名前
一人称 俺
年齢 20歳(物語開始時点)
誕生日 11月20日
血液型 O型
身長 182cm
好きな食べ物 ピーナッツ
嫌いな食べ物 蟹
鉱芽と同じくドルーパーズでバイトをしている大学二年生(一浪している模様)。「ザック」という愛称で親しまれており、本人もこの呼び名が気に言っている。鉱芽の事情(ヘルヘイムの浸食)を知らないが、相談に乗ってくれたりと何かと鉱芽の助けになってくれる存在。
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現在判明しているドルーパーズ組の中では180cmの鉱芽が一番低いと言う……。
私の趣味だ。いいだろう?
それでは今回もどうぞ。
「お帰りなさいませ、ご主人様♡」
「お帰りなさいませっ、ご主人様!」
「お帰りなさいませ、ご主人様……」
非常に甘ったるい、天使のような声で出迎えることり。どこの板前だと言いたくなるような威勢のいい声で出迎える穂乃果。どこか恥じらいを捨てきれない、自信なさげに出迎える海未ちゃん。
全員がメイド服を着ており、ある意味では異常な光景。だが、俺はそんな彼女たちにツッコむことは出来なかった。何故なら……。
「「グハァッ!」」
力なく膝を付き、胸を押さえながらその場に撃沈してしまう俺とザック。いや、無理でしょコレは。いくらここがメイド喫茶とは言え、彼女達からそんな振舞をほぼ不意打ちがてらに食らってしまえば……は、破壊力がありすぎる……っ。
「……何やってんのよアンタたち」
後ろから真姫の冷たい視線が突き刺さる。
「はんっ、真姫には分かんねぇだろうな、この威力が……。なぁ、鉱芽?」
「ああ……久々にキタ、ぜ……」
「はぁ……」
「もう勝手にやってれば?」と完全に呆れかえった真姫を尻目に、とりあえず立ちあがって元の調子に戻す。っし、少し不覚をとったがもう大丈夫だ。そんな俺達の反応を見てなのか、ことりはとても満足そうにほほ笑んでいた。
「二人ともばっちりだよぉ」
「えっへへ、そう?」
「ですが、いいのですか?」
「うん。オーナーと店長も快く歓迎するって」
凰仙さん……何協力してるんすかアンタ……。
っていうか、そもそも歌詞を考えに来たんじゃないのかよお前らはっ!
時は数日前に遡るが、どうやら絵里提案の元、この秋葉の街で路上ライブを決行することにしたらしいのだ。その先日もこの街は自分たちを受け入れていくれると感じていたが、どうやらその所以でこの考えに至ったそうだ。
そしてそのライブ曲というのが、ことり作詞によるものである。
秋葉で歌うのだから、秋葉という街を一番よく知っている彼女が作詞するのが一番いい。絵里はそう感じたのだろうし、俺もその意見には賛成したい。そうか、あの時夕暮れの中で絵里が話そうとした「思いついたこと」ってこの事だったのか。
そうしてことりの作詞作業が始まったのはいいのだが、これが思った以上に難航したのだ。俺も一度その現場に鉢合わせしたことがあるが……まあ酷かったぞアレは……。ホント何だよ「ふわふわ綿あめでお昼寝」って……何なんだよ「マシュマロとろけるちゅんちゅんちゅん」って……殆ど投げやりじゃねーか……。しかも穂乃果から聞いた話だと「五本指ソックス気持ちいい」やその他云々と、マジでいろいろと迷走していたらしい。
そこで穂乃果がことりに提案したのは、このメイド喫茶で──しいては秋葉の街で一緒に歌詞を考えようということだ。もはやそうしてくれた方がことりのためにもなるだろう。そういう助けを出せるのは流石親友といったところか。
「……まあ、仕事の中で浮かぶ詞ってのもあるか」
そんな風に俺が納得していた時だ。ニコがメイドに扮している彼女達にさり気無く命令を下していた。
「それよりも早く接客してちょうだい」
客かお前は。とは言いたくなるものの、応援という建前とは言えここに遊びに来ている限りは客か、と内心で思い直す。因みに現在、この店内にはμ'sが全員集合していたりする(一応、応援するという名目でだが)。そしてことりはと言うと、まるで嫌な顔をすることもなく、まっすぐこちらに歩いてくるといつも客に接するように俺達を案内しだした。
「いらっしゃいませ。お客様、2名様でよろしいでしょうか?」
まるで相手が俺たちだということを感じさせないその自然な振る舞いに、つい釣られて後に着いていってしまう。
「それではご案内いたします」
そう言って俺とザックを席に案内することり。
「こちらのお席へどうぞ」
実に丁寧に俺たちを迎え入れ、俺たちもそれに素直に従って席に着く。
「メニューでございます」
それと同時に丁寧にメニューを机の上に広げてくれることり。
「ただいま、お冷をお持ちいたします」
これまた流れるように、水を持ってきてくれることりメイド。
「失礼いたしました」
そして軽くお辞儀をして、眩しい笑顔を向けてくれる可愛らしいメイド──ミナリンスキーさん。
こ……これは……。
「す、スゲェよザック……俺ら今さ、メイドさんのお世話になってるよっ」
「あぁ……俺もこんな経験初めてだ」
メイドさんに案内される、という滅多にない経験に感動してしまい、変にテンションが上がって嬉々として盛り上がる俺とザック。とりあえずはことりにオムライスを注文して彼女は厨房に向かっていったが、現在ことりのいないところで好き放題言ってる俺たちである。
「いいなぁ、メイドも」
「アンタって意外とミーハーなのね」
そんな俺を見たニコは意外そうな顔を浮かべながらそう評するが、失敬な。俺だって堅物じゃないんですー。興味あるものには興味あるんですー。感性は普通の男の子なんですー。
「まあ、真面目=俗物ってわけじゃないし……こういう事もあるわよ」
「はぁ……そうみたいね」
真姫の解説に呆れながらも同意する絵里を尻目に、俺はオムライスを持ってくるであろうことりの登場を楽しみに待っていた。
だがそんな中何かに気付いたザックは立ち上がると、いきなり真姫に耳打ちをしだした。
「どうした真姫? もしかして、お前もメイドになって鉱芽にご奉仕でもしたくなったか?」
「っ!? なっ、何バカな事言ってんのよっ!」
「どうしたにゃ? 真姫ちゃん」
「なんでもない!」
「くっふふっ……」
急に声を荒げた真姫は、凛ちゃんを始めとした皆から怪訝そうな目を向けられる。そして顔面が真っ赤に染まった真姫を見て必死で笑いを堪えているザック。あぁ、多分図星なんだろうな、真姫。
恐らく真姫とザック以外で何があったのかを知ってるのは俺だけだろうな。だって全部聞こえてるもの、この聴力のせいで。しかしホンットよく真姫を弄るよな、ザックも。ま、俺も人のこと言えないけど、程々にな。
「お待たせしました」
そんな空気の中ようやくことりメイドが、俺が注文したオムライスを持ってきてくれた。しかもその表面にはケチャップで器用にキャラの絵が描かれている。
「え、これってことりが描いたのか?」
「はいっ。今日はまあまあと言ったところですけどね」
「いやいやっ、十分スゲェってこれ。なんか食べるの勿体ねぇわ」
しかしことりは無情にもそのスプーンでオムライスの端を崩してすくいあげてしまう。そして本当に自然な動きで、ごく当たり前のように俺の眼前までスプーンを持ってきて……。
「はい、ご主人様。あ~ん」
「えっ、あ、っえ? ぁっはい。あ~ん……」
「「あっ」」
俺がそのスプーンを口に含んだ瞬間、絵里と真姫の間の抜けたような声が聞こえてくる。ってか俺も何してんだろ。あまりにも自然な流れでついやっちゃったよ……。一人で食べれるようになってから初めての「あ~ん」を経験したかもしれない。いや、これはこれでレアな体験だよな、うん。
「どうですか? こ……ご主人様」
コラお前、一瞬「鉱芽さん」て呼びかけたろ。
「「……」」
「え、えぇ~っと、美味しいよ、うん」
「ふへへぇ~、ありがとうございますぅ」
背後の絵里と真姫の冷たく鋭い視線につい臆したような声で答えてしまうが、ことりは実に満足そうに笑顔を見せてくれる。まあ、それだけでもこのやり取りに付き合った甲斐はあると思うな。
「「……(鉱芽……)」」
「……(何も言うな。つかこっち見んな)」
心の中で二人に乞うように頼み込むも、どうにもその効果は薄いようだ。
ってかその視線マジで怖いんだけどっ? いやなんかすんませんっした。俺が悪かったからその哀れみの目を止めてください、お願いします。いやホントマジでっ。
しかし無情にも、結局皆が解散するまで俺はその視線から解放されることは無かったのである。
──────────────────
アレから大分時間も過ぎ、今は穂乃果ちゃんと一緒に厨房の方で洗い物の仕事をしているけど、私の心の中は未だふわふわと浮ついているようだった。
──ふふっ、鉱芽さんに「あ~ん」しちゃったっ。
先程の光景を何度も脳内でリピート再生しながら、私はまるで舞うように作業を進める。だって、それほど嬉しかったんだもん。二人には悪いけどちょっと差は付けられた……かな?
「ことりちゃん。やっぱりここにいると、ちょっと違うね」
「え? そうかなぁ?」
「別人みたい! いつも以上にイキイキしてるよっ」
メイドとして働いている私をそう評価してくれる穂乃果ちゃん。別人みたい……かぁ。やっぱりここにいると、私は違う自分になれるんだなぁ、と穂乃果ちゃんの言葉を受けて改めて思う事ができた。
この服を着ると、何故か何でもやれる気になれる。この街にいると自然と勇気が湧いてくる。
最初は変わる事が難しいんじゃないかって思ってた。鉱芽さんというスゴイ人を見ていたから、「変身」っていうものがとても大変なものじゃないか、そう思っていたの。でも、実際に凰仙さんと出会って、そしてこの街で働き始めてから一つ思ったことがある。この街は、変わる自分をすんなりと受け入れてくれる。自分が変わろうとするのを助けてくれる。ここは──秋葉はそういう街なんだって。
──だから、私はこの街が好きっ! 私に変わる勇気を与えてくれるこの街が大好きっ!
そんな募った想いを穂乃果ちゃんに零していた時だった。
「ことりちゃん! 今のだよっ!」
「えっ?」
「今ことりちゃんが言ったことを、そのまま歌にすればいいんだよ!」
……そっか、そうなんだ。私はもう既に、この街について抱いていた気持ちを言葉にできるんだ。
この街を見て、友達を見て、いろんなものを見て、私が感じて思ったこと。ただそれを、そのまま詩に乗せるだけでよかったんだ。
今の私が、一番自分と言う存在を伝えることのできる方法。それがこれなんだっ!
「うんっ。ありがとう、穂乃果ちゃん!」
それと、そんな機会を提供してくれた絵里先輩にも、後でお礼を言わなくっちゃね。
──────────────────
「(どうやらきっかけは掴んだようだな、ことり)」
そろそろ時間と言う事もあってザックは既にドルーパーズへと戻り、今現在この周囲にいる男子は俺一人のみだ。遠目には男性客がちらほら見えるが、閉店時間も近づいているためかだんだんと少なくなってきている。手伝いの穂乃果と海未ちゃんを除いて、μ'sのメンバーもみんな帰ってしまっている。そんな中で何故俺がまだ残ってるかというと……まあ、暇だったから、かな?
そして厨房内から聞こえてくることりと穂乃果の会話から、彼女が何とか作詞のヒントを得られたことを俺が把握した時だった。
「心配かい? ことりさんのこと」
「ぁ、確か……えぇっと、内城さん……でしたっけ?」
「そうよ。面倒くさかったら『店長』でいいわ、別に」
ふと独りきりで席に座っている俺に話しかけてきたのは、この店の店長の内城さんだった。客も少なくなってきて余裕ができたから話しかけにきてくれたのだろう。
「そうですね……まぁ、はい。やっぱり心配ですね。アイツ、相当作詞に悩んでいたみたいですから」
「ふ~ん……アンタも結構心配性なんだな」
俺の返答に対して特に反応することなく、どちらかというと興味無さげに、気だるそうにそう返す内城さん。あ、やっぱサバサバ系女子なんだこの人。眼鏡かけてスッゴイ知的そうなのに。策士っぽい顔してるのに。
「じゃあ一つ質問。誰が本命?」
「…………敬語止めていいですか? 内城さん」
「別にいいけど、それより誰が本命なの?」
「……」
「……」
そのまま無言で互いの目を睨みあう両者。ああ、ダメだ。俺、この人と合わないかも……。同じ質問をしてきたユウゴと違って、会話が成立するかすら疑問だもの、この人……。
「まあ別に誰が、って人はいませんよ」
「今は……だよね?」
「……そう言う事にしておいてください」
まだ凰仙さんと会話してた方がマシだ……。だが、俺がそう答えるとどうやら見逃してくれたようで、前のめりになっていた身体を戻し、ゆっくりと俺の正面の席に座り込む内城さん。また何か面倒臭い会話が始まるのかと思いきや、意外にもその後は特に何かを話す訳でもなく、ただ静かに窓の外の景色を眺めながら椅子に座り込んでいるだけであった。
だが、しばらく窓の外の黄昏を見つめていた内城さんは静かに、漏らすように語り始めた。
「……私もね、凰仙さんに拾われてここで働き始めたんだ」
「え?」
それは彼女が初めて凰仙さんと出会った時の話だった。
「私もさ、自分に自信が無かったんだよ。どうやって自分を見つければいいのか、なんて分からなかったし……。あ、でもやりたいことを見つけられてるあの子の方がよっぽどマシか」
「内城さん?」
「私さ、これでも昔は仲間同士でやんちゃしててさ──」
内城さんの過去、それはてんで特別な事なんてない、ありきたりなものだった。ただ仲間がいて、はしゃぎ合い、特に目的も無く楽しんでいた毎日だったそうだ。それは今のどこにでも見かける、所謂「今時の若者」という奴だろう。
「でもさ、やっぱみんな変わっていくわけだよ」
しかし彼女の言う通り、人とは変わっていくもの。彼女と共にやんちゃしていた仲間も、何時しか自分の行くべき道を見つけ、目標に向かって突き進み出した。一人、また一人と、新しい自分へと変わっていく仲間。
だけど、その中でただ一人、内城さんだけが新しいビジョンを見出すことが出来なかった。
「いつの間にか自分だけ取り残されちゃってさ……」
そう何気なく語る内城さんだが、きっとその当時は苦しんだことだろう。周りがドンドン先へ進んでいく中、自分だけが残されて焦る気持ちが手にとるように分かる。こちらにも、つい最近まで変わる事に悩んでいた絵里という事例がいる分、余計にな。
「そんな時だったかな? あの人に出会ったのは」
「凰仙さん……に?」
彼女の言い分から、本当にいいタイミングで凰仙さんが現れた事が容易に想像できる。『っ、アナタ! そう、アナタよっ! ビビっとキタわ!』とか言ってな。
「因みに、なんて声掛けられました?」
「星座を聞かれたよ。『おとめ座』って答えたらスッゴイ喜んでたけど」
「っはは、やっぱそうですか。本当、何なんですかね? あの人のおとめ座への執着心」
「ホントホントっ。ま、ヨーロッパじゃ星座占いが人気だそうだし、別にいいとは思うけどね。でも、それで店員を決めるのはそろそろ勘弁してほしいかな」
「ははっ。そう思いますよね、やっぱ」
「っふふっ。もちろん」
凰仙さん、という共通の話題のお蔭で共に笑い合うことのできた俺達。ファーストコンタクトが悪かっただけで、案外話せる人かもしれないな。
「それでその後は、凰仙さんの店で数年働いて、そしてつい昨年開いたこの店の店長にまで昇格した……ってわけ。どう? 感動的でしょ?」
「ええ、そうですね」
本当、いろんな人がいるもんだな。自然と変わっていける人もいれば、凰仙さんとの出会いが必要だった内城さんのような人もいる。俺や希のおかげで変われた絵里のような人だっている。もしかすると、この街は場所だけでなく、きっかけをくれる出会いの場でもあるのかもしれない。
そんな感じで綺麗に〆ようとしていたのに……。
「さ、私のことについては話したわ。それで、アンタの本命って誰なの? 葛木君」
「……あ、アンタ……」
何てことだ……この人、ただ単にいい話をする事が目的じゃなかった……。俺に話させるためにあの話を切り出したのかチクショーめ……。やっぱり策士だったわこの人。
「で、どうなの? 好きな人とかいるだろう? その歳ならさ」
……だがしかし、流石にまたはぐらかすのも失礼だろう。そう思い、俺は諦めてその過去の一端を話す。
「昔……いましたよ。好きな人は」
「なる程……その時フラれちゃってまだ未練があるわけかぁ……」
「……」
「図星か」
図星というか半分正解というか…………しかしなんでピンポイントでそこを突いてこれるかなぁ……。しかも恐らくこの人、適当に言ったって訳じゃなさそうだし……。
「まぁ……そういうところですかね」
なんてはぐらかしてしまうが、実際のところそんな風に冷静でいられることに、俺自身が驚いている最中である。というのもこの話題事態、場合によれば俺が声を荒げてしまう可能性だってあったのだから。
「ま、アンタも変わりなよ」
「分かってますよ」
まるで俺自身が変われていないと言いたげな内城さんの言葉に、俺は半ば早口で返してしまう。それこそ図星だったからだ。
だが『彼女』の件に関してそこまで感情的にならなかった点については、素直に褒めてほしいところだ。
「……」
やはり内城さんにはあまり関わらないようにしておこう。うん、そうしよう。
聳え立つビル群がオレンジ色に染まっていく様を眺めながら、俺はことり達が店内から出てくるのを待ちぼうけていた。ビルの間から照らし出される陽の光が、これまた忌々しく輝かしい。
──アンタも変わりなよ。
「分かってる……っての」
先程内城さんに言われた言葉を思い出し、誰が聞いてる訳でもないのにもう一度返す。それ程までにあの言葉が──俺自身が変われていないことを示唆されたことが、心に重く圧し掛かっていた。
それでいて絵里に「変われ」なんてよく言えたものだ。全く、とんだ笑いもんだ。
──どうしたらいいかな……亮ちゃん……。
「……おっ」
そんな中、ようやく着替えを終えたことり達が店内から出てくるのが見えた。いつも通りの彼女達が見れたことに嬉しくなってしまい、つい声を大きくして呼んでしまう。
「よぉっ、お疲れ!」
「鉱芽さん!」
俺の呼びかけに、ことりはまるで犬のように俺の方に走ってきてくれる。そんな挙動につい頬を緩めてしまうが、ふと俺は彼女に問いたくなった。
「なぁ、ことり……」
「はい、なんですか?」
「お前は……変われそうか?」
いつになく神妙な表情で問いただしてしまう。そんな俺が気になったのだろうか、ことりは少しの間、俺の顔をじっと見つめたまま動かなかった。しかし、やがて頬を緩めて首を傾げると、彼女は笑顔で答えてくれた。
「はいっ!」
その笑みは実に純真で可愛らしく、そして……眩しかった。
最近鉱芽を綺麗に描きすぎた……と、そう思っての今回の話だった。
だが奴は……弾けた。
まあ、実際あんなもんですよ。鉱芽って奴は。ただ、今回から描写が少しsage気味になってくるかもしれませんが……。
次回もご期待ください。