灰色の、プリンセス   作:妄想原人

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今回のイベントで色々妄想が捗ったが故の投稿です。


夢想の果てにて輝ける槍

「……Gray(暗くて)……Rave(浮かれて)……Crave(望んで)……Deprave(堕落させて)……」

 

 恐れを噛み潰し、歩みを進める。

 

「グレイさん?」

 

Grave(刻んで)……me(私に)……」

 

「グレイ様、何を」

 

 聞こえる声から耳を閉ざす。

 

「あんた……」

 

「グレイ?」

 

「っ……エレイン」

 

 恐怖で暴れる鼓動を抑えながら、紡ぐべき言の葉を絞り出す。

 

  仮想人格停止。魔力の収集率、規定値を突破。第二段階限定解除を開始』

 

   本当に良いの?

 停止した仮想人格(ゆうじん)からの最後の忠告(ことば)

 それもそうだ、この槍はこんなことの為に振るわれる代物ではない。

 

 もっと個人的で、独善的に。

 今も尚、忘却(ゆめ)彼方(はて)にいる誰か(あのこ)のために振るうもの。

 

対象オブジェクト変更(クイーンラビリンス)

 

座標空間、固定(キングリープ)

 

「んなっ!?」

 

「その力は……!」

 

 でも、構わない。

 拙は何が何でも彼女を取り戻したい、それは今も変わらない。

 しかし目の前の彼女達を助けたいと思っているのもまた、事実。

 

存在偽証(メタモルレグナント)

 

「あなたは、一体……」

 

 真黒のソラに、光をかざす。

 杖を握る手に、より一層力が籠る。

 

乱数調整(レジーナゲッシュ)

 

「ほう?」

 

 未だこの力は万全では無い。

 でも、今この現状を打破するくらいなら、できる筈だ。

 

演算終了(カイザーインサイト)

 

「この……異分子風情がっ!」

 

 そう、拙は異分子なのだ。

 後ろにいる彼について多くは覚えていない。けれど、彼は望むもの全てを掬い上げた最高の騎士(ヒーロー)で。

 

 拙は、望んだもの全てを溢し落とした敗北者(どっちつかず)

 

 それだけはしっかりと刻まれている。

 

『第三段階限定解除を開始』

 

 だからこそ、もう溢さない、落とさない。

 負けたままでは、彼女に顔向けなんてできないから。

 

Grave(墓を掘ろう)……for you(あなたに)……」

 

「グレイ!」

 

 再び彼から、声を掛けられる。

 

「……大丈夫、です」

 

「拙は、皆を、守りたい。彼女(みんな)、に、誇れる、拙で、いたい」

 

「グレイ……」

 

「……」

 

 躊躇いを振り払い、目の前の脅威を見据える。

 彼女に恨みは……いっぱいある、けれど今はそこじゃない。

 

 友人の為の、義憤をもって彼女を穿つ。

 

「聖槍、抜錨」

 

最果てにて輝ける槍(ロンゴミニアド)

 

 不完全なる聖槍を、目の前の王が1人へ解き放った。

 

 

 


 

 

 

「アメス……?」

 

「はい、わたくしは、アメス様の宣託に従って、ここまで来たのです」

 

「そう、ですか」

 

「……ええと、申し訳ありません。何か気に触るようなことを申してしまったのでしょうか」

 

「あ、いえ、そうではなく、てですね。ただ少し」

 

「とても……懐かしいと、思ったのです」




グレイ(オリ主)の装備はランタン付きの杖という作者の趣味です。
アッド枠はエレインって名前になりました、理由は色々ありますが、そのうちの一つはそのまま持ってくるとシノブのドクロ親父(助兵衛)とアッド(皮肉屋)ポジション被ってるなと感じたからです。
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