もしも、エリスがルーデウスと別れなかったら…   作:あえch

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5月29日 文体を大幅に変更しました。


狂犬の弱点 後編

─シルフィ視点─

 

 

ボクは毎日夢を見る。

寮のベッドで幸せな夢を見る。

 

愛しの人がボクを抱きしめてくれる夢。

好きだよって言って、ボクをめちゃくちゃにシちゃう夢。

 

そんな夢を、ルディの夢を。

ボクは『一人きり』のベッドで見る。

 

それがボクの日課だった。

 

 

─────────────────────────

 

 

ボクには毎日楽しみがある。

 

アリエル様の護衛。それも充実感や達成感はあるけれど。

それとは少し違う楽しみ。

 

油断すると、フィッツからシルフィになってしまうほどの最高な時間。

 

「ルーデウス君、今日も調べ物しようか」

 

「はい!フィッツ先輩、今日もありがとうございます!」

 

図書室でルディと二人きり。

安心した笑顔が、彼の素敵な笑顔がボクの視界に広がる。

 

どうしよう、本当にカッコいい。

ルディってなんであんなにカッコいいんだろう。

 

ボクはルディの右隣に座る。

そして、本を読みながら思考を巡らせる。

 

図書室ではアリエル様から聞いたスキンシップを試みる。

アリエル様には、抱き付いたり耳をハムハムするのが良いって言われたけど。

 

流石にそんなことは出来ない。

だって、ルディは既婚者だから。

 

だから、ボクは彼の手を握ることにした。

 

キスとか、ハグとか、無理矢理えっちとか。

それは恋人だけだろうけど。

 

手なら友達とも繋ぐもんね。

うん、不倫じゃない。大丈夫。

そうやって自分に言い聞かせて、彼の温かくて逞しい手を握る。

 

気持ち悪いって言われるかな。そう思って握った手。

彼の反応は…

 

「フィッツ先輩の手って、温かくて柔らかいですよね」

 

「ひゃっ!///ルーデウス君、いきなり握り返されるとびっくりするから」

 

彼の手がボクの手をフニフニと握る。

確認するように優しく。

 

どうしよう、顔が熱い。

彼の横顔が見られない。

 

油断すると好きって言ってしまう。

ルディが好きで、頭がおかしくなってしまう。

 

どうしよう、どうしよう。

 

とにかく何か喋らなきゃ。

 

「ルーデウス君は握らなくていいから。手を置いてて?ボクが握るから」

 

「あ、分かりました」

 

ルディは本当に優しい。

彼は本に集中しながらもボクの側に右手を置いてくれる。

 

ボクは左手でそんな彼の右手を握る。

 

指を摘んでみたり、爪をツンツンしてみたり。

バレないように指を絡ませて、恋人繋ぎみたいにしちゃったり。

 

手だけなのに、こんなにカッコいい。

ルディと一緒に居られる時間。二人きりで居られる時間。

 

ボクは幸せ者だ。

 

そんなボクの幸せ。

それが、いつも終わってしまう話題がある。

それは…

 

「龍神に勝とうとしてるんだもんね。ルーデウス君は凄いな」

 

「そんな、目指すだけなら誰でも出来ますよ」

 

「いや、凄いよ」

 

彼が龍神について調べる。

ボクは、そんな彼を見つめる。

 

龍神を倒す。

この言葉を初めて彼から聞いた時、ボクはこう思ってしまった。

 

戦わないで欲しい。

 

ボクと一緒に逃げて、逃げ続けて。ルディが怖がってしまったら、ボクが抱き締めてあげて。

大丈夫って言ってあげたい。

命を賭けてまで、最強になんて挑まないで欲しい。

 

ボクならそう言ってしまう。そう、思った。

 

でも、ルディのお嫁さんは違った。

 

ルディと戦って、守る。

ルディより強くなって、最強に勝つ。

 

彼が笑顔で、お嫁さんのことを話す時。

ボクは絶望する。

 

ルディでも勝てないのにボクが勝つことなんて無理。

そうやってボクなら諦めてしまう。

 

強いルディをボクが守る。そんな発想は出てこなかった。

 

暇になると試験の日を思い出す。

エリスの試験。一発一発がすごく重たい剣。

 

ルディを守ろうとする彼女の目。

あの鋭い目をボクは忘れることができない。

 

だから、ボクは駄目なんだ。

分かってる。彼と再会してからずっとそうだ。

 

ルディとエリスは強さを求めてる。

でも、ボクが求めるのは強さじゃない。

彼と添い遂げたい。そんな、愛しの人との日々。

 

「フィッツ先輩!今日も調べ物付き合っていただき、ありがとうございました!」

 

「うん、ボクも楽しかったよ」

 

彼がボクに手を振る。

最初と同じ。優しくて、安心する笑顔。でも何故だろう。

 

彼に手を振り返した時、ボクの感情は……

 

すごく寂しくて、すごく辛かったんだ。

 

 

─────────────────────────

 

 

それから暫くの時が経った。

ルディとの楽しい日々と辛い日々。

そんな日々は、あっという間に過ぎていく。

 

ルディとの距離はフィッツ先輩とルーデウス君のまま。

そんな時、事件が起こった。

 

『魔王 バーディ・ガーディ襲来』

 

ルディが魔王を粉々にふっ飛ばした事件。

それを見て、エリスが悔しがり涙を流していた事件。

 

旦那さんが無事で良かった。そんな安堵じゃない。

 

魔王を斬れない自分、弱い自分。そんな自分への怒りでエリスは涙を流していた。

 

ボクの視界に映るエリスの姿。

その姿はルディと添い遂げたい。そんなボクの一生の夢を諦めるには十分すぎる姿だった。

 

不思議と涙は出なかった。

もしも、ボクがエリスより先にルディと出会っていたら。そんな嫉妬は出てこなかった。

 

何故なら気付いてしまったから。

自業自得。夢を叶えられなかったのは自分のせいだと。

ルディを守ろう。そんな思考にはなれなかった。

それが、ボクがルディに甘えてしまっている証拠だと気付いたから。

 

だからこそ前を見よう。

ルディと共に暮らしたブエナ村での日々じゃなくて。

今の、フィッツとしての彼との日々。

ボクは夢を変える。

 

ルディの最高の『友』になる。

友として、ルディとエリスを助ける。

 

ボクは昔、彼に貰った初心者用の杖を握り締めて…

 

 

ゆっくりと、誓いを立てた。

 

 

─────────────────────────

 

 

─ルーデウス視点─

 

現実とは時に残酷だ。

努力と結果。この二つはセットでは付いてこない。

 

頑張っていない奴がテストで良い点を取ることもあれば。

頑張ってる奴が挫折をして自殺してしまうこともある。

 

努力は無駄にならない。そう言ってくる人間が居る。

俺は確信する。それは嘘だと。

 

そんなことを言う奴にエリスの姿を見せてやりたい。

 

俺の目の前で血反吐を吐くまで努力するエリス。

俺なんかより何十倍も努力しているエリス。

 

そんな彼女でも魔王には傷を付けることが出来ない。

 

そう、努力は報われない。

 

確信と同時。俺は絶望していた。

 

「エリス?少し休みましょう」

 

「ダメ、よ。まだ、斬れない。ルーデウス、私が、守るの」

 

唇の渇きで言葉が出ないエリス。

綺麗な彼女の赤い髪がすごく儚く見える。

 

俺は剣術に詳しくない。剣で魔王に傷を付けるイメージが湧かない。俺は、俺たちは、試練を乗り越えられない。

俺の思考に諦めが加速する。そんな時だった。

フラフラとした足取りで、俺の肩がポンポンと叩かれた。

 

「ルーデウス君?少し、話があるんだ」

 

「フィッツ先輩!どうしたんですか!?」

 

俺の目の前にはゲッソリとした先輩の姿。

サングラス越しでも分かるほど、目の下にベッタリと隈が付いている。

 

「ちょっとね、寝ずに本で調べ物をしてて…」

 

そんな無茶な。

俺は今にも倒れそうな先輩に肩を貸す。

 

彼は一つ深呼吸をして、言葉を続けた。

 

「ルーデウス君、魔剣って知ってるかい?」

 

「魔剣」

 

魔剣、聞いたことがある。

ただの剣ではない、能力がある剣。

 

本で読んだことしかないが、重力を操ったり、防御を無視したり。

そんな特別な効果がある凄い剣のことだ。

 

「フィッツ先輩、それがどうかしたんですか?」

 

「剣と魔術。この二つは親密な関係にあると思うんだ」

 

剣と魔術、親密な関係。

難しいな。フィッツ先輩は何を伝えようとしてるのだろう。

 

「問題は魔術と剣をどうやって繋げるか。ボクの師匠が混合魔術が得意でね?水に炎でお湯を作って。昔、良くボクを温めてくれたんだ」

 

「水に炎。物と魔術」

 

混合魔術、俺の得意な魔術だ。

例えば、俺の泥沼は水と土の混合魔術。

炎と水でお湯。

じゃあ、剣と魔術を合わせたら?

 

俺は勘違いしていたのかもしれない。

剣と魔術は別物、そう思っていた。

 

だけど、もしも。

魔術で剣の威力が上げられたら?

 

「魔王を斬れる」

 

魔法大学で過ごした時間、エリスと共に魔術を学んだ日々が無駄じゃなくなる。

 

俺は剣を振るエリスに声を掛けた。

 

「エリス、少し休んでください」

 

「まだ、やれるわよ」

 

俺は少し笑いながら。

 

「僕に考えがあります」

 

俺の言葉を聞いたエリスは荒い呼吸を整えて。

ゆっくりと返事をする。

 

「ふぅー、分かったわ。ルーデウスが言うなら、少し休むことにするわ」

 

この言葉を残し、汗だくのままベンチに座るエリス。

俺は水魔術を生成し、そんな彼女の喉を潤す。

 

そして、フィッツ先輩は疲れているようなので少し寝てもらうことにした。

 

「ルーデウス君。エリスさんなら、きっと、魔王を斬れるよ」

 

「フィッツ先輩、ありがとうございます。僕の膝枕で良ければいくらでも貸しますから」

 

「ルーデウス君。ずっと、友達」

 

フィッツ先輩が俺の膝に頭を預けてスヤスヤと眠る。

数秒後、隣の彼女が俺を見つめた。

その正体は俺のお嫁さん。エリスが恥ずかしそうにモジモジしながらこちらを見つめている。

 

きっと、俺の肩に頭を預けたいのだろう。

しかし、俺を守れないのに図々しい。そう思っているのかもしれない。

いや、俺が嫌い。その可能性もありえるのか。

 

それを確認する為にも、俺はエリスの頭を撫でてそのまま彼女の頭を俺の肩に引っ張った。

 

「ちょっと!ルーデウス。私、駄目だから」

 

「……」

 

どうやら前者だったようだ。

安心した。それならこのまま埋めてしまおう。

 

いちゃいちゃしなければ離れなかった意味がない。

 

俺は、そう思うから。

 

膝には憧れの先輩、肩にはお嫁さん。

一人じゃない。そう実感させてくれる瞬間。

 

諦めは、俺たちには相応しくない。

 

一人じゃないなら出来る。

魔王を斬るイメージが、少し湧き出した瞬間だった。

 

 

─────────────────────────

 

 

─エリス視点─

 

私は諦めない、ルーデウスを守ることを。

私の夢は龍神を殺すこと。

 

私は剣を振った。

ただ、がむしゃらに。ルーデウスに心配されても振った、振り続けた。

 

魔王に傷を付けるイメージが湧かないまま。

ただ、無心で。

 

そんな時、彼に考えがあると言われた。

考える、私には出来ないことだ。

 

「エリス!剣を魔術で纏いましょう!纏うのは、やっぱり炎ですかね?」

 

「うん、ボクも炎が良いと思うな」

 

いつのまにかルーデウスの隣に男が居た。

少し小柄で、白髪の少年。

私が試験で倒した男だ。

 

ルーデウスは彼を尊敬しているらしい。

なら、私も尊敬しよう。

 

「フィッツ、だったかしら?手伝ってくれてありがとう」

 

「ふふっ、まだ魔王は斬れてないからね。お礼は早いよ」

 

フィッツは私に返事をして。ルーデウスと言葉を交わす。

難しい会話、私には理解出来ない。

私の知らない強さ。それがあるのかもしれない。

 

ルーデウスとフィッツの会話が纏まった。

私のやることをルーデウスが教えてくれる。

 

「剣に炎を纏わせるんです!剣に炎を纏わせて、斬撃と同時に炎症のダメージ。これで殺傷能力は格段に上がります!」

 

この言葉を残し、彼が私の剣に手を伸ばす。

そして無詠唱魔術。炎の上級魔術を私の剣に付与しようとする。

 

彼の提案。私は断った。

 

「ルーデウス、やり方は分かったわ。でも、ルーデウスは魔力を使わないで」

 

「え?いや、それだと…「私にやらせて」

 

私は彼の言葉を遮る。

剣に炎を纏わせる。それは分かった。でも、炎は自分の魔術じゃなきゃ駄目だ。

 

ルーデウスの足手纏いにならないように。

私が出来ることは私が全てやる。

 

「私、ルーデウスが言ってたように捕捉は苦手だけど。剣に纏わせる、このぐらいならやれるわ」

 

「お、おぉ。エリスの自己分析」

 

「何よ、自己分析ぐらい私もするわよ」

 

彼が驚いた顔をする。

もっと彼に驚いてもらえるように。私は強くなる。

魔力制御も初級なら出来る。ルーデウスみたいには出来ないけど、今回は私の力で魔王を斬らなければいけない。

そう思うから。

 

剣の聖地に行かなくて良かった。

ルーデウスと一緒の日々が正しかったと言えるように。

 

私は剣を炎で光らせた。

 

 

─────────────────────────

 

 

私は一つ深呼吸をする。

 

すぅー、はぁー。

 

目を瞑って、もう一つ深呼吸。

 

すぅー、はぁー。

 

目を開く。

その瞬間。聞こえてくるのは、大きな大きな笑い声。

 

「フハハ!決闘と聞いて足を運んでみれば、貴様はルーデウスの女ではないか!」

 

黒い巨体に六本の腕。

魔王 バーディ・ガーディ。

今日は私の決闘の日だ。

 

「バーディ・ガーディ。今日、私はあなたを斬るわ」

 

「ふぅむ、吾輩を斬る。貴様に出来るのか?」

 

「出来る、出来ないじゃない。やるのよ」

 

「フハハ!やはり面白いな!」

 

私には越えるべき壁がある。

龍神 オルステッド。強くなって越える。

 

だから、こんな奴はただの道だ。

 

私は真剣に手を掛ける。

銀色に光る真剣。しかし、光るのは銀色だけじゃない。

赤色。私は炎を剣に纏わせる。

 

そして、そのまま。力を込めて剣を上段に構える。

大丈夫だ。努力はした。

ザノバを剣で斬って、間合いを確認した。

魔術はルーデウスとフィッツが見てくれた。

 

私なら斬れる。

 

バン!

 

瞬間、私は全力で飛び込んだ。

黒い巨体、頑丈な身体の懐に。

 

そして魔王の左腕、三本腕の中段に炎の剣を振り下ろす。

 

「うらあぁぁぁぁぁぁ!」

 

ガン!という激しい音が響く。

私の剣が魔王の左腕にぶつかる。

 

結果は、魔王の反応は…

 

「ここまで威力を上げるとは。腕が痺れたぞ!」

 

魔王の左腕が小刻みに震える。

ダメージは与えた。しかし足りない。

 

ダメージを受けた魔王。

奴は、右腕の下段に力を入れる。

 

「ハハ!貴様が光の太刀を覚えることを楽しみにしているぞ!」

 

そのまま殴りかかってくる。

魔王の拳が私に近付いてくる。普通なら絶望的。

しかし、私と、私を遠くから見ていたルーデウスは…

 

笑った。

 

ブン!

 

魔王の拳が空を切る。

私は拳を後ろ飛びで躱した。

 

そして、小さく呟く。

 

「誰が一発で斬るって言ったの?」

 

「おぉ!そう来たか!」

 

私は振り切られた黒い腕を掻い潜り、再度懐へ。

狙うのは先ほどと同じ左腕中段。

 

ガン!ガン!

 

今度は二連撃。

光の太刀は十分な踏み込みが無ければ撃てない。

しかし、剣自体を強くすれば踏み込みが短くても十分な剣撃になる。

 

震えが大きくなる魔王の腕。

 

ねぇ、ルーデウス。今なら守れるかしら?

 

「フハハ!痛いな!」

 

魔王が少し目を細めながら声を上げる。

効いてる。私はルーデウスを守れる。

 

いつも思っていた。

私が、ルーデウスよりすごい部分はなんだろうって。

 

魔術もすごくて頭も良くて、努力も怠らないルーデウス。

とにかくすごいルーデウスに私が勝てる部分があるとすれば。

 

それは『速さ』だ。

 

動きの速さ、反応速度。これは彼にも負けない自信がある。

 

だから、私はこの能力を最大限使う。

速さを引き出す。自身の限界まで。

 

「三発同じ所か。フハハ!流石にやばいな!」

 

「もう、負けないわ」

 

魔王の六つの拳が私に向かって飛んでくる。

最速の乱打。すごく速い。

でも、当たるわけにはいかない。

これを越えなければ龍神には届かない。

 

私は細かい横移動で魔王の拳を躱す。

 

ブン!ブン!ブン!!!

 

「フハハ!速いが、避けてばかりでは吾輩は倒せぬぞ!」

 

「そうね」

 

魔王の拳。その乱れ打ち。

魔王の額にじんわりと汗が滲む。

疲れにより手数が少し減る。

 

瞬間、強い魔王に隙が出来る。

ルーデウスに追い付く道が、私にも見えた。

 

ドン!

 

その時、私は踏み込んだ。

六本腕を掻い潜り三度目の懐へ、

足に、腕に、身体の全てに力を込めて。

 

魔王の腕を、龍神の首に見立てて。

 

私は剣を振り下ろした。

 

「ルーデウスは、やっぱりすごいわね」

 

バン!!!

 

激しい音。

先ほどと同じ音。

 

しかし、結果は違った。

 

ボト。

 

魔王の左腕中段。それが紫色の鮮血と共に地面に落ちる。

少しの焦げ臭さと血液の匂いが私の鼻を擽る。

 

この事実が証明することは一つ。

私の剣は魔王を斬ったということ。

 

「エリス!エリス!!!」

 

魔王も私も動きが止まる。

そんな中。彼が、ルーデウスが私の元に飛び込んできた。

 

「エリス!すごいです!!!やりました!可愛いです!」

 

「ルーデウスのおかげよ。ん?可愛いって言った?」

 

「あ、バレた」

 

いつも彼は恥ずかしいことを言う。

でも、そんな風に言いながら笑うルーデウスが私は好きだ。

 

だから、今日は殴らない。

 

「ルーデウス?ちょっとだけ甘えてもいい?」

 

「良いですとも」

 

彼の言葉を聞いて、私は彼に抱き付く。

暖かい。彼が生きてるって実感する。

 

昔、ルイジェルドが私を『戦士』と認めてくれた。

戦士なら道を間違えたと疑うんじゃなくて、選んだ道を正解にする。

それが私の答えだ。

 

そう、この道でルーデウスと共に生きる。

 

本当にルーデウスと離れなくて良かった。

そうやって思えた。

 

血の匂いと火の匂い。

 

そんな匂いに相応しくない幸せが、私を包み込んでくれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




魔剣の勘違い、フィッツが調べた物
そして、シルフィの結末

学園編 残り三話

https://youtu.be/on2VsvDNiDU?si=ix-6zNnDEHI-7FPb

今後の戦闘について…

  • 分かりやすい。多くても大丈夫
  • 普通。可もなく、不可もない
  • 分かりにくい。改善してほしい、少なくして
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