Re.ありふれない錬成師で最高最善の魔王、世界最強を超越する   作:天元突破クローズエボルハザード

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大変お待たせいたしました!今回からいよいよ、ライセン大迷宮に突入します。
先ずは、洗礼代わりの挨拶を添えて、お送りいたします。


00:27/この峡谷に大迷宮を!

ブルックを後にした俺達は、【ライセン大峡谷】を突き進んでいた。その跡地には、死屍累々が広がっていた。

魔物たちはそれぞれ、頭部が消し飛んだもの、全身が炭化したもの、余分な部位以外きれいさっぱり素材に変換されたもの等々、様々な最期を迎えていた。

こんな惨い光景を作り出した犯人は誰かって?それは君……

 

シア「一撃必殺ですぅ!」ズガンッ!!

ユエ「……邪魔。」ゴバッ!!

ハジメ「えい。」パァンッ!!

勿論、我々さ。こうして峡谷の奥へ奥へと進んでは、大迷宮の入り口を探しているのだが……

探せど探せど、見つかるのは魔物ばかり。だからこうして返り討ちにしている、というわけだ。

 

シアは絶大な膂力を使って戦槌を振るい、餅つき兎ならぬ魔物潰し兎になって、一撃で魔物を粉砕。

ユエは至近距離で魔法ぶっぱで魔物を屠っていく。膨大な魔力と魔晶石でごり押しできるしな。

俺?遠近両方、武器も魔法も使えるもの全部使って迎え撃った。結果は断然、オーバーキルだ。

 

ハジメ「ここでもないか……そろそろ日が暮れそうだし、ここで一旦休憩にするか。」

ユエ「ん……魔物が鬱陶しかった。」

シア「ですね。今日は腕によりをかけて作りますよ~!」

そんな訳で、野営の準備を進めることにした。

テントに調理器具、食材に調味料等、必要なものは揃っている。前者は俺が作り、後者は町で買ったものだ。

 

今日の夕食はクルルー鳥という、空飛ぶ鶏のトマト煮だ。

肉の質や味はまんま鶏だし、この世界でもポピュラーな鳥肉みたい。

一口サイズに切られ、先に小麦粉をまぶしてソテーしたものを各種野菜と一緒にトマトスープで煮込んだ料理のようだ。

 

肉にはバターの風味と肉汁をたっぷり閉じ込められたまま、スッと鼻を通るようなトマトの酸味が染み込んでおり、口に入れた瞬間、それらの風味が口いっぱいに広がる。

肉はホロホロと口の中で崩れていき、トマトスープがしっかり染み込んだジャガイモ(擬き)はホクホクで、人参(擬き)や玉葱(擬き)は自然な甘味を舌に伝える。

旨みが溶け出したスープにつけて柔くしたパンも実に美味しい。

 

ハジメ「この料理良いよね、特にこのお肉。」

ユエ「……ん。野菜もしっかり煮込まれていて美味しい。」

シア「えへへ、ありがとうございます。」

非常に大満足な夕食だった。ただ、気になることが2つ。

クルルー鳥、何処で生息しているんだろ?後、卵は食べられるのだろうか?食べられるなら親子丼もありだな。

 

その後、料理の余韻に浸りながら、いつも通り食後の雑談をする俺達。

テントには気配遮断が付与された"気断石"が使用されているので、魔物はそう簡単には寄ってこないだろう。

まぁ、偶然通りかかろうものなら始末すればいいだけだしな。

出来ればローテーションで見張りを交代したいが……寝不足はお肌の敵だしな。

それに俺自身、家庭の仕事諸々で一徹くらいもう慣れっこだし。

 

テントの中にはふかふかの布団もあるので、2人ともぐっすり眠れるはずだ。

"暖房石"に"冷房石"もあるし、スチームクリーナー擬きもあるしな。

……正直、こんなことに神代魔法を使っていいものなのかと一瞬思ったが、旅のモチベーション向上の為なので仕方が無いとすぐに割り切った。

そんなわけで、2人に就寝準備に入るように言うと、シアが何故かテントの外へと行こうとした。

 

シア「……ちょっと、お花摘みに。」

ハジメ「……気を付けてね。」

携帯式トイレも作っておくべきだったか……要改善だな。

そう思いながらテントを出たシアを待つこと暫し……

 

シア「ハ、ハジメさ~ん!ユエさ~ん!大変ですぅ、こっちに来てくださぁ~い!」

突然、シアが魔物を呼び寄せる可能性も忘れたかの様に大声を上げた。一体何があったのだろうか?

ユエと共にシアの声がした方へ行くと、そこには巨大な一枚岩が谷の壁面に凭れ掛かる様に倒れおり、壁面と一枚岩との間に隙間が空いている場所があった。

シアはその隙間の前で、ブンブンと腕を振っている。

その表情は、信じられないものを見た!という様に興奮に彩られていた。

 

シア「こっち、こっちですぅ!見つけたんですよぉ!」

ハジメ「わかったわかった。取り敢えず引っ張るな、せめてお花摘みは終えてきなさい。」

ユエ「ん~……何?」

はしゃぎながら俺達の手を引っ張るシアに導かれて岩の隙間に入ると、壁面側が奥へと窪んでおり、意外な程広い空間が存在した。

そしてその空間の中程まで来ると、シアが無言で、しかし得意気な表情でビシッと壁の一部に向けて指をさした。

 

ハジメ「……え、何これ。」

その方向には、思わず「は?」と言ってしまいそうな光景があった。何があったのかって?

壁を直接削って作ったのであろう見事な装飾の長方形型の看板に、妙に女の子らしい丸っこい字が彫られていた。

なんて書いてあったのかって?

 

『おいでませ!ミレディ・ライセンのドキワク大迷宮へ♪』

 

ハジメ「……ここが大迷宮だとはとても信じがたいけどなぁ。」

ユエ「ん……同感。」

地獄の谷底には似つかわしくない看板に、何とも言えない表情を浮かべていると、シアが戻ってきた。

お花摘みは済ませてきたようだな……と思っていると、シアが入口はどこでしょう?と辺りをキョロキョロ見渡したり、壁の窪みの奥の壁をペシペシと叩いたりしている。

 

ハジメ「シア、もっと――」ガコンッ!

シア「ふぎゃっ!?」

ハジメ「慎重に……って言おうと思ってたんだけどなぁ。」

シアの触っていた窪みの奥の壁が突如グルンッと回転し、巻き込まれたシアはそのまま壁の向こう側へ姿を消した。

まるで、裏道場の訓練……じゃなくて、忍者屋敷の仕掛け扉だな。

 

そして今ので、ここが大迷宮だと証明されてしまった。

色々言いたいことはあるものの、シアの安否が心配なのでわざと罠にかかってやることにした。

扉の仕掛けが作用して、俺とユエを同時に扉の向こう側へと送る。

中は真っ暗で、扉がグルリと回転し元の位置にピタリと止まる。その瞬間、

 

ヒュヒュヒュ!

 

無数の風切り音と共に、全く光を反射しない無数の漆黒の矢が、俺達目掛けて飛んできた。

なんか塗ってありそうだったので、咄嗟に刀で全て切り落とした。全部で21本だった。

すると、周囲の壁がぼんやりと光りだし、辺りを照らし出した。

現在、俺達がいる部屋は10m四方の部屋で、奥へと真っ直ぐに整備された通路が伸びていた。

 

『ビビった?ねぇ、ビビっちゃった?チビってたりして、ニヤニヤ』

『それとも怪我した?もしかして誰か死んじゃった?……ぶふっ』

……そして部屋の中央の石版には、看板と同じ丸っこい女の子文字で煽るような言葉が彫られていた。

 

ハジメ「ストレス耐性の試練か、これは?にしては物騒なもんだ……。」

俺は呑気に対応しているものの、ユエは「うぜぇ~」と思っているようだ。

まぁ、常人にはイラっと来るレベルの煽りだもんな。

揶揄いの言葉の部分だけ、態々深く彫られて協調されてるし。

パーティで踏み込んで誰か死んでいたら、このメッセージは流石に不謹慎すぎる。

 

ハジメ「って、あれ?シアがいない。」

ユエ「……あそこ。」

そういえば、と思いだすと、ユエが背後の回転扉を指した。

この扉は一度作動する事に半回転するようなので、この部屋にいない=外に出された可能性が高い。

が、いつまで経っても出てこないので、もう一度作動させてみる。すると……

 

シア「うぅ……これ、取って下さいぃ~……。」

扉に縫い付けられた姿で、シアが出てきた。

恐らく矢が飛来する風切り音に気がつき見えないながらも天性の索敵能力で何とか躱したのだろう。

だが、本当にギリギリだったらしく、衣服のあちこちを射抜かれて非常口のピクトグラムに描かれている人型の様な格好で固定されていた。

ウサミミが稲妻形に折れ曲がって矢を避けており、明らかに無理をしているようでビクビクと痙攣している。

 

ハジメ「こういうこともあるから、今度からは気を付けるように。」

シア「はい……すみません。」

取り敢えずシアを磔から解放し、キャンプ道具を回収した後で、準備を整えて出発しようとした時だった。

 

『こんな簡単なトラップに引っかかっちゃった奴は相当な間抜けだね!プギャー!』

石板にメッセージが追加された。そしてそれに気づいたシアが顔を俯かせ、垂れ下がった髪がその表情を隠した。

……見えないが、相当怒っているのが伝わってくる。

 

ゴギャ!

 

暫く無言だったシアは、徐にドリュッケンを取り出すと一瞬で展開、渾身の一撃を石板に叩き込んで粉砕した。

しかも余程腹に据えかねたのか、親の仇と言わんばかりの勢いでドリュッケンを何度も何度も振り下ろしていた。

すると、砕けた石板の跡の地面の部分に何やら文字が彫ってあり、そこには……

 

『ざんね~んで~した♪この石板は一定時間経つと自動修復するよぉ~!プークスクス!!』

 

シア「ムキィーー!!」

またもや煽りの文が浮かび、とうとうシアがマジギレして更に激しくドリュッケンを振い始めた。

部屋全体が小規模な地震が発生したかのように揺れ、途轍もない衝撃音が何度も響き渡る。

発狂するシアを尻目に、ハジメは不敵な笑みで呟いた。

 

ハジメ「……子供の悪戯にしては、ちょっと過激だなぁ。」

ユエ「……ん、人類の敵。」

いや、そこまで言わんでもいいと……思う必要はないか。まぁ、精神的に流石にキツイよな。

なので、一旦破壊した後で、ギーツⅨよろしく創り直した。文字も変えておいた。

 

『ミレディのウザさは世界一ィィィィィ!!!』

 

これでまぁ、一先ずは良いだろ。多分。




良いお嫁さんになりそうなシア、そんな彼女を無情なトラップが襲う!
……冗談はさておき、ここからがライセンの試練です。お楽しみに!
因みに、今回は前作の様な破壊行為はしません。時間はたっぷりあるので、じっくり攻略していきます。

アンケートその1の結果以外で、追加で登場させてほしいキャラは?

  • ボボボーボ・ボーボボ
  • 五条悟
  • ディアボロ(黄金の風)
  • 銀さん
  • ブロリー
  • ユウキ(SAO)
  • カービィ
  • ヨシヒコ
  • 鬼灯様
  • アインズ・ウール・ゴウン
  • シャドウ(影の実力者)
  • エボルト
  • 篠ノ之束
  • ルフィ(風船で飛んできた)
  • エスデス(アカメが斬る)
  • フリーレン
  • リムル
  • サーヴァントの誰か(活動報告で入力)
  • 東方キャラ(リクは活動報告へ)
  • その他(活動報告でリクエスト受付)
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