人生満喫上位者in鬼門方面キヴォトスK-3   作:バージ

40 / 56
2-B4-結成!チーム名は「ホワイト&ホワイト」

 

 イレギュラー対策競技大会について、吹雪の山にて共に出場さするお誘いをし、見事に共闘の機会を得たミネであったが、後日この行動を振り返って頭を抱えることになった。

 

 そもそもこの行動自体が当時のノリやテンションによってなされたことであり、後から考えれば問題があった。まず身を隠していると察せられる星上と公式大会に出ようというのがもうおかしい。さらにはミネの立場上の問題もあった。

 ミネは普段から救護騎士団の活動を優先させているものの、トリニティの有力な政治分派の一つである「ヨハネ分派」の首長でもある。そんなミネが下手に地鎮祭のメンバーとともに参加すれば、政治的なアクションを疑われかねない。救護騎士団側にも地鎮祭側にも迷惑がかかる可能性があるのだ。

 

 つまるところ誘い先を間違えた形である。単にお忍びのデートにでもしておけばよかったものを、真面目さを発揮して実用的な提案をしてしまったことが仇となった。

 星上が断るなり別案を出すなりしておけばよかったのだが、周知のとおりこの男は時に少なからず非効率を良しとする。結果はこの通りであった。

 

 ミネは普段のイメージを投げ捨てて、羞恥心のために自室のベッドで転げまわった。ミネが悪いとは決して言うまい。恐るべきは若さゆえの不安定さとでも言うべきか。誰にだってたまにはそういうこともある。

 

 ちなみに全員で正体を隠すことになり、星上が全員分の白いローブを用意した。少なくとも外見上からは中の人を確認することはできないだろう良品だ。もともと白衣とカイリ達の白でホワイト&ホワイトというチーム名にしていたところ、さらにもう一つホワイト要素が増えた形となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:蒼森ミネ

 

 お揃いの白いローブを身にまとい、チーム6人で動きの確認を行いました。

 すでに一度フォースベル事件の時、人間離れした指揮を見ていますから初めてではありませんが…操夜さんが指揮をしているというだけで、チームの戦力が数段向上しています。あの時は多数の勢力に百人以上の人数を指揮していましたが、この人数でも滑らかさは変わりません。戦場のすべてを把握しているのではとすら思えます。

 

 ただもっと大きな集団であっても手足のように動かせるだろう操夜さんが、たったこれだけの人数を指揮する。少し考えただけでも全く全力を出していないというか、本領を発揮していないことを考えると、言葉にしがたい感覚を覚えます。

 ただ、今回はあくまで気楽に楽しもうというのが主旨であり、一種のレクリエーションのようなものだと思えば、何かを気にするべき事柄ではないのでしょう。

 

 操夜さんが連れてきたお二人は、相当にお強いです。こんな突発的で私的なことに、急遽参加しているとは思えないくらい。

 

 カイリさんはあまり発揮していないだけで相当身体能力が高そうです。幼いことは確かなのでしょうが…心はしっかりしているように思います。本来の役割とは違うのかもしれませんが、見た目の幼さとは裏腹に仲間として頼りになります。

 一方ゼレーナさんは隙がない、なんでもこなせるオールラウンダーといった様子です。身体能力、技術、判断力、どこをとっても隙がありません。正義実現委員会の方々とは違い、私はそれほど戦術を解するとは言えません。しかしゼレーナさんであればおそらくどんな局面、どんな部隊でも活躍できるのではないでしょうか。

 

 お二人とも地鎮祭の一員ということで、これが普通なのかどうかは分かりませんが、地鎮祭の持つ戦力の高さの一端を垣間見たところです。

 

 この船自体も、これ一隻で学園間のパワーバランスを変えかねないほどのポテンシャルを持っています。航行速度は音速を超えているとのことですが、甲板上に立っていてもそよ風程度しか感じません。おそらく船を覆うリングがバリアの様な機能を発揮しているのでしょう。このバリアがミサイルや対空砲を防げると言われても私は驚きません。そもそもこれだけの高度を飛べる飛行機など、ミレニアムサイレンススクールにも存在しないのではないでしょうか。

 この船を持っているのが操夜さんでなかったら、こんなに心穏やかにはいられなかったかもしれません。

 

 操夜さんと言えば、私が正体に気付いていることを伝えたことはいいのですが。なぜセリナがそのことを知っているのですか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:鷲見セリナ

 

 操夜さんの指揮はすごいです。私は救護ではない実際の戦闘は得意ではないのですが…そんなの、まったく気にならないくらいです。

 

 私一人だったら、何かを判断するときたくさん考える事があって、それをいつでもすぐに選べるとわけじゃないし、それが正解とも限りません。それが操夜さんが指揮をとっているときは迷ったり戸惑ったりすることもなくて、自分でも信じられないくらい最適な行動を取れるんです。

 操夜さんがいるなら、私でも前線要因としてしっかり役に立つことができそうです。…ハナエちゃんも目を輝かせていたので、大丈夫そうでしたし。

 

 カイリさんは、操夜さんのことがことが大好きなのが分かります。もちろん本当の親子じゃないはずですけど、ああしてみると親子みたいですね。

 ゼレーナさんは何というか、世話焼きのお姉ちゃんみたいな感じです。バスケットにお弁当を用意してきてくれて、美味しくて少し憧れます。

 

 ……ところで操夜さん、どうしてミネ団長に私のこと話しちゃったんですか!?

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。