Re.ありふれない錬成師で最高最善の魔王、世界最強を超越する 作:天元突破クローズエボルハザード
A.前作や原作13巻読んだ人はわかると思います。こいつは絶対に悪食なんて生易しいものとは違うと。
光の晴れた先には神秘的な光景が広がっていた。
淡い光が海面を照らし、それが天井にユラユラと波を作っており、その空間は中央に神殿の様な建造物が、4本の巨大な支柱に支えられていた。
支柱の間に壁は無く、吹き抜けになっている。
神殿の中央の祭壇らしき場所には精緻で複雑な魔法陣が描かれていた。
また周囲を海水で満たされたその神殿からは、海面に浮かぶ通路が四方に伸びており、その先端は円形になっている。
そして、その円形の足場にも魔法陣が描かれていた。俺達が転移してきたのはその一角の様だ。
ハジメ「……もう終わりか。他に比べては比較的優しめだったな。」
シア「いやいや!最初の海底洞窟は潜水艇がなかったら、無理ゲーもいいところでしたからね!?」
香織「確かに……普通はそんなもの持っていないからね。生成魔法と錬成が無いと造れないし。」
ティオ「空間魔法を使う必要があるのじゃ。そうなると、クリアまでにかかる魔力の消費は大きいのじゃ。」
トネリコ「魔力がなくなれば、溺死か魔物の餌ですね……何より、あのクリオネ?もいましたし。」
幸利「さっきの大量の亡霊共は物理攻撃が効かないからな……また魔力頼り、それも大軍相手だぞ?」
ユエ「ん……それに信仰心のある人間は、あの映像で心が折れる。」
むぅ……言われてみれば、それもそうだなと思った。
それはさておき、祭壇へと向かった俺達は、全員で魔法陣へと足を踏み入れた。
すると、いつもの通り脳内を精査され、記憶が読み取られた。
しかもそれだけなく、別の過去の惨劇も頭の中に流れ込んできた。
その場所は、巨大な地下空間で海底都市とも言うべき廃都で、流れてきた映像では人間族と魔人族の戦争が勃発していた。
都の奥には王城と思しき巨大な建築物があり、その中では重鎮達が話し合っていた。
何でも、魔人族が人間族の村を滅ぼした事が切っ掛けで、この都を首都とする人間族の国が魔人族側と戦争を始めたのだが、実はそれは和平を望まず魔人族の根絶やしを願った人間側の陰謀だったらしい。
それに気がついた時には、既に収まりがつかない程戦火は拡大し、遂に返り討ちに合った人間側が王都まで攻め入られるという事態になってしまった……という状況だったらしい。
何とも愚かな……。
そしてその陰謀を図った人間とは、国と繋がりの深い光教教会の高位司祭だったらしく、やはりというか教会はクソだった。
無論、この光教教会は聖教教会の前身だったので、常軌を逸した暴挙に出るのも当然だった。
なんと、困った時の神頼みと言わんばかりに、生贄を捧げて神の助力を得ようとしたのだ。
その結果、都内から集められた数百人の女子供が教会の大聖堂で虐殺されるという凄惨な事態となった。
俺はその光景を見てただ怒りしか湧いてこなかったが、ユエ達は流石にかなりキツかった様で、顔を蒼褪めさせている。
特に、シア・香織・トネリコは今にも吐きそうだ。
そして、やっと記憶の精査も終わり、無事に全員攻略者と認められたようで、脳内に新たな神代魔法が刻み込まれていった。
ユエ「……見つけた、"再生の力"。」
ハジメ「あぁ、遂に手に入れたな。これでアンカジのオアシスも復活するし、樹海の迷宮にも挑める。」
手に入れた【メルジーネ海底遺跡】の神代魔法、それは予想通り"再生魔法"だった。
思い出すのは、【ハルツィナ樹海】の大樹の下にあった石版の文言だ。
曰く、必要なものは、絆の道標、4つの証、そして再生の力、と。
つまり、東の果てにある大迷宮を攻略するには、西の果てにまで行かなければならなかったという事であり、最初に【ハルツィナ樹海】に訪れた者にとっては途轍もなく面倒なのである。
最も、俺達の場合空間魔法を手に入れた時点で、距離的な問題はどうとでもなるが。
魔法陣の輝きが薄くなっていくと同時に、床から直方体がせり出てきた。小さめの祭壇の様だ。
その祭壇は淡く輝いたかと思うと、次の瞬間には光が形を取り人型となった。
どうやら、オスカーと同じくメッセージを残したらしい。
人型は次第に輪郭をはっきりとさせ、一人の女性となった。
祭壇に腰掛ける彼女は、白いゆったりとしたワンピースの様なものを着ており、海人族特有のエメラルドグリーンの長い髪と扇状の耳を持っていた。
どうやら彼女が、解放者の一人、"メイル・メルジーネ"のようだ。
彼女はオスカーと同じく、自己紹介したのち解放者の真実を語った。
おっとりした女性のようで、憂いを帯びつつも柔らかな雰囲気を纏っている。
やがて、オスカーの告げた内容と同じ語りを終えると、最後に言葉を紡いだ。
メイル『……どうか、神に縋らないで。頼らないで。与えられる事に慣れないで。掴み取る為に足掻いて。
己の意志で決めて、己の足で前へ進んで。どんな難題でも、答えは常に貴方の中にある。貴方の中にしかない。
神が魅せる甘い答えに惑わされないで。自由な意志の下にこそ、幸福はある。
貴方に、幸福の雨が降り注ぐ事を祈っています。』
そう締め括り、メイル・メルジーネは再び淡い光となって霧散した。
直後、彼女が座っていた場所に小さな魔法陣が浮き出て輝き、その光が収まるとメルジーネの紋章が掘られたコインが置かれていた。
ハジメ「答えは常に己の中に、か……。」
中々に面白いメッセージだったな、もしかしてこの文言もオスカー達と一緒に考えたのだろうか?
そんなことを思いながら、何時ものように眼魂を呼び出し、宝物庫にしまった。
シア「証の数も4つですね、ハジメさん!これできっと、樹海の迷宮にも挑戦できます!
父様達、どうしてるでしょう~?」
するとシアが、懐かしそうに故郷と家族に思いを馳せた。しかし、直ぐに何かを霧散するように頭を振った。
……多分、脳裏に浮かんだのは「ヒャッハー!」する彼等だったのだろう。
ハジメ「その前に一旦、王都に立ち寄ろうと思う。そろそろ教会も喧しくなってきそうだしな。」
幸利「異端審問か。噂でしか知らなかったが、どう仕掛けてくるのやら……他の奴等も無事だといいよな。」
まぁ、たとえ奴等がどのような策を講じてこようとも、纏めて叩きのめすだけだがな。
そう考えながら証を仕舞った途端、神殿が鳴動を始めたかと思えば、周囲の海水がいきなり水位を上げ始めた。
ハジメ「おいおい、溺死は勘弁だぞ!?全員、摑まれ!強制排出されるぞ!」
咄嗟にタコレッグを展開し、皆を確保して一箇所に固まった。
そして、凄まじい勢いで増加する海水に、あっという間に水没していき、直後に天井部分が【グリューエン大火山】のショートカットの様に開いたかと思えば、猛烈な勢いで海水が流れ込んだ。
俺達もその縦穴に流れ込んで、下から噴水に押し出される様に猛烈な勢いで上方へと吹き飛ばされた。
恐らく【メルジーネ海底遺跡】のショートカットなのだろうが、おっとりしていて優しいお姉さんといった見た目の雰囲気のメイル・メルジーネらしくない、滅茶苦茶乱暴なショートカットだった。
しかも、強制的。きっと面倒臭がりな性格が表に出た結果だろう。この分だと、家事の腕も期待できなさそうだ。
被ってた帽子も海賊ハットぽかったし、解放者になる前は強奪とかしてたんだろうなぁ。
なんて考察しながら押し上げられていくと、やがて頭上が行き止まりになっている事に気が付く。
早速破壊しようとした瞬間、天井部分が再びスライドし俺達は勢いよく遺跡の外、広大な海中へと放り出された。
海中に放り出された俺達、急いで酸素ボンベを口にしつつ、"オルカヴィア"を呼び出そうとするのだが……。
ズバァアアアアアアッ!!!
ハジメ『ッ!最ッ悪だ!』
しかしその目論見は、直前で阻止される。俺達にとって、予想外で一番会いたくなかった相手によって。
俺達が海中に投げ出された瞬間、眼前を凄まじい勢いで半透明な黒色の触手が通り過ぎ、勢いよく横薙ぎを振るった。
――ォ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛ッ!!
海の中にも関わらず、正気を掻き乱すような悍ましい絶叫が響き渡る。
狂信者の叫びのように聞こえるその絶叫の主は、先程のクリオネ擬き……に似た何かだった
なんて思っていると、その黒々とした汚泥は全身から夥しい数の触手を放ってきた。
香織『"聖絶"ッ!』
ユエ・トネリコ『『"凍柩"ッ!』』
こちらに向かってきた触手は、香織の障壁で勢いを殺された上に、ユエとトネリコが周囲の海水を球形状に凍らせて張った、氷の障壁によってどうにか防ぐことができた。
直撃した触手の勢いで海中を勢いよく吹き飛ばされ、その激しい衝撃に全員が障壁内でシェイクされる。
どうにか体勢を立て直しつつ、周囲の状況を確認していると、触手が何故か別の方向にも放たれているのが見えた。
それを不自然に思っていると、トシからとんでもない報告を受けた。
幸利「おいおい、あいつ他の魔物も取り込んでいるのか!?」
ハジメ「何ッ!?」
慌ててその方向を見れば、確かに迷宮周辺の魔物に触手が突き刺さっており、端から見れば養分を吸収され始めているように見えた。
しかし、その認識はどうやら甘かったようだ。
――ォ゛オ゛オ゛オ゛オ゛!
――ァ゛ア゛ア゛ア゛ア゛!
――ィ゛イ゛イ゛イ゛イ゛!
ハジメ「嘘だろ……刺された奴等全員、さっきのクリオネ擬きみたいになってやがる!?」
『!?』
なんと、触手が離れた魔物から順に、次から次へとその肉体を半透明に変貌させているのだ。
しかもそれだけでなく、目の前の黒いクリオネ擬きもどんどんデカくなっている。
ティオ『どうするんじゃご主人様よ!』
ハジメ『この場で消し飛ばすしかないな、その前に海中から抜けるぞ!』
そう言って、ディープマリナーの力と潜水艦フルボトルの能力、更に自作の魚雷を発射し、計60発の魚雷群でクリオネ擬きを牽制する。
ドォウ!ドォウ!ドォウ!ドォウ!
ハジメ『今だ!』
衝撃音と気泡で隠れたのを合図に、オーロラカーテンを展開し、全員で一斉に飛び込んだ。
行き先は海域の上空250mだ。すぐさまティオが"竜化"して飛翔し、俺達はその背に乗り、迎撃準備に移った。
幸利「こっからどうするんだ?ブラックホールで消し飛ばすか?」
ハジメ「いや、それだと時間も手間もかかる。今から別の手でやるが、巻き込まれるかもしれん。
念の為、上空500m位は離れていてくれ。……変身!」
俺はそう答えると、"竜化"したティオから飛び降り、ベルトの両端を押し込み、変身する。
ドォゴオオオオオオオ!!!
ザバァアアアアアア!!!
変身を終えた直後、そんな轟音と共に突然、巨大な……というか、壁か空としか言いようがない程のデカい津波が襲いかかってきた。
優に500mは越えているか?それに加えて直径は1㎞程で、250mよりも遥か天に白波を立てながら、こちらに向かっている。
ハジメ「36連……加重ツイン釘パンチ!!!」
それに対し俺は、重力魔法で圧縮した空間を両方の拳に纏わせ、津波に向けて突き出した。
すると、圧縮された空間が押し出され、その衝撃波が正面の津波を押し返し、その中にいた触手群をも弾き飛ばしていった。
ハジメ「ユエ!ティオ!トネリコ!今の内だ!」
ユエ「ッ!んっ!」
ティオ「承知っ!」
トネリコ「はいっ!」
その言葉を聞き、ティオは翼をはためかせて一気に加速し、津波から距離を取る。
同時に、ユエもトネリコと一緒に転移の詠唱に集中し、他の面々もその援護に回った。
これで後方の心配は無用なので、遠慮なく大技を放てる。
――ォ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛ッ!!
ハジメ「おやおや、随分魔力を貪ったようじゃないか。」
津波の先からクリオネ擬きが現れる。その大きさは、先程よりも肥大化しており、50m近くにまでなっている。
その上、周りには大量の水生の魔物が浮き上がっており、こちらも僅かだが大きくなっているようだ。
これは早めに決着をつけた方がよさそうだ。
ハジメ「尤も、海上に出た時点で貴様の敗北は決定しているがな。」
そう言って私は、真上で輝く太陽に向けて指を差す。その先には、幾重にも重なった魔法陣があった。
魔法陣の内部では、太陽光同士で反射を繰り返しており、やがて一点に収束して熱線を形成している。
ハジメ「消し飛べ、"ソルガナイズ・フルバースト"!」
そして、俺がクリオネ擬き目掛けて腕を振り下ろせば、収束された熱線が極太のレーザーとして上空から降り注ぎ、真下にいた標的をその光で覆い尽くした。
――ィ゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛!?!?!?
分子レベルで全てを焼滅させんとする熱線を、真面に喰らったクリオネ擬きは、それを分解する間も無く肉体を焼き尽くされ、藻掻き苦しんでいた。
初めて聞くその悲鳴は、正に断末魔と言ってもいいだろう。
配下の魔物は良いのかって?奴等は既に、あのクリオネ擬きの一部と言っても過言ではない。
であれば、クウガの封印エネルギーが魂魄から伝わり、連鎖的に大爆発を起こす、という寸法さ。
その証拠に、クリオネ擬き同様に悲鳴を上げ、苦しんでいる。
チュドォォォォォン……!!!!!
轟音を上げながら海水を蒸発させ、水蒸気爆発も真っ青なレベルの衝撃をもたらした熱線。
やがて、それも収まった頃……その先にあったのは、ただただ静かな水平線の広がる海面だけだった。
……感知系技能にも反応は無いようだ。どうやら、上手く倒せたみたいだ。
こうして、俺達の【メルジーネ海底遺跡】の攻略は終了したのだった。
同時にそれは、ミュウにどうやって別れを告げるべきか、迷宮以上の難問にぶち当たる日々の始まりでもあった。
悪母は前作よりも厄介な性質にして強化しました。
後、前とは違う倒し方を考えないといけなかったので、結構苦労しました。
さて、次回からは奇蹟の邂逅編です。お楽しみに!
もしもfateとのトリプルをやるとして、どんな女性サーヴァントと組ませたい?(モルガン・トネリコは本編で準レギュラーなので除く))
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アルトリア(青王)
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モードレッド
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玉藻の前
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スカサハ
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レディ・アヴァロン
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宮本武蔵
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伊吹童子
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それって、貴方の癖ですよね?