Re.ありふれない錬成師で最高最善の魔王、世界最強を超越する   作:天元突破クローズエボルハザード

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面舵一杯、ヨーソロー!というわけで、今回からエリセンで海底探索&奇蹟の邂逅編、はっじまるよー!

追記:白河上皇さん、誤字報告ありがとうございます!


00:64/母と娘

見渡す限りの青。空は地平の彼方まで晴れ渡り、太陽の光は燦々と降り注ぐ。

しかし、決して暑すぎるという事は無く、気候は穏やかで過ごしやすい。時折優しく吹く微風が何とも心地いい。

そんな大海原を駆けるのは、一隻の船……いや、この世界の人にはそうは見えないだろう。

 

何せ、黒く光沢のある流線形のボディと、その左右についているVの字型の小さな翼、後部のスクリューと尾に見せかけた舵、極めつけは外側に乗り込む場所がないというフォルムだ。

魚で例えるなら、少し平べったいシャチといったところか。

尤も、これでも新種の魔物扱いされてもおかしくはなさそうだが……このシャチ型船の製作者は無論、俺だ。

 

ハジメ「方角はあっているし、距離的にそろそろか?ミュウ、あと少しでエリセンに着くぞ~。」

ミュウ「ホント!?ママに会えるの!?」

ハジメ「あぁ、そのうち向こうに町が見えてくるはずさ。パパに任せんしゃい!」

現在、俺達はオルクスで製作した潜水艇"オルカヴィア"でミュウの故郷であるエリセンに向かっている。

その上にいる以上、潮風で喉がやられないよう、シャドーベールでしっかり防護はしてある。

 

ここに来るまでの道中、海の魔物達が襲い掛かってきた。

体長30mはありながら30本以上の触手を持つ巨大な烏賊擬きに、水の竜巻を纏う鮫擬きの群れ、角が回転する速いカジキマグロに、機雷の様な糞を撒き散らすウザい表情の亀等……

 

いずれも一流の冒険者でも苦戦する魔物だったのだろうが、生憎目の前にいるのは"最高最善の魔王"とその仲間達。

出てきた瞬間、"オルカヴィア"の武装や俺達の攻撃によって、即座に解体されては部位を剝ぎ取られ、中にいた巨大寄生虫諸共食料になった。

尤も、ダイオウイカ擬きは生憎食べられなかったので、遺体を燃やした状態でそのまま放置したが。

 

サメはフカヒレスープ、亀は鍋煮込み、カジキマグロはバター焼き、味噌漬けにカルパッチョにもした。

勿論、寄生虫対策に1日以上は凍らせておいてから食べたぞ?後、寄生虫は蒲焼きにして食った。

現在も高速で移動しつつ、器用に釣りで成果を上げている。鯖に秋刀魚っぽい奴も取れたようだ。

偶には塩焼きも良さそうだが……そろそろ甘味位は何か作ってやらないとな。パンケーキ辺りが妥当か?

なんて、今度の献立を考えつつ、前へ前へと"オルカヴィア"を進ませる俺達であった。

 

そんな感じで時折襲ってくる魔物を腹に収めつつ、進む事丸一日。

俺達は傷まない様凍らせていた魚を解凍調理しては堪能し、各自で食後の休息をとっていた。

そろそろ寄生虫も死んでいる頃なので、刺身を作っても良さそうだなと、波に揺られながら考えていた時だった。

 

ザバッ!

 

しかしその時、不意に魚や魔物とも違う気配を感じた直後、小舟を囲む様にして複数の人影が海の中から現れたかと思えば、三叉槍を突き出して俺達を威嚇してきた。

数は20人程で、よく見ればその誰もがエメラルドグリーンの髪と扇状の鰭の様な耳を付けている。

どう見ても海人族の集団だが……彼らの目は、いずれも警戒心に溢れ剣呑に細められている。

その内の一人、俺の正面に位置する海人族の男が槍を突き出しながら問い掛けた。

 

海人A「お前達は何者だ?何故ここにいる?その乗っている物はなんだ?」

ハジメ「質問は一つずつにしてくれ。俺は南雲ハジメ、ただの冒険者さ。」

そう言ってステータスプレートと依頼書、事の経緯が書かれた手紙を提示した。

 

海人A「……なになに……本物の〝金〟ランクだとっ!?しかも、フューレン支部長の指名依頼!?」

これらの書類はエリセンの町長と目の前の駐在兵士のトップに宛てられたものだ。

まぁ、今出しておいた方が証人が出来るのでより信頼を得られるだろう。

それを食い入るように読み進めた男は、警戒を解くよう周りの海人族に言った。

 

ハジメ「旅の目的としては、そこに記載されている通り、ミュウという海人族の少女の護送だ。」

海人A「!み、ミュウちゃんだと!?あの子は無事なのか!?」

ハジメ「あぁ、今はお腹いっぱいになったから、船の中で寝ているだけだ。」

それを聞いて海人族の者達は、ミュウの無事に安堵したのかホッとしていた。

あの様子だと、余程心配していたのだろう。絆の強さが伺えるものだ。

 

ハジメ「あぁ、それと、ミュウを攫った奴等は全員血祭りにあげといたから。

今頃、豚箱で臭い飯でも漁っていることだろう。」

海人A「そうか……依頼の完了を承認する。南雲殿。」

ハジメ「構わんさ、それよりも情報の共有をしよう。俺もミュウの母親の様子が気になるしな。」

そんな訳で海人族の自警団を同行させ、再びエリセンへと"オルカヴィア"を進めるのであった。

 

彼等の話としては、こうだ。

母親がミュウを探していた際に、海岸の近くで怪しげな男達を見つけ、娘を知らないかと聞こうとした結果……

運の悪い事にその男達は例の人攫い共だったようで、母親は殴られて転倒してしまった上に、追い打ちを掛けるように放たれた炎弾が足に被弾してしまったらしい。

 

直撃は避けたものの、衝撃で海に突き飛ばされてしまい、母親は痛みと衝撃で気を失っていた所を自警団に保護されたそうだ。

しかし、一命は取り留めたものの、足の神経がやられてしまい、そのせいで歩くことはおろか、今までのように泳ぐことも出来ない状態になってしまったのだ。

そんなこともあって、自警団の面々も殺気立っていたようだ。まぁ、早くに疑いが晴れて良かったよ。

 


 

シア「あっ、ハジメさん!見えてきましたよ!町ですぅ!やっと人のいる場所ですよぉ!」

ハジメ「そうだね、にしてもどうやって海の上に浮いているんだろ?重力魔法……じゃあないよな?」

そうして海の上を走る事、2時間半弱。シアが、瞳を輝かせながら指を指し【エリセン】の存在を伝える。

ユエ達の目にも、確かに海上に浮かぶ大きな町が見え始めたようだ。

 

俺達は桟橋が数多く突き出た場所へ向かう。

そして、見たこともない乗り物に乗ってやってきた俺達に目を丸くしている海人族達や、観光やら商売でやって来たであろう人間達を尻目に空いている場所に停泊した。

一先ず自警団の人達が先に説明してくれたので、警戒は一応されてはいないようだ。

 

そしてミュウが船から元気よく出てくると、安堵の声がチラホラ挙がっていた。

やってきた海人族と人間の兵士も、依頼書を見て事情を理解してくれたようで、手続き自体はスムーズに済んだ。

まぁ、オルカヴィアについての説明を後日しなきゃいけないけどね。

 

尚、野次馬については駐在部隊隊長のサルゼという人物が説明を請け負い、騒ぎの収拾に入ってくれた。

中々、職務に忠実な人物のようだ。

それと、ミュウの知り合い達が声を掛けたそうにしていたが、そうすれば何時まで経っても母親の所へ辿り着けそうになかったので、そっと視線と念話で優しく制止した。

 

ミュウ「パパ、パパ。お家に帰るの。ママが待ってるの!ママに会いたいの!」

ハジメ「そうだね。早く会いに行こうか。」

俺の手を懸命に引っ張り、早く早く!と急かすミュウ。

まぁ、ミュウにとっては約2ヶ月ぶりの我が家と母親なのだから、無理もないだろう。

 

道中も俺達が構うから普段は笑っていたけど、夜寝る時等にやはり母親が恋しくなる様で、そういう時は特に甘えん坊になっていたしな。

泣き言を人前で言わない辺り、誘拐の時の恐怖が残っているのかもしれない。

一刻も早く母親に会わせて、心の底から安心させてあげないとな。……今度は俺の方が恋しくなりそうだが。

 

香織「ハジメくん。さっきの兵士さんとの話って……。」

ミュウの案内に従って彼女の家に向かう道中、顔を寄せて来た香織が不安そうな小声で尋ねる。

そういえば、サルゼさんからミュウが母親の容体について知っているのか、尋ねられていたからな。

 

ハジメ「いや、命に関わる訳じゃないみたい。ただ、怪我が酷いのと精神的なものらしい。

精神の方はミュウがいれば問題ない、怪我の方はお願いするよ。時間がかかりそうなら手伝うし。」

香織「うん。任せて!」

そんな会話をしていると、通りの先で何やら騒ぎがあった。若い女の声と、数人の男女の声も聞こえている。

 

海人族B「レミア、落ち着くんだ!その足じゃ無理だ!」

海人族C「そうだよ、レミアちゃん。ミュウちゃんならちゃんと連れてくるから!」

???「いやよ!ミュウが帰ってきたのでしょう!?なら私が行かないと!迎えに行ってあげないと!」

 

騒ぎの中心を見れば、どうやら家を飛び出そうとしている女性を、数人の男女が抑えている様だ。

恐らく、知り合いがミュウの帰還を母親に伝えたのだろう。

そのレミアと呼ばれた女性の必死な声が響くと、ミュウは顔をパァア!と輝かせ、玄関口で倒れ込んでいる20代半ば程の女性に向かって、精一杯大きな声で呼びかけながら駆け出した。

 

ミュウ「ママーーッ!!」

レミア「ッ!?ミュウ!?ミュウ!」

ミュウはステテテテー!と勢いよく走り、玄関先で両足を揃えて投げ出し崩れ落ちている女性──

母親であるレミアの胸元へ、満面の笑顔で飛び込んだ。

 

もう二度と離れないという様に固く抱きしめ合う母娘の姿に、周囲の人々が温かな眼差しを向けている。

レミアは何度も何度も、ミュウに「ごめんなさい。」と繰り返していた。

それは目を離してしまった事か、それとも迎えに行ってあげられなかった事か、或いはその両方か。

娘が無事だった事に対する安堵と守れなかった事に対する不甲斐なさにポロポロと涙をこぼすレミアに、ミュウは心配そうな眼差しを向けながらその頭を優しく撫でた。

 

ミュウ「大丈夫なのママ、ミュウはここにいるの。だから大丈夫なの。」

レミア「ミュウ……。」

まさかまだ4歳の娘に慰められるとは思っていなかったのか、レミアは涙で滲む瞳をまん丸に見開いてミュウを見つめた。

 

ミュウは真っ直ぐレミアを見つめており、その瞳には確かに母親を気遣う気持ちが宿っていた。

攫われる前は人一倍甘えん坊で寂しがり屋だった娘が、自分の方が遥かに辛い思いをした筈なのに再会して直ぐに自分の事より母親に心を砕いている。

驚いて思わずマジマジとミュウを見つめるレミアに、ミュウはニッコリと笑うと今度は自分からレミアを抱きしめた。

 

体に、或いは心に酷い傷でも負っているのではないかと眠れぬ夜を過ごしながら自分は心配の余り心を病みかけていたというのに、娘は寧ろ成長して帰って来た様に見える。

その事実にレミアは肩の力が抜けたのか、つい苦笑いを溢していた。

涙もとっくの昔に止まり、その瞳にはただただ娘への愛おしさが宿っている。

 

ハジメ(ホント、成長したなぁ……。)ウルッ

実の娘ではないというのに、たった2ヶ月しか触れあっていないというのに、我が子のように俺も嬉しく感じた。

そんな感慨に浸っていた時だった。再び母親と抱きしめ合っていたミュウが突如、悲鳴じみた声を上げたのは。

 

ミュウ「ママ!あし!どうしたの!けがしたの!?いたいの!?」

どうやら、肩越しにレミアの足の状態に気がついたらしい。

彼女のロングスカートから覗いている両足は包帯でぐるぐる巻きにされており、痛々しい有様だった。

話には聞いていたが……これは酷い。立っている事も儘ならない状態ではないか。

 

だが、そんな状況下でもレミアは、これ以上娘に心配ばかりかけられないと笑顔を見せて、ミュウと同じ様に「大丈夫。」と伝えようとした。

しかしそれより早く、ミュウはこの世でもっとも頼りにしている"パパ"に助けを求めてきた。

 

ミュウ「パパぁ!ママを助けて!ママの足がいたいの!」

レミア「えっ!?ミ、ミュウ?今、なんて……?」

ミュウ「パパ!はやくぅ!」

レミア「あら?あらら?やっぱり、パパって言ったの?ミュウ、パパって?」

混乱し、頭上に大量の“?”を浮かべるレミア。周囲の人々もザワザワと騒ぎ出した。

 

「レミアが……再婚?そんな……バカな!?」

「レミアちゃんにも、漸く次の春が来たのね!おめでたいわ!」

「ウソだろ?誰か、嘘だと言ってくれ……俺のレミアさんが……。」

「パパ…だと!?俺の事か!?」

「きっとクッ○ングパパみたいな芸名とかそんな感じのやつだよ、うん、そうに違いない。」

「おい、緊急集会だ!レミアさんとミュウちゃんを温かく見守る会のメンバー全員に通達しろ!

こりゃあ、荒れるぞ!」

……何やら、あちこちからも色々危ない発言が飛び交っている。

 

どうやらレミアとミュウは、かなり人気のある母娘の様だ。

レミアはまだ20代半ばと若く、今はかなり窶れてしまっているがミュウによく似た整った顔立ちをしている。

復調すればおっとり系の美人として人目を惹くだろう事は容易く想像できるので、人気があるのも頷ける。

まぁ、再婚相手だと誤解されようとも、娘が助けを求めている以上向かわん理由はないがな。

そう思った俺は、刻一刻と大きくなる喧騒の中を進み、ミュウの元へと向かった。

 

ミュウ「パパぁ!はやくぅ!ママをたすけて!」

そう叫ぶミュウの視線ががっちり俺を捉えているので、その視線を辿りレミアも周囲の人々も俺の存在に気がついたようだ。

 

ミュウ「パパ、ママが……。」

ハジメ「大丈夫、心配しなくてもちゃんと治すよ。だからミュウ、そんな悲しそうな顔をしないでよ。ね?」

ミュウ「はいなの……。」

 

泣きそうな表情で振り返るミュウの頭を撫でながら、俺は視線をレミアに向ける。

レミアはポカンとした表情で俺を見つめていた。

無理もないかと思いつつも、騒ぎが益々大きくなってきたので、治療の為にも家の中に入る事にした。

 

ハジメ「失礼。」

レミア「え?ッ!?あらら?」

うぉっ!?軽っ……。そうしてレミアを抱き上げ、そのままミュウに先導してもらいレミアを家の中に運び入れた。

レミアを抱き上げた事で背後から悲鳴と怒号が上がったが無視だ。

当のレミアは、突然抱き上げられた事に目を白黒させているが、それも今回はスルーだ。

 


 

ハジメ「どう?いけそうかな?」

香織「ちょっと見てみるね……レミアさん、足に触れますね。痛かったら言って下さい。」

レミア「は、はい?えっと、どういう状況なのかしら?」

家の中に入るとリビングのソファーが目に入ったので、レミアをそっと下ろした。

そしてソファーに座り、目をぱちくりさせながら俺を見つめるレミアの前に傅き、香織に見せる。

 

当の本人は、突然攫われた娘が帰ってきたと思ったら、その娘がパパと慕う男が現れて、更に見知らぬ美男に美女・美少女が家の中に集まっているという状況に、困った様に眉を八の字にしている。

そうこうしている内に香織の診察も終わり、レミアの足は神経を傷つけてはいるものの香織の回復魔法で一応治癒出来る事が伝えられた。

 

香織「ただ、少し時間が掛かるみたいで……

後遺症無く治療するには、3日位掛けてゆっくりやらないと駄目みたい。」

ハジメ「そうか、じゃあその間は香織に任せるよ。俺も療養の為の車椅子でも作っておくよ。」

一応、生命エネルギーの譲渡も可能ではあるが、誤って神経を傷つけてしまう訳にはいかないしな。

え?因果律操作を使えばいいじゃんって?それは……ホラ、あまり香織の出番取るわけにはいかないから……。*1

 

レミア「あらあら、まあまあ。もう歩けないと思っていましたのに……何とお礼を言えばいいか……。」

香織「ふふ、いいんですよ!ミュウちゃんのお母さんなんですから!」

レミア「えっと、そういえば皆さんは、ミュウとはどの様な……

それにその、……どうしてミュウは、貴方の事を“パパ”と……?」

 

レミアの当然と言えば当然の問いかけに、俺達は経緯を説明する事にした。

フューレンでの騒動、逃げてきたミュウとの出会い、そしてパパと呼ぶ様になった経緯など。

全てを聞いたレミアはその場で深々と頭を下げ、涙ながらに何度も何度もお礼を繰り返した。

 

レミア「本当に、何とお礼を言えばいいか……娘とこうして再会できたのは、全て皆さんのおかげです。

このご恩は一生かけてもお返しします。私に出来る事でしたら、どんな事でも……。」

ハジメ「父親として出来る限りのことをしただけだよ。でもそうだなぁ……この辺にいい宿とかない?」

そう聞くと、レミアは良い場所があるといった。そこは……

 

レミア「でしたらせめて、我が家をお使いください。

エリセンには暫く滞在なさると聞きましたので、これ位はさせて下さい。

幸い家はゆとりがありますから、皆さんの分の部屋も空いています。エリセンに滞在中は、どうか遠慮なく。

それにその方がミュウも喜びます。ね、ミュウ?ハジメさん達が家にいてくれた方が嬉しいわよね?」

ミュウ「?パパ、どこかに行くの?」

 

そう言いだしたレミアの膝枕で、うとうとしていたミュウは目をパチクリさせて目を覚まし、次いでキョトンとした。

どうやらミュウの中で俺が自分の家に滞在する事は、物理法則より当たり前の事らしい。

何故レミアがそんな事を聞くのか分からない、と言った表情だ。

 

ハジメ「ま、それもそうか……じゃあ、折角だしお言葉に甘えさせてもらうよ。」

レミア「はい、どうぞ存分に。」

ハジメ「それで、ミュウのことなんだけど……。」

レミア「はい、この先の旅は過酷で危険だからエリセンに留まる様に、ですよね?」

 

そう、この先俺達は教会や魔人族とも事を構えなければならない。

だがその戦いに、ミュウやレミアにまで危険が及ぶ可能性も考えれば、少しずつ距離を置いて旅立つべきなのだ。

でもそうなったら絶対ミュウに泣かれると思うと、気分が憂鬱になるのだ。

俺だって辛いよ……助けて、シャンクス。

 

ハジメ「あぁ、あの年頃は母親と一緒が一番だからね。まぁ、お別れの日までは"パパ"でいるつもりだよ。」

レミア「うふふ、別にお別れの日までと言わず、ずっと"パパ"でもいいのですよ?

先程"一生かけて"と言ってしまいましたし……。」

 

そんなことを言って、少し赤く染まった頬に片手を当てながら「うふふ♡」と笑みを溢すレミア。

おっとりした微笑みは、普通なら和むものだが……周りの視線が何故か冷たい。

流石に本心からの言葉ではないのだろうが……難しいな、家族というものは。

 

ハジメ「まぁ、ミュウのパパでいることは間違いは無いかな?"パパ"でいることは、ね?」

レミア「あらあら、おモテになるのですね。

ですが、私も夫を亡くしてそろそろ5年ですし……ミュウもパパ欲しいわよね?」

ミュウ「ふぇ?パパはパパだよ?」

レミア「うふふ、だそうですよ。パパ?」

 

……気温が更に下がった気がする。

それに気が付いているのかいないのか分からないが、おっとりした雰囲気で、冗談とも本気とも付かない事をいうレミア。

 

「いい度胸だ、ゴラァ!」という視線を送るユエ達にも「あらあら、うふふ。」と微笑むだけで、柳に風と受け流している。

意外に大物なのかもしれない。

しかし……いや、直接聞くのはなぁ……。

 

取り敢えず言葉に甘え、レミア宅に世話になる事になった。

部屋割りで「夫婦なら一緒にしますか?」と言うレミアとユエ達が無言の応酬を繰り広げたりしたが、「パパとママと一緒に寝る~♪」というミュウの言葉に賛成し、俺はレミアと共に寝る事にした。

 

少ししたら大迷宮攻略に出航しなければならない。海底遺跡の捜索もどれくらいかかるか……。

暫く離れる事になるミュウとの時間も蔑ろには出来ないので、出来るだけ早く見つけたいものだ。

そう考えながら、ベッドに入った俺の意識はまだ見ぬ海底遺跡に向いたまま、微睡んでいった。

*1
メメタァ!




潜水艇の名前の元ネタはオルカブースター+ヴィヴィアンです。
決して、某伝説の老魔女や小さな魔女の親友ではありません。
アフターでは、解放者の魔装潜艦宮"ラック・エレイン-オルクスモデル"以上の巨大な海中移動大陸潜水艇を作ってみたいと思いますので、乞うご期待を!

もしもfateとのトリプルをやるとして、どんな女性サーヴァントと組ませたい?(モルガン・トネリコは本編で準レギュラーなので除く))

  • アルトリア(青王)
  • モードレッド
  • 玉藻の前
  • スカサハ
  • レディ・アヴァロン
  • 宮本武蔵
  • 沖田総司(オルタ含む)
  • 伊吹童子
  • ティアマト
  • ミスクレーン
  • 魔王信長
  • ククルカン
  • ジャンヌ(オルタ・メタ含む)
  • ネロ
  • アルテラ
  • 源氏鯖(頼光・義経・巴)
  • 河上彦斎
  • いっそのことカルデア入り
  • その他(活動報告欄で入力)
  • それって、貴方の癖ですよね?
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