化け物の方が本体なタイプの美少女傀儡遣い   作:どこかの誰かのneonさん

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第9話

 当たり前だけど警戒されてるなー、なんて考える。

 それに関しては当たり前だと思う。

 まず「人形遣い」という概念がこの世界に存在しているかなんて知らない。

 ただ困惑し警戒されつつも「受け入れられて」はいるし、それに関しては多分この世界が俺の想像している以上に「ファンタジー」だからなのかもしれない。

冒険者だなんて俺の世界では過去にも存在していなかったし、剣と魔法の世界だなんてまさにファンタジーである。

 更に言ってしまうと、そもそも『俺』という魔物の存在だって非現実的だ。

 ……いや、俺はこの世界の人間からしてみても異質に見えているのかもしれない。

 実際、魔物の形を模した人形であると説明しても首を傾げていたし、そもそも「これが、魔物なのか……?」と疑問を口にしていたし。

 俺はまだこの世界の事をあまり知らない。

 魔物がいて、ファンタジーな文化が築かれているらしい。

 だがその魔物というのが具体的にどのレベルまで自由な造形をしているのかについては、今のところさっぱりなのである。

 唯一知っているのは、その魔物というのが「人間の敵」であるという事だけ。

 だから、知られてはならない。

 

「さて、サリちゃんにエリちゃん。もう少しで着くぞ」

 

 剣士風の男性が言うように、前方に街並みが見えてくる。

 いわゆる「ファンタジー世界」にありがちな、巨大な壁で囲まれているみたいな異世界の街並みではなく、とはいえ典型的な俺の想像するファンタジーらしい家々で構成されているみたいだ。

 

「あれ?」

 

 と、もう少し近くに来たところでどうやらその街の周囲には堀があるみたいで、街に入るためには橋を渡る必要があるみたいだった。

 そこらへんはやはり防衛目的なのだろう。

 

「凄い、立派な街並みですね……」

「サリちゃんは、ホワイトレイクは初めてなのよね」

 

 と、魔法使い風の女性が尋ねてくる。

 

「ええ……その、自ら名乗るものではないですが、わたくしもエリも箱入りでしたので」

「ふーん? まあ、そこらへんは事情があるのでしょうから深く聞くつもりはないわ」

「ありがとうございます」

「とはいえ、街に着くまではこちらの指示に従ってもらうわよ。これは貴方達の安全のためでもあるから」

「……ありがとうございます」

 

 意外と。

 あちらにとって俺は、というか「サリ」と「エリ」は身分をぼかしているというのにも関わらずそこについて触れてこないのはありがたくもあった。

 そこらへんは多分俺の生きていた現代社会のように、社会が個々の事を深く把握し管理していないのかもしれない。

 魔法みたいな不思議パワーもあるのだし、それも可能なのではと思うのだがどうなのだろう?

 いやでも、戸籍みたいなもので国民をしっかり把握しているのってそれこそ日本くらいだったらしいし、案外こういうものなのかもしれない。

 

 なんにしても、と俺はじっと街を見つめる。

 この世界に生まれて、初めての異世界らしい「街」。

 果たして、どのような風景が広がっているのだろう?




投稿がかなり空いてしまった理由について。

実は裏でとある依頼を引き受けていたのですが、それが「自分が相手の求めている実力を有していなかった」という事を理由になかった事にされまして。
まず、その依頼をしていた事でなかなか執筆の時間が取れなかった事と、依頼がなくなった後も執筆する意欲が湧いてこなかったためここまで空いてしまいました。
正直今もなお今回の一件の事を引きずっているため、また投稿が空いてしまう可能性は高いです。

安定して小説を執筆し公開する事が出来ず、申し訳ありません。
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