Re.ありふれない錬成師で最高最善の魔王、世界最強を超越する   作:天元突破クローズエボルハザード

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この世界のハジメさんは、外道相手には何やっても良かろうなのだ、な性格です。
なのでその気になれば、相手の肉体の至る所にGをパンパンに詰め込んだり、激辛麻婆豆腐の湖に沈めたり、1人用のポッドで圧殺することもやりかねません。

追記:白河上皇さん、誤字報告ありがとうございます!


00:55/殺す覚悟、通す正義

光輝「これは……。」

ハジメ「あぁ、言っとくけど俺が殺ったわけじゃねぇぞ?

さっき言った首輪型噓発見器の応用版アーティファクトをつけた結果、こうなっただけだ。」

合流してから少し、俺が落ち着いた頃だった。どうやら光輝達が魔人族の死体に気が付いたようだ。

 

雫「その応用版アーティファクト?っていうのは分からないのだけど……

要するに、何かしらの出来事が引き金になって、あの魔人族は死んだという事なのかしら?」

ハジメ「あぁ、あの首輪には付けた奴が誓ったことを、命を懸けて守らせる機能があるからな。

二度と戦争に関わらず、大人しく帰るよう誓わせたんだが……

向こうは誓約をたがえて、背後から奇襲してこようとした結果、ああなった。」

因みに、まだ神代魔法の事は話すつもりはない。詳しくは、な。

 

光輝「何故、何故殺したんだ。殺す必要があったのか……。」

ハジメ「おいおい、向こうが勝手に死んだだけだと、先程も言っただろうに。

そもそも、俺達は戦争という名の殺し合いに身を投じているんだぞ?その引き金を引いておいて、何を言ってる?

お前にはその覚悟が出来ていたんじゃなかったのか?たかが死体を見た程度で血迷うな。」

すると光輝が何故か突っかかった来たので、理論的に打ち負かすことにした。

 

光輝「それでも、お前の強さなら彼女を無力化することだって……!」

ハジメ「そんなことをした所で、向こうが自害してしまっては元も子もないだろう。

それに、情報さえ手に入れば用などない。無駄に生かしてこちらの情報を抜き取られたら面倒だしな。」

後、相手が女性なので、教会の奴等に酷い事される可能性大だ。具体的には、ここで話せないレベルの。*1

 

光輝「だからって、わざわざ命を奪わなくても良かったじゃないか!もしかしたら、話し合えば……。」

ハジメ「この期に及んでご都合主義か……前々からそうだが、どうしてお前はそうも歪んだ認識なんだ。

人殺しが罪だというのなら、向こうだって同じだろ?あっちもこっちも、大勢の民を手にかけてきたのだから。」

光輝「そっ、それは……でも「いい加減にしろ。」!?」

流石にウダウダ言われると怠いので、威圧を飛ばして警告する。

 

ハジメ「戦争で一々理想論など説いている暇があるなら、黙って強くなりやがれ。

俺のように、相手が神だろうが世界だろうが、敵を全て殺す覚悟もない癖に、物事の善悪を語るな。

大体、向こうも人類を滅ぼすことを正しいと思っているのに、何が人殺しは悪いだとか、舐め腐ってんのか?」

そもそも、正しいだとかそんな綺麗事は、外道相手にしか使えないんだっつーの。

 

ハジメ「平和ボケでヒーローごっこ気分がまだ抜けていないのであれば、教えてやるからしっかり刻んどけ。

戦争とは、勝利と己の正義の為であれば、どんな手を使っても許される場所だ。

敗者は全てを失い、勝者だけが全てを制する。生き残るためなら、他の命を喰らうのも当たり前。

それが戦場の掟だ。そこに卑怯だ犯罪だと勝手な理由をつけるガキの癇癪なんか、通じる訳ねぇだろうが。」

光輝「ッ……俺はただ、人として当たり前の「そんな軽い理由の正義など、何の価値もない。」なっ、何だとッ!」

世界を相手に恋人を守る為とか、もっとデカい理由もないのに、よくもまぁそんな大層な正義を掲げたものだ。

 

ハジメ「後、お前自分の意見だけが正論だと思っているだろうけど、世の中そう甘くねぇぞ。

人や場所によって正しさなんて概念、簡単に変わっちまう脆い物だって事位、いい加減気付けや。

自分の意見が100%通ると思うな。八つ当たりなんてしてる暇があったら、他人の話を聞け。

現実から目を逸らして、人の善性にしか目を向けないその悪癖は、迷惑そのものだぞ。」

光輝「ち、違う!勝手な事「よせ、光輝!」ッ!?メルドさん!?」

おや、団長も何か思うところがあるようだ。

 

メルド「ハジメの言っていることは正しい……それに、これは私のせいでもある。本当にすまない、お前達。」

光輝「!?な、何故メルドさんが謝るんですか?」

すると、メルド団長は俺達に向けて頭を下げた。やはり、教えてなかったのはアンタの方針か。

 

メルド「当然だろう、俺はお前等の教育係なんだ。……なのに、戦う者として大事な事を教えなかった。

……人を殺す覚悟の事だ。

時期がくれば、偶然を装って賊を嗾けるなりして人殺しを経験させようと思っていた……

魔人族との戦争に参加するなら絶対に必要な事だからな。

……だが、お前達と多くの時間を過ごし、多くの話をしていく内に、本当にお前達にそんな経験をさせていいのか……迷う様になった。

騎士団団長としての立場を考えれば、早めに教えるべきだったのだろうがな。

……もう少し、あと少し、これをクリアしたら、そんな風に先延ばしにしている間に、今回の出来事だ……

私が半端だった。教育者として誤ったのだ。そのせいで、お前達を死なせるところだった……申し訳無い。」

 

そう言って再び深く頭を下げるメルド団長に、光輝達はあたふたと慰めに入る。

まぁ、あの人もあの人なりにかなり悩んでいたようだしな。それに俺等、元々戦争とは無縁だったし。

教会信者であるにも関わらず、なんとも人がいいというか、優しいというか。ホント……人格者で良かったよ。

 

ハジメ「それも大事ですけど、先ずは引き際を見極めさせましょう。蛮勇は時に崩壊を招きかねませんし。」

メルド「……そうだな、本当にすまない。」

ハジメ「後、戦略面も鍛えましょう。何かしら仮想の戦争を題材にした、ボードゲームでも作っておくので。」

メルド「それは助かる、是非とも頼む。」

この前、オスカーの発明品からよさそうなものを見つけたしな。あれを少し改良してみよう。

 


 

その後、迷宮を出た俺達は香織達と一旦分かれ、お使い達成の為にギルドへと向かった。

一応、香織には明日の早朝にグリューエンに向かうことは伝えておいたので、見送りくらいはしてくれるだろう。

……邪魔が入らなければ、の話だが。

 

そのまま人通りの多い道を歩いていると、最早お馴染みの羨望と嫉妬の視線が突き刺さったが、いつもの如く圧を飛ばして視線を散らし、俺達は冒険者ギルドのホルアド支部に到着した。

相変わらずミュウを肩車したまま、俺はギルドの扉を開ける。

他の町のギルドと違って、ホルアド支部の扉は金属製だった。

 

重苦しい音が響き、それが人の入ってきた合図になっている様だ。

前回ホルアドに来た時は、冒険者ギルドに行く必要も無かったので中に入るのは今回が初めてだ。

なので、ちょっとした冒険気分で入った。

ホルアド支部の内装や雰囲気は、最初俺が連想していた冒険者ギルドそのままだった。

 

壁や床は所々壊れていたり大雑把に修復した跡があり、泥や何かの染みがあちこちに付いていて不衛生な印象を持つ。

内部の作り自体は他の支部と同じで入って正面がカウンター、左手側に食事処がある。

しかし他の支部と異なり、普通に酒も出している様で昼間から飲んだくれた野郎達が屯していた。

 

2階部分にも座席がある様で、手すり越しに階下を見下ろしている冒険者らしき者達もいる。

2階にいる者は総じて強者の雰囲気を出しており、そういう制度なのか暗黙の了解かはわからないが、高ランク冒険者は基本的に2階を使う様だ。

 

冒険者自体の雰囲気も他の町とは違う様だ。

誰も彼も目がギラついていて、ブルックの様な仄々した雰囲気は皆無だった。

冒険者や傭兵など、魔物との戦闘を専門とする戦闘者達が自ら望んで迷宮に潜りに来ているのだから、気概に満ちているのは当然といえば当然なのだろう。

 

しかし、それを差し引いてもギルドの雰囲気はピリピリしており、尋常ではない様子だった。

明らかに、歴戦の冒険者をして深刻な表情をさせる何かが起きている様だ。

そして、俺達がギルドに足を踏み入れた瞬間、冒険者達の視線が一斉に俺達を捉えた。

 

その眼光のあまりの鋭さに、ミュウが「ひぅ!」と悲鳴を上げ、ヒシ!と俺の頭にしがみついた。

嫉妬の視線に子供まで巻き込むんじゃねぇよと、内心で毒づきながら、益々震えるミュウを肩から降ろし、片腕抱っこに切り替えた。

ミュウは俺の胸元に顔を埋め、外界のあれこれを完全シャットアウトした。

 

血気盛んな、或いは酔った勢いで席を立ち始める一部の冒険者達。

奴等の視線は、「ふざけたガキをぶちのめす。」と何より雄弁に物語っており、このギルドを包む異様な雰囲気からくる鬱憤を晴らす八つ当たりと、単純なやっかみ混じりの嫌がらせである事は明らかだ。

単なる依頼者であるという可能性もあるだろうに……それすらも考えられんのか、この馬鹿どもは。

 

 

ドォンッ!!!

 

 

そんな音が聞こえてきそうな程濃密にして巨大且つ凶悪なプレッシャーを、俺達を睨みつけていた冒険者共に情け容赦一切なく叩きつけた。

先程冒険者達から送られた殺気が、まるで子供の癇癪に思える程絶大な圧力は、未熟な冒険者共をあっという間に気絶させる。

 

既に物理的干渉力に等しいそれは、ギルドの建物にも罅を少々入れ、何人かは三途の川を渡りかけているようだ。

まぁ、冒険者は死と隣り合わせ何だし、これくらいならすぐに戻ってこれるだろう。

なんて、呑気に思いながら通り道に邪魔な冒険者たちを隅っこにぶん投げる俺であった。

 

ハジメ「ほれミュウ、もう怖い奴等はいないぞ?」

俺は、顔を埋めるミュウにもう大丈夫だと声を掛ける。

それでミュウも安心したのか、再び肩車を強請って俺の首に跨る。よし、これでいい。

そう思った俺は、ユエ達を連れてカウンターへと歩いて行き、辿り着いたカウンターの受付嬢に要件を伝える。

 

因みに、受付嬢は可愛かった。シアと同じ年くらいの明るそうな娘だ。テンプレはここにあったらしい。

尤も、普段は魅力的であろう受付嬢の表情は恐怖と緊張でめちゃくちゃ強張り、今にも泣き崩れそうだったが。

仕方がない、ここは愛娘の力を借りますか。

 

ハジメ「え~と、ミュウ、お願いできるかな?」

ミュウ「みゅ?……!はいなの!」

すると、怯えていた受付嬢の手に、小さな手が重ねられた。

思わず「ひっ!?」と悲鳴を上げる受付嬢だったが、その手が、ミュウのものだと分かるとキョトンとする。

そんな店員さんに、ミュウはほわりとほほ笑むと…

 

ミュウ「お姉ちゃん、大丈夫なの~。」

受付嬢「あ、はい、し、失礼しましゅた。」

流石、ミュウ。一撃だった。落ち着きを取り戻した受付嬢は、何とか気を正常に保った。

重要なことなので、もう一度言おう。流石はミュウ、俺の娘。

 

そんなミュウに感謝と感心と称賛を込めてナデナデした。ミュウはえへへ~と笑いながら、俺に抱き着いた。

全く、可愛いなぁ~。なんて思っていたら、ユエ達も撫でたがっていたので、譲ってあげた。

さてと、受付嬢さんも落ち着いたことだし、要件を話すか。

 

ハジメ「支部長はいる?フューレンのイルワ支部長から手紙を預かっているんだけど……

本人に直接渡すよう言われていてね。」

俺はそう言いながら自分のステータスプレートを受付嬢に差し出す。

受付嬢は、緊張しながらもプロらしく居住まいを正してステータスプレートを受け取った。

 

受付嬢「は、はい!お預かりします。え、えっと……イルワ様、というと……

フューレン支部のギルド支部長様からの依頼……ですか?」

普通、一介の冒険者がギルド支部長から依頼を受けるなどという事はありえないので、少し訝しそうな表情になる受付嬢。

しかし、渡されたステータスプレートに表示されている情報を見て目を見開いた。

 

受付嬢「き、"金"ランク!?」

冒険者において、"金"のランクを持つ者は全体の一割に満たない。

そして"金"のランク認定を受けた者についてはギルド職員に対して伝えられるので、当然この受付嬢も全ての"金"ランク冒険者を把握していると思うけど、どうやら俺達のことはまだ伝わっていなかったみたい。

 

その声に、復活したギルド内の冒険者も職員も含めた全ての人が受付嬢と同じ様に驚愕に目を見開いて俺を凝視すると、建物内が俄に騒がしくなった。

受付嬢は、自分が個人情報を大声で晒してしまった事に気がついてサッと表情を蒼褪めさせる。

そして、ものすごい勢いで頭を下げ始めた。

 

受付嬢「も、申し訳ありません!本当に、申し訳ありません!」

ハジメ「この程度別に構わん。それよりも、ここの支部長に取り次いでくれ。焦り過ぎるなよ?」

受付嬢「は、はい!少々お待ちください!」

放っておけばいつまでも謝り続けそうな受付嬢に、注意を促す。

というか、別に今更隠す理由などあるまい。フューレンで裏組織相手に暴れまくったしな。

 

子連れで美女・美少女ハーレムを持つ、見た目青年の"金"ランク冒険者にギルド内の注目がこれでもかと集まるが、いつものことなのでスルー。

注目される事に慣れていないミュウが、居心地悪そうなので全員であやす。

そうこうしていると、ギルドの奥から60歳過ぎ位のガタイのいい左目に大きな傷が入った迫力のある男性が来た。

その眼からは、長い年月を経て磨かれたであろう深みが見て取れ、全身から覇気が溢れている。

 

ハジメ「アンタがギルド長か?俺はハジメ。イルワ支部長からの伝令で来た。」

???「ご紹介どうも。俺はホルアドギルド支部長のロア・バワビスだ。

早速だが、応接室に案内しよう。ここではとても話ができる状況じゃないみたいだからな。」

ハジメ「あぁ、そうだな。嫉妬で子供に当たるような輩がいては、面倒この上ないしな。」

ロア「……その全員を気絶させたお前がそれを言うのか……。」

とまぁ、そんなコントをしつつ、俺達は応接室に案内され、話を始めた。

 

ロア「さてハジメ。イルワからの手紙でお前の事は大体分かっている。随分と大暴れした様だな?」

ハジメ「ただの成り行きだ。トラブルからやってくるから、本気で迎え撃っただけに過ぎない。」

成り行き程度の心構えで成し遂げられる事態じゃないっていうツッコミはなしだ。

そんな様子の俺に、ロアさんは面白そうに唇の端を釣り上げた。

 

ロア「手紙には、お前の"金"ランクへの昇格に対する賛同要請と、出来る限り便宜を図ってやって欲しいという内容が書かれていた。

一応、事の概要くらいは俺も掴んではいるが……

たった一人で黒い竜を従え、6万近い魔物の殲滅、半日でフューレンに巣食う3大裏組織の壊滅、そのバックにいたバイヤーも逮捕まで追い詰めたと……

俄には信じられん事ばかりだが、イルワの奴が適当な事を態々手紙まで寄越して伝えるとは思えん……

もう、お前が実は魔王だと言われても俺は不思議に思わんぞ。」

 

ハジメ「魔王ねぇ……ただの魔王だと、魔人族の王とかいう雑魚と被るし嫌なんだけど。」

ロア「ふっ、魔王を雑魚扱いか?随分な大言を吐くやつだ……。」

ハジメ「うん?別に魔王=雑魚という認識ではないぞ?実際、俺も魔王だし。」

ロア「……は?」

硬直するロア支部長に、ステータスプレートの天職欄を見せる。

 

ハジメ「ほれ、書いてあるだろ。最高最善の魔王って。」

ロア「……マジかよ。」

思わず口をあんぐりと開けるロア支部長。まぁ、そりゃそうなるわな。さて、これで用事も終わった。

なので、明日の出発に備えて、俺達は休息をとるのであった。

*1
メタァッ!




次回、やっと西へ向かえます。勿論、告白シーン付きで。

アフターの後で異世界旅行(別作品)編をやるとしたら、どの世界が良いでしょうか?

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