「はっはー!!!よーやくだ!よーやくだな姫さんよう!これでよーやく姫さんの長い長ーい戦いも終わりだぜ!!」
ここは、とある海沿いの公園。
時刻は夜。
暗い林道を通り過ぎた先の広場。
人が崖から落ちないように柵がある。
そこで、俺達はヤツと対峙していた。
ヤツは、今まさに自分の内側から溢れ出る心の闇に飲み込まれ、闇の中に吸い込まれていた。
「やかましいぞバカオーガ。何度も言ってるだろう。俺のことを姫さんと呼ぶなと」
俺の名前は星野アクア
そしてコイツはバカオーガことオーガ。
俺と同い年にして、なんと身長2メートルを超える超巨漢。
しかも先祖伝来の古流武術を学んでおり、その鍛錬の為か筋骨隆々。プロの格闘家と言われてもそのまま信じてしまいそうになる。
そして、極めつけは顔だ。
鬼、まさに鬼のような強面だった。
黒髪短髪をジェルで固め、ツンツンヘアーに鬼のような強面を持つこの筋肉ムキムキ超巨漢。
初見でコイツを見ると、子供は恐怖で泣きそうになってしまうような、そんな恐ろしい風貌の大男。
しかし、笑うと不思議な愛嬌があったりして、そのギャップに最初は戸惑ってしまう。
そんなヤツ。
通称オーガ。
これが、俺の相方だった。
相棒ともいう。
ひょっとしたら見る人によっては親友に見えるのかもしれないが、なんかそうは呼びたくなかった。
オーガなんぞ、せいぜい悪友くらいなものだろう。
あの時、俺達に目覚めた不思議な力。
その力を使い、俺たちは様々な情報や協力者を得ながら戦ってきた。
そして、おそらくその戦いは、今日この後に終わる。
これが、俺の最後の戦いだ。
「死ぬなよ姫さん。終わったらラーメン3杯奢れよ」
「オマエこそ死ぬなよオーガ。替え玉込みで3杯なら許してやる」
目の前の闇の塊。
片手には、アイの残したスマホ。
45510
秘められた心の闇がアイのスマホを媒介に、やがて膨れ上がり心の闇の迷宮を作り出す!!!
ヤツの、心の闇の迷宮が!!!
「さあ、心のオペを始めよう」
オーガが、
「俺が切り」
俺が、
「俺が癒す」
TAKE Your ProbleM!!!
もう片方の手には、不思議な注射器が生まれた!!!
オーガの手にも同じ注射器が!
心の力が充填された注射器!
それを、俺たちはそれぞれ首筋に打ち込む!!!
それぞれの心の力が具現する!!
「「ペルソナ!!」」
自分の心に秘められたその名を呼び、解き放つ!!
「出ろ!アスクレピオス!!」
医療の神の力!
俺の力が顕現する!!
ギリシア神話に名高い医神。伸びた神とヒゲをもつ理知的な顔の神がトーガをまとい、あの有名な杖を持ち出現していた。
「蹂躙するぜ!!シュテンドウジ!!」
オーガが鬼を召喚する。
酒呑童子
日本の伝承に名高い鬼。
日本三大妖怪に数えられる鬼が出現した。
恐ろしい顔をした、巨大な鬼。
それぞれ出現したペルソナを引き連れ、俺たちは闇に飛び込んだ!!
心の闇の迷宮!
そこで、俺達は最後の、
戦いに臨むのだ。
生きて帰る!
そう強く、心に決めていた。