神様から原作改変GOサインが出たのでシナリオぶっ壊します 作:星を見るパイ
初号機の口が開き、咆哮を上げる
『グオォォ!』
使徒の腕を振り払い、両手で首を締め上げる
制御リミッターが解除され、上がった出力で首の骨を折る
初号機の首を絞め、抵抗していた四本の腕が力無く垂れ下がる
『オオオオオ!』
使徒を地面に叩きつけ、装甲を剥がし、四肢を剥ぐ
『オオオオオオオ!!』
本能のままに千切り、潰し、貪り食う
「...ダメだったか。」
それを俯瞰で見る人影が一つ
「今回はシンジ君ちゃんと抵抗しようとしてたのになぁ...ゲンドウ、戦法聞かれたんだから答えてあげろよ。」
自己復元を終えた4号機が尾根に腰掛けて惨状を眺めていた
「まあダミー起動した時点で初号機の勝利は確定だ。アスカも無事だし、心配なのはシンジ君のメンタルだけか...。」
まあ、それが一番問題なんだけどね
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「何だ?父さん...これは...何が起こってるんだ...?」
分かってる
分かってるんだ
僕が使えなかったから
僕が使えなかったから自動操縦にしたんだ
「父さん!答えてよ!」
聞かずにはいられない
違うって言って欲しい
父さんに必要って思われたいんだ
パキッ...パキバキッ...
使徒のコアがひび割れる音が聞こえる
「応えてよおぉぉ!!」
バギン!
...コアが壊れた音がした
そっか...僕はもう、いらないんだ
ダミーがあれば、もう...
父さんは、僕を必要としないんだ...
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「こっちにいたぞ!生存者だ!」
「至急医療班を回してくれ!」
「...生きてる?」
応急手当を受けたミサトが目覚める
「加治?」
「よかったな、葛城。」
「リツコは?」
「心配ない。君よりは軽傷だ。」
「そう...アスカは?エヴァ3号機と4号機は?」
「式波は無傷だ、安心してくれ。4号機はロスト、追跡は足を壊され撒かれた。3号機は使徒、として処理されたそうだ.。」
...やっぱり、使徒だったのね。3号機は
4号機パイロットはそれを知っていた
声からして女の子だったわね
3号機は米国から送られて来た機体...
4号機も同じく米国のエヴァ
...使徒が入っていることを知っていたの?
各支部との協力体制の見直し、必要かしら...
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ネルフ本部地上施設上部
ゲンドウの執務室
そこで二人が対面していた
「何だ?シンジ。」
「父さん...僕は、本当に必要なの?」
「...何故そんなことを聞く。」
「父さんは僕が使えなかったかったから、ダミーを使ったんだろ?元々僕を必要としたのは、初号機を動かせたから...僕じゃなくなって、良いんだろ?」
「...ダミーを使用したのは、あのままではお前が死ぬからだ。それしかなかった。」
「...僕はもう、エヴァには乗りたくない。ダミーがあるから、もう良いでしょ?」
シンジは振り返り、部屋から出ようとする
「また逃げ出すのか?」
「………」
「自分の願望は、あらゆる犠牲を払い、自分の力で実現させるものだ。他人から与えられるようなものではない。」
「シンジ、大人になれ。」
「父さん...大人って、何ですか?」
「………」
今度こそ、シンジは出て行った
「私だ。第3の少年は抹消。以後初号機の運用はダミーシステムを基幹とする。バックアップは不要だ。」
「それと、エヴァ4号機の捜索はどうなっている?」
「...そうか、敵対する気がないのなら、むしろ都合がいい。」
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荷物をまとめ、ミサトの家から出ていく
「...分かってると思うけど、ネルフの登録を抹消されても、監視は続くし、行動にはかなりの制限が付くから...。」
ミサトはシンジの携帯電話を差し出す
「忘れ物、鈴原君と相田君から、何度も留守電が入ってる。心配してるのよ。」
「別にいりません。置いていったものですから。」
「レイやアスカのことも聞かないのね。」
「………」
「本当はね、私だって、人類や世界のことなんて、どうだっていいのかもしれない。」
「結果として、今こんな立場になってるけど、最初は、死んだ父に少しでも近づきたくて、ネルフに志願しただけなの。」
「あなたが碇司令に必要とされたくて、エヴァに乗ったのと、同じように。」
「クゥ...」
「だから私は、あなたに自分の思いを重ねてしまった。それをあなたが重荷に感じていたのも知ってる。今あなたがエヴァに乗る理由に失望してしまったことも知ってる。」
「けど、それでも私はあなたに——…」
伸ばしたミサトの手を避けるようにシンジは前に出る
「あの日...レイは碇司令も呼んでいたの。シンジ君に、お父さんと仲良くなって欲しかったの。」
「一緒に笑って欲しかったのよ...。」
「もう僕は...誰とも笑える気がしません。」