後藤ひとり(ぼっち)との甘い生活   作:どこかの超電磁砲

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ヒトリノ夜

 

 

小田切隼人はひとりとの約束を破ってしまい自暴自棄になっていた。バイクをひたすら走らせて、気付けば彼に魅了された暴走族達が彼を総長まで押し上げた。この2週間で隼人は弱小暴走族を取り込み、巨大暴走族組織”鬼兵隊”を結成した。

 

 

「「「「「アニキ!お疲れ様です!!」」」」」

 

「おう」

 

 

100台近くのバイクが並び、爆音を響かせる中で隼人は黒い特攻服を着る。背中には悪鬼刹羅が刻まれ、隼人の表情は暗かった。

 

「(もうひとりとはやり直せないんだ……もうどうにでもなれ)」

 

「アニキ、今日もやるんですか!」

 

「ああ。俺達鬼兵隊の走り……ポリ公共に見せ付けてやら」

 

取り巻き達が一斉にバイクに跨る。隼人は取り巻き達からプレゼントされたカスタムされた黒いカワサキのバリオスに跨る。木刀を担ぎ、隼人は声を荒げる。

 

 

「いいかテメー等!!俺達鬼兵隊の走りを全国に見せ付ける!鬼兵隊出陣じゃあァァァ!」

 

「「「「「しゃあァァァァァァ!!」」」」」

 

「ぶっ壊したらぁ……何もかもな」

 

 

港の倉庫からバイクが一斉に走り出す。ゴッドファーザーがラッパにより奏でられ、隼人達は道路を占領して走る。次第に騒ぎを知った警察のパトカーが10台から20台へと数を増やし鬼兵隊を追いかける。

 

「俺達鬼兵隊を止められるなら止めてみやがれぇ!!」

 

 

鬼兵隊の暴走は止まらない。しかしそんなバイクの集団の隙間を駆け抜ける1台の黒いビッグスクーターが隼人のバリオスに近付く。

 

「隼人!馬鹿やってないで戻れ!」

 

「山田!?」

 

「隼人君っ!」

 

「ひとり!…なん…で……」

 

「隼人君お話しよ!?そんなに悪さしたら警察に捕まるよ!」

 

「ぐっ!うおおォォォォォォォォォ!!」

 

 

隼人が猛スピードでリョウや取り巻き達から距離を離す。しかしリョウも負けじとスカイウェイブのスピードを上げる。取り巻き達は追いかけようとするが……

 

「駄目だ!総長とあのビクスク速すぎる!?」

 

「マズイ!ポリ公達がこちらに向かって来る!」

 

「全員退散だ!捕まる訳にはいかん!」

 

 

取り巻き達が追手から逃げる中で隼人とリョウ&ひとりは並行に走る。車も気にせずにすり抜けるバリオスとスカイウェイブはそのまま峠を超える。

 

「(凄い……リョウさん、隼人君と同じくらいにバイクの運転が上手い……)」

 

「スカイウェイブを甘くみないで」

 

「ちぃ!やるじゃねぇか!だがもう遅いんだよ!!ひとりを悲しませて!今更話す事なんてねぇよ!」

 

「ぼっちは勇気を振り絞ってここまで一緒に来た!なら隼人にはすべき事があるはず!ぼっち!」

 

「隼人君っ!!」

 

「話す事など何もねぇて言ってんだ!」

 

「この馬鹿!」

 

 

バリオスのスピードを上げる隼人。リョウもまたスカイウェイブのアクセルを最大限まで上げて隼人に追い付く。2台のバイクはそのまま夜道を駆け抜ける。

 

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