TOS-TL~妹令嬢はお兄さまを救いたい~ 作:お兄さまファンクラブ名誉会員
新年、明けまして……
お め で た い や つ ら だ !(CV.若本)
話をすっ飛ばしてプロットが崩壊しましたが、この後全てノーミスならお釣りが来るので投稿します。
「ゼロスさま。お客様がおいでになられております」
「ま〜たアポ無しの来客か。最近多いな。で、今度のやつはどこのどいつだ?」
突然のリーガル訪問から数日。ワイルダー兄妹の兄はマーテル教会への根回し、妹は兄の監視を掻い潜って闘技場で魔法の鍛錬をして過ごしていた。
そんなある日、またしてもワイルダー邸に来客があったという。今回はリーガルの時のように緊急事態ではない(ゼロスはあの後なんとか誤魔化しきった)ので、普通に面会を蹴るかどうか決める予定だった。
しかし……。
『アホ神子〜っ!居るのはわかってるんだ!隠れてないでとっとと出てきな!』
屋敷の中まで響く聞き覚えしかない声。どう考えても忍んでいないあの忍者である。放っておいても碌なことにならないのは目に見えているので、ゼロスはガックリと肩を落とした。
「あ〜……。わかった。セバス、しいなを応接室に通していいぞ。俺も着替えたらすぐ向かうから、暴れ出す前にそれを伝えておいてくれ」
「かしこまりました」
しいなを応接室へと通すことを決めたゼロスは、セバスチャンをしいなの元へと向かわせつつ私服から外出用の服へと着替える。
そして自室の扉を開けると……。
「お兄さま」
目の前にはこれから焼き討ちにでも行くような表情のセレスが。ついでに彼女愛用の鞄からは冷気が漏れ出ている。
「お兄さま。あのメス猫、今度こそ斬ってもいいですか?」
「我が妹さまは突然な〜にを言ってらっしゃるのかな?」
そして開口一番しいなを斬っていいかと言う。
「お兄さまを惑わす悪いメス猫は、やはり斬って捨てるべきかと」
「落ち着けセレス。捕まって牢屋に入ることになるからやめろ」
「バレなきゃ犯罪じゃないのですわ」
「バレるわ普通に」
「ですがお兄さま」
「というかお前まで居なくなったら、俺と血の繋がった親族が居なくなって俺が独りになるだろ。そんな寂しいことはするな」
「あ……」
目のハイライトが消えて氷の魔力が身体から漏れていたセレスだったが、ゼロスに諭されて自分が兄に似たようなことをされて悲しい気持ちになったことを思い出した。
「ごめんなさい、お兄さま」
「わかればいーんだよわかれば。俺さまもそこまで怒ってるわけじゃねえしな。んじゃ、ちょっくら行ってくるわ」
落ち着きを取り戻した彼女の頭にポンと手を乗せ、ゼロスは彼女の横を通り過ぎた。
「でもそれはそれとして私も同席致しますからね」
「だ〜っ!!!」
ゼロスはずっこけた。
「やっときたねアホ神子。まったく……いつまで待たせるつもりだったんだい?」
ゼロスとしてはさっさと着替えたつもりだったが、しいなからすればだいぶ待たされたらしく、彼が応接室に着いたときには彼女は激おこだった。
「お前が突然来たんだろ〜よ。俺さま、そこそこ忙しいからアポ無し面会は基本断ってるんだぜ?」
「あんたが暇じゃないわけないだろ!ってまあそんなことはいいんだよ。『よくないが?』ロイドたちって今どこに居るか知ってるかい?」
「は?」
しいながロイドたちと王都で別れ、ミズホに戻っていたことは把握しているが、まさかロイドたちを見失う失態を犯しているとはゼロスは思ってもみなかった。
「何やってんだよ~。そういうのはミズホの特権だろ?追跡できるように何かしらをやってたんじゃないのか?」
「それはそうなんだけどサ。ロイドにつけておいた式神の反応が消えたんだよ」
「オイオイオイ!?いくらあいつらが悪い奴らじゃないのが分かるからって一応監視対象だぞ!下手したらお前、国家反逆罪で牢屋行きじゃねえか!」
「だから焦ってるんじゃないかい!!!」
「どわーっ!」
ゼロスは殴られた。
「ああっ!?この……っ!お兄さまに何をするんですか『ぐえっ!』このメス猫!!!」
「うわっ!?危ないじゃあないかい!!!『ぐふっ!』部屋の中でそんなでっかい剣を振り回すんじゃないよ!!!」
「あなたがお兄さまに手を出したから『ぬわっ!』でしょう!!!」
「アホ神子が馬鹿なことばかり『がはっ!』言うからだよ!!!」
もちろん、同席していたセレスが黙っていられるはずもなく……。セレスが思い切りしいなに斬りかかっていた。なおその際に倒れていたゼロスは両者に踏みつけられていた。南無。
「……表に出てくださいませ!!!」「……表に出な!!!」
セレスとしいなはゼロスを踏みつけながら屋敷を出て行った。
……その後、セバスチャンとトクナガが必死に庭の手入れをする姿が目撃されたという。
「で?ここらで式紙とやらの反応が消えたのか?」
「ああ」
「思いっきり街中じゃねえか……」
庭を破壊し尽くしたセレスとしいなは、放置されていたゼロスを加えるとサイバックへと戻っていた。しいなが"ロイドに"付けていた式紙の反応が消えた地点がそこだったからである。なおその場所はサイバックの中でもまさかの宿屋の目と鼻の先であった。
「誘拐にでも遭ったのでしょうか?」
「あいつがか?そこそこの強さはあった気がするが」
「とりあえず聞き込みさね。あたしはあっちを『あ~っ!』ん?」
さあこれから探索だ、というところで大声をかけてきたのは、何処かで見覚えのある銀髪の少年。というかジーニアスだった。
「なんだい、ジーニアスじゃないか。こんなところで一人で何をやってるんだい。というかロイドは一緒じゃなかったのかい?」
「ロイドは姉さんから折檻を受けちゃって……。今はお尻が痛くて休養中なんだよ……」
「まったく、アンタらはいったい何をやってるんだい……。というかそれで式神が消えたのか」
どうやらロイドは尻叩きの刑に処されてダウンしているらしい。そしてその際に式神が外れてしまったのだろうとしいなは結論付けた。
「ってそうだ。ねえゼロス。ガオラキアの森が通行止めでプレセアがオゼットに帰れないんだけど、神子の権限で何とかならない?」
思い出したように言うジーニアス。元々そのためにオゼットを目指していたのだが、ロイドが行動不能になったり、リフィルが激おこだったりでその対処に追われ、余裕の無さからか頭からすっぽり抜け落ちてしまっていたのだ。
「あ〜……。すまねえが、それは俺さまにはどうにもできんわ。王国騎士団は俺さまの管轄外だからな」
「王国騎士団は国王陛下、今だと代理のヒルダさまの管轄ですわね」
そしてなんとかならないかとゼロスを頼るも、流石の彼にも権限が及ばないものもある。ただ国王代理のヒルダに掛け合えば時間は掛かるが通行許可は下りるだろうと彼らは思った。
「というか原因は何だったんだ?俺さまも封鎖の件については知ってるが、原因までは知らないのよ」
「王都の広報では理由は載っておりませんでしたわね」
「封鎖の理由は強力なモンスターが出たからなんだって。で、ボクたちはそれの討伐待ち」
「……なら暫く掛かりそうだな。なら丁度いい機会だ。先に忘れ物を回収しに行くとしようぜ」
「忘れ物?」
忘れ物と聞いて怪訝な顔をするジーニアス。突然忘れ物と言われてもテセアラには来たばかりなので、そのようなものは無いからだ。
「お前らが乗ってきたレアバードだよ。墜落したままほったらかしにしたんだろ?」
「え?レアバード?」
「ああ、アホ神子はウイングパック持ってるから回収出来るのかい」
「そゆこと〜。ジーニアスは知らないだろうから教えておくと、ウイングパックってのはテセアラで運用されてる乗り物を収容できる便利グッズなんだぜ〜。俺さまも詳しくは知らんけどな!」
「何でそんなに偉そうなの……?」
「な〜っはっは!!!!」
楽しそうに笑うゼロス。頭の良さそうな少年に上から目線で説明するのは非常に気分が良かった。
「ではその墜落現場に向かいましょうか。場所はどこなんですの?」
「場所はフウジ山岳だよ」
「あなたには聞いておりませんわ」
「なんだって!?」
「なんですの!?」
「だー!お前らこんなところで喧嘩すんなって!?」
こうして一行はフウジ山岳に向かうことになった。
「そういえば向かうメンバーは?」
「ロイドは……ダウンしてるらしいし、あたしとアホ神子、セレス、ジーニアスの四人で行こうか」
「プレセアはどうするのさ」
「ロイドの護衛をやってもらうんだよ。コレットがあの状況だし、リフィルは後衛。何かあった時に前を任せられる人が居ないだろ?」
「なるほど……。ならボクは準備してくるね。プレセアにもお願いしてこなきゃ」
ジーニアスが宿屋の中へと戻っていく。それからだいたい十分後、戻ってきた彼を加えた一行はフウジ山岳へと向かうためにサイバックを出発するのだった。
レディアンとマイソロジー4をいつまでも待ってる。セレスのプレイアブル化頼むぞバンナム(届かぬ祈り)