【全報スポーツ】
~菊花賞・出馬表と展望~
| 1 | 1 | ネペルメナース | 牡3 | 追込 | △▲―― | 京都は庭 |
| 2 | ミタノブロッケン | 牡3 | 先行 | ―――― | 溜めれば | |
| 2 | 3 | トウセイブロッサム | 牡3 | 逃げ | ―――― | ペース苦 |
| 4 | クイックジャッキー | 牡3 | 差し | ―――― | 仕上がる | |
| 3 | 5 | アリゼオグルーヴ | 牡3 | 先行 | ―△―― | 折合えば |
| 6 | リッチセレクション | 牡3 | 追込 | ―△△△ | 鞍上信頼 | |
| 4 | 7 | ロックピア | 牡3 | 差し | ―――― | 長いかも |
| 8 | リズムクラッシュ | 牡3 | 差し | ―――― | 最近不振 | |
| 5 | 9 | ジェルディサヴォア | 牡3 | 逃げ | ◎◎◎◎ | 文句なし |
| 10 | ペルフェドミナント | 牡3 | 先行 | ―――― | 地力は有 | |
| 6 | 11 | スイーパージャック | 牡3 | 先行 | ―――― | 坂で消費 |
| 12 | シャサトゥレーヴ | 牡3 | 差し | ―――― | そこまで | |
| 7 | 13 | トルテモア | 牡3 | 先行 | △――△ | 惑星馬だ |
| 14 | リヴェッティ | 牡3 | 先行 | ▲○○○ | 陣営自信 | |
| 8 | 15 | コンティルミエール | 牡3 | 差し | ――△― | 母血魅力 |
| 16 | テクニカルシフト | 牡3 | 差し | ○△△▲ | 展開絶好 | |
| 17 | ジェリーホーネット | 牡3 | 追込 | △―▲△ | 虎視眈々 |
まずは本命から行こう。ここは9・ジェルディサヴォアが鉄板と言える。前走のセントライト記念は不覚を取ったが、帰国初戦でいかにも調整不足だった。ひと叩きの効果は間違いなく出ている。台風の影響で馬場が緩くなるのもこの馬にとっては大きくプラスに働く。
2番手評価は14・リヴェッティ。皐月賞、ダービーと好走を続け、セントライト記念で待望の重賞勝利。先日凱旋門賞を制覇した今年のダービー馬アンベストネヴァーと互角に戦っているが、長距離ではややジェルディサヴォアに軍配か。
3番手はセントライト記念4着だった16・テクニカルシフト。3着のリッチセレクションを差し置いての3番手評価になるが、距離延長は間違いなくプラスである。一方で6・リッチセレクションは距離が足りるかというとやや不安なところであり、その差を考慮して評価を下げた。
神戸新聞杯1着の17・ジェリーホーネット。今年は関東勢が好調だが、彼もその一頭。ジェルディサヴォアやリヴェッティとの直接対決を避け神戸新聞杯からの始動が大当たり。イクイノックス産駒となれば当然父父のキタサンブラックの血が長距離の菊花賞で輝くはずだ。
菊花賞は3歳馬にとっては初の長距離レースとなる。故に春の実績馬をスタミナ性で上回る馬の好走も目立つレースであり、穴馬のねらい目は1・ネベルメナースと7・トルテモアを推したい。特にネベルメナースは豊富なスタミナをもつ血統で、騎手も大迫春寿となれば京都は勝負だ。トルテモアは前でも後ろからでも戦える自在性があり、スタートさえ決まれば前残りの馬場展開は合う。
~美浦・笹山/栗東・六角~
菊花賞当日、コウヘイこと宮国浩平はジェルディサヴォアを馬房から出して軽い曳き運動を始めた。
コウヘイにとってジェルの曳き運動は少々気を遣う時間である。
というのも、特に朝の曳き運動では後ろ足で立ち上がる癖がでるのだ。
立ち上がった後暴れたりするわけではないから自身を守ることまではしなくていいのだが、そのまま前脚を高く振り上げたり後ろに倒れそうなぐらい体を反らすのは困りものだった。
今のところ後ろに倒れたことはないから大事にはなっていないが、そろそろ矯正させようかという話も出ている。
「はいはい、落ち着いたか?あんまりやると後ろに倒れるぞ」
大抵こういう起立癖は調教や人間そのものを嫌がる「逃避」に起因することが多いのだが、ジェルは何かに怯えていたり威嚇しているというわけでもなさそうだし、曳き運動の時に一回だけ立ち上がるだけで、それ以外ではこういう起立癖は出さない。
井野調教師は「ルーティーンみたいなものだろう」と言ってはいるが、億の価値があるジェルに怪我をされてはたまらないので、頻繁に繰り返すようになったら再調教をする方針だ。
ちなみにこういう悪癖については馬具で「矯正」できるものではない。
あくまで馬具は補助的な効果しかなく、根本的に矯正させるにはムチで痛みを与えるなどの「調教」が必要なのである。
ジェル自身は朝の背伸びをしているつもりであったが、まず大前提として、二足歩行のヒトと四足歩行のウマの背伸びを一緒にしてはいけなかったのだ。
本人(馬)は「人間の知能があるから俺は手がかからない賢い馬だ」と思っているようだが、関係者目線では、ハミ受けが悪い、騎手の指示に従わない、ズブい、ソラを使いレースに集中しない、ゲートにはしょっちゅう頭をぶつける、壁などを蹴り落鉄を頻発させる、起立癖がある、と悪癖のオンパレードなのである。
当然、ジェルの尻尾には赤いリボンが留められている。
様々な要因が重なった結果、その悪癖のデパートが開店されたのがGⅠ菊花賞であった。
菊花賞の当日オッズは9番ジェルディサヴォアが圧倒的一番人気の1.9倍、2番人気は14番リヴェッティ5.7倍、3番人気は神戸新聞杯組から、大外17番のジェリーホーネットが9.2倍で、以下10倍以上のオッズがついていた。
例年通り菊花賞はフルゲート割れで、17頭出走も近年ではマシな方ではあった。
馬場状態は稍重の発表で、ジェルにとっては有利になると井野調教師も上田騎手も高をくくっていたのだが、返し馬の際、偶然落ちていた
ちょうど本場馬入場で紹介されるタイミングでカメラに抜かれたのは、上田騎手が懸命に手綱を引っ張って誘導しているのに逆らって、外埒に向かって一直線にターフを横切るジェルの姿であった。
その後カメラは次の馬に移ったが、動画を撮影していたファンの何人かが後にX(旧Twitter)にアップロードした動画には、右後ろ足で何度も外ラチを蹴るジェルの姿が映っていた。
係員が1コーナーの奥に集まり、ようやくジェルが落ち着いた頃には東京11R・ブラジルC(L)が終わり、画面が京都競馬場に戻されると同時に、場内アナウンスが響いた。
<お知らせいたします。京都競馬11Rの、9番ジェルディサヴォア号は馬体検査を行います。発走時刻が遅れますのでご了承ください。
なお検査の結果はわかり次第、お伝えいたします>
GⅠで圧倒的一番人気馬の馬体検査アナウンスは当然大騒ぎになり、観衆のほとんどが「除外してくれ」と祈っていたのは当然のことであった。
運よく馬券発売締め切り前であり、その瞬間ジェルの単勝オッズは2.1倍まで急上昇した。
「あー、やっぱ落ちてますね」
係員の一人が転がった蹄鉄を見つけた。
「とりあえずゲートまで行きましょう。降りますか?」
「じゃ、いったん降りますわ」
上田が一度下馬すると、ジェルも時折右後ろ足を気にする素振りを見せながらではあるが、スムーズな歩様で誘導されていった。
ゲート前では獣医師と装蹄師がすでにスタンバイしており、まずは獣医師による馬体検査が行われた。
といっても別に放馬して走りまくったわけではないので、蹴り上げた後ろ足に故障がないかという歩様検査程度ではある。
<お知らせいたします。京都競馬11R、9番ジェルディサヴォア号は、落鉄が判明したため、これより蹄鉄の打ち直し作業を行います。
発送時刻に遅れが生じます。ご了承ください>
馬体検査の挙句出走可とされると、ブーイングが大きくなった。
ジェルの馬鹿づきは現地のファンによって撮影されSNSにも投稿されており、テレビで観戦している競馬ファンだけでなく現地に足を運んだファンのほとんどは情報をつかんでいたのであった。
蹄鉄の打ち直しと言っても、もちろん今から馬に合わせた蹄鉄を新装する時間はないので、落ちた蹄鉄をそのまま差し込むだけである。
一度軽く拭いてくれたのはジェルにとって大変ありがたく、暴れることもなくスムーズに作業が進んだ。
蹄鉄の打ち直しが完了するまで5分を要した。
すでに発走予定時間から10分が経過し、台風一過の暑さと湿気のなか、スタンドの指定席を取っていない立ち見のファンからジリジリと焦れる苛立ちやヤジが飛ぶようになり、向こう正面で輪乗りをする出走馬たちにもその異常な雰囲気が伝播していた。
まず10番のペルフェドミナントが発汗とともに大きく嘶くと、呼応するようにトウセイブロッサムが首を大きく振り始めた。
我関せずなのは蹄鉄を打ち直してもらっているジェルだけで、上田騎手も「早く乗れ」と先輩騎手からのプレッシャーに晒されていた。
で、そうなるとゲート入りがまともに行くわけがないのである。
欧州馬をチビらせまくったジェルディサヴォアが奇数番枠をいいことに真っ先にゲートに飛び込むと、ただでさえ雰囲気に吞まれていた3番トウセイブロッサムは完全に足が竦んでしまった。
奇数3番のトウセイブロッサムが枠入りを渋れば、また発走時間が延びていく。
トウセイブロッサムがゲート手前で後ずさる度にスタンドのファンが一斉にため息を漏らす。
3万人のどよめきは遠く離れたゲート付近でもはっきりと聞こえるようになった。
トウセイブロッサムが枠入りを渋っている間、先に入れられた奇数番枠の馬もゲートを嫌がるようになり、嘶く音が漏れ始め、騎手が必死に宥めていた。
枠入り開始から2分が経過し、ようやくトウセイブロッサムがゲートに収まると、次いで偶数番枠の枠入り。
枠入り前からイレ込んでいた可哀想なペルフェドミナントはよりによってジェルの隣である。
当然、またゲート入りを渋る。
大外17番のジェリーホーネットが最後の誘導を受けたときには、すでに発走予定時刻から20分が経過し、民放の競馬中継はとっくに終了していたのである。
スタンドの苛立ちは最高潮になった。
蒸し暑さの中詰め込まれた立ち見のファンだけでなく、クーラーが効いた馬主専用席でも自分の馬が発走遅れの影響を受けているのではないかと皆が貧乏ゆすりを始め、枠入りが一瞬でも止まる度に何処かしらでドンとテーブルを叩く音が響いていた。
いやあ、楽しかった。
確かに馬は雰囲気には敏感である。向こう正面のゲート入りであるのに、スタンドの苛立ちがよくわかる。
自然と耳を絞りそうになるのを抑え、後ろの係員の「出ろ」の合図を聞き逃さないようにする。
ゲートの格子がブレた瞬間、一歩目を踏み出す。柔らかく着地をするとアキさんが手綱を締め、ビュンという音の後、左の腰にムチが入った。
(そこまでやるかい)
うっかり苦笑いをしてしまった瞬間、ハミがズレた。
走っている状態ではいちいち直すこともできず、とりあえず大逃げのペースで3,4コーナーを回りスタンド前に向かう。
発走が大幅に遅れた上に、タダでさえレース前に馬鹿づいて馬体検査、落鉄までやらかした俺が長距離レースなのに出ムチを入れて大逃げを打っているのである。
ブーイングをしているのは連複に絡めていた人で、単勝や3連単の頭に俺を入れていた人はもう絶望している。
ダッシュを決めた後、最初の淀の坂で馬体が隠れた瞬間に一気に減速して呼吸を落ち着かせる。
出ムチまでくれてマージンを取ろうとしたアキさんの作戦はおそらくこれだろう。
淀の坂の頂点、3,4コーナーのちょうど馬体が隠れるあたりは軽い直線コースになっているので、そこで急ブレーキをかけて4コーナーに入る。
ここでわざわざ加速して4コーナーに入れば曲がり切れないのは常識で、強引に距離を詰めてくる馬はいなかった。
なお改修によってコーナー出口の角度が緩くなり、そこまでオーバーランの心配はしなくてもよくなっている。
コーナースピードで俺についてこられる馬はいないので、スタンド前に出る時にはまたマージンの確保に成功し、それによって傍目には大逃げをしているように映っていたのだ。
1周目のゴール板の100mほど手前で最初の1000mタイムが計測される。
坂で息を入れたりコーナーで差を広げたりと乱ペースになっているが、とりあえず最初の1000m通過は59.2秒と予定していたよりやや遅めであった。
一流騎手の体内時計は誤魔化せないだろうが、観客の反応とターフビジョンの表示は正直である。
2番手に6馬身以上の差をつけて逃げているのに、もしここでスローペースであれば観客はもっとざわつくだろう。
1000m59.2秒というタイムはこのマージンなら順当といったところで、観客も「速い!」「上田飛ばしすぎるなよ!」という悲鳴が飛ぶ。
後ろの騎手はこれで多少は安心するだろうし、特に最後方に控えるジェリーホーネットやネベルメナースの騎手はターフビジョンの時計をはっきりと確認したはずだ。
さて、京都競馬の厄介なところはここから。2回目の淀の坂を迎えるまでまるで平坦なのである。
次に俺がペースを落とせるのは1,2コーナーの部分しかなく、コーナーの直前で右手前に替え、アキさんが落ちないように注意しながら固いディボットに左後脚を引っかけるようにして一気に馬体を内に倒す。
きっかり1200mから1600mの間2ハロンに及ぶ1,2コーナー。
この程度のコーナーならスパイラルでも平均ラップ12.0秒ぐらいで抜けられるが、あえて平均13.0秒に落とす。
コーナー通過で3秒ほどロスするが前半のマージンはまだ十分にある。
再度加速し向こう正面の半ばで後続の足音が聞こえなくなった。
そろそろ後続もレースペースを上げていきたいのだが、ここからは淀の上り坂。
たかが4m程度、20mのアスコットを駆け上がってきた俺にはバリアフリーもいいところだが、並の馬はここで無理やり加速しようとすると余計な力が入ってスタミナを消費する。
後続にまた15馬身以上の差をつけて坂を駆け上がり、残り800mの標識を過ぎたところで手前を替えまた急ブレーキをかける。
下り坂に入り、2番手の騎手が俺の姿を捉えるまで2秒はかかる計算だ。
基本的には下り坂でペースを上げるので11秒後半のラップタイムになるゾーンだが、ここから2ハロンのラップを12秒後半から13秒前半にする。
アキさんが慌てて手綱をしごいてくるが、すまん、ハミがズレっぱなしなんだわ。
歯にハミがガチガチ当たるのを舌で押さえながら耳を立てて後ろの足音を探る。
しっかりと呼吸を完了させ、400mのハロン棒めがけて加速する。
改修されて昔ほどコーナーワークがいらなくなった4コーナー出口。
逃げ馬にとっては最後にマージンを取れるポイントが無くなったといえるが、まあそれでも多少の減速は必要なはずだ。
身体を傾けて、アキさんが遠心力で飛ばされないように調整しつつ可能な限り最高速で最後の直線に出ていく。
まだターフビジョンは見えないが、場内実況が後続との差を教えてくれた。まだ6馬身以上はあるらしい。
こうなればもう十分、あとは好き勝手にダッシュするだけである。
左手前に替えて、まるで伝わってこないアキさんの手綱の動きに合わせて首を下げる。
200mを迎えたところで左ムチ一発。
後続は付いてきていないから多少ヨレても問題ないだろうが、のこり100mでもう一度左ムチ。
手前をもう一度右に戻すと、アキさんの手の動きが止まった。
ゴール板を過ぎてから、中途半端に引っかかっていたハミが気になって何とか舌で押し出そうとするが、頭絡によって口の一番奥に固定されているので動かない。
タイミングがいいのか悪いのか、その瞬間アキさんが俺の首筋をバシッと叩いた勢いでハミが余計にズレてしまい、ゴール後のウイニングランは戻せなくなった舌がベロンベロンと垂れているクソダサい映像になってしまった。
最も速く、最も強い二冠達成。オマケでハミ受け不良による平地調教注意もついてきたのであった。
<さあ発送時刻を大幅に過ぎておりますが、ようやく最後の枠入りになったようです。スタート前から不穏なムードとなっている第97回菊花賞。
17番のジェリーホーネット、最後の誘導。
スタートしました!やや遅れた1番ネベルメナース。好ダッシュは9番ジェルディサヴォア、1発2発出ムチが入ります。
内から2番ミタノブロッケンを、被せて2番手に上がっていたのはトウセイブロッサム。
アリゼオグルーヴ早めの競馬4番手、トルテモアの外を追走2番人気リヴェッティです。それを見るように10番のペルフェドミナント、スイーパージャック。
最初の淀の坂、1周目の3コーナーに入ります。
さてその後ろですが8番のリズムクラッシュ、16番のテクニカルシフト。外を回って15番コンティルミエールです。
クイックジャッキーとロックピアが中団後方、その後ろ2馬身離れて17番ジェリーホーネット、外に6番リッチセレクション。
その後ろ3馬身差があって最後方追走1番のネベルメナースです。
さあ飛ばして9番のジェルディサヴォア、まず先頭で1周目のスタンド前に出てまいります。2番手トウセイブロッサムとはすでに5馬身以上のリード。
単独3番手2番ミタノブロッケンやや口を割っている。リヴェッティはさらに3馬身後方、トルテモアと並んで行っています。
先頭ジェルディサヴォア今最初の1000mを通過、速いペース59秒2で行きました。
このままもつのかどうか1周目のゴール板を通過、1コーナーに向かいます。
2番手トウセイブロッサムにミタノブロッケン接近、懸命に抑えます。
アリゼオグルーヴにトルテモア、そしてリヴェッティこのあたり先行集団形成。
2馬身後方スイーパージャック、半馬身差外からペルフェドミナント。さらに1馬身差リズムクラッシュとテクニカルシフト、これらを交わして前を伺っていくコンティルミエールです。
その後ろですが、1番のネベルメナースがここまで上がってまいりました、ロックピアの外目。
少し差がついたか4番のクイックジャッキー。
このあたりから向こう正面。
1馬身後方リッチセレクションに、最後方になった17番ジェリーホーネットです。
飛ばす飛ばす9番ジェルディサヴォア、後続に10馬身以上の差をつけて逃げていきます。大逃げを打ったジェルディサヴォア。
2番手ミタノブロッケン、その後ろ1馬身差でトウセイブロッサム。トルテモアが4番手、リヴェッティはまだ動きません。
2馬身後方アリゼオグルーヴにペルフェドミナントが追いついて、その後ろにコンティルミエール上がってスイーパージャックの外から並びかけていく。
次いで押して上がっていくネベルメナース、大迫春寿が促して、さあこのあたりから2回目の坂の上り。
テクニカルシフトも大きく手が動いているが、内をついてロックピアが進出を開始。
クイックジャッキーは手ごたえがないかリッチセレクションに交わされて、ジェリーホーネットも上がっていく構えです。
残り800の標識を通過、まだ15馬身以上の差があるジェルディサヴォア、しかし苦しくなったか上田の手が懸命に動いている。
2番手一気に上がっていったコンティルミエール、リヴェッティを交わしてムチが入った、600を通過。
リヴェッティとトルテモアも頑張っている。大外に1番のネベルメナース。
4コーナーをカーブ、最後の直線コースに出てまいります。
まだ先頭ジェルディサヴォア、懸命に粘って6馬身のリードがある。
2番手もう一度内から叩いてリヴェッティが上がってきた。コンティルミエールと並んで追い上げる。
外に切り替えたトルテモア、大外から1番のネベルメナースが追い込んでくる。
200を切って、しかし前が止まらないジェルディサヴォア、ようやくムチが入った。
2番手争いはコンティルミエールとネベルメナースの叩き合い、リヴェッティは頑張った。
先頭ジェルディサヴォア逃げ切りだゴールイン!2着は最後伸びたコンティルミエールか!
ジェルディサヴォア2冠達成、そしてコンティルミエールが2着、3着にはネベルメナースの入線。
そして時計はレコード、勝ちタイム3分0秒7。上がり3ハロン35秒フラット、4ハロンは47秒7でした!
発走前には落鉄などのアクシデントがありましたが、速いペース大逃げからそのまま逃げ切って見せました。
お知らせがあります――>
<お知らせいたします。京都競馬第11レースで、4番クイックジャッキー号は、4コーナー手前で他の馬に関係なく競走を中止しました>
二冠目の口取り式は晴れやかであった。
アキさんは恒例の二冠ポーズはしていない。
「アキ、指立てんのか?」
「2本すか?4本すか?」
クラシック競走では二冠だが、GⅠは4つ目である。
大抵こういうのはクラシック競走以外をカウントしないものだが、問題は皐月賞と菊花賞の間に2つ勝っていることであった。
しかもそれぞれが各国のクラシックレースにカウントされるものだったのが余計ややこしくした。
「日本で2冠、フランスで1冠、欧州三冠路線で1冠ですからね」
俺とコウヘイを挟んで左に井野センセイ、上にアキさん、右に谷地義弥オーナーの3人でしばらく協議した結果、どれにしてもケチがつくので指は立てないことになったのだ。
撮影が終わるとまた慌ただしくなる。
表彰式と優勝騎手インタビューもあり、そしてアキさんは珍しく最終12レースの騎乗も入っていた。
一方こっちも洗い場でしっかり洗ってもらう。
特に蹄の辺りは何度も催促して土も汚れも落としてもらった。
馬糞を踏んだ足では絶対に馬運車には乗りたくなかったのだ。
谷地オーナーの遠征馬は俺だけなので、帰りも贅沢にバスを独占できた。
アキさんと井野センセイ、コウヘイは多分谷地オーナーにグリーン車の一つぐらいは奢ってもらえただろう。
海外遠征の際にわざわざファーストクラスを番記者に用意するぐらいの男だ。東京までのグリーン車程度、屁でもないはずた。
【全スポ 10/19 16:15】
~ジェルディサヴォア2冠達成 先頭譲らず逃げ切り~
10月19日、京都11Rで行われた97回菊花賞は上田秋信騎乗のジェルディサヴォア(牡3・井野叶偉・美浦)が皐月賞に次ぐクラシック2冠(GⅠ・4勝目)を飾った。勝ち時計は3分0秒7のレコード決着(稍重)。
上田騎手はこのレース初勝利、井野調教師はセスナで制して以来2勝目。
2着は14番人気のコンティルミエール、3着は7番人気のネベルメナース。
皐月賞馬ジェルディサヴォア(牡3)が2つの欧州クラシックレースを引っ提げて凱旋。
スタートからムチが入り1000m通過は59.2秒のHラップ。一時は後続に15馬身以上の差をつける大逃げを繰り出すと、末脚鈍らず上がり3ハロンは余裕たっぷり35.0秒。勝ち時計3分0秒7は従来のレコードを0.3秒短縮。
発走前には同馬による落鉄のアクシデントなどが重なり、予定時刻より20分遅れてのスタートとなった。
レースはジェルディサヴォアが3000mの長丁場でありながら出ムチを入れ先頭を奪うと、ややスタートで後手を踏んだトウセイブロッサムが押し上がって単独の2番手につける。2番人気のリヴェッティは5番手に位置し、3番人気のジェリーホーネットは後方3番手。2周目の向こう正面では後続に15馬身以上の差をつける「大逃げ」状態。4コーナー手前から上田秋信が追い出すと、上がり3ハロン35.0秒(3位)の末脚を繰り出して逃げ切り勝ち。
ダービー馬アンベストネヴァーが凱旋門賞出走のため回避した最後の1冠は皐月賞馬が力の差を見せつける結果となった。
【全スポ 10/19 16:50】
~ジェル2冠達成 陣営コメント~
「距離はもっと伸びても大丈夫だと思う。天皇賞(春)の3200mも不安はない」(騎手: 上田)
「有馬記念に出るかどうかは検討中。JCや香港には行かない。来年のプランは未定だが、ドバイには一応登録するつもり」(調教師: 井野叶偉)
【特報スポーツ 10/19 21:10】
~10/19(日) 裁定~
…
……
………
京都競馬11R
・ジェルディサヴォアはハミ受け不良のため平地調教注意
・ペルフェドミナントは枠入り不良のため発走調教再審査
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……
…
ハロンタイム
12,5-12,3-11,8-11,1-11,5(1000m/59,2)-
11,8-13,0-13,0-12,6-11,9-
11,5-12,7-13,1-10,9-11,0(3000m/R180,7)
未来の話とはいえ、菊花賞の回数からもわかる通り僅か10年ぐらい先の設定ですので、
あと10年、いや7年ぐらいまでに誰か凱旋門賞勝ってくれないとアンベストネヴァーが凱旋門賞初制覇の日本馬「ではない」という設定もウソになってしまいますね。
それを言ったらヒシイグアスやステイフーリッシュが種牡馬入りしているのももう既にウソなわけですが。
ところでイクイノックス、あと8年種牡馬やれるか?
ウマ娘、もしくは競馬系のSSを、主にどのタイミングで読んでいますか?
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出勤・登校の最中
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昼休み
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帰宅・下校の最中
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お風呂に入りながら
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就寝前
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競馬のレース間
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競馬が終わった後