今回は皆さんお待ちかねと思うあの人が出ます。クオリティは御愛嬌
ここはトリニティプレミアホテル。ジョベニア・ジョースターが滞在しているキヴォトスの中でも高級なホテル。
「あの子は数か月前に矢に射られてスタンド使いになったらしい。三日三晩ひどい高熱にうなされ目覚めたらスタンドを発現していたと供述した。それ以外に目立った変死事件などはない。これが今回の情報だ。」
俺はまとめられた資料を受け取り小見月タチカの調書を見る。
「…とりあえずあいつは運が良かった…で片付けられると思うか?」
「いや、思わんな。矢は人を選ぶ。強い精神を持つものに引かれる特性を持つのがあの矢だ。間違いなく矢の持ち主は矢の特性を知ってる、尚且つ計画的にスタンド使いを増やしてる。」
「だよな…。」
今回のキヴォトスで起こり得ることは、スタンドを悪用するやつが出るかもしれないということだ。スタンドは精神性の強いやつに発現する。それが正義感からなのか、はたまた自分を認めさせたい承認欲求なのか、何かを強欲に追い求める精神なのか。少なくとも今回の例は悪用に近い。スタンドの悪用は学園間の争いよりもひどい結果を生む可能性がある。
「まぁ、これで闇雲に探して見つかる可能性がなくなったわけだ。」
「そうだな、計画的な以上簡単に証拠が出ると思えない。でも、俺たちに強力な助っ人がつくことになった。」
「強力な助っ人?」
「ああ、そいつは…」
コンコンコン
すると部屋をノックする音が聞こえる。
"失礼します"
「噂をすれば何とやらだ。」
「ん?誰か客がいるのか?」
扉を開き一人の男の男性が入ってくる。身なりはピシッとしたスーツを着た真面目そうな男。
"こんにちはジョースター博士"
「あぁ、よく来てくれた。とりあえず座ってもらって構わない。」
男性は俺の横に座る。
「じいさん、この人は?」
「さっき話した強力な助っ人。連邦捜査部シャーレの顧問の先生だ。」
「先生…。…!?先生!?」
先生ってあれじゃないか!最近有名な人!噂だと生徒のためなら何でもするとか…。キヴォトスにいる大人にしては人柄がいいな。
"君は?"
「あ、すみません。俺の名前は安城上信。トリニティ総合学園の二年生でこの人ジョベニア・ジョースターの孫です。」
"ジョースター博士のお孫さんか。よろしく、僕はシャーレの先生だよ。"
「よろしくお願いします先生。」
俺達は軽く挨拶を済ませてじいさんの方に向き直る。
「挨拶は済んだようだな。よし、じゃあ本題から入ろう。矢の話は聞いているな?」
"うん、にわかには信じられないけどもしそれが本当なら、みんなに危険が及ぶかもしれないからね。"
「これが矢の写真だ。この矢に射られた者はスタンドを発現するか死に至る。」
"…スタンド使いの見分け方ってないんですか?"
「いや、スタンドはスタンド使いにしか見えない。特徴もこれと言ってないから見分けはとても…。」
「いやある。」
「あるの!?あるならさっさと言えよじいさん!」
「これは見分け方と言うよりも出会い方に等しい。」
"出会い方?"
「あぁ、日本に俺の従兄弟の息子がいるんだが、そいつ曰くスタンド使いはスタンド使いと惹かれ合うらしい。その性質を利用することで見つけてく。」
「おいおい、それじゃあないのと一緒じゃあないか。じいさんあんたはカンダタが垂らされた蜘蛛の糸を罪人全員と登りきれって言いてぇのか?」
「この出会いは運命。運命は奇跡よりも確実性があり、俺達はスタンド使いにとって重要な要素になる。」
「何言ってるのかさっぱりだ。とにかくスタンド使いを見分ける方法はない。」
"そうなんだね。わかったよ、シャーレはあなたたちに協力します。何かあったら連絡してください。僕もできる限り手を回すので。"
「これは心強い!これからよろしく頼む。」
2人は握手を交わし対談を終えた。
………
その後俺は一人でトリニティをふらついている。スタンド使いがいるかも知れないっていうのはあるかもしれない。だが、じいさんはひかれ合うと言っていた。もしそれが本当ならこうやって歩いていれば何かしら進展があるかもと思ったがそんなこともない。
「結局のところ運命なんて信用できるのかね…。」
「運命を信用してないのですか?」
「…!?」
俺はすぐに退く。なんだこいつ…いつの間に俺の後ろにいた!
「おや、すみません。驚かせたようで…。」
人ではない異形姿、オートマタには見えない。ましてや動物の人たちでもない。なんだこいつ…。
「そう、警戒しないでください。私はそうですね…黒服とお呼びください。」
「黒服…?」
「はい、私たちは神秘を研究しているゲマトリアという集団です。」
「そんな奴が俺になんのようだ!」
「いえ、一つ忠告を、私の仲間の一人が貴方を始末しようとしています。神秘とは又違うスタンドの力を使って。私は深く干渉できない、なので忠告だけを…。」
スタンドを知ってる!それに神秘の研究者?わけがわからない!
「それでは私は…」
「待て!お前らは何が目的だ。」
「…私たちは利害が一致しているだけの協力者。度が過ぎると私たちの計画が頓挫するのです。貴方が始末されるのは私としては都合が悪い。貴方は既にこの奇妙な出会いに…運命の輪の中にいるんですよ。クックックッ…」
再び男が歩みだして角を曲がる。俺はすぐに追いつき問い詰めようとしたがすでに男の姿はなかった…。
「なんだったんだあいつ…。」
掴めないやつだ、計画のためならばどんな手も使う意思を感じる…。願わくば二度と会いたくないな。
……次の日
「てことがあったんだ。」
"黒服が上信君に…"
「先生、あんたはその黒服とかいうやつがどんなやつが知ってるのか?」
"うん、黒服は目的のためなら手段を選ばない奴だよ。"
「とんでもないやつだな…」
"なのに黒服が忠告だけ…。そして仲間のうちの一人が上信君を殺そうとしてる…。"
「間違いなくその仲間とやらが矢を持っているだろうな。」
"今回ばかりは何がしたいのか分からないよ。"
「…、ただあいつは都合が悪いって言ってた。その『仲間』は黒服と対立してる。そいつが邪魔なのかそれとも行き過ぎを防ごうとしてるのか…。」
「だとしてもそのゲマトリアという組織をSPW財団に調べてもらおう。組織の情報なら何かしらでてくるかもしれん。」
「頼むじいさん。また会ったら連絡する。」
「あぁ。」
俺は今回の話し合いを終えて立ち上がる。
"待って。"
と先生に呼び止められる。
「何ですか?」
"上信君は命を狙われてるんだよね?なら、先生として何もせずには居られないかな。"
「いや、これは俺たちの仕事。それに俺のスタンドは強いんでそう簡単には死にませんよ。」
"だとしても上信君は生身の一般人。僕と一緒で銃弾一発で致命傷…。僕は生徒が傷つくのは嫌なんだ。だから、シャーレに来ない?シャーレは実を言うと人手不足なんだ。人手が増えるのはうれしいし、上信君の安全も保証できる。どうかな?"
「…」
確かにそのほうが俺は安全だ。しかしスタンド使いの戦いになったとき先生は重傷を負う可能性がある。
「上信、キヴォトス人は身体能力が高い。シャーレは生徒を動かす権限を持ってる。お前の安全はもちろん、スタンド使いの戦闘においても見えなくても大丈夫なはずだ。」
確かにそうだ。並のキヴォトス人ならスタンドの拳を受けても大丈夫だ。仮に危険な能力なら俺とトランスゴーストで戦えばいい。
「うん、ならお願いします。」
"じゃあ手続きは僕に任せて。と言いたいんだけど実はトリニティで仕事が明日からあって…。"
「なら俺に任せてください。偉い人には顔が利く部分もあるので。」
"実はティーパーティーからの依頼で補習授業部と言う部活を受け持つことになったんだ。上信君、勉強できる?"
「こいつは地頭がいいからな。そのへんは心配せんでもいい。」
「学年でも2位、三年生の履修範囲も完璧だ。ナギサに話を通して俺も参加します。」
"あ、ありがとう!僕一人だと何かと心配で…。"
「戦闘でも学弁でも俺に任せてください。」
"心強いよ。これからよろしく。"
「よろしくお願いします。」
こんな小説を読んでいただき感謝の極みです。誤字脱字や感想をできればください。評価もしてほしいな…。戦闘とか長編はその1とかその2とかつけます。
次回第一章 補習授業部の前の過去編とか番外編とかifを挟みます。