グリフィンの黒騎士   作:謎多き作家

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狩人狩り~前編~

多少のトラブルが起きたがSR16達は無事、作戦区域の密林へと辿り着くと鉄血に悟られない様にハンターの支配する基地へと向かう。

 

視界が悪い中、SR16達は警戒しつつ慎重に進む。

 

《周囲の状況は?》

 

《鉄血の信号が増加。総員戦闘準備を。今回の任務は偵察です。皆さんお忘れなく》

 

G36のその言葉を聞き、SR16はSOPIIが暴走しないかと懸念を抱くもM4が予め諫め為、深くは考えなかった。

 

SR16が歩く中、自らを見つめる視線に気付いた。

 

「(他の皆……?いや……違う……!)」

 

SR16は視線を受けた方向へ向けて銃口を向け、暫く静止する。

 

数秒の沈黙が発生し、SR16は引き金に指を掛けた所で。

 

《SR16?さっきから止まってるけどどうしたの?》

 

ジャンシアーヌが異変に気付き、SR16に問うとSR16は警戒を時、銃口を下ろした。

 

「何でもありません。引き続き、目標地点へ向かいます」

 

SR16はそう言って再び歩き出す。

 

その様子を木々の影から密かに見つめている存在を感じながら。

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SR16はハンターの基地の近くに到達すると基地の様子を見て溜め息をつきそうになった。

 

「ハンターめ……」

 

ハンターの守る基地は多数の鉄血兵と防壁、砲台と言ったSR16が前に偵察した通りの守りの固さを維持していた。

 

「す、凄い数ですね……」

 

「それだけじゃない……あの基地の物資が増えている……見てあのコンテナの数……籠城なんてされたらかなり厳しいよ……此方は重火器なんて持てないのに……それにあの地下輸送ラインも健在らしいね……当たり前だけど……」

 

息を飲むMP5にSR16はかなり厳しい戦いになると考えるとかなり頭が痛くなりそうになった。

 

「早まらないでね二人とも」

 

《……分かっています》

 

《分かってるよーだ!》

 

SR16は通信越しから聞いたM4とSOPIIの返答に軽く溜め息を吐いた時、通信の公開チャンネルに仲間とは別の者の声が響いた。

 

《ふん、本当にやって来たのかM4A1》

 

《公開チャンネルに誰かいます!この声は……》

 

《ハンター!彼奴だ!》

 

公開チャンネルに突如現れたハンターに仲間達に動揺が走る。

 

「どうやらとっくの昔に私達は見つかっていたみたいだね。予想はしていたよ。……無駄に警戒心だけはある奴だからね」

 

SR16はそう言うとハンターは相手を見下す様な言動を見せ始めた。

 

《ほう?あのガキもいるのか?それに黒騎士もか?また無駄な事をしたものだな黒騎士。あの時の様に三日三晩追い回されたいのか?》

 

「しつこい狩人の御誘いは嫌いだからね。次はもう少しまともな追撃をしてくれるの?私の影すら見つけられない癖によく狩人を名乗ったものだね?」

 

《調子に乗るなよ黒騎士。此方の戦力を忘れたのか?やろうと思えば何時でもお前達に送りつけてやるぞ?》

 

ハンターはそう言って不適に笑いながら言うが眉間がピクピクと動いていた。

 

通信越しからでは見えないがSR16はハンターが怒りに染まりつつある事を見抜くと鼻で笑って見せた。

 

「鉄血のガラクタしかないみたいだね……で?御自慢のその戦力とやらと一緒に引き籠ってるけどどうしたの?もしかしてビビってる?あ、ごめんね。怖いよね?だって……お前の相棒はM4に呆気なくぶっ壊されたもんだから怖くてチビってガタガタと震えてるんだよね?お姉さん気付けなかったよ……狩人ごっこにも付き合ってあげたいけどお姉さん忙しいからまた後でね」

 

SR16の怒涛の勢いで発せられる辛辣で挑発的な言葉に周りがドン引きする中、ハンターは怒りが頂点に達して怒鳴り散らした。

 

《その減らず口を今すぐに縫ってやろうか薄汚いグリフィンの泥人形が!!貴様の狙いなどお見通しだ!私を基地から遠ざけたいだろうがそうはいかないぞ!エクスキューショナーの仇は必ず討たせて貰うぞ!そして私の元にAR15がいる事を忘れるなよ!》

 

「やっぱりお前の所か。AR15は元気?」

 

SR16はそれを聞いてAR15の行方が何処にあるのかと確信するとハンターは舌打ちをするもすぐに余裕を取り戻した。

 

《ふん、そうだ。AR15は我々が預かっている。危うくお前への怒りで忘れそうになったぞ?黒騎士が加担しようとお前達にこの基地は落とせない。それを出来ているなら……とっくの昔にやっているよな黒騎士?》

 

ハンターのその言葉に今度はSR16が舌打ちをした。

 

その様子にハンターは再び余裕を持つと話を続けた。

 

《話は聞いただろM4A1?降伏しろ。そうすればAR15を返す。少し声を聞かせてやろう》

 

ハンターがそう言ってから暫くして通信が入った。

 

《来ないでM4!全部私の》

 

AR15が何かを伝えようとする途中、通信が切られるとハンターの会話に戻った。

 

《感動ものだな。だがこれを聞いたらどうするべきか分かるな?グリフィンの軍勢如きどうにでもできる。黒騎士とて数の暴力には抗えはしない。また尻尾巻いて逃げるか他のグリフィンの人形共と朽ち果てるだけだ。早く覚悟を決めるんだな》

 

「待て」

 

ハンターは通信を切ろうとした時、SR16がそれを止めた。

 

「お前は何か勘違いをしているみたいだね。グリフィンの軍勢がどうにでもできる?何時から鉄血は自分の力量を図れなくなった?……まぁ、私も人の事は言えないけど」

 

《……何が言いたい?》

 

ハンターの苛立ちのある言葉を聞いたSR16が答えた。

 

「今私がいる基地のグリフィンの人形達は私を一度殺した実力のある猛者だ。M4もSOPIIそして私もいる。私やグリフィンが負ける?逆だよハンター。お前が負けて無様に己のガラクタに成り果てた素体を晒すんだ。そして……AR15は必ず返して貰う。首を洗って待っていろ」

 

SR16はそう言った時、何かを叩き付けられる音が響くのを最後にハンターの通信が途絶えた。

 

周りがSR16に注目する中、SR16は一息つくと。

 

「……さて、指示があるまで待つかな」

 

その一言を言うと地面に座り込むのだった。

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