ラブライブ! ー果実の鎧武者ー   作:春巻(生)

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皆様の応援のおかげもあり、本作【ラブライブ! ―果実の鎧武者―】、晴れて連載開始一周年を迎えました。本当にありがとうございます。

というわけで今回は、果実の鎧武者―短編集をお届けします。

全6編となっております。お楽しみください。

※後書きにてこれからの予告を書いていますので、後の展開を知りたくない方は後書きを見ないよう勧めておきます。


【一周年記念】Dreamin'【短編集】

 1.

 

 

「……んぁ?」

 

 

 気が付けばそこは、景色と呼べる景色も存在しないほどの、何もない真っ暗闇。

 

 地平線などどこにも見えない。そもそも地面すら見えていないのに、そんなものを捉えられるはずもなかった。

 

 しかしどういうわけか、自身の身体だけはくっきりと認識できていた。

 

 

「なんだ? ここ……」

 

 

 このままじっとしていても仕方がないので、取り敢えず歩くことを選ぶ俺。

 

 しかし歩けど歩けど、景色が変わる事はなかった。

 

 そして思う。

 

 果たしてこの暗闇はどこまで続くのだろうか? と。

 

 延々と続く戦いの日々のように、この暗闇もまた終わる事を知らないのだろうか。

 

 戦っては傷つき、そしてまた戦う。

 

 そんな毎日を過ごすかのような閉塞感を、暗闇を歩きながら再度味わっていた。

 

 

 しかしその時である。

 

 

「っ……な、なんだ……?」

 

 

 立ち止まることなく進み続けた俺の前方で、突如として黄金の光が出現した。

 

 闇を斬り裂く天の光の如く、その輝きは眩しく、温かく、そして強かった。

 

 そしてその黄金の光の中に、俺は一つの人影を覚えた。

 

 

「……あれは……?」

 

 

 暗闇からの突然の輝きを前に、目がパチパチして一瞬何も見えなくなる。

 

 やがて目が光に慣れてきて、その人影が純白のマントを羽織っていることが分かった。

 

 次に天使を連想させる純白にも近い黄金の髪。

 

 そして銀色の鎧が、俺の視線を奪っていた。

 

 

「……」

 

 

 全身から強く神々しさを放つそれを前に、俺はつい言葉を失ってしまう。

 

 むしろ言葉を発してはならない、一種の神聖ささえ感じていた。

 

 俺はその存在のあまりの美しさにただ茫然とし、そして心まで奪われてしまっていた。

 

 

「……え?」

 

 

 しかしその後、その人影が俺に向けて手を伸ばしてきた。

 

 そして、僅かに……ほんの僅かにであるが、その人影の口が動いているのが確認できた。

 

 

『──、──ッ──、──』

 

「え? 何? 聞こえないって!」

 

 

 しかし肝心の声が全くこちらに届いてこなかった。

 

 一体何を俺に伝えたかったのか。

 

 きっと大事な事を俺に教えようとしているのだと感じた俺は、閉ざした口を開いて"彼"に対して叫びかけてしまう。

 

 

『──ッ──、──』

 

 

 しかし遂にその声が俺に届くことなく、黄金の光はその輝きを増していき、やがて俺を包む空間全体が黄金に支配された。

 

 そして……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ……あり?」

 

 

 次に気が付いた時、そこは暗闇はなく、いつもの見慣れた部屋が広がっていた。

 

 

「夢……かぁ……」

 

 

 そして俺は一息つくと、特別何かをするわけでもなく、ただベッドの上で間抜けな顔を晒してぼうっと天井を眺めているだけであった。

 

 

「はぁ〜……(でも本当に……夢だったのか?)」

 

 

 自分が体験した不思議な夢物語を今一度思い返しながら、俺は先程の神々しい存在について考えを巡らせていた。

 

 ──アレはただの夢なのだろうか? いや、夢にしてもあれほど高貴ではっきりとした光は、そうそう感じられることはない。そしてあそこまで神々しい存在……。

 

 ──まさかアレは……神……なのだろうか?

 

 と、そこまで考えて途端にバカバカしくなり、頭をぶんぶん降ってその光景を忘れようとする。

 

 そうさ、神様なんているはずがない。もし本当に神様がいるのなら、この世界はここまで残酷になんかなってないはずだから。

 

 先程見えた神(仮)の存在を否定しつつ、俺は朝食を作り始め、これからの予定の事に思いを侍らせていた。

 

 今日もμ'sの練習を見て、そしてドルーパーズで働いて……要はクラックさえ開かなければいつも通りの日常だ。

 

 

「……」

 

 

 この世に神様なんていない。

 

 だけど……もし本当に……神様がいるのなら、祈らせてほしい。

 

 みんなが……これからも無事でいられますように、と。

 

 

「ふっ(みんなも、何か夢を見たのかな?)」

 

 

 そう思うと自然と笑みが零れてしまう。

 

 みんなの幸せな顔を思い描かずにはいられない、ある一日の朝であった。

 

 

 

 1.~黄金の夢幻~ 完

 

 

 

 

※※※※

 

 

 

 

 2.

 

 

「うぅ~ん……いないわね……」

 

 

 こんにちは、絢瀬絵里よ。私たちは今、鉱芽の家にお邪魔しているところなの。μ'sのうちの何人かで彼の家に遊びに来たのはいいんだけど、その後どういうわけか鉱芽の姿を見失ってしまって……。でも、家の中ならきっとどこかにいるはずよね。そう思って、先程から葛木宅の中で鉱芽を探しているところなんだけど……いないのよねこれが。本当、どこに行ったのかしら。

 

 

「……あら?」

 

 

 しかし彼の姿を探し始めて5分くらい経った頃、私の耳にあるリズムが聞こえてきた。テンポはそれなりに早く、またどこか心地よい。まるでエクササイズのような、そんな軽快なリズムが私の胸をも躍らせていた。

 

 

「(もしかして、鉱芽がやってるのかしら?)」

 

 

 普段から鎧武として戦う鉱芽は、常に強くなければいけない。だから彼は負けないためにも、今も昔も身体を鍛え続けている聞く。とすれば、もしかすると今鉱芽が行っているであろう運動を見せてもらえば、少しは彼の強さの秘密が分かるのではないか? そんな期待を胸に、私はアップテンポのリズムが繰り返し聞こえてくる部屋に向かって足を運ばせる。

 

 そして遂に音源の部屋の前にたどり着くと、恐る恐る戸を開け、部屋の中をちらっと覗いたの。

 

 

 するとそこには……。

 

 

 

 

 

 

『イクササーーーイズ!!』

 

 

 

 

 

 

「…………え?」

 

 

 私は幻を見ているのだろうか? 今部屋の中では、鉱芽がモニターに映るちょっと頭のおかしなお兄さんと共に、これまた奇妙な掛け声と共にエクササイズをしていたのだ。

 

 

「……き、気のせい……よね?」

 

 

 そう自分に言い聞かせ、再度部屋の中へと視線を戻す。

 

 しかし……。

 

 

 

 

 

 

『腕振りなさ~い、振りなさい! 早くしなさい跳びなさい!』

 

「腕振りなさ~い、振りなさい! 早くしなさい跳びなさい!」

 

 

 

 

 

 モニターの中のお兄さんに続く形で、やはり奇妙な運動を熟している鉱芽の姿がそこにあった。宗教にも似た変な言葉をもオウム返しに口走りながら、何かに憑りつかれたように運動を止めない鉱芽に、一種の狂気さえ感じてしまう。

 

 

『避けなさい! 避けなさい! 敵の攻撃避けなさい!』

 

「避けなさい! 避けなさい! 敵の攻撃避けなさい!」

 

「(鉱芽ぁぁぁぁぁぁ!!)」

 

 

 完全にモニターのお兄さんに丸め込まれてしまっている鉱芽を見ていられなくなり、つい涙が零れてしまう。しかしこのままここにいると私まで洗脳されてしまうかもしれない。もう完全に洗脳されてしまっている鉱芽には悪いけど、私はここで終わるわけにはいかないの。だからゆっくり……ゆっくりと、その部屋を後にしようとした。

 

 だけど……。

 

 

「絵里ちゃん」

 

「ほっ、穂乃果っ!?」

 

 

 その場から逃げ去ろうとする私の腕を、穂乃果にがっしり掴み取られていた。いや、よく見れば穂乃果だけじゃない。彼女の周りには、ここに遊びに来たμ'sのメンバー……いや、鉱芽の家には来ていないはずのメンバーを含めた全員がそこにいた。

 

 

「絵里ちゃんも一緒にやろうよ、イクササイズ」

 

「エリチも一緒に強くなろ?」

 

「えっ!? な、何言ってるのよ穂乃果!? 希も!? なんでこんな変な踊りを──」

 

「強くなりなさい」

 

「っ!!?」

 

 

 更に言うなら、μ'sだけではなかった。私の背後から現れたのは、鉱芽がエクササイズのために見ていたビデオの中のお兄さんその人だった。

 

 

「強くなりたいのなら、私と一緒に特訓しなさい。そう、彼のように」

 

「絵里ちゃ~ん」

 

「エリチ」

 

「絵里~」

 

「ひぃっ……」

 

 

 嫌がる私に無理に迫ってくるお兄さんとμ'sのみんな。

 

 逃げなきゃ……。

 

 だけど戻る道なんてもうどこにもない。

 

 みんなおかしくなってしまった。

 

 あとは……私だけ……。

 

 誰も助けには来ない。

 

 ここには……私……だけ……。

 

 

「さぁ……」

 

「絵里ちゃん……」

 

「ぃ……ぃゃ……ッ」

 

 

 そして……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「イヤァァァァァァァァッ!!」

 

 

 ばさぁっと、布団を巻き上げてベッドから跳び起きる。その後しばらく固まっていた私だけど、ようやく先程の出来事が夢なのだと自覚できた。

 

 

「ゆ……夢……?」

 

 

 しかし額からは汗がどっと吹き出しており、身体には未だ微かに震えが残っている。

 私が見たあの夢は、紛うことなき悪夢であった。それでも、あれが夢であって本当によかったと思っていた。あれが現実じゃなかったことを、神様に何度もお礼をしたいくらいだ。

 

 

「(よかった……鉱芽やみんながあんな変な儀式にハマってなくて……)」

 

「お姉ちゃんっ! 大丈夫!?」

 

「あ、亜里沙。ええ、大丈夫よ。ちょっと変な夢を見て……ごめん、心配かけたわね」

 

 

 私の悲鳴を聞きつけて駆け付けてきた亜里沙に悪く思いながらも、笑顔を作って安心させる。それにしてもあんな意味の分からない夢を見るなんて、私もよっぽど疲れていたのね。

 亜里沙も私の思いを感じてくれたのか、そんな私の力になるべくとある提案を出してきた。

 

 

「っ! そうだっ。お姉ちゃんも運動すれば、夜もぐっすり眠れるよっ」

 

「運動?」

 

 

 先程あんな夢を見た手前、『運動』というワードに抵抗を持ってしまうけど、そもそもアレは夢なわけだし、第一亜里沙がそんな変なものに手を出すはずがない。夢と現をごっちゃにしてしまった自分を少し情けなく感じながらも、私は亜里沙の提案に乗る形で彼女の勧める運動というもの見せてもらうことにした。

 

 

「うんっ。これ、最近流行ってるんだぁ」

 

 

 亜里沙から一冊のDVDパッケージを受け取り、そのタイトルを確認する。

 

 

 その時の私は、悪夢から覚めたものだと完全に安心しきっていた。

 

 

 だけどそこには……。

 

 

 

 

 

 

 

 

『君も強くなろう! イクササイズ特別Ver. ~戦乙女編~』

 

 

 

 

 

 

 

 

 夢で見たあのお兄さんと共に、その文字がでかでかと書かれていた。

 

 

「嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

 

 朝のマンションの一室で、私の絶望に満ちた悲鳴が響き渡った。

 

 

 

 

 2.~絵里の悪夢~ 完

 

 

 

 

※※※※

 

 

 

 

 3.

 

 

 空に散りばめられた無数の宝石が、私の視界の支配するかのように、そして強く主張するかのように強く眩しく輝いている。ある時は一つ寂しい一匹狼か、はたまた集団で輝くユニットか、それとも川のように流れていく群集か、そんないくつものバリエーションが見られるのも夜空の面白さの一つだと私は思う。

 星というのは本当に魅力溢れる存在だ。遥か彼方で輝いた光が、気の遠くなるような時間をかけて私達まで届かせている。自分たちの生きている、あるいは生きた証、命の炎を、何千何億という年月を重ねて届けようとしている。そんな一つ一つの天体が、私は大好きだった。

 

 そしてこんな美しい星空を享受し、愛しているのは私だけではなかった。

 

 

「綺麗だなぁ……」

 

「それってどっちの事を言ってるの? 鉱芽」

 

 

 満天の星空を眺められる丘の上で、大きな毛布に包まれている鉱芽に私は振り向いて声をかける。いいや、毛布に包まれているのは彼だけじゃない。大きな毛布の中には、二人いた。私の背中には鉱芽が、鉱芽の背中からは大きな毛布が、それぞれを温かく包み込んでいた。

 

 

「真姫って言ってほしいんでしょ?」

 

「……そう言う事って聞くものじゃないでしょ。そのまま……名前を呼ぶだけでいいから」

 

「そっか……じゃあ……まーき」

 

「もぉ……バカ……」

 

 

 背中に感じる彼の温もりが、私の体温をそれ以上に熱くする。

 

 耳元にかかる彼の吐息が、私に短く切ないため息を誘発させる。

 

 私を包み込む彼の腕が、私の胸の鼓動を早くさせる。

 

 幸せ。

 

 それ以外に言葉が見つからなかった。

 

 

「ねぇ鉱芽」

 

「ん?」

 

「ふふっ、呼んだだけ」

 

「まーたお前は……」

 

 

 意地悪に告げて私はもう一度キラキラと輝く夜空へと視線を戻す。相変わらずの美しい星達の姿に私がうっとりしていると、今度は鉱芽が私の名前を呼んでくる。

 

 

「まーき」

 

「何?」

 

「呼んだだけ」

 

「もぉ、真似しないでよっ」

 

「へへっ」

 

 

 そんな彼の行動一つ一つが、とても愛おしくて、苦しくなる。

 

 

「ねぇ、鉱芽……」

 

 

 胸が熱くなる。

 

 息が苦しくなる。

 

 他のものが見えなくなる。

 

 鉱芽さえいれば、星なんてどうでもよくなってしまう。

 

 

「まーた、って……真姫……」

 

 

 天体観測に来たというのに、誰も星の事なんて頭の中から抜け落ちていた。

 

 その目に見えるのは、ただ目の前の愛しい人の顔。

 

 それだけで……私の心は満たされていくの。

 

 

「鉱芽……」

 

 

 だから……。

 

 

「こうがぁ……」

 

 

 私は鉱芽と……。

 

 

「真姫……」

 

 

 彼の吐息が、臭いが、私の鼻を刺激する。

 

 そんなの、耐えきれるわけないじゃない……。

 

 そして……私は自分の唇を鉱芽へと近づけていく。

 

 

 

 

 そして……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ぇ?」

 

 

 鉱芽の唇が私のそれに触れる、というその瞬間、眩しい光に当てられて私は閉じていた瞼を開けてしまう。そこに見えたのは夜空でも愛しい人の顔でもなく、いつもの見慣れた自室の天井だった。

 

 

「……夢?」

 

 

 もしかするとあの後私が寝てしまって、鉱芽がここまで連れてきてくれたのかも……なんて無駄な妄想をしてみるけど、よく考えてみれば彼と二人きりで天体観測する約束なんてしていなかったことを思い出す。結局アレは夢だったのだと失望しながら、新しい朝を迎える私であった。

 

 

「(なんであんな夢見たのかしら……)」

 

 

 普段の自分なら口に出すのも恥ずかしいくらいの甘く温かい体験。でも夢って、自分が経験したことや、真に望んでいること見てしまうものなのよね。そう考えてしまうと、今しがた自分が本当に望んでいることを目の当たりにしたようで、余計に恥ずかしい気持ちに陥ってしまう。

 

 

「~ッ! もぉっ、意味わかんない……っ」

 

 

 思い出すだけでも恥ずかしいのに、覚めないでほしかったという気持ちも混ざり合ってしまい、そんな複雑な感情に揉まれてつい言葉にして叫んでしまう。

 

 ──あそこまでいくなら、いっそのこと覚めないでほしかった。なんなら最後まで……。

 

 

「真姫? 起きたの?」

 

「ゔぇぇっ!? えっ、ぁ、う、うんっ。今起きたわよママ」

 

 

 湧き上がる劣情に身を覆われそうになった時、ふと扉の向こうからママからの声がかかって私は再び現実に引き戻される。危なかったとは思うも、このままずっと妄想に身を置いていても仕方がないので、差し込む朝日に誘われるがまま身体を起こそうとする。

 

 

「……(あれ?)」

 

 

 その時、かけ布団の中に違和感を覚えた私は、そっと布団の中へと手を入れる……。

 

 

「……」

 

 

 そのまま無言で、ゆっくりとベッドから起き上がった私は、誰にも見つからないよう静かに家の廊下を歩こうとする。

 

 

「? 真姫?」

 

「っ、ごめんママ──」

 

 

 しかしすぐにママに見つかり、不審を抱いた声をかけられる。着替えもせず、リビングとは別方向に進む私を疑問に思ったのだろう。

 

 そして、仕方なく……私は自分の目的を暴露した。

 

 

 

 

 

 

 

「──ちょっと……シャワー浴びてくるわ」

 

 

 その時の私の顔は、きっとトマトのように真っ赤に染まっていたと思う。

 

 

 

 3.~真姫の夢~ 完

 

 

 

※※※※

 

 

 

 4.

 

 

 

 カランカランと金の音が鳴るドアを開いて、私はドルーパーズへと足を踏み入れる。だけど私の後に続いて、すぐもう一人の影も同じように店の中に入ってくる。その影は私よりも幾分小さく、来店してすぐに私の後ろに立って、マスターの板東さんに見えないよう隠れてしまう。

 

 

「こ、こんにちは~……」

 

「おう、いらっしゃい嬢ちゃん。お友達ならもう来てるぜ」

 

「は、はいっ。ありがとうございます」

 

 

 笑顔を振りまく板東さんに対して、私は引きつったような不自然な笑みを浮かべてしまう。

 

 "状況"が"状況"だけに仕方無いんだけどね……。

 

 

「おや? そういやぁ、その子どうしたんだ? あんまり見ない顔だけど?」

 

「ピィャァ!? い、いやこの子は、そのっ……と、友達の子の弟でして……」

 

 

 流石にいつまでも隠れられるわけにはいかず、その姿を見つけられてしまう私の背後の男の子。私は冷や汗をかきながらもとっさに出まかせの言葉を並べ、なんとか誤魔化すことに成功する。だけどちらっと後ろを振り向くと、彼の額一面には私よりも大きな汗の玉がビッシリと浮き上がっているのが見えた。そこまで焦っていたんだ……。

 

 

「ふぅ~ん。ま、いっか。みんな向こうの席にいるからよ。楽しんできな」

 

「はっ、はい! ありがとうございます」

 

 

 板東さんとの会話も済ませてそそくさと立ち去ると、私はここに呼んだ二人──真姫ちゃんと絵里ちゃんの待つ席に、その男の子を連れていく。

 私が二人の元にたどり着くと、真姫ちゃんも絵里ちゃんも真っ先に私が連れていた男の子の方へと視線を向ける。だって、今日はこのために二人を呼んだんだもの。

 

 この男の子をどうするか……。

 

 

「来たわねことり。それで……」

 

「もしかしてその子が……」

 

「うん……」

 

 

 何せこの子は……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……鉱芽さんなの」

 

「……こっち見んなよ」

 

 

 私の後ろで拗ねたように顔をそっぽ向ける男の子──もとい鉱芽さん。多分本人としては物凄く深刻に捉えているんだろうけど、その懐いていない子どもらしいツンとした態度に一種の母性本能さえ擽られ、とても愛しく思えてしまう。少なくともここにくるまではお人形さんのようにずっと抱きしめていたもんね。フフッ。

 

 

「……なんで俺が……こんな目に……ク──ッ、ぜっ──の野郎──ブツブツ……」

 

 

 いつの間にかゆっくりと私たちの元から離れ、ブツブツと呟き始める鉱芽さん。多分、自分をこんな姿にした存在への恨みつらみを述べているんだろうなぁ。でもそんな行動も、子どもの姿のためかやはり可愛らしく見えてしまう。

 

 

「ハラショー……」

 

「一体どうしてこんな事に……?」

 

「えっと……さっき鉱芽さんが戦ってる時に──」

 

 

 何時までも子どもの鉱芽さんににやけてるわけにもいかず、二人に事情を説明する私。

 簡単に掻い摘んで言うと、戦いの最中、敵の攻撃を受けてこんな姿になってしまった……ってわけなの。今までいろんなのと対峙してきた鉱芽さんだけど、こんなのは初めてみたい。

 私の話す事情に、小さく唸り声を上げながら頭を抱える真姫ちゃんと絵里ちゃん。うん、普通はそういうふうになるよね。私もこの姿を見た時は悲鳴を上げちゃったもん。「かわいいぃぃぃっ!」って。

 ……なんてふざけてる場合じゃないよね。とりあえず子どもになってしまった鉱芽さんを何とかしないといけない。どうすれば戻るのかはさておき、どうやって暮らしていくのか、子ども一人で不自由はないのか、誰かが一緒にいるべきなのか等、考えるべき事はたくさんある。

 

 

「ねぇ、鉱芽さ──」

 

 

 そしてふといじけてる鉱芽さんの後姿をちらっと覗いてみる。

 

 

「あんの腐れオ××ーロ××……潰す……ぜってぇ潰すっ。オールウエポンスパーキングで全身穴開けて潰すっ……泣いてもぶっ潰す──ブツブツ……」

 

「──ぁぁ……」

 

 

 子どもらしからぬ黒いオーラをにじみ出しながら己を子どもの姿に変えた元凶への恨みつらみを述べ続ける鉱芽さん。流石に狂気じみたその姿を可愛く思えることはできなかった。

 

 ──もうヒーローが言っていい言葉じゃないよぉ……。

 

 

「それで、鉱芽はどうするの?」

 

 

 鉱芽さんのこれからを案じた真姫ちゃんが私に訊ねてくる。でも、元々今回はその事について話し合うために二人を呼んだんだもの。だからまず初めに私が自分の案を二人に伝える。

 

 

「しばらく私の家で預かろうかなぁ? なんて」

 

「「ダメッ!!」」

 

「ひゃい!?」

 

 

 息が合ったように反対を叫ぶ二人につい驚いてしまう。反対されるのは予想できたけど、ここまで必死に止められるなんて思わなかったよぉ……。

 

 

「ぅ……やっぱり二人とも鉱芽さんの面倒見たいよね」

 

「ちっ、違うわよ! わ、私はただ……私の家だったら大きいし、パパだったらヘルヘイムの事情も知っているから……っ」

 

「既に一人妹がいるもの。年下の扱いなら慣れてるわ。だから私がいいかなぁ~なんてっ」

 

「むぅぅ~っ」

 

 

 二人共それなりに納得できる理由を備えてきてるのがまた恨めかしい。でも、私だってこのまま鉱芽さんを譲るつもりはない。だから……。

 

 

「勝負……しましょう」

 

「「勝負?」」

 

「鉱芽さんを……どれだけ知っているか……その勝負をっ」

 

 

 これは一世一代の大勝負!

 

 絶対に……負けられないっ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こ~うがさんっ。ふふっ」

 

 

 ベッドの上で座りながら、小さくなった鉱芽さんを後ろから抱きしめる。流石の鉱芽さんも疲れているのか、抵抗することを止め、私のされるがままにされている。

 

 

「もう何度目だよぉ。いい加減抱きつくの飽きてくれよぉ……」

 

「全然飽きないよぉ~。だってこんなにかわいいんだもんっ」

 

「それもう聞き飽きたぁ~……」

 

 

 結局、あの勝負は私が勝利した。鉱芽さんと共に過ごした時間が幾分か長かった真姫ちゃんが有利に思われたけど、最後の最後で私しか知らない、鉱芽さん子どもの頃の"秘密"を答えられたから……今は私が子どもの鉱芽さんを独占出来ているわけなのっ。

 

 

「うっふふっ、かぁ~わいっ」

 

「……ことり」

 

「っ、はいっ。ど、どうしました……?」

 

 

 先程までの疲れたようなテンションから一転、妙に静かになった彼の声のトーンに、全身から一気に熱が引くような悍ましい感覚を味わってしまう。声色から察するに、もしかすると怒っているのかも知れない。

 もしかして少しやりすぎたかな? 嫌われちゃったかな? そんな不安が胸をよぎってしまう。

 

 

「や、やっぱり、そんなに嫌……でしたか? あ、あのごめ──」

 

「いや、そうじゃなくてさ。なんか……ふと聞きたくなって」

 

「──え?」

 

「ことり。今、幸せか?」

 

 

 だけど鉱芽さんが私にくれたのは、そんな優しい言葉でした。

 

 

「え?」

 

「だからさ、ことりは今幸せなのかなぁ~って」

 

 

 何か他意があるわけでもなく、ただ純粋に私の顔だけを見てそう訊ねてくる鉱芽さん。私がいつまでもにやけてばかりいるからそう思ったのかな?

 

 ──ふふっ、でも、答えはもう決まっているんですよ? 鉱芽さん。

 

 

「はいっ。ことりは今、と~っても、幸せですっ」

 

 

 顔いっぱいに幸せな笑みを浮かべ、私は鉱芽さんに答えた。決して無理な表情ではなく、自然に笑みが浮かんでしまう。にやけが止まらなくなってしまう。そんな幸せそうな私の返答に、鉱芽さんも満足そうに笑みを返してくれた。

 

 

「そっか~。うん、それはよかった」

 

 

 そんな彼の笑みがまた愛らしく、そして愛おしくて、私は再び小さな彼に抱き付いてしまう。

 

 

「はいっ。鉱芽さんっ」

 

 

 そして彼を抱きかかえたまま、私は柔らかいベッドの上にごろんと寝転がり込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぁ……? ……あれ?」

 

 

 穏やかで気持ちのいい風が私の頬を優しく撫でる。そんな風によって優しく意識を揺り起こされた私は、横になったまま今の自分の状況を確認していた。

 先程まで私と鉱芽さんは家にいたはず。なのに今私がいるのは家の中ではなく、透き通るような青空の元だった。そして私が寝ているのもベッドの上ではなく、それよりも少し堅い木のベンチの上。

 

 ここまで状況が違うと、嫌でもはっきりさせられてしまう。私がさっきまで見ていたのはやはり……。

 

 

「……夢?」

 

「お、起きたか」

 

「ぇ……?」

 

 

 その時、横になっている私の上から聞こえてくる、夢の中よりも少し低い男の人の声。言わずもがな、私がいつも見ている鉱芽さんの顔がそこにあった。そして多分、鉱芽さんはずっと私のために膝枕をしてくれていたんだろう。そう思うと申し訳なくて、すぐに彼の膝から起き上がって彼に向かい合った。

 

 

「あっ、ご、ごめんなさい。お、重くなかったですか……?」

 

「あっははっ、全っ然。ま、実は言うと俺も寝ちゃってたんだけどね」

 

「え? 鉱芽さんも?」

 

 

 私がそう問うと、少し恥ずかしげに首をすくめる鉱芽さん。彼のそんな可愛らしい挙動を見てると、さっきの夢の中のあの小さな鉱芽さんを思い出して、また頬が緩んでしまう。

 

 

「でも変な夢ばかり見てたんだけどな。絵里と変なダンス踊ってたり、真姫と天体観測してたり、あと、何故か俺が子どもになったり──」

 

「えっ!? 鉱芽さんもその夢を見たんですか!?」

 

「え? ……ゑ?」

 

 

 私の発言に目を丸くしたまま固まる鉱芽さんに、私は先程見た夢の内容を語り出す。鉱芽さんが子どもになってしまって、私がそれに甘えていた、そんな幸せな夢を。そして鉱芽さんも、自分の見た夢の内容を私に教えてくれた。絵里ちゃんや真姫ちゃんの夢についてはよく分からないけど、鉱芽さんが語る夢の内容は、どういうわけか私がさっきまで見ていた夢と殆ど同じものだったの。

 

 

「同じ夢を見てた……って事か? 俺たち」

 

「そうみたいですね。えへへっ」

 

「嬉しそうだなお前」

 

「そうですかぁ? ふへへぇぇ〜」

 

 

 鉱芽さんと同じ夢を見ていた。その事実があまりにも嬉しくて、まるで隠すことなく嬉しさを顔に出してしまう。

 

 そして、そんな私の表情を見てか、鉱芽さんは再び訪ねてきた。

 

 

「ことり。今、幸せか?」

 

「それさっきも聞きましたよ」

 

「っふふ、そうだったな」

 

 

 夢の中でされたのと全く同じ内容。

 

 答えなんて必要なかった。

 

 きっと彼も、私の気持ちを知っているから。

 

 言葉なんてなくても、既に伝わっているから。

 

 

「じゃ、もう少し寝ちまうか」

 

「はいっ」

 

 

 そして彼に誘われるがまま、私たちは二度(にたび)この青空の下で眠る事にした。

 

 鉱芽さんは、この幸せが続く事を願いながら。

 

 私は、もう一度彼と同じ夢を見る事を望みながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんな私たちの姿を、温かい目で見守る不思議な少年の姿があったことなど、誰も気づくことはなかった。

 

 

 

 4.~ことりとこども~ 完

 

 

 

※※※※

 

 

 5.

 

 

 

「ここはあまり触ってないよな……」

 

 

 太陽が傾き始めた昼下がり葛木宅にて、俺は今一度自宅の掃除を……というより整理を行っていた。別に何か目的があるわけではなく、ふと思い立っただけだ。そして今の俺はというと、自宅の押し入れの中の荷物を軽く整理していた。

 

 

「結構、あの二人のものが多いなぁ」

 

 

 そもそもこの家は先祖から受け継いだ家というわけではなく、新婚となった俺の両親が新しく建てた家なのだ。だからこの家の中にあるもののほとんどは両親のものと言う事になる。そして案の定、俺があまり手入れをしていない押し入れの中は若干の埃が堪っており、少し参っている状況だ。

 

 

「いお姉がいなきゃどうなっていた事か……」

 

 

 一年前まではこういう細かい部分もいお姉が掃除をしてくれていた。だから現在、この押し入れの中はそこまで酷く汚れてはいなかったりする。流石に今の彼女は容易に掃除できる状況じゃないため、俺が頑張らなければいけないのだが。

 

 

「……ん?」

 

 

 押し入れの中へと身体を入れていくと、ふと大きな箱と箱の狭間に一枚の紙が挟まっているのを見つけた。破らないように慎重に箱の間から紙を抜きとると、それが紙ではなく写真であることが分かる。

 

 

「……子ども?」

 

 

 写真に写っていたのは見覚えのない小さな子ども。まだ小学校に入学するかしないかという程の幼い歳であった。しかしこの子の顔をよく見てみると、どこか既視感を覚えてしまう。誰だ? 誰に似てる? と自問自答しているうちに、この生意気そうなツリ目を見て確信を得ることが出来た。

 

 

「っ、親父っ?」

 

 

 そう。恐らく、いや間違いなく、この写真に写っている少年は俺の父、戦極岳斗その人であった。

 

 

「これが……親父の子ども時代か……」

 

 

 父の幼き頃の姿を目の当たりにして複雑な心境を抱いてしまう。あの人間にもこんな時期があったのだなと、どこかやるせない気持ちになってしまう。

 

 気分を切り替えるためにも、他に何かないかと写真を裏返す俺。

 

 しかしそこにかかれていた文字を見て、俺はまたもや混乱する羽目になる。

 

 

 ──駆音(くおん) 岳斗(がくと)

 

 

「……は?」

 

 

 駆音(くおん)。俺が全く聞いたことのない苗字が、親父の名前の前にかかっていた。

 

 親父の事は知っているつもりでいた。

 

 母さんを巻き込み、そして俺に戦う術を与えた。

 

 それだけ……その業さえ知っていれば十分だった。

 

 しかし今、俺の知らない親父の素顔、その一端を垣間見たような気がして、どんな顔をすればよいのか分からなくなってしまっている。

 

 

「(親父……アンタは一体……)」

 

 

 今一度、戦極岳斗という人間について興味を持ってしまった瞬間であった。

 

 

 

 5.~近づく父~ 完

 

 

 

※※※※

 

 

 

 6.

 

 

 

 光も形も存在しない混沌の闇の中。

 

 真っ暗な空間の中であるにも関わらず、“それ”は周りの背景にも増していっそうドス黒い存在感を放ちながら、静かに漂流していた。

 

 

 ──おのれ……っ

 

 

 “それ”が抱くのは他でもない、恨み。

 

 何者にも勝るとも劣らない程の、強烈な私怨の塊。

 

 

 ──おのれぇ……っ!

 

 

 今でもソレ──彼が思い起こすのは、自分に向かって振り下ろされる銀色の大剣と、それを振るう銀色の武者の姿。

 

 そして、銀色の武者の背後には、色取り取りに並んだ数多の戦士の姿。

 

 

 ──何故だぁ……っ!

 

 

 彼は理解できなかった。

 

 全て上手くいっていたはずなのに。

 

 自身の邪魔になる存在を排除できたと思っていたのに。

 

 あと一歩のところで己が野望を果たせたというのに。

 

 なのに……彼は敗れ去った。

 

 何が悪かったのか、それがまるで理解できなかった。

 

 それが彼の憎悪を更に駆り立てていく。

 

 

 ──許さんぞぉ……っ!

 

 

 彼が憎むのは、己をこんな惨めな姿に変えた者たち全てであった。

 

 

 ──おのれ蛇め……っ

 

 

 自身に等しい存在であり、己を崩壊へと導く発端となった存在を。

 

 

 ──おのれアーマードライダー共め……っ

 

 

 自分が格下と見て侮り、結果的に己の野望を打ち砕くほどの力を見せた戦士たちを。

 

 

 ──おのれ……っ

 

 

 そして、自分をこのような無様な姿に変えた、憎き存在。

 

 己が最も復讐したい存在……。

 

 

 ──おのれぇ……っ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……葛葉(かずらば)……紘汰(こうた)……っ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 黒く重苦しい、深い恨みの籠った声が、闇の中で木霊した。

 

 

 

 

 永遠に闇の中を彷徨うと思われた邪悪な精神。

 

 しかしこの思念体は、やがてとある世界に行き着くことになる。

 

 不幸な偶然か、それとも強大な私怨が運んだ必然かは分からない。

 

 一つ確かな事は、強大な闇が一つの世界に降り立ったということだ。

 

 

 

 

 そしてその闇を追うかのようにして、その世界にもう一つ別の存在が降り立った。

 

 世界は忽ち植物に覆われ始め、そして……

 

 

 

 

 

 世界に……黄金が生まれた。

 

 

 

 6.~?~ 完




~これからの【ラブライブ! ―果実の鎧武者―】は~



鉱芽の前に現れる謎の存在。

「っ!? なんだコイツ!?」

想像を超える脅威に、武者は地を付く。



ついに現出する、新たな戦士

『メロンエナジー』

赤き弓を携えし白き武者が、友の闇を斬り裂かん。



「行くぞ、ミッチ」「はいっ」

黒き蝗と対峙する二人の戦士



「なんで俺ばかりがこんな目に遭わなきゃならねぇんだよォ……」

そして牙を向く、黒い鎧武

「いい加減息苦しいんだよテメェら……」

「鉱芽……さん?」



しかし武者は再び立ち上がる。

「鉱芽さんは弱くなんかありません!」

女神の声が……闇を振りはらう。



「強さは力の証明なんかじゃない!」

武者は立ちあがり、吠える。

「誰かを励まし勇気を与える力。それが本当の強さだっ!!」

己が信じた強さを証明するために。

そして……




『カチドキ!』




新たな力が目覚める……っ!



ラブライブ! ―果実の鎧武者― ~第二部 ヘルヘイム編~

これからもご期待ください。
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