに比べたら、私はなんで恵まれて……うぅ~、自分がなざけないですぅ~。」

案の定、号泣した。

凄い量の涙を流しながら、「私は、甘ちゃんですぅ」とか「もう、弱音は吐かないですぅ」とか呟いている。

 

後、さりげなく俺の服で顔を拭こうとしたので、宝物庫から取り出した予備のタオルで拭いてもらうことにした。

まぁ、ユエの境遇はめっちゃ大変だったからなぁ……後、あのクソ野郎はぜってぇ潰す。

と、暫くメソメソしていたシアだが、突如決然とした表情でガバッと顔を上げると拳を握り元気よく宣言した。

 

シア「ハジメさん!ユエさん!私決めました!お二人の旅に着いていきます!

これからは、このシア・ハウリアが陰に日向にお二人を助けて差し上げます!遠慮なんて必要ありませんよ。

私達はたった三人の仲間。共に苦難を乗り越え、望みを果たしましょう!」

う~ん……なんか、現在進行形で保護対象のセリフじゃない気がする。

 

ユエ「……さり気なく『仲間みたい』から『仲間』に格上げしている……厚皮ウサギ。」

シア「な、何て冷たい目で見るんですか……心に罅が入りそう……。」

意気込みに反して、冷めた反応を返され若干動揺するシア。そらそうなるわな。というか、

 

ハジメ「ただ単に、旅の仲間が欲しいだけなんじゃないの?」

シア「!?」

その言葉に、シアの体がビクッと跳ねる。いや、嘘をつくならもう少し反応をな……。

 

ハジメ「一族の安全さえ確保できれば、自分から離れる気だったんでしょ?

そこに上手い具合に'同類'の俺達が現れたから、これ幸いに一緒に行くってことかい?

そんな珍しい髪色の兎人族なんて、一人旅できるとは思えないだろうし。」

シア「……あの、それは、それだけでは……私は本当にお二人を……。」

 

……多分、既に決めてたんだろうな。一族の安全を確保したら、自らは家族の元を離れると。

自分がいる限り、一族は常に危険に晒される。今回も多くの家族を失った。次は本当に全滅するかもしれない。

彼女の性格上、それだけは耐えらなかったのだろう。

 

勿論その考えは一族の意に反する、ある意味裏切りとも言える行為だが、「それでも」と決めたんだろうな。

最悪一人でも旅に出るつもりだったとしても、それでは心配性の家族は追ってくる可能性が高い。

だが、圧倒的強者である俺達に恩返しも含めて着いて行くと言えば、一族を説得できて離れられるだろう。

 

勿論、彼女自身が俺とユエに強い興味を惹かれているというのも理由の一つだろう。

初めての'同類'に、シアは理屈を超えた強い仲間意識を感じている。

一族の事も考えると、正にシアにとって俺とユエとの出会いは'運命的'だったのだ。

見た目の言動に反して、シアは必死なのだ。とはいえ、いくら何でも危険すぎる。

 

ハジメ「別に、責めているわけじゃあない。ただ、さっきも言った通り、七大迷宮の攻略はとてつもなく険しい。

奈落と同じ、化け物揃いのそんな場所に行っても、君だとすぐに瞬殺される。だから、同行許可は出来ない。」

シア「……。」

…少し言い過ぎたか。まぁ、後でフォローを入れるとしよう。

 

シアはそれからの道中、大人しくイグアナゴーストライカーの後部座席に座りながら、何かを考え込む様に難しい表情をしていた。

それから数十分して、遂に【ハルツィナ樹海】と平原の境界に到着した。

外から見る限り、ただの鬱蒼とした森にしか見えないのだが、一度中に入ると直ぐさま霧に覆われるらしい。

 

カム「それでは、ハジメ殿、ユエ殿。中に入ったら決して我等から離れないで下さい。

お二人を中心にして進みますが、万が一逸れると厄介ですからな。

それと、行先は森の深部、大樹の下で宜しいのですな?」

ハジメ「あぁ、それで構わない。聞いた通りじゃ、そこが本当の大迷宮と関係していそうだし。」

 

そう、今回俺達の目指す場所は"大樹ウーア・アルト"と呼ばれる、【ハルツィナ樹海】の最深部にある巨大な一本樹だ。

亜人族にとっては神聖な場所として扱われており、滅多に近づく者はいないらしい。

 

当初、【ハルツィナ樹海】そのものが大迷宮かと思っていたが、それだと奈落並みの魔物の巣窟とされるので、近くのフェアベルゲンに亜人族は住めない。

ということは、だ。オルクス同様真の大迷宮は別にあるのだろう。そうなると候補としては、大樹が最有力だ。

以上のことを踏まえ、大樹へと向かうことにした。

そして、俺の言葉にカムが頷き、合図を出すと、周囲のハウリア達が俺達の周りを固めた。

 

カム「ハジメ殿、できる限り気配は消してもらえますかな。

大樹は神聖な場所とされておりますから、あまり近づく者はおりませんが特別禁止されている訳でもないので、フェアベルゲンや他の集落の者達と遭遇してしまうかもしれません。

我々はお尋ね者なので見つかると厄介です。」

ハジメ「分かった。幸いにも、二人とも隠密行動は可能だ。」

そう言って、俺は"気配遮断"を使う。ユエも、俺が教えた方法で気配を薄くした。

 

カム「ッ!?これは、また……ハジメ殿、出来ればユエ殿くらいにしてもらえますかな?」

ハジメ「あぁ、すまん……これでいいか?」

カム「はい、結構です。さっきのレベルで気配を殺されては、我々でも見失いかねませんからな。

いや全く、流石ですな!」

 

まぁ、兎人族は全体的にスペックが低い分、聴覚による索敵や気配を断つ隠密行動に秀でているしな。

地上にいながら、奈落で鍛えたユエと同レベルだけあって、中々の優秀さだろう。

とはいえ、俺自身八重樫道場暗部出身な上に、浩介を見つけるまでの間、ずっと気配を消す修業を積んでいた。

そのおかげで、毎年のボランティアサンタクロースでは大活躍したがな!だから、見失ってもしゃあないだろう。

 

カムは人間族でありながら自分達の唯一の強みを凌駕され、もはや苦笑いだ。

隣では、何故かユエが自慢げに胸を張っている。一方シアは、どこか複雑そうだった。

先程の言葉が余程響いているのだろう。だがしかし、俺は俺以上に"気配遮断"が出来る奴を知っている。

 

ハジメ「これでもまだまださ。俺の知り合いは常時"気配遮断"が出来る上に、隠密性は俺以上だしな。」

シア「えぇっ!?ハジメさんよりも"気配遮断"を使いこなせるって……その人、一体何者なんですか!?」

ハジメ「分からん。でも、落ち込みの酷さによって存在感が増すから、殆ど妖怪の類だろう。」

シア「ようかい、ですか?」

ハジメ「あぁ、こっちで言う幽霊と魔物の合体版みたいなもんだ。」

ユエ+ハウリア『何それ怖い。』

いや、俺もそう思うけれど、声をそろえて言わんでも……。

 

カム「そ、それでは、行きましょうか。」

気を取り直して、カムの号令と共に準備を整えた俺達は、カムとシアを先頭に樹海へと踏み込んだ。

暫く道ならぬ道を突き進む。直ぐに濃い霧が発生し視界を塞いでくるが、カムの足取りに迷いは全くなかった。

現在位置も方角も完全に把握している様だ。

 

理由は分かっていないが、亜人族は亜人族であるというだけで、樹海の中でも正確に現在地も方角も把握できるらしい。

……まぁ、俺もペガサスフォームの力で見えるけど、黙っておこうか。

と、そんなこんなで順調に進んでいると、突然カム達が立ち止まり周囲を警戒し始めた。魔物の気配だ。

 

勿論、俺達も感知済みだ。数は3匹か……

一応、樹海に入るに当たって、ナイフ等貸し与えたものの、少々不安だな。

本来、隠密による奇襲か逃走の2択で委ねたいが……仕方がないか。

そう思った俺は、ペガサスボウガンを取り出し、一定の方向に向けて撃つ。すると、

 

ドサッ、ドサッ、ドサッ

 

3つの何かが倒れる音が聞こえたかと思えば、腕が4本ある体長60cm程の猿の死体が3つ、転がり落ちてきた。

先程の矢で、脳天を打ち抜かれたようだ。その後も度々襲われようが、関係なく蹴散らしていった。

樹海の魔物も、やはりライセン同様あまり大したことはなかった。

これも、世間一般の強さの範疇から抜け出した証拠なのだろうな。

 

しかし樹海に入って3,4時間程が過ぎた頃、今までにない無数の気配に囲まれ、思わず歩みを止めた。

数も殺気も、連携の練度も、魔物のものではないな……カム達も忙しなくウサミミを動かし索敵をしているし。

そして、何かを掴んだのか苦虫を噛み潰したような表情を見せた。シアに至っては、その顔を青褪めさせている。ユエも相手の正体に気がつき、面倒そうな表情になった。その相手の正体は……

 

???「お前達……何故人間といる!種族と族名を名乗れ!」

虎模様の耳と尻尾を付けた、筋骨隆々の亜人だった。しかも、周りに数十人くらいはいる。




超感覚って便利ですよね。次回はフェアベルゲン前での問答です。

アンケートその1の結果以外で、追加で登場させてほしいキャラは?

  • ボボボーボ・ボーボボ
  • 五条悟
  • ディアボロ(黄金の風)
  • 銀さん
  • ブロリー
  • ユウキ(SAO)
  • カービィ
  • ヨシヒコ
  • 鬼灯様
  • アインズ・ウール・ゴウン
  • シャドウ(影の実力者)
  • エボルト
  • 篠ノ之束
  • ルフィ(風船で飛んできた)
  • エスデス(アカメが斬る)
  • フリーレン
  • リムル
  • サーヴァントの誰か(活動報告で入力)
  • 東方キャラ(リクは活動報告へ)
  • その他(活動報告でリクエスト受付)
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